【シャイロックの子供たち】最終回のネタバレと総評|登場人物のその後

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WOWOWドラマ版【シャイロックの子供たち】最終回のネタバレと感想をまとめています。

東京湾で発見された遺体の特徴から、西木の可能性が浮かび上がります。失踪した西木は殺されてしまったのか?なぜこんなことになってしまったのか?全ての真相が明かされました。

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【シャイロックの子供たち】最終回のあらすじ

東京湾で遺体が発見されたニュースを見た北川愛理(西野七瀬)は、すぐに坂井寛(玉山鉄二)に連絡をする。遺体の特徴が失踪した西木雅博(井ノ原快彦)に似ていたからだ。

西木は失踪直前、伊島工業という会社について調べていた。愛理がその会社の住所を調べて行ってみると、とても優良企業とは思えない会社だった。

愛理は銀行で三木哲夫(矢野聖人)竹本直樹(三浦貴大)に協力を要請し、伊島工業について調べてみる。すると、各種書類が偽造されていたことに気付く。

坂井は長原支店へ向かい、伊島工業の担当者である滝野真(加藤シゲアキ)を呼び出して話を聞きだすが……。

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【シャイロックの子供たち】最終回のネタバレ

滝野が行った不正と100万円の行方、さらに西木がどうなったのかが全て判明します。

不正疑惑

北川愛理(西野七瀬)は伊島工業への融資をするための書類一式を、三木哲夫(矢野聖人)と竹本直樹(三浦貴大)と協力してこっそり調べ始める。ふと印鑑証明に触れた時、違和感を覚えた。すぐに愛理はコピーを取って確信した。この書類は偽造されていると。

正式な印鑑証明書はコピーなどを取った時、“コピー”や“複写”といった文字が転写される。しかし、この印鑑証明書はコピーをしても何も転写されなかったのだ。他の書類も調べてみたところ、軒並み偽造されたものだった。

愛理は坂井寛(玉山鉄二)に銀行が伊島工業に架空融資をしていたことを報告する。伊島工業の社長の住所をたずねたら石本浩一という人物が借りていた。石本は不動産会社の社長で、担当は当時赤坂支店にいた滝野真(加藤シゲアキ)だった。伊島工業も同じく滝野が担当していた。

坂井は長原支店に向かい、支店長の九条馨(前川泰之)と副支店長の古川一夫(萩原聖人)も同席の元、滝野を呼び出した。

不正の手口

滝野は観念して全てを話し始めた。伊島という男は存在せず、石本浩一(橋本じゅん)が社長に成りすましていた。西木にもそのことを指摘されたこと、100万円を盗んだのも自分だと認めた。なぜこんなことになったのか、坂井に最初から話すよう命じられる。

6年前、滝野は石本と出会った。業績好調だった石本の会社は10億円の融資が下り、担当者だった滝野を料亭に招いて祝杯を挙げた。石本は“謝礼”と言って札束の入った封筒を滝野に差し出す。一度は断った滝野だが、誘惑に負けて受け取ってしまった。

それ以来、石本は滝野が使えると思い、次々と案件を持ち込む。それに伴い、滝野の業績も上がった。その後、課長代理に昇進した滝野は、長原支店へ移った。しばらくして石本から融資をして欲しいと連絡が入る。石本が損失の穴埋めに一時的に金が必要だったからだ。

石本は伊島工業の資料を見せて言う。この会社は実は去年、実質的に破綻している会社だが、社長は失踪していて破綻していることを表向きには知られていない会社だと。滝野は不正を行うことを渋るが、それなら滝野の部下に200万渡して頼むという。「滝野さんはもらってくれたよ、といったら乗ってくるかもな」と。

自分が破綻したら、あんただって困ると石本に言われ、脅された滝野は受けるしかなかった。そして、石本を社長と偽り書類を偽造し、銀行の人を連れて行く時には偽のオフィスを借りて騙し、新社屋に移転することにして古いマンションを会社の所在地にした。

100万の行方

石本は伊島工業として借りた5億を使い、大口の不動産取引を進めていた。それがまとまったら、借りた5億を返済しその後会社を清算する予定だった。証拠は跡形もなくなる、そのはずだった。しかし、当てにしていた取引が流れてしまう。

伊島工業は利息の支払いさえ、心もとない状況に陥った。利息は1ヶ月でちょうど100万円だった。滝野は慌てて利息だけは何とか入れてくれないかと石本にお願いする。だが、その金もない石本は立て替えてくれと滝野に頼んだ。何回かは滝野が立て替えて支払っていたが、やがて限界を迎えた。

ある日、行員が客に声をかけられ、札束を窓口に一時的に置いた。その瞬間を見計らい、滝野は粗品をもらうふりをしてそれで隠しながら100万円を抜き取った。そして近所の信用金庫から振り込んだ。休憩室にわざと帯封を捨てたのは、店内の犯行に見せかけるためのカモフラージュだった。

不正発覚

西木は架空融資を見抜いていた。なぜなら、西木は赤坂支店にいた時、石本の担当だった。石本が銀行に伊島社長として来た時、偶然西木は見かけた。それをきっかけに西木は伊島工業のことを調べ始めた。西木は伊島の会社にも行き、やはり不正が行われていると確信した。

西木にバーに呼び出され自首を促された滝野は、一旦外に出て石本に電話をする。そして自首しようと思うと告げた。だが石本は西木に「消えてもらう」といった。滝野は西木に一日だけ待って欲しいと頼み、何とかその場を後にした。

その後、石本から電話で「全て片付いたから心配するな」と電話が滝野に入った。滝野は恐ろしくて何が片付いたのかは聞けなかった。キレた坂井はその場で石本に電話しろと命じるが、応答はない。何とか手がかりが欲しかった坂井は、石本が西木につい話したことを思い出して欲しいと頼む。すると「西木が好きな、釣りに行くだけだ」と言っていたと思い出す。

坂井は警察に通報するよう告げ、泣き崩れる滝野に「6年前、石本に謝礼をもらった時、君の銀行員人生は終わったんだよ」と告げた。

マスコミでは銀行で不正が発覚したと報じられ、滝野は警察に逮捕され取り調べを受ける。かつて父に出世しろ、俺みたいになるなと言われた言葉を滝野は思い出して涙した。

西木の行方

愛理は西木の私物を持って自宅を訪ねる。妻の妙子(映美くらら)に迎え入れられ、西木について話をする。警察からはまだ連絡もなく、子供は実家に預けて知らせていないという。実は失踪前から別居していたという妙子、理由は西木が兄の会社の連帯保証人に実はなっていたことを知ったからだった。妙子は何も夫のことを知らなかった、気づいてあげられなかったと涙ながらに悔やんだ。

愛理は本当に西木は殺されただろうか、もしかしたら自殺したのではないかと考え始める。それを聞いた坂井は、自己破産すればいいことを西木が知らないとも思えないと否定した。やがて、石本が見つかり警察に逮捕されたと連絡が入った。

石本は警察で取り調べを受け、西木を海に突き落としたと自供した。明日の朝から捜索が開始するという。愛理は西木がよく千葉の富津に釣りに行っていたことを思い出す。翌日、坂井と共に千葉へ向かった。

地元の人に釣りをする場所を聞き込みする愛理たち。その脇をサイレンを鳴らしながらパトカーが走って行った。後を追いかけると病院だった。刑事が何やら話をしている所に坂井は行き、西木のことを聞き出した。西木は病院に運ばれていて無事だった。

事件の真相

衰弱しきった西木に声をかけ、愛理と坂井は話をする。意識も記憶も確かにあった西木は、2人にあの晩起きたことを話し始めた。

あの晩、滝野と別れた後、石本から連絡があった。話だけは聞いて欲しいと言われ、西木は石本と2人で車に乗り夜釣りに向かった。現場で釣り竿を用意しながら石本は、返済するから待って欲しいと言う。西木は「無理ですよ」と言い、じきにバレるだろうと断り自首を勧めた

石本に背を向けて真っ暗な海を見ながら西木は「あの頃を思い出してください。真面目にやってたじゃないですか」と諭す。すると背後から石本は西木を殴り気絶させた。石本は倒れた西木を引きずり、そのまま海へ落とした。

西木は意識がないまま海をさまよい、やがて浜辺に打ち上げられた。その後発見され病院へ搬送された。気がついたら病院だったと西木は言う。病院の天井を見上げながら、何で銀行員になったのだろうと思い返していた。「ホントに大切な事、すっかり忘れていた気がする」西木はそう考え、殴られた時に死ぬんだ、死んで当然だと思っていた。

愛理はすぐに「そんな事はありません。死んでいい人なんていません」と否定した。家族も心配していると坂井は言い、さらに自己破産しても銀行員ではいられると諭した。西木はもちろんその事は知っていたが、自己破産をして銀行員でいる自分がどうしても許せない気がしていた。

「自分らしい生き方は何なのか、もう少し考えたいです」と西木は告げた。愛理と坂井はその言葉を聞いて部屋を後にした。

ドラマの結末

病院の屋上で海を見ながら西木は銀行で勤めた日々を考えていた。自分が上司に疑われたこと、坂井と話をしたこと、愛理をかばったこと、滝野に自首を勧めたこと、兄との会話や妻との会話。思いを巡らせていると、子供たちがやってくる。

西木は久し振りに会う子供たちを抱き締めながら涙した。やがて現れた妻に「ごめんな、心配をかけて」と西木は謝り、家族みんなで抱き合いながら涙した

後日、西木は辞表を富永孝弘(宮川一朗太)に提出する。「銀行員ではなく、第二の人生を選んだのですね」と富永が告げると「はい。ありがとうございました」と西木は晴れ晴れとした表情で答えた。去っていく西木の足取りは軽かった。坂井はその背を見送った。

西木は運送会社に転職した。荷物を積んでいる時、石本の姿が見えた気がした。西木は赤坂支店で担当だった時、滝野と同じように札束の入った袋を石本から渡された。だが西木は「受け取れません。私は銀行員です」と言ってきっぱり断っていたのだ。今日も愛妻弁当を持ちながら、西木は同僚と共にトラックに乗り込んだ。

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登場人物のその後

今回の登場人物が最終的にどうなったのか、過去の話に登場した人物も含めてまとめました。

  • 西木雅博(井ノ原快彦):銀行を退職し、運送会社に転職
  • 北川愛理(西野七瀬):横領の疑いも晴れて通常業務に戻る
  • 坂井寛(玉山鉄二):西木の意思を尊重し、退職を見届ける
  • 滝野真(加藤シゲアキ):石本との架空融資が原因で逮捕
  • 古川一夫(萩原聖人):小山にパワハラ被害を訴えられ、出世の道を閉ざされる
  • 竹本直樹(三浦貴大):大城田の会社との大口取引を成功させた
  • 九条馨(前川泰之):監査を受けるが事なきを得る
  • 伊島宗弘こと石本浩一(橋本じゅん):架空融資の件と西木への殺人未遂で逮捕
  • 黒田道春(水橋研二):九条に弱みを握られ、長原支店の不正を見逃す
  • 半田麻紀(早見あかり):愛理に罪を着せようとしたのがバレて辞職
  • 三木哲夫(矢野聖人):現金を盗んだと疑われるが無実だった
  • 小山徹(森永悠希):古川によるパワハラ被害を訴えた後に辞職
  • 大城田正隆(水田信二(和牛)):別の銀行に断られ、竹本に泣きついて融資を頼む
  • 富永孝弘(宮川一朗太):坂井から報告を受け、西木の辞表を受け取った
  • 西木妙子(映美くらら):別居を解消し、再び西木と共に暮らす
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総評

全4話を全て視聴した上で、これから視聴しようと思っている方へ向けて、ドラマの良いところといまいちなところを挙げてみました。

良いところ

  • テンポが速い
  • 飽きない
  • 全て回収される

悪いところ

  • 実質4話
  • 水増し映像が入りがち
  • 主役は西木というより別に見える

良い所の1つ目はとにかくテンポが速いです。1話ごとに何かしらの問題が起き、すぐに次の問題に行ってしまいます。それゆえに、この銀行とんでもない銀行だなと思わざるをえません。「教場」とかのように、短いエピソードが集まって1つのドラマが出来ている感じです。

2つ目は度々問題が起きるので飽きずに見られます。次は誰がどんな問題を起こすのだろうと期待しますし、問題のバリエーションも様々あるので飽きません。

3つ目は全ての問題がちゃんと回収されます。悪者はちゃんと逮捕されますし、主人公のその後も描かれます。なので見終えた後はスッキリするでしょう。

悪いところの1つ目は、全5話となっていますが実質4話です。0話は無料放送用のダイジェストのようなもので、度々そこで出てきた映像が各話に差し込まれます。普通に全4話でやっても良かったのではないかと思います。

2つ目は放送時間を満たすためにか、ドラマが始まる前には必ず前回の話が入ります。毎回入られるとさすがにどうなのかと思います。

3つ目はドラマでは西木が主役設定なのですが、どう見ても愛理や坂井のほうが目立ちます。あえてそう作られているのだと思いますが、主役の井ノ原さん目当てで視聴する方には、ちょっと肩透かしかもしれません。

原作者の池井戸潤さんファンの人には、お馴染みの倍返しっぽい話の回もあったり、ミステリーな部分もある盛りだくさんなドラマです。作者の銀行員の話はもうおなか一杯という人には向きませんが、作者の銀行員の悲喜こもごも話を見るのが好きならば楽しいでしょう。

キャストもそれぞれの回でスポットライトが当てられ、どの人たちもクセ者揃いで面白いです。役者さんもお馴染みの人からそうでない人まで、それぞれが適材適所で良かったです。ゆるーくくたびれた感じの井ノ原さんや、どこか陰のある加藤さんなど中々に合っていました。もちろん、脇を固める人たちは言うまでもなく良かったです。

池井戸作品ファンの人はもちろん、テンポの良いドラマが見たい人にオススメの作品です。逆にじっくりと心情の機微を描くようなドラマが好きな人には向かないでしょう。どの話が面白いかは、個人的には支店長の話が面白かったです。

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【シャイロックの子供たち】最終回のまとめと感想

不正は全て暴かれ、西木は無事だったことが分かったという話でした。

西木もお人よしなのか、滝野と組んで悪事を働いた石本と夜釣りによく行ったなと最初は思いました。しかし、実は死んでもいいかなと西木はちょっと思ってたところがあったため、彼の話に乗ってついていったという部分があったと、後になって分かります。

一度誘惑に負けたら、一蓮托生なのだと今回の話を見て改めて思いました。もう泥舟への乗船チケットを自ら買ってしまったようなものなのです。悪事を働いてもらった金でいい父親だった滝野と、兄の連帯保証人になってしまって悪い父親になってしまった西木。どちらが本当にいい父親なのか、きっと子供は後に分かるでしょう。

この銀行は後にどうなったのか、それについては描かれませんが、あまりにも不祥事が多いので支店長もきっとバツがついたのではないかなと、勝手に想像します。銀行の人事制度はいかにバツがつかないかが大事らしく、それならいっそAIに任せたほうがよさそうです。銀行員とはいずれなくなりそうな職業の1つかもしれません。

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