WOWOWのオリジナルドラマ【災】の1話のネタバレと感想をまとめています。
進路に悩む女子高生の娘にシングルマザーの母も、離婚した父も興味を示さなかった。ただ、唯一優しく話を聞いてくれるのは、塾の数学講師だけだった。そんな彼女に降りかかる災いとは……?
【災】1話のあらすじ
2021年、神奈川。塾から帰宅した北川祐里(中島セナ)は、誰もいない自宅で夕食をとる。翌朝、寝ている母親に声をかけ、学校へ向かった。
通っている塾の月謝をもらいに、離婚した父の所へ行く祐里。進路の相談をするための時間をとって欲しいと頼むが、約束はしてもらえなかった。
ある日、ボーイフレンドが別の女の子と一緒にいたことについてきくと、それ以来彼とは疎遠になってしまう。
そんな祐里に優しくしてくれるのは、塾の数学講師(香川照之)だけだった。祐里は次第に心を開き、プライベートの話をするようになるが……。
2話→
【災】1話のネタバレ
離婚した両親は無関心で、ボーイフレンドともうまくいかずにいた祐里の、唯一話を聞いてくれる人物は塾の講師だけだった。
進路に悩んでいた祐里に、アドバイスをしてあげる塾講師。お陰で心が軽くなった祐里だったが、翌日自宅の団地のそばで亡くなっていた。
警察は自殺の線で片付けようとするが、堂本だけは違和感を覚えていた。
災いの始まり
2019年、午前5時10分の千葉。みっちゃん(安達祐実)はいつものように、港の食堂へ出勤する。夫が姿を消してからすでに3ヶ月が経過していた。その食堂には、あの男(香川照之)が船員として食べに来ていた。やがて、海に浮かぶ遺体が発見される。みっちゃんだった。
2021年、神奈川。北川祐里(中島セナ)は塾から帰宅すると、一人で夕食をとる。寝ている母に対し、公共料金の支払いに行ってくると声をかけて学校へ向かう。教室からふと外を見ると、ボーイフレンドの西山が女の子と歩いていた。その後、屋上で西山と寝転びながら会話し、塾の数学の先生がいい雰囲気だと話す。しかし、西山が身体に触れようとすると、祐里は嫌がりその場を立ち去った。
後日、祐里は塾代をもらうために父の元を訪れる。来月からは母に支払ってもらえないかという父、祐里は進路について相談したいと持ちかけるが、父は「考えておく」とだけ返すにとどまった。
祐里は塾で授業を受ける。数学の講師として、あの男(香川照之)がそこにいた。授業後、祐里は特別に残って彼から教わることになった。
夜、母が帰宅し、父に会ったかと尋ねられる。あまり立ち話をしないようにと注意された。祐里が進路の話をしたいと切り出すが、母は「今度にして」と取り合わなかった。
無関心な人々
西山の家で絵のモデルをしながら、祐里はスマートフォンで建築士関連の情報を調べていた。。祐里が「昨日一緒にいた女の子は誰」と尋ねると、西山は「バス停が一緒の子だ」とだけ答える。祐里は納得できずに、どこか不機嫌な様子を見せた。
その後、祐里はカラオケ店でのバイトをしながら、西山に「今日はごめん」とメッセージを送るも、既読は付かなかった。
帰宅した祐里は、自宅の鍵が開いていることに気づく。中には母がいた。その日の仕事はもうないという母と、久しぶりに二人で食事を共にした。祐里が塾のチラシを見たか尋ねると、母は「今はその話をしたくない」と答え、会話は途切れた。
翌朝、祐里は寝ている母に声をかけることなく家を出る。机の上に置かれた三者面談のお知らせには、「参加できそうにない」と母は記入していた。
優しい理由
祐里は塾で自習を続けており、授業後も居残って学習に取り組んでいた。そんな彼女を見て、あの男は「熱心だね」と声をかける。祐里は冬期講習などを受けられないため、「ただで教えてもらってすみません」と頭を下げた。男は「こうやってじっくり、数学を教えるのがすごく楽しい」と笑いながら答えた。
「先生はどうしてそんなに、優しくしてくれるんですか?」という祐里の問いに、男は「釣りが好きだからかな」と話す。「日頃からいいことをしておかないと、釣り竿を下げても運が回ってこない気がする」と続け、「今週もこれだけいいことをしてきた、と思って週末を迎えたい」と語った。祐里は「そんな理由」と笑った。
「他に優しくしてくれる人はいる?」と尋ねられ、祐里は「両親はあまり相手をしてくれない」と答える。少し沈黙が流れた後、男は「先生たちを頼ってくれて大丈夫だから」と穏やかに言った。
一方で、西山は以前と変わらず、あの子と一緒に歩いている姿を見せていた。その様子を、祐里は少し離れた場所から見ていた。
ある日、祐里がバイト中に西山からメッセージが届く。「しばらく遊べないかも」と書かれていた。理由を尋ねると、「親に勉強しろって言われた」とだけ返ってきた。
開かれた未来
バイトを終えた祐里は、雨の中を歩いて帰る途中、スーパーへ向かう母親の姿を見かける。気になって後を追うと、母が万引きをする場面に遭遇してしまう。何か言おうと一歩踏み出しかけたそのとき、後ろから男がそっと肩に手を置き、静かに首を振って制した。
その後、男の車に乗せられ、祐里は自宅まで送ってもらう。車内で祐里は「先生は自分が嫌になったことある?」ときくと、男は「うん、何度もね」と答えた。祐里が「うそだ、先生は自信があって誰とでも話せる」と返すと、男は「それは先生が、めちゃくちゃ頑張ってるからかもしれない」と笑った。
「嫌なことがあるの?」と男に尋ねられ、祐里は「建築士になりたいけど、親は応援してくれない。理系の大学に6年も通うなんて許してくれない」と胸の内を明かす。男は、奨学金の特待生になれば経済的な問題は解決できると話し、自分もかつて進学を反対されながら、どうしても大学に入りたくて特待生に選ばれた過去を語った。
「頑張ればなんとかなる、普段の様子を見てるとわかる。数学しか教えてあげれないけど、できることなら何でもする」と言う男の言葉に、祐里は少しだけ心を軽くしたようだった。車の窓を開け、顔を出して風を浴びる彼女の表情には、どこか安堵の色がにじんでいた。
降りかかる災い
午前6時28分、ランニング中の男性が遺体を発見する。高所から飛び降りたような遺体は祐里だった。警察が到着し、現場検証が行われる。遺体が発見されたのは団地の敷地内で、発見者も団地の住人だった。祐里は自宅前の団地から飛び降りたと見られ、死亡推定時刻は昨晩の深夜。母親はその時間帯に不在であった。
母は夜職に就いており、通常の帰宅は深夜だった。当日は仕事ではなく、親しくしている男の部屋に滞在していた。両親は離婚しており、祐里は母親と二人で暮らしていた。
祐里はバイト先のカラオケ店を、夜8時半に出たことが確認されている。自宅までは徒歩20分の距離で、通常は自転車を使っていたが、当日は雨のため徒歩で帰っていた。
警察による聴取が始まる。母親は娘のことを何も知らなかった。父親は祐里が受験について、相談したがっていたと証言した。
友人への聞き取りでは、塾がなかったため学校で少し話した程度だったが、「来週、一緒に服を買いに行こう」と約束していたと語った。
カラオケ店の店長は、祐里に遅刻や欠勤はなく、仕事もすぐに覚える子だったと話す。塾の講師である男は、祐里は熱心な生徒で、落ち込んでいる様子はまったくなかったと証言した。
西山は自分とあの子が一緒にいる姿を、祐里が見ていたことに気づいていたと明かす。「それに気づいて、逆に楽しそうに振る舞ってしまった」と語る。そして、「あれで祐里を追い詰めてしまったのかもしれない」と後悔の念を口にした。
【災】1話の結末
捜査の過程で、飯田剛(竹原ピストル)は堂本翠(中村アン)の熱心な姿勢に対して、呆れたような態度を見せていた。祐里の家庭環境には問題があり、遺書も残されていなかった。優等生でありながら、金銭的な事情から大学受験に悩んでいたこと、そして最近は恋愛面でもつまずいていたと、菊池大貴(宮近海斗)は説明する。
「思春期の子が思い悩んで飛んじゃったってことね」と飯田が言い、菊池は「自殺としてまとめる感じですか」と確認する。しかし、堂本は「でもあの子、それだけの理由で自殺するような子でしょうか?」と疑問を投げかけた。
仮に他殺だとした場合、不自然なほど手がかりが一切残されていないことが問題だった。手すりからも指紋が検出されず、何かが意図的に排除された形跡すら感じられるほどだった。
飯田は「もういい」と捜査を切り上げようとするが、堂本は「自殺と断定するには理由が見当たらない」と反論する。飯田は「理由のなんのって言っても、刑事は勘だ、直感を使え」と言い捨てるが、堂本は静かに「人は理由もなく死なないので」と言い残し、その場を後にした。
【災】1話の感想
無関心な両親に進路を相談できず、塾講師に相談していた高校生が、なぜか亡くなったという話でした。
最初の海に浮かぶ遺体にも、あの男は関与していそうな雰囲気です。恐らく彼女は夫を殺害したのではないかと思わせます。男が優しくする理由が釣が好きだからというのも、まるで獲物を狙っているようないい振りです。
ドラマ全体的に不吉で、不穏な感じが立ち込めています。真っ赤な背景に出るキャスト名や、劇中にかかる音楽も不協和音な感じで不安にさせます。そして3年ぶりにドラマ出演をした香川照之さんが、異様な雰囲気を盛り上げます。海外ドラマみたいなドラマで面白いです。第1話はYouTubeで無料配信されています。
犯人は誰なのか?という話ではなく、謎のあの男が色んな場所に現れては、そこで死人が出るという話のようです。最終的に逮捕されるのか?それとも証拠がなくて逮捕できないのか?個人的には男は逮捕されず、堂本も殺されるぐらいのオチが面白いですが、どうなるか?今から本放送が楽しみです。
2話→