今回のサインは首吊りに見せかけた殺人という連続殺人事件の話となります。柚木に弟子入りするため埼玉まで追っかけてきた中園ですが、この事件を調べているうちに大変なことになってしまいます。
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【サイン ―法医学者 柚木貴志の事件―】2話のあらすじ
殺された国民的歌手・北見永士(横山涼)の司法解剖をめぐる騒動を受け、国立大学の法医学教授だった伊達明義(仲村トオル)が「日本法医学研究院」の新院長に就任。北見の死因について、伊達の解剖結果とは異なる“窒息死”を主張した解剖医・柚木貴志(大森南朋)は、埼玉中央医科大学に飛ばされてしまった。あれから1カ月――。新人解剖医・中園景(飯豊まりえ)は柚木の弟子になりたい一心で、埼玉へ。なんと、北見が窒息死だったと証明できる唯一の証拠品=青い繊維を「日本法医学研究院」から盗み出し、柚木のもとへ持ち込む! だが、柚木は「それだけでは何の意味もない」と言い捨て…。
公式HPより
その矢先、埼玉の山中で若い女性の首吊り死体が見つかった! 遺書もあったことから、自殺の線が濃厚かと思われるが、解剖した柚木は胸部の奇妙なアザに注目。徹底的に調べた結果、「自殺に見せかけた他殺」と結論づける。一方、都内でも若い女性の首吊り死体が発見され、「日本法医学研究院」で伊達が解剖に着手することに。奇しくも、その胸部にもアザが認められるが、伊達はある事情から早々に解剖を終了。「首吊りによる自殺で間違いない」と言い切り…!?
同じ頃、警視庁捜査一課の刑事・高橋紀理人(高杉真宙)は連続放火事件を捜査。空き巣の前科があるタクシー運転手で、埼玉在住の須賀原学(柾木玲弥)に目を付ける。だが、管理官の和泉千聖(松雪泰子)から「物証もないのに、前科者というだけでマークはできない」と、突き放されてしまい…。
そんな中、さらなる事件が発生! あろうことか、埼玉で新たな首吊り死体が立て続けに発見される――。
【サイン ―法医学者 柚木貴志の事件―】2話のネタバレ
- 埼玉まで追いかけてきた中園のことを“ゴミ”呼ばわりして全く相手にしない柚木。変死体が見つかった通報を受けて現場に向かい、木にロープをかけて首を吊っていた遺体の解剖をする。
- 解剖した結果、柚木は自殺に見せかけた他殺だと判断する。一方その頃、板橋区で見つかった遺体を解剖していた伊達は、解剖の結果自殺と判断する。
- 髙橋は放火犯の手がかりから、埼玉のタクシー運転手に聞き込みをしていた。しかし、証拠不足で逮捕には至らない。
- 千聖は遺体の写真を見て共通点があることに気づく。その写真を伊達のところに持っていって話を聞き、伊達は自殺と判断した遺体を柚木は他殺と判断しているということを伝える。
- 今度は柚木の所へ行って伊達が解剖した遺体を見せ、他殺の可能性を探る。実は3週間前にアパートで見つかった遺体があったが、自殺で片付けられていた。その遺体も今回の遺体も似ている死に方をしていた。
- 血液検査の結果から睡眠導入剤が使用されていたことがわかる。よって連続殺人の可能性があると警察も判断する。
- 中園が秩父の現場を見に行っていると、何者かに腕を捕まれる。そこに柚木が駆けつけて追いかけると、髙橋がいたが彼もまた捜査に来ていたのだった。
- そして4人目の被害者が発見され、柚木が解剖をすると他の遺体同様に、眠らされて首を絞められた可能性が高いことがわかる。
- その頃中園は髙橋と話をしていた際、腕を掴んだのは別人ということがわかる。着ていた服の素材が指紋を検出できそうなものだったため、中園と髙橋はタクシーに乗って向かう。
- その車の運転手は以前髙橋が、放火の捜査で聞き込みをしていた男だった。車中で髙橋は放火された場所と板橋で発見された遺体との共通点に気づく。そして途中で下車し被害者の自宅へ向かう。
- 中園は柚木に上着を渡し、指紋が採取できる可能性があるといって渡す。柚木は受け取るが中園のことを追い返し、仕方なく来たタクシーに乗って埼玉へ戻る。
- 髙橋が真理の母親に話を聞くと高校時代につきまとわれていたことがあるという。その男はタクシー運転手の須賀原だとわかった。
- 須賀原は真理と同じ大学に入ってまでストーカー行為をしていた。真理が通っていた塾と高校に放火することで、自分の存在をアピールしていた。遺体の胸元にあったアザは大学のカレッジリングだとわかる。
- 指紋分析の結果、須賀原のものと判明する。柚木は追い返した時に中園がそのタクシーに乗ったことを思い出して連絡をする。
- しかし、須賀原に気づかれて中園は襲われてしまう。柚木は場所の特定を急ぎ、遺体から採取した金属の粉末から現在使用されていないメッキ工場だと判明する。
- 須賀原がなぜ埼玉で犯罪を起こしていたのか、それは埼玉が解剖率が低いため死因が判明しにくいからだった。だから真理を殺す前に埼玉で練習をしていたという。
- 中園に危機が迫る中、柚木が駆けつけるが須賀原と一緒に転落してしまう。急いで柚木の元に向かう中園が不安になっていると、柚木は意識を取り戻して須賀原を取り押さえるのだった。
【サイン ―法医学者 柚木貴志の事件―】2話の感想
2話目でさっそく殺されそうになる中園です。柚木もまったく中園のことを相手にせず“ゴミ”扱いをしています。そんな柚木ですが中園がさらわれたと分かると助けに来ます。結構な“ツンデレ”です。意外と身体的に丈夫なのか落下して頭を打ち付けても“どうやら石頭らしい”で片付けます。
話としては解剖の大事さを訴えるような話で、柚木を演じている大森南朋さんが緊張感をいっそう盛り上げてくれるお陰で、大変なことが起きているという感じが伝わってきます。この役は大森さんが演じて正解だったんじゃないかなと、2話目にして思わせる説得力がありました。
連続首吊り事件とは?
自殺のように見える遺体が立て続けに発見されます。柚木は自殺か他殺か関係なく、解剖をすることにします。その結果わかったことと、被害者を一覧にしました。
名前 | 発見場所 | 死後経過時間 | 解剖担当 | 結果 |
---|---|---|---|---|
佐藤希奈子 | 埼玉県所沢のアパート内 | 3週間前に発見 | なし | 解剖されず |
日高響子 | 埼玉県入間のアパート内 | 死後一週間 | 柚木 | 他殺 |
岸井里子 | 埼玉県秩父の山中 | 死後3日 | 柚木 | 他殺 |
井上真理 | 東京都板橋区のアパート内 | 死後12時間 | 伊達 | 自殺 |
最初の一人目が解剖されなかった結果、4人も犠牲者が出てしまいます。このことを柚木も後悔しますが、どうやら埼玉県は解剖率が低い県ということらしく、犯人にも“穴だらけの法医学システムに感謝”だと言われます。
柚木はなぜ他殺と判断した?
- 首に全体重がかかって椎骨動脈を含めた、全ての血管が閉鎖される
- 瞬時に血液の流れが停止して、溢血点は通常より少なくなるはず
- だがこの遺体には溢血点が強く出ている
- よって誰かがロープで首を絞めて殺害したあとに、首つりに見せかけた可能性が高い
という推理でこの遺体は“他殺”だと判断します。しかし、同じ犯人が殺害した遺体を解剖した伊達は自殺と判断します。伊達がポンコツなのか、柚木が優秀なのか、そのどちらもなのかわかりませんが、とにかく伊達と柚木では見立てが違います。
須賀原学とは?
髙橋が高校の放火事件の容疑者として聞き込みをしていた人物です。なぜそう思ったのか、いくつか理由があります。
- 一週間前の塾の放火現場に落ちていた火種に使ったレシートが、埼玉県秩父のスーパーのものだった
- 住所が秩父周辺
- 放火された高校の出身
- 窃盗の前科あり
- 秩父のタクシー会社に勤めている
- 事件発生時に現場付近に駐車していた
誰がどう見ても怪しい男ですが、髙橋はそれ以上追い込むことができません。あくまで任意の聴取であり引っ張って取り調べもできません。髙橋は千聖に訴えますが、物証もないのにマークできないといって、出世に関係ない事件だからか取り合ってもらえません。後にこれが千聖の誤算となります。
その他気になったこと
- 中園のことを“ゴミ”が送られてきたという柚木
- 柚木の助手にも「なんだよ素人かい」と言われる中園
- スナックから借りてきたブラックライトは飾り付き
- “粗大ゴミ”と中園を呼ぶ
- 秩父の山はやたら鳥の声がする
- 柚木に殴られ中園に木の棒で殴られても、病院に行かない丈夫な高橋
- ぼーっとしてる人を見ると「死んでるのか」といいがちな柚木
- 中園のスマホ内の柚木の登録名は“パワハラ大王”
- 動揺するなと言われても動揺しまくりな中園
- 「困ったな、タイプじゃない」と犯人に言われる中園
- 柚木の登場する瞬間が一番ビックリする演出
【サイン ―法医学者 柚木貴志の事件―】2話のまとめ
伊達がポンコツだから柚木を戻したいのか、柚木がうろうろ目の届かない所で活躍されると困るからか、追い出したにも関わらず戻そうとします。埼玉の設備も揃っていない場所で、スナックからブラックライト借りてきたりするのも面白いですが、きっと柚木は戻るのでしょう。
死んだら取り合えず解剖といったらいいのでしょうが、人手が足りないようでなかなか全てを解剖することはできないようです。怪しげな遺体だけを解剖ということになると、やっぱり今回のように取りこぼしも起きるのでもどかしいところです。今回も柚木が“他殺”と判断しなかったら、伊達は自殺でそのまま処理するのでしょうし、事件が発覚するのはもっと後になった可能性が高いです。次回もまた楽しみに視聴しようと思います。