WOWOWのオリジナルドラマ【シャドウワーク】4話のネタバレと感想をまとめています。
薫がシェルターにやってくることに紀子は怯えていたが、彼女もまたDV被害者であると気付き、次第に打ち解けていく。そして奈美は夫もいなくなったことで出て行った。薫はこの家に関係する人物の関係者が、相次いで亡くなっていることに疑惑を抱き……。
【シャドウワーク】4話のあらすじ
『連続ドラマW #シャドウワーク』
— WOWOWオリジナルドラマ (@drama_wowow) December 13, 2025
明日午後10:00~放送・配信🏠
残り2話‼️
|◤第四話
薫(#桜井ユキ)の目の前に現われた晋一(#竹財輝之助)は
脅迫めいた言葉を残して去っていく。
その後、薫は昭江(#寺島しのぶ)のシェアハウスを訪問するが―https://t.co/cZmyZihKeb#WOWOW #多部未華子 pic.twitter.com/VepwFrOwSS
北川薫(桜井ユキ)に施設を見せて欲しいと言われた路子(石田ひかり)は、断る理由もないので受けれ入れた。事前に昭江(寺島しのぶ)からどういう段取りで話を進めるか決められ、紀子(多部未華子)はお茶出しを頼まれる。やがて薫が施設にやってくると、紀子は段取りどおりにお茶を出す。しかし薫は紀子にも話が聞きたいといい、緊張しつつ応じることになった。
その帰り、薫はフェリーで自分を襲った男が履いていた、靴から聞こえる金属音に似た足音を耳にする。急いで男を追いかけるが、男は逃げた時に車にはねられて死亡してしまう。
薫は1ヶ月の停職となるが、独自の捜査を続ける。そして再び紀子たちの働くパン屋に現れ……。
←3話|最終話→
【シャドウワーク】4話のネタバレ
薫は路子が勤めている病院へ行き、路子が担当した患者の中に、シェルターにいた住民の名前がないか職員に問い合わせる。そうして入手した情報を元に、彼女たちが住んでいた場所に行き、近所の人や管理人などに話を聞く。
やがて、奈美の夫が死んだという話を耳にし、紀子たちが働くパン屋へ薫はやってきた。紀子は薫もDV被害者であることを見抜き、次第に打ち解けていく。ただし、奈美がシェルターから出て行ったことは伏せていた。
ある日、紀子が店に行く途中、誰かにつけられていると察して逃げるが転倒する。そこへ現れたのは薫の夫の晋一だった。
その晩、路子は薫に電話をかけ、こっちに泊りがけで来ないかと誘った。
追って来た夫
北川晋一(竹財輝之助)は薫(桜井ユキ)のいる海岸に現れた。薫は何も言わず、ただ黙ってその場に立っていた。すでに事件は自殺と結論づけられており、どれほど足掻いても無駄だという晋一。告訴も受理されることはなく、書類は永久に保留されたままだと言う。
晋一は自分が警察の中で、笑い者にされたことに激しい怒りを向けていた。その感情は薫にも向けられ、仕事を辞めて戻ってこいと強く迫る。空気は張り詰め、いつ暴力に発展してもおかしくない状況だった。しかし、そばに子どもたちの姿があったことで、晋一は手を出すことなく、そのまま立ち去る。
晋一の背中が遠ざかるのを見届けた瞬間、薫はようやく緊張から解放され、大きく息を吐いた。
薫と対面
昭江(寺島しのぶ)はいつもどおり振る舞っていればいいのだと告げ、あらかじめ段取りを伝えた。そこへ路子(石田ひかり)に案内され、薫がやってくる。緊張していた紀子(多部未華子)は、思わず手にしていたみかんを落としてしまう。それが薫との初めての対面だった。
路子が紀子を紹介すると、紀子は軽く会釈をする。続いて昭江と薫が向かい合い、薫は美佳子のことについて話を切り出した。さらに、紀子にも話を聞かせてほしいと申し出る。戸惑った紀子は昭江の顔をうかがい、了承を得て同席することになった。
その間、他の住人たちは静かに別室で待機していた。
引き寄せ
美佳子はどんな子だったのか。そう問われた昭江は、内気だが人に気を遣える子だったと語る。最初は怯えていたものの、ここでの生活を通して変わり、出ていく頃にはたくましくなっていたと路子も続けた。
薫が夫の死亡がきっかけだったのかと尋ねると、昭江はそれが後押しになったのは確かだと認めつつも、それだけではないと答える。この場所での生活そのものが、彼女を強くしたのだと昭江は考えていた。
さらに薫は、ここでは弁護士の世話までしているのかと踏み込む。戸籍の変更届を担当した弁護士として西山千栄子という名前を挙げると、2人は口を閉ざした。昭江は、弁護士についてはあくまで個人の判断に任せているだけだと説明する。
それでも薫は、美佳子がなぜ再びDVの被害に遭ったのか、そういう男を引き寄せる何かがあったのではないかと問いを重ねた。昭江は即座に「DV男を引き寄せる何かなんてない。私はそう思っている」と否定した。
ただし、と昭江は続ける。彼女は経験から学ぶことができなかった。死ぬほどの思いをしたにもかかわらず、その記憶を忘れてしまったのだ。全員が全員、うまくいくとは限らない――昭江は静かにそう締めくくった。
被疑者
薫が黙り込むと、昭江は他の3人も呼び寄せた。場の空気を変えるように、皆で集まり、何事もなかったかのように楽しく談笑が始まる。薫はその輪の外から、彼女たちの様子を静かに見つめていた。
やがて薫は、写真を見てほしいと切り出す。美佳子の写真を差し出すと、誰もが見覚えがないと言った。路子は写真の顔を見て、整形したというのは本当だったのね、と口にする。一方で昭江は、何も言わず黙ったままだった。
薫はそのまま帰路につき、彼女たちはその背中を見送る。フェリーの中で薫は、写真を見せたときの皆の反応を、何度も思い返していた。
そのとき、船内にあの金属音のする足音が響く。薫ははっとして立ち上がり、音の主を追った。外へ出ると、男がバイクで逃げていく。しかし次の瞬間、そのバイクは走ってきた車にはねられてしまう。
停職
薫は停職一か月の処分を受けた。追っていた男は事故死とされる。上からは退職勧告を出すよう指示があったが、斉藤義久(宮崎吐夢)署長はそれを拒んだ。ただし、これ以上かばうことはできないとも告げられる。
なぜフェリーに乗っていたのかと問われ、あれは美佳子の件だったのかと追及される。余計な捜査をしたせいで、余計な事件が起き、人が一人死んだ。もうやめるんだ――そう突き放される。
署長は続けて言う。「お前は自分の正義でしか動いていない。刑事は法の規定に基づいて動くものだ。俺たちの正義は、その枠の中にしか存在しない」
それで守れない人はどうしたらいいんですか、と薫は問い返す。すると署長は、お前は誰を守りたいんだ、と逆に問う。「ここまでにしろ、命令だ。これ以上逸脱すれば、刑事ではいられなくなる」と警告した。
薫は黙って頭を下げ、その場を去ろうとする。背中に向かって署長は、荒木のことも考えてやれ、と最後に告げた。
荒木の説得
薫のもとに荒木悠真(川西拓実)がやって来る。事故は自損事故として処理され、刑事課はこれ以上動かないらしい。そのため、通話履歴の調査も難しいという。
薫は自分1人でやるからいいと言うが、荒木は手伝うと譲らない。そして感情を抑えきれない様子で語り始める。警部補が負けるなんてありえないと思っていた。DVは弱い人が被害者になるものだと考えていた。しかし現実は違った。どんな人でも被害者になり得るし、警部補のような人でさえ、嘘のように抵抗できなくなるのだと。
薫が何を言いたいのかと問い返すと、荒木ははっきりと言う。「よくやった、と言いたい」と。多くの被害者は逃げられず、別居も離婚もできない。だが警部補は別居し、告訴までした。ようやくDVのサイクルから抜け出したのだと。
それなのに、まだ終わらない。周囲から理解されるどころか、逆に落ち度があるかのように扱われ、さらに傷つけられている。DVに二次被害があるなど、こんな現実を誰も知らない。どうやったら助けられるのか、と荒木は訴える。
薫はそんなことは頼んでいないと言うが、荒木は引き下がらない。DVは相手から離れたときが一番危険で、加害者は常に支配し続けようとする。離脱を許さないからこそ、1人では無理なのだと必死に食い下がる。
しかし薫は、弱い立場にあって困っている人は他にも大勢いる、そちらを助けてほしい、自分は大丈夫だと言い切る。そして「荒木、あんた刑事でしょ。あんたは出世しな」と言い残し、その場を去っていった。
旅立ち
奈美(トリンドル玲奈)が家を出ていく日を迎え、住人たちは皆でその背中を見送った。昭江は「いつまでここを続けられるのだろう」と、ふと不安を口にする。
そのとき、奈美に渡し忘れていたものがあることに気づき、紀子が後を追う。なぜ家を出る日に江の島へ向かうのかと尋ねると、奈美は弁天様を拝みに行くのだと答えた。
かつてあの家にいた誰かが言い出したのだという。女の神様だから、悪い男から守ってくれるはずだと。いわばジンクスのようなものだった。
奈美は続ける。「私達は自分がしたことを忘れずに生きていく必要がある。新しい人生をもらったことに感謝して、二度と同じことは繰り返しませんって、そう誓いを立てる場所だって私は思ってる」
ここから先は一人で行かなければならない――そう言う奈美を、紀子は黙って見送った。
昭江の病
紀子は仕事にも手がつかない状態が続いていた。最近、誰かに見られている気がするという。はっきりとした出来事は何もない。ただ気配だけがまとわりついて離れないのだと話す。それを聞いた雅代(須藤理彩)は、薫が来てから皆が神経質になっているのだと言った。
その後、家に戻ると、昭江が息苦しそうにしていた。紀子は慌てて救急車を呼ぼうとするが、昭江はそれを制止する。昭江は狭心症を患っていたのだ。そこへ路子が駆けつけ、状況を説明する。念のため、入院したほうがいいのかもしれない――路子はそう口にした。
点と線
荒木は一人で残り、事故で片桐について調べ続けていた。そこへ谷口がやって来る。荒木は、被疑者かもしれない男が見つかっているのに、なぜ動かないのかと疑問をぶつける。谷口は、それくらい分かるだろうとだけ返し、余計なことは考えるなと釘を刺した。それでも荒木は、どうしても納得することができなかった。
一方、薫は路子の病院を訪れ、路子が担当していた患者について教えてほしいと、事務員の柏田に頼む。そして「ナミ、ヨウコ、マサヨ、ノリコ」と名前を書いたメモを手渡した。調べてもらった結果をもとに、薫は聞き込みへと向かう。
まず紀子のマンションを訪れ、住民から話を聞く。続いて、洋子(上原実矩)が住んでいたマンションの管理人にも接触した。そこでは、DV騒ぎで警察沙汰になり、2年前に出ていったことが分かる。
さらに雅代の住んでいた家の大家を訪ねる。住んでいたのは1年ほどで、夫の暴力から逃げて身を隠していたことは知らなかったという。
奈美の勤め先でも話を聞いた。奈美が家を出た後、夫は会社が倒産し、川崎のほうへ引っ越していたという。その後、夫は亡くなっていた。死因は練炭による自殺だった。自殺するような人には見えなかったのに、と関係者は語った。
共感
薫が店にやって来ると、紀子が一緒に歩きながら応対した。昭江は現在入院していた。薫は奈美の夫が亡くなったことを知っているかと尋ね、紀子は知っていると答える。奈美はもう退所したのかと問われると、退所日はまだだと紀子は嘘をついた。
さらに薫は、美佳子の夫も松原も突然亡くなっているが、これは偶然なのかと問いかける。紀子は、自分には分からないと静かに返す。奈美の夫が亡くなったと聞いたとき、どう思ったのかと重ねて問われると、分からないと前置きしつつ、もし自分の夫だったら、ほっとした気がするかもしれないと本音を漏らした。
すると紀子は、「薫さんもですよね?だから美佳子さんの件にこだわっている。違いますか?」と鋭く問いかける。紀子は自分がここに来た当初は、とにかく夫から逃げたい一心だったが、今は違う。生きたいと思っている、この家のおかげだと語る。薫は思わず言葉を失った。
その沈黙を破るように、紀子は自分が焼いたパンを薫に差し出す。2人でパンを食べるうち、場の空気は和らいでいく。パンの食べ方がよく似ていることに気づき、2人は少し打ち解けた。
やがて薫は食べる手を止め、「今も続いていて…でも、平気です」と口にする。しかし紀子は即座に「平気な人なんていません。平気なわけない」と断言した。
その後、2人は並んで歩きながら言葉を交わす。パン屋に戻り、皆に話を聞くかと紀子は提案するが、薫は今日はやめておくと言って帰ろうとする。紀子は土産にとパンを手渡し、薫を見送った。
【シャドウワーク】4話の結末
昭江が戻ってきた日、皆で祝いの鮨を囲んだ。席の中で、薫が店を訪ねてきたことが話題に上る。奈美の夫が亡くなったことを聞かれたが、奈美がすでに出ていったことは話していないという。薫は美佳子の元夫、交際相手、そして奈美の夫の3人が相次いで亡くなっていることを不審に思っていたと紀子は昭江に伝えた。
それを聞いた雅代は、「あの人はたぶん気づいていると思います」と口にする。そして、薫自身もDVの被害者だったことを皆に伝えた。その言葉を受け、昭江は場を和ますように「そのときが来たら、それまでよ」と笑った。
翌日、紀子は昭江に万が一のことがあったらと不安を口にするが、昭江はまだ大丈夫だと告げる。紀子はそれ以上何も言えず、店へ戻った。
店に戻る途中、紀子は誰かにつけられているような気配を感じる。焦った拍子に足を取られ、思わず転んでしまう。そこへ現れたのは晋一だった。
薫は住民たちの写真や情報を壁一面に貼り出し、考え込んでいた。そこへ路子から電話が入る。こちらに遊びに来ないかという誘いだった。路子はみんながいる前で、薫に電話をしていた。
【シャドウワーク】4話のまとめと感想
奈美はシェルターを出て行き、薫が帰った後に晋一がなぜかやってきたという話でした。
奈美は持ち回りも終え、夫も亡くなったことでシェルターを出て行きました。誰かが追加されるようなこともありません。
やってきた薫は雅代も言うように、薄々気付いています。しかし今は逮捕しに向かおうとはしていません。その代わりにやってきたのは、なぜか晋一でした。
次回の予告の雰囲気だと、晋一はシェルターのことを脅しそうです。その後、薫に電話をしたのはなぜなのか?まさか薫を殺すなんてことはないでしょうから、晋一を殺害するための手伝いなのか?
いずれにしても、シェルターのみんなが逮捕されました、という終わり方以外を望みたいところです。
←3話|最終話→

