2020年6月21日に放送されたドラマSP、【スイッチ】のネタバレと感想をまとめました。
坂元裕二さん脚本で阿部サダヲさんと松たか子さんが共演したドラマです。
圧倒的な量のセリフのやり取りが面白く、見ていて所々笑えたり共感できたりする内容でした。
ドラマスペシャル【スイッチ】のキャスト
\✨放送まであと15分✨/
— ドラマSP『スイッチ』公式(テレビ朝日) (@Switch__0621) June 21, 2020
番組の感想は#ドラマSPスイッチ
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それでは私も、
テレビの前にスタンバイ致します😎#阿部サダヲ#松たか子#眞島秀和 #中村アン#坂元裕二#月川翔#テレビ朝日 pic.twitter.com/6eOK9yhKGP
- 駒月直…阿部サダヲ
横浜地検みなとみらい支部所属の検察官
円とは7年間交際していた
別れてから13年たっているがいまだに顔を合わせる仲
- 蔦谷円…松たか子
横浜ゴールド法律事務所所属の女性弁護士
理由があって刑事事件の担当を避けていた
今回突き飛ばし事件の被疑者の弁護を担当する
- 鈴木貴司…眞島秀和
円の現在の恋人で広告代理店に勤務
仕事はそつなくこなす誠実な人物、薀蓄を語るのが好き
円にプロポーズをした
- 佐藤亜希…中村アン
直の現在の恋人で料理研究家
料理に強いこだわりがある
前に進まない直にプロポーズをする
- 星野七美…石橋静河
弁当店勤務。
- 橋口結麻…岸井ゆきの
弁護士で円の後輩
メンタルの強さからあだ名は“はけ口”
- 曽田知基…井之脇海
検察事務官
検事として直を尊敬している
- 折原浩次…迫田孝也
元町署の刑事で「連続突き飛ばし事件」を担当
- 大木和馬…篠原悠伸
円の依頼人。親が鈴森建設の次期社長候補
- 星野依子…原日出子
七美の母。「連続突き飛ばし事件」によって死亡
- 大泉鷹太郎…嶋田久作
元県知事。直と円の過去に関係がある人物
- 重藤啓輔…岡部たかし
「連続突き飛ばし事件」の9人目の被害者
- 本田聡司…尾美としのり
検察官
- 八角夏美…高畑淳子
円が勤務する横浜ゴールド法律事務所の所長
ドラマスペシャル【スイッチ】のスタッフ
ドラマスペシャル【スイッチ】のあらすじ
駒月直(阿部サダオ)と蔦谷円(松たか子)は学生時代から7年間交際していたが、現在は別れてそれぞれ恋人がいる。
直には佐藤亜希(中村アン)という料理研究家の恋人がいて、円には鈴木貴司(眞島秀和)という広告代理店勤務の恋人がいた。
お互い恋人を紹介しあう食事会の後、観覧車の中でそれぞれプロポーズを受ける。すぐに返事ができない直と円、保留したままその夜は終わった。
直が担当している「みなとみらい連続突き飛ばし事件」の容疑者が見つかり、大木和馬(篠原悠伸)という男が犯行を自供する。
弁護士についたのはなんと円だった。円は警察が証拠を押収した場所に不備があったことを指摘し、大木の釈放を勝ち取った。大木は殺人はしていないといい、9件の中で2件は自分ではないという。
残り2件は誰がやったのか?検事と弁護士、それぞれの立場から真相に迫っていくとわかる真実とは?そして2人の恋の行方は……?
ドラマスペシャル【スイッチ】のネタバレ
事件の部分と恋の部分、それぞれ少しずつ話が進展していきます。
セリフの面白さが際立ち、単なる2時間ドラマには収まらない魅力に溢れているドラマです。
オチを先に知りたい方はネタバレまとめまでジャンプしてください。
1:直と円の会話
直と円がお互いの恋人を紹介する日、先に2人が到着していたため、相手の恋人のインスタを見ては文句を言い合います。
円:今日は小顔矯正に行ったみたいだから来たら「今日顔小さくない?」と言ってあげたら
直:君の彼氏は今日ジムに行っていたみたいだね。特に動かす必要のない鉄の塊を上下させている。何の役にも立たない筋肉を自慢
円:17種類のハーブを使って作った複雑な肉料理。きっと焼肉のタレかけたほうが美味しいはず
直:彼氏が作ったCM。白い空に青い空、女子高生がジャンプしている。百万回ぐらい見たことのあるCM。飽き飽きしたものに挑戦できるって最高だね
円:お風呂上りの脚。遠近感とアプリの加工の力をものすごく発揮できてる
しょっぱなから、こんな調子で罵り合いで始まります。エキサイトしてきて、終いにはお互いを直接罵ります。
- パソコンにお茶零せ
- ラップはがすとこ迷子になれ
- 洗濯物生乾きになれ
- 餃子焼くたびに皮全部フライパンにくっつけ
- ブーツ履いて出かけて座敷に通されろ
- シャンプーとリンスの減り方のバランス悪くなれ
- 鞄の中のあんぱん潰れろ
- プロポーズの最中に口にセミ入れ
この最後のプロポーズの件は、直と円の実体験になります。
2人はプロポーズまでいった仲だったが別れた、ということがわかります。
現在の恋人を交えて4人で食事会をする間柄
2:『ラブジャンクション』とは?
そんな2人の恋愛をファミレスにいた脚本家の人が根掘り葉掘り聞いてきてできたのが、『ラブジャンクション』といういかにもなトレンディドラマでした。
- 脚本:友坂剛士
- 片岡哲哉…森村拓真
- 上野理沙…松田かな
- 桐山正一…伊野陽平
- 水谷あきえ…越名沙季
- 主題歌:『相応しい人』志賀凌
番組オープニングがちゃんと作りこまれていて、4:3の画面でできています。
湘南の浜辺でビーチボールで遊ぶ男女4人、テレフォンカードを使って公衆電話から電話するシーン、髪型や服装もその年代っぽいものになっています。
2人の出会いから別れまでを、ごく一部を除いて忠実に再現されたドラマです。
脚本の坂元さんが作った『東京ラブストーリー』のようなものです。
後にこのドラマについて、貴司と亜希も内容について語ります。どんな内容なのか?
- 主人公の2人が最初は喧嘩ばかりしている
- 実はお互いの事が好き
- 雨の日に傘もささずに交差点でキスをするシーンがある
- 男は卑屈なくせに上から目線
- 女は自分勝手で人に気を遣わせる
- 彼女のことを彼が信じてあげられないのがいけない
- 彼女だって自分の気持ちを素直に伝えていれば別れずに済んだ
- なぜ恋に落ちたのかよくわからない2人だった
これが直と円の当時の恋愛だったということです。
なぜ恋に落ちたのかわからない理由は、脚本家にも話してなかった事実があったからです。
その事実については後にわかります。
『ラブジャンクション』は直と円の恋愛が元になったドラマ
3:プロポーズ
別れて13年たつ直と円、時々お互いの恋人を交えて4人で食事会をしています。
しかし、それぞれの相手には自分たちが付き合っていたことは内緒でした。
直と円はトイレに行くタイミングで、またお互いの恋人をディスり合う会話が勃発します。
直:彼の面白い話の面白い部分が見当たらない
円:彼女、初対面の人の前で知らない人の話をして、どれだけ面白くないか公開実験してるの?
直:石田常務が岐阜出身ってここ10年で一番いらない情報
円:多分絶対天然って多分なのかな、絶対なのかな、どっちなのかな?
直:彼はドラマ仕立てのAVのドラマ部分もちゃんと見そうだね
円:彼女ラーメンの麺を一回一回レンゲ経由して食べそう
よくまあこれだけ思いつくなと、悪口のオンパレードです。
そんな4人が食事を終え、外に出ると観覧車が見えます。観覧車に乗りたがる貴司と亜希に対して、直と円の感想はこうです。
直:入り口と出口が同じ。何も生み出さない観覧車
円:降りたときに別に何の感想も浮かばない観覧車
冷めた2人の息もピッタリな感想です。
しかし、円と貴司、直と亜希は分かれて観覧車に乗ります。
そこでいい雰囲気になったところで、それぞれ相手からプロポーズが始まります。
貴司:これは今日、僕が買ったものです。歴史はこれから作りたいと思っています。結婚してください。
亜希:私と2人で人生をシェアしません?結婚しませんか?
貴司は指輪を見せた状態でプロポーズしました。
円も直もその場では返答せず保留にします。まだ迷うことが何かあるようです。
直も円もプロポーズされるが返事は保留
4:事件の概要
横浜で発生している連続突き飛ばし事件とは、どういう事件なのか?
- 事件の名称:みなとみらい連続突き飛ばし事件
- 通称:背中どん男
- 件数:9件発生
- 死者:1人
この3ヶ月の間に発生している、通行人の背中を突き飛ばす無差別通り魔事件です。
マスコミらにつけられた「背中どん男」という名称のせいで、事件は軽く見られていました。
しかし、とうとう死者が出てしまいます。
被害者は星野依子62歳、弁当店勤務の女性です。
その2週間後に同じ場所で突き飛ばされたのが9件目となる事件で、被害者は重藤啓輔50歳、人材派遣のサイモングループ人事部部長です。
検事・直の経歴
直を尊敬しているという、事務官の曽田が直がどれだけの検事か教えてくれました。
- 宮島開発のパワハラ自殺:会社に潜入して証拠盗んできた
- 檜山女子学園の暴行事件:理事長室に立てこもって証拠を出させた
- パトカーひき逃げ事件:マル暴の刑事 13人相手に…
13人相手に何をしたのかは謎です。しかしすべての事件を起訴に持ち込みました。
そんな直がなぜヒラなのか?それは、神奈川県知事を贈収賄事件で立件したことが尾を引いているからです。
曽田いわく、宮崎駿、宮本茂、駒月直は気骨を持った日本最後の人たちだと語ります。
- 突き飛ばし事件で死者が出た
- 直は優秀な検事だが、理由があってヒラのまま
5:容疑者逮捕
監視カメラの映像から特定した、大木和馬を警察は任意同行します。
そこで、被害者の一人に面通しをさせてみると、自分を押した人物に似ているという証言が得られます。
さらに物証として大木の手袋から被害者の衣服の繊維が出ます。
そして大木も自供をしたため、逮捕状を請求しまずは傷害で逮捕に踏み切りました。
直は見切り発車な感じがして、起訴できるか少し不安になります。
そこで死亡した星野依子が勤める弁当屋に行き、娘の七美に聞き取りをします。
- 依子は2月3日の午後7時頃、客の苦情に対応しに店を出た
- 2時間後、階段付近で遺体となって発見される
娘に確認したところ、やはり午後7時ころに出たと証言します。
弁護人は円
刑事事件をある理由から引き受けないでいた円ですが、大木の父親が建設会社の次期社長といわれている人物だったため、所長が円に弁護をやらせます。
円は成功したら建設会社の企業法務を任せてくれるのを条件に渋々引き受けます。
弁護士としての円は正義のためとかそういった精神で行動しません。
- いい人か悪い人かなんて関係ない
- 無実の証明をする必要なんてない
- 敵のミスを突く
- 依頼人がクロであっても不起訴に持ち込む
完全に依頼を成功させることを念頭に動いてます。
早速警察の捜査にミスがないか探します。
- 大木が突き飛ばし事件の容疑者として逮捕される
- 円が大木の弁護人になる
6:4人で食事
今回は外食ではなく、円の家で食事をします。
円は鳩が大の苦手です。33階に住んだのは夜景が綺麗だからではなく、鳩が嫌いだから住んだのにとぼやいていました。
鳩のどんなところが嫌いか?
- あの色
- あの死んだ目
- 鳴く時に喉が震えるところ
- 首を縦に振るところ
- あの落ち着き
- そのくせ 1羽飛ぶと全員一斉に飛ぶところ
嫌いな割にはよく知っています。以前、所長の夏美にも突っ込まれてました。
料理はもちろん亜希任せで、そのサポートを貴司がします。
そうして出された料理は、沢山のオリーブオイルのボトルと塩が並び、それぞれの料理に別の塩とオイルをかけるよう指示されます。なんか大変です。
その上、貴司は薀蓄好きなため、ワインを飲んで浮かんだ物語について聞かれます。
円と直はさっぱりわからない様子で見ていますが、亜希は物語を語り始めました。
亜希:森の中に双子の美しい兄と妹が住んでいて、息を潜めるように住んでいると一匹の狼が訪れて、華麗なる宴の夜が始まるような…
よくわかりませんが、このコメントに満足したのか、貴司は「わかります」といいます。
直:おじいさんとおばあさんの家に、一匹のうなぎが訪れて、焼いて食べてその夜2人は久しぶりに抱き合いました
シモネタなせいか、このコメントに貴司は「なるほど」とぼんやりした返答です。
苛立つ直と円
結婚を申し込んだという話を、亜希も貴司もしたことで、直と円はなぜか不機嫌です。
地下にゴミを捨てにいくときに、些細なことで揉めて結婚申し込まれたことをやっかんでいるのかとお互いに言い合います。
そこで、直は「刑事事件はもうやらないって約束したよね?」という話をし、起訴できなかったら、大木を世に放つことになるんだよ?と円にいいます。
さらに「なんかあっても僕はもう助けないよ」と、何か意味深なことを直が告げます。
円は結婚して欲しくないんだ?といい、直は結婚すればいいとお互い意地を張るような状態です。
そうして直と亜希が帰った後、貴司にプロポーズの返事を問われ、円は結婚を受け入れます。
直も帰り道で亜希に聞かれて結婚することを約束しました。
直も円もプロポーズに応えた
7:容疑者釈放
円は大木に押収された手袋がどこにあったのか改めて聞きます。
手袋は自宅ではなく車の中にあったと大木が答え、今度は車がどこに停めてあったのかを聞きます。
二世帯住宅なため、祖父の家の駐車場に停めていたと大木は答えました。
円は突破口を見つけます。
一方、直も警察が押収をする際、やらかしたことに気づきました。
証拠を容疑者の自宅敷地外から押収している。と。
- 警察は任意同行している間に証拠を押収した
- 捜査令状は自宅のみ
- 二世帯住宅でそれぞれが別の戸数だった
- 大木が停車していたのは、祖父の駐車場なので令状の敷地外
要するに押収した証拠は無効になります。
こうして大木は釈放されました。
車の中で大木は語ります。自分がやった中に死人はいない、9件中2件は無関係だと。
同じ階段で落ちた依子と重藤の件は自分ではないということです。では誰がやったのか?
- 証拠を押収した場所が悪くて無効になる
- 大木は釈放された
8:真犯人逮捕
円は弁当屋に行き七美に話を聞きます。
17日の午前6時30分ごろ、重藤が突き落とされた時刻に何をしていたか?と単刀直入にたずねます。
七美は「やっと見つけてくれた」と告げ、円に真相を話し始めます。
- 母は通り魔に突き飛ばされたのではない
- 警察に話をしたが捜査してくれなかった
- だから自分でやった
- 母はあの男に階段から投げ捨てられて2回殺された
- 母が客の苦情に対応しに出かけた日に電話があった
- 電話口の向こうから母の謝る声が聞こえてきた
- そこにいると邪魔だといわれ、投げ捨てられる音がする
- あの夫婦が弁当屋にやってきて気づいた
- 家に帰って押入れから誕生日プレゼントがでてきた
- 私がやるしかないって思った
実際の映像がなく電話口で重藤夫妻が話す声が聞こえるだけで、何があったのかはよくわかりません。
恐らく倒れていた依子をどかすために、重藤たちが依子を持ち上げて階段の下に落としたのだと考えられます。
その時に依子は亡くなってしまい、連続突き落とし事件ではないかと警察は捜査方針を変えませんでした。
「いっせーの」と電話口でいっていた同じ言葉を聞いて七美は確信し、母の復讐のため重藤を突き落としたのです。
話を聞いた円は七美に付き添い、警察に出頭させました。
それを見ていた直が重藤逮捕に動こうとすると、本田から待ったがかかります。
重藤が警視監と同級生ということで、警視正が捜査をしないよう圧力をかけてきました。
- 重藤を突き落としたのは七美
- 依子を落としたのは重藤
9:婚約破棄
円は結婚式の式場の下見に貴司と一緒に教会を見て回ったりします。
楽しげな貴司とは違いどこか上の空で話を聞いている円、貴司は自分の昔話を始めます。
- 小学校の頃からずっと褒められる生徒だった
- いつの間にか人から褒められることを意識して、行動するようになってた
- でも中二の時の先生は褒めてくれなかった
- 「いい人は天国にいける。でも悪い人はどこにでもいける」と先生はいった
- その時はわからなかったが、だんだん気づき始めた
- 普段素行悪くてもやるときはやるって人のほうが、周りは信頼している
- 僕みたいにそつなく仕事している人間は、誰も興味を持たない
- いい人ぶってる、いい人ぶっているつまんないやつだって思われている
円もきっとそう思っている。
だけどさ、人っていい人ぶらないといい人になれないよ
こうして生きていくことしか自分にはできない。
だから結婚は白紙に戻そうと貴司は円に告げます。
円は「そんなことないよ」や「好きだから結婚しよう」とはいいません。
暗に肯定しているとも思えるような状態です。
直と亜希も…
直は嫌な予感がしていて、外に行こうかどうしようかそわそわしていました。
外出しようとしたタイミングで、亜希が突然サプライズでやってきます。
亜希は直に料理を作ってあげようと思い、キッチンに立って料理を始めました。
しかし、直は気が気でなくやっぱり出て行こうとすると、亜希はこう告げます。
やっぱりほんとは好きじゃない?ほんとはちょっと苦手だなって思ってる?それとも他に理由がある?
そしてごまかすようにか、みょうがのことだと付け足します。
直は一瞬はっとしますが、やっぱり亜希を置いて出て行ってしまいました。
それは、ある理由があってです。
- 円の婚約は破棄
- 直がどこかへ向かう
10:“スイッチ”オン
直が急いでやってきたのは、重藤が入院する病院でした。
こっそり忍び込み重藤の病室を確認すると、テレビを見て大笑いしています。
直はいったん待合室へ戻り、そこで見張っているような状態です。
しかし、目を離した隙にエレベーターに誰かが乗りました。
急いで追いかける直、重藤の病室に近づく黒づくめの人物。手にはワイヤーを持っています。
間一髪の所で直が取り押さえ、階段で揉みあいになりました。
その正体はなんと、円だったのです!
円のスイッチが入った履歴
円を落ち着かせるために、直はカラオケボックスに彼女を連れていきます。
なぜわかったの?ときく円に直はまただからわかる、今回で7回目だといいます。
円が過去に直によって止められた事件は以下になります。
- 2017年6月宮島開発パワハラ自殺事件
- 2014年10月檜山女子学園暴行事件
- 2010年8月クリークエージェンシー過労死事件
- 2005年12月パトカーによるひき逃げ事件
- 2003年4月奥田総合病院 土地不正取引事件
残り1つは後述するもので、円が一番最初に起こしたものとなります。
円は酷いことをして裁かれない奴を見ると、スイッチが入ってしまうのです。
直接手を下そうとするのを止め、直はそのたびにすべて立件してきたといいます。
それが曽田が語っていた直の武勇伝でした。
- 重藤を殺しに来たのは円
- 円は法で裁かれない奴を見ると、殺したくなる衝動が湧く
11:直と円の過去
亜希は直の家を片付けしたときに、24年前のある新聞記事を見つけます。
そのことを円の恋人である貴司に話します。
記事はこういう内容でした。
トンネル崩落事故 バス生き埋め死者20人 生存者2人救出
救急隊員が社内に到達するまでに約15時間を要したが、バス内で2人の生存を確認。
奇跡的に救出されたのは、市内に住む駒月直さん(16)と蔦谷円さん(16)の2人。
直と円、2人はこの大事故の生存者だったのです。
出会いは16歳のころにさかのぼり、二人は追悼式で会ってから親しくなります。
制服姿で一緒に自転車に乗ったり、遺族年金でカラオケボックスで歌を歌ったり、カルピスを飲むのも一緒です。
私たち音立ててカルピス飲んでも、もう誰にも怒られないんだね
と、円が両親がいない状況を表現します。
円のスイッチが初めて入った日
ある日、円が週刊誌の記事を持ってきて直に見せます。
そこには「トンネル崩落は人災か!ずさんな工事建設会社と大泉鷹太郎県知事癒着」という見出しがありました。
円はこのとき初めて“スイッチ”が入りました。
雨降る中、ナイフを取りだした円が、大泉に向かって突っ込んでいこうとします。
気づいていた直は彼女を抱き締めて止め、なんとか殺人を止めたのです。
その後、直が大泉を別件で起訴し、刑務所に入れます。
このときのことが尾を引いて、直は出世できないという話に繋がります。
出てきたらまたいく、絶対殺すという円。直は何度でも止めると誓います。
なぜなら、自分たちは元々被害者だったけど、今は共犯者だからと。
一方、二人の過去を知った貴司と亜希は、このことを向こうが言うまで話さないつもりです。
でもそしたら私たち、あの2人の中には入れないんじゃないですか?
と、亜希は語ります。切ないです。
- 直と円は同じ事故で両親を亡くしていた
- 事故はずさんな工事が原因だった
- 円は大泉を殺しに行こうとしたが、直がそれを止めた
12:殺人犯逮捕
円が勝手にまた動き出さないように、直は何としても重藤をあげようと奮起します。
まずは、サイモングループ社長宅に集まった人から事情聴取します。
本田に止められそうになりますが、曽田が謎理論で追い返します。
さらに元町署に行き証拠を探します。
できれば隠したい署としては非協力的なため、直はポケットマネーを折原に渡し証拠保管室に入ります。
そこで、依子がしていた腕時計を発見し、時刻が19時40分頃で止まっているのがわかりました。
さらに、時計から重藤のDNAが検出されたため、物証も確保でき起訴に向けて逮捕します。
重藤は取り調べであのとき、タクシーを拾えばよかった、いつも選択を間違える。スーパーのレジも遅いほうに並ぶとボヤきます。
どうすれば良かったのか?と問う重藤に、これからゆっくり考える時間はあると直は答え、留置所に収監されました。
隣の留置所には円が弁護していた、大木が入っています。
彼は尾行していた刑事の前で、また突き落とそうとしたのを見つかり、現行犯逮捕されたのでした。
円は七美に母を殺した犯人が逮捕されたと報告します。
七美はありがとうございます、と円にお礼をいいました。
重藤は逮捕された
13:直と円の恋の行方
直と円は一緒に居酒屋で飲んでいました。
直は今回の件で検事正の面目を潰したとなり、青森に飛ばされることになったのです。
酔っ払った円は何を思ったのか、直を自宅に誘います。
理性を保ち帰ろうとする直に、円は自分といるのは嫌なのか?と問います。
結婚話が立ち消えになっちゃうでしょ、と心配する直に円は、「しないかもしれない、彼に不満があるわけじゃない」と。
直もまた結婚を問われ「好きじゃないのかもしれない」と。
40歳ともなればね、人を好きになった経験があるでしょ。すごーく好きになった経験が。それと今のとを比べてしまうって事。
それを聞いた円も同意します。
私も比べちゃうよ。すごく好きになった時のと比べて、今の恋はどうなんだろうって。なんでこっちを選んだのかなって思うよ。
別れなきゃ良かったと思うか?とお互い問い始め、直はドアを開けて出て行ってしまいました。
円は少ししてから思いが止められないのか、直の後を追いかけます。
すると、直がドアを開けて戻って来て、2人はその場でキスをし寝室へ向かいます。
しかし、直がちょっと待ってと、13年前の自分と今の自分の体型の差が恥ずかしいのか、止めてしまいました。
リビングで毛布に包まりながら、結婚してみれば?と円に結婚を勧めます。
スイッチが入ってしまう円はあまり気乗りしません。しかし、直が円に対する感謝を口にします。
でもね、君がいなかったら俺の人生、なんか味気ないものになってたと思う。君がいる人生で面白くてよかったよ。
その後、昔カラオケで歌った歌を思い出した事を報告したり、といった感じの会話が続きました。
直と円はキスをするがよりは戻さない
14:ドラマの結末
結局、直は円の家に朝までいました。その後、いつもの4人で食事をします。
ワインを飲んで物語が浮かぶ話を今度は円がします。
円:アメンボが海の向こうから…越冬つばめが…
みんなに突っ込まれたりフォローされたりして、なんだかんだ4人で盛り上がります。
しかし、円の視線がある一点に釘付けになりました。
視線の先に大泉元県知事の存在を発見したからです。
スイッチが入る円、それを見た直の困り顔。その後どうなったのかはわからず終わります。
親の敵を見て円のスイッチが入る
15:登場人物のその後
登場人物がそれぞれどうなったのかまとめました。
- 駒月直:亜希と交際中。青森検事支局に飛ばされる
- 蔦谷円:貴司と交際中。親の敵である大泉を見てスイッチオン
- 鈴木貴司:婚約は白紙にしたものの、円とは交際中
- 佐藤亜希:直と交際中
- 星野七美:重藤啓輔突き飛ばしの容疑で逮捕
- 大木和馬:尾行していた刑事の前で、突き飛ばしをしようとして現行犯逮捕
- 大泉鷹太郎:刑務所から出所してきた
- 重藤啓輔:星田依子殺害容疑で逮捕
結局、直と円がよりを戻すことはありませんでした。お互い元の相手と一緒にいます。
連続突き飛ばし事件は解決し、関わった人物は全員逮捕されます。
円の親の敵である大泉が出所してきたことで、今後どうなるのか?直が青森に行ってしまうので、止めれる人がいないのではないか?ちょっと心配です。
16:【スイッチ】のネタバレまとめ
連続突き飛ばし犯
大木和馬
重藤啓輔突き飛ばし犯
星野七美
星野依子殺害犯
重藤啓輔
4人の恋の行方
何も変わらず元のまま
ドラマスペシャル【スイッチ】の補足
小ネタをちょこちょこ挟んでくるドラマで、わかったものについて補足します。
空飛ぶゆうれい船
曽田が言っていた作品。名作です。ボアジュースの歌が耳に残ります。
F-ZERO
曽田が言っていた宮本茂氏の作品の一つ。渋い選択です。
ピクミン
曽田が言っていた宮本茂氏の作品の一つ。こちらは王道な選択です。
『LOVER SOUL』
ジュディアンドマリーの曲。直と円がいつも歌っていた曲。
ドラマスペシャル【スイッチ】のその他気になったこと
- スーパーのレジが移動した先よりも、元いたレジのほうが早く進む現象について熱く語る直
- スマホを見続ける円に中学生の娘かと突っ込む直
- ストレス解消で元彼の恋人のインスタを見る円
- 話す価値がないと思っていたことを平気で話す貴司
- 観覧車に誘われると文句を言ってたのに乗る駒月と円
- 指輪のケースを開くとなぜか明かりがつく
- インスタで匂わせをする貴司
- 鳩よけの上に鳩
- わざわざ汚い言葉に言いなおす円
- 座れと言ったら隣に一緒に床に座る八角
- あだ名ははけ口な橋口
- すごい資料を作ってくる橋口
- 就職先間違えてない?と言われる資料の出来
- 鳩が卵産んでる
- 鳩にふるう暴力はふり過ぎってことはない
- オリーブオイルと塩が料理によって違う亜希
- 鳩に向けてリモコン投げて壊す円
- 山田康夫のルパンより、栗田貫一のほうのルパンのほうが長い
- 私が単にダサいだけという橋口
- 人殺しのお客様と告げる円
- トイレで手を洗う前の手で顔に触れてくる本田
- 円に伝える役目を橋口に押し付ける八角
- 2時間も待たせる円
- すぐ殺しに行っちゃう円
- 店員が来ていても構わず話す円
- という歌を歌おうといって誤魔化す直
- 直の取り調べを邪魔するのは、宮崎駿のアトリエに土足で入るのと同じだという曽田
ドラマスペシャル【スイッチ】のいいセリフ
いいセリフが非常に多いドラマでして、長いモノローグで語られたものを抜粋しました。
人生には時に選択肢が訪れて、選んだ人生と同じだけ選ばなかった人生があって。時に人は選ばなかった人生のほうを眩しく思う。まるでスーパーマーケットで元々並んでいたレジのように。
この世のすべてが三択問題でできているとして、人と猿で比べたら猿のほうが正解率が高いらしい。猿は33%の確率で正解を選ぶが、人は大抵感情や経験に邪魔されて間違いを選んでしまう。人は猿にも劣る。
好きな人と一緒に年を取るってことは、とても厄介なものだ。好きな人と一緒に年を取るってことは、とても素敵なことだ。人はいつも選択を間違って、猿より劣る生き物だけど…だけど、「ああしておけば良かった」「こうしておけば良かった」を変えられるのは、結局いつだっていつも今しかない。
三択問題で猿にも劣る云々の話は、こちらの本にも書いてあります。
ドラマスペシャル【スイッチ】の感想とまとめ
脚本家の圧倒的な力を見せつけられたそんな作品です。
セリフの面白さばかりに目がいってしまいますが、物語の構成・伏線の回収においても優れています。
ちょっと他のドラマが手抜きに見えるぐらい、このドラマは物語がしっかり作られ、セリフがしっかり描かれ、伏線をしっかり回収していき、キャラがしっかり立ってます。
キャスト陣も長く多いセリフをよく覚えるのが、大変だったんじゃないかなと思います。
なので、阿部さんや松さんといった、過去に坂元さん脚本作品に出ていた人が起用されたのかなと想像します。
物語としては、どう考えても貴司と亜希が付き合ったほうが、相性がよさそうです。
円をコントロールできる人物は直以外いない気がしますが、なぜかみんな元に戻るという恋愛の不思議さです。
ドラマスペシャル【スイッチ】の関連記事
坂元裕二さんが脚本、阿部サダヲさんが出演しているドラマです。