【プライベートバンカー】2話のネタバレと感想をまとめています。
天宮寺家の長男・努が何者かに階段から突き落とされる。犯人を捜すよう美琴から命じられた庵野は、早速努が通っていたヨガ教室で聞き込みをすると、愛人の存在が見え隠れし……。
【プライベートバンカー】2話のあらすじ
天宮寺家の長男・努(安井順平)が何者かに階段から突き落とされた。庵野甲一はこのまま努が亡くなれば、資産の分配に大きな影響が出ると美琴(夏木マリ)に忠告した。
当初、プライベートバンカーはいらないと言っていた美琴だが、庵野が努の運転手である原田(岩永ひひお)連れて来て女性が背中を押したのを見たと証言する。
すると美琴は犯人を捕まえるよう命じ、庵野は引き受けることになった。
早速努が通っていたヨガ教室で努とマンツーマンで教えていた、インストラクターの霧島幸絵(恒松祐里)に話を聞く庵野だが、彼女はあくまで生徒と講師の関係だという。
御子柴修(上杉柊平)に努が買い与えたマンションを張り込みをさせていた庵野は、そこへ幸絵がやってくるのを見て確信する。ただ、努の愛人は幸絵だけではないようで……。
【プライベートバンカー】2話のネタバレ要約
努に愛されていると思っていた幸絵だったが、努は会社の経費で愛人を何人も囲っていた。
真実を庵野から知らされた幸絵は、愛人たちのために作った会社の代表が自分であることを逆手に取り、会社の株を買い取ってくれと迫る。
妻の前でそんな話をされた努はタジタジになり、庵野の手引きで株を買い取る代わりに不倫関係を口外しない契約書を交わした。
こうして幸絵を含む愛人たち6人は、それぞれ株を売ったお金で新たな道に進んだ。
【プライベートバンカー】2話の詳細なネタバレ
犯人探し
天宮寺努(安井順平)は電話中に誰かに押され、階段から転落して意識不明の重体となる。妻の果澄(MEGUMI)が病院に駆けつけ、その状態を報告する。すると、庵野甲一(唐沢寿明)が病院に現れ、努が亡くなると遺産に大きな違いが生じるため、早急に対策を講じる必要があると煽る。天宮寺美琴(夏木マリ)はプライベートバンカーは不要だと反論するが、庵野は犯人の逮捕を急ぐべきだと語り、努の運転手である原田(岩永ひひお)に努が女性に背を押されて転落したと証言する。美琴は庵野に犯人を突き止めるよう頼み、庵野はそれを引き受けた。
その後、庵野、御子柴修(上杉柊平)、飯田久美子(鈴木保奈美)の3人は転落現場を訪れる。久美子はなぜこんなことをするのか疑問に思うが、庵野は「きっかけを得られなければ仕事も得られない」と話し、法律や金融業界の担当者が関わりたがらないような混乱こそが自分たちのチャンスだと語る。
天宮寺アイナグループは総資産7000億円を誇り、80年代に「ハナウマハンバーグ」で知られ、その後、うどんや回転寿司などに事業を広げ、外食業界のトップとなっている。努は天宮寺デリバリーの代表を務め、さらに個人で資産管理会社「ツトミックス」を設立していた。努は前夜、この近くのヨガ教室から帰る途中だった。庵野は久美子にそのヨガ教室に潜入するよう依頼した。
聞き込み
庵野はその隙にヨガインストラクターの霧島幸絵(恒松祐里)に、努のようにマンツーマンでのレッスンを受けたいと話すが、幸絵は努の件はあくまで特例だと断る。庵野は昨夜の事故について尋ね、さらに努との関係について訊くが、講師と生徒という関係だけで特別親しくはなかったと答える。
庵野は努が美琴の誕生パーティーをすっぽかして、ヨガ教室に通っていたことを指摘し、「よほどのヨガ好きか、何か別の目的があったのでは?」とカマをかける。その頃、久美子がこっそりロッカーを開けると、誰か宛の誕生日プレゼントとして香水が入っているのを見つける。
さらに、久美子は他の人たちに努の評判を尋ねると、最悪だという意見が多い。社員がパワハラの電話をしているところを目撃されたり、講師の幸絵も大変だったのではないかと聞いた。
女の影
庵野は原田のもとへ話をしに行き、努がよく会うという女性のもとに連れて行ってほしいと頼むが、原田はそんな人はいないと断る。その流れで、庵野は誕生日プレゼントの話題に持ち込んだ。
その後、庵野と御子柴は努行きつけのラウンジに赴き、ラウンジ嬢たちと会話する。努から何か贈り物を受けたことがあるか尋ねると、努は「マンションをプレゼントする」とまで言っていたという。さらに、昨日誕生日を迎えたジュナ(あらた唯)に何かもらったかと問うと、彼女は何ももらっていなかったが、身につけていた香水が先ほど久美子がロッカーで発見したものと同じであった。
その後、ツトミックスが所有する物件の中で、該当しそうなマンションがこの一棟だけだと分かり、庵野らは現地に向かう。到着後、御子柴にはそのマンションに出入りする、怪しげな女性がいないか見張るよう依頼する。
また、天宮寺昴(吉田ウーロン太)は努が会社でかなりの恨みを買っていたと話し、事件が起きたのは誕生日パーティーの最中であることから、美琴は家族を疑う必要はないと述べる。さらに、やってきた庵野は「人を使うケース」もあると示唆し、事態は一筋縄ではいかない様相を見せた。
愛人の存在
御子柴が見張っているマンションに、トイレットペーパーを手にした幸絵が現れた。そこで庵野は、マンション内で撮った写真を見せながら、「努さんの特殊関係人、つまり愛人でしょ?」と問いただす。これに激怒した幸絵は、「私があの人を殺すわけないでしょ!あんな都合のいい男を殺すはずがないわ!」と反論する。さらに、彼女は「もし奥さんにバレたら、そのときは一緒になる」と言っていたとも切り出すが、庵野は「それは愛ではなく節税に過ぎない」と皮肉交じりに指摘する。
実は幸絵はツトミックスに社員として雇われており、その目的は努への出費をすべて経費として会社の金でまかなうためだった。毎月のお手当は給与、マンションは社宅、旅行は出張費、食事は会議費、そしてその他のプレゼントも贈答品として計上され、努は自腹を切ることなく幸絵との交際を続けていた。経費処理をしているため、妻にバレる心配も大幅に軽減されるのだ。庵野は努のあなたへの思いが、思ったほど強くないのではないかと煽るように話す。
また、庵野は妻からツトミックスの決算書を借り、努が同社の株100株中99株を幸絵に譲渡していた事実を明かす。さらに、庵野は何も分からない状態の勉強中の久美子を、御子柴にしっかりと鍛えるよう指示し、2人の間に揉め事がなかったかどうかも調べるように頼む。
直接対決
天宮寺沙織(土屋アンナ)が見舞いにやって来て、事故がネットニュースになっていると果澄に伝えた。果澄と沙織が互いに牽制し合っている中、庵野が現れて愛人の件について報告する。
これを受け、果澄は幸絵を自宅に招き、食事の席で「毎月の給与を打ち切り、マンションから退去させ、福利厚生施設の利用権を剥奪する」という処分を告げるとともに、「この際だから、あなたが突き落としたことにしてくれない?」と要求する。しかし、幸絵が拒むと果澄は「事実なんかどうでもいいの!事実はお金で買えるの」と横暴なことを言い出す。
こで庵野は、退職金という名目で札束を幸絵に手渡すが、これに激怒した幸絵は「結局、庶民はお金で使われる!」と叫び、ナイフを手に立ち上がろうとする。ところが庵野がすぐに彼女の手を押さえ、「ナイフは外側から使いなさい」と諭す。
幸絵は冷静さを取り戻し、もし自分に不利益が生じたら不倫の事実を世間に公表すると脅すが、庵野は雇用契約書に「会社に損害を与えた場合、その賠償責任を負う」と記されているため、事実を広めれば一生かけて賠償金を支払う羽目になると忠告する。最終的に幸絵は「彼が目覚めたら私を選ぶはず」と宣言してその場を去ると、果澄は庵野に対し「あの女を切り捨て、二度と夫に近づかせないでほしい」と頼む。庵野は「お預かりしましょう」と答えた。
女の意地
幸絵は自宅でひとり、退去の準備をしていたところ、ヨガスタジオの契約終了を告げるメールが届き、追い詰められた彼女は努の病院へ向かった。そこで、以前努が「株を渡すから配当も受け取れるし、もし自分が死んだら会社の資産がすべて君のものになる」と話していたことを思い出す。
感情に任せた幸絵は、努に手をかけようとするが、そこへ現れた庵野が「殺すつもりですか?」と声をかける。庵野は、幸絵が手にしている株は議決権のない、単なる配当目的の株に過ぎず、実際に大事なのは努が保有するいわゆる「黄金株」だと説明する。もし努が亡くなれば、事実上、幸絵の持つ株は無価値になってしまうのだ。庵野は皮肉めいた口調で、「どうやら嘘の説明を信じ込んでいたようですね。それでもなお、あなたが彼に愛されていたと?」と言い、悔しさに涙を流す幸絵は病室を後にする。
もともと幸絵も、れいの店でラウンジ嬢として働いていたが、そこで努と出会い親密な関係になっていた。病院を去る際、庵野は「ここが引き際です。退職金を受け取ってください」と迫る。幸絵は努がかつて「私がピラティス教室を開業する夢を告げたとき、その夢をかなえてやる。パトロンになってやる」と約束したという。諦めきれない幸絵は「骨は…最後までしゃぶりつくしてやる」と言って帰った
その後、事務所に戻った庵野たちは、幸絵の件について話し合う。御子柴は「本当に強欲ですね。ここまで追い込まれたなら、退職金で手を打てばいいものを」と呆れ、久美子は「こうなると単なる欲だけでなく、意地やプライドも関係しているのよ」と同情する。また、御子柴がツトミックスの最新の登記簿を調べたところ、元々100株だった株数が最近の増資で合計600株にまで拡大していたことが判明する。増資された500株は、努が最近設立した会社「ハニーベイビーズ」が保有しており、その登記上の代表は幸絵で、事業内容はピラティス教室となっていた。
今回のスキーム
マンションから退去してきた幸絵の前に、庵野たちが現れ「授業をしましょう」と声をかける。庵野はハニーベイビーズの話をすると、やっぱり彼が夢をかなえようとしたと幸絵は喜ぶが、実態は全く異なっていた。事務所に戻ると、庵野はホワイトボードを前に「あなたへの愛が存在しない」という証明を始める。
彼の説明によると、かつてツトミックスの株は99株だったが、現在は600株にまで増え、その増えた株はハニーベイビーズ社が保有しているという。つまり、努の大量の個人資産がハニーベイビーズ社に流れているのだ。さらに、同社には5人の役員がいるが、調べたところその全員があのラウンジで働く女性であり、努はこの会社を通じて彼女たちに金銭を渡していた。簡単に言えば、努は幸絵を含む6人との不倫関係にあったのだ。各女性に問いただすと、彼女たちはあっさりと関係を認めたという。
努は自らの愛人関係が妻に露見しないよう、幸絵を代表に据えた別会社を新設し、そこから彼女たちへ金が流れる仕組みを作っていた。これを庵野は「愛人ロンダリングスキーム」と呼び、さらに久美子も「あなたの名前で愛人を囲み、遊んだ金をすべて経費にしていた」と指摘する。庵野は「あなたの夢や知識のなさ、そして名義を簡単に貸してしまううかつさが、彼の身勝手な行動に利用された。あなたはラウンジ嬢として働くより、彼との関係一本に絞るほうが効率的だと思ったのでしょうが、その結果、今、すべてを失おうとしています」と辛辣に説く。
そして、「卵は一つのカゴに盛るな」と投資格言を説き、投資の基本は分散、長期、積立であると教える。努は愛情の面でも分散投資ができていたのに対し、幸絵は無謀にも一人の男に全てを賭けてしまったのだ。久美子は「一途なのは素敵だけど、相手を間違えた」と呟く一方、幸絵はかつてヨガ教室に努を誘い入れ、最初は財産目的で関係を始めたが、彼が自分を一人の人間として尊重し、弱さすらも見せてくれたと涙ながらに回想する。
しかし、庵野は「投資に失敗しました。今が損切りのタイミングです」と冷たく告げる。幸絵が「今更、私には何もない」と嘆くと、久美子は「私はそうは思わないけど。あなたには意志があるし夢だってある。ないのは男を見る目だけ…男に頼る必要ないじゃない」と励ます。すると、努が目覚めたとの連絡が入り、庵野は幸絵に手を差し出し「立ち向かう覚悟は?」と問いかける。幸絵はその手をしっかり握り、決意を胸に立ち上がった。
決断の時
病院に庵野たちと幸絵が現れ、ツトミックスで秘書として働いていると果澄に幸絵は挨拶した。そして、彼女は「今日は最後のお願いに来ました。会社を作ってくれてありがとうございます。あの会社とともに再出発し、私が経営していきます」と宣言する。そこへ他の5人の女性が加わり、庵野は彼女たちがハニーベイビーズ社の役員であると紹介。幸絵は「6人で会社を経営していく」と総意を示し、「自分たちの会社だから株も自分たちのもの。でも、株は売却するつもりです」と付け加えた。さらに、ツトミックス社の株599株を2億円で買ってくれないかと果澄に提案し、もし買ってもらえなければ、第三者によるデューデリジェンスで、努がこれまでに行ってきた行為―数々の女性との食事やデートの写真―を資料として公開する、と警告した。
その場で、幸絵は「努さん、愛してましたか?」と問いかけ、戸惑う努に「会社のことです」と意味深に付け加える。ところが、資料を妻にも渡そうとすると、努は慌てて「株は自分が全部買い取る」と宣言し、これに果澄は驚く。努は続けて、彼女たちの新たな門出を応援しようと提案し、双方で接触を控え、不倫の事実を口外しないという誓約書を交わすことに合意する。また、庵野は他人の名義を軽々しく利用しないよう忠告し、努は礼を言って誓約書にサインした。こうして、彼女たちは笑顔を浮かべながら病院を後にした。
【プライベートバンカー】2話の結末
久美子は、彼女たちの様子を見て「大丈夫そうだ」と安心し、庵野は今後はより分散投資を意識すべきだと述べた。そこへ果澄が現れ、6股不倫という混沌とした状況に、感心しつつも呆れた様子を見せる。庵野は「これで完璧な手切れができた」と宣言すると、果澄も感謝の意を示した。
さらに、庵野は社内カメラの映像を見せ、「こんなものもあります」と付け加えた。そこには、原田と果澄が一緒に写っており、原田が努を押したと語るやり取りが映っていた。原田に「私のためにやってくれたことでしょ、ありがとう」と話す果澄。その映像を目の当たりにした果澤は、思わず慄いた。
その後、庵野は美琴に報告する。努があの夜、通話に気を取られて足元がもつれバランスを崩した、という目撃証言を得たことから、今回の件は不慮の事故であったと結論づけた。そして、じっと果澄を見つめた後、美琴は「ありがとう。よくわかったわ」と答え、約束通り庵野をプライベートバンカーとして迎え入れることにした。
こうして、努と美琴から一定の信頼を得た庵野は、さらに自分に逆らえない内通者として果澄を手中に収めた。最後に庵野は、「信頼を得るときにも分散は欠かせません。身近な殺意には十分ご注意を」と忠告し、物語は幕を閉じた。
【プライベートバンカー】2話の金融格言
卵は一つのカゴに盛るな
努が6股分散投資をしていたのに対し、努1本に絞った幸絵に庵野がドラマ内で忠告しました。
1つのカゴに盛っていた場合、カゴが駄目になったら、卵は全部壊れてしまう。卵をいくつものカゴにわけておけば、1つのカゴが駄目になっても全部壊れることはない。つまり、分散投資を勧める格言でした。
株ならいくつかの銘柄に分けてもつ、そもそも株以外にも投資をしておく。といったリスクヘッジです。しかし、あまり分散し過ぎると、儲けも薄くなるのでバランスが大事です。
【プライベートバンカー】2話のまとめと感想
愛人を経費で囲っていたのがバレ、株を買い取ってもらった彼女たちは、その金で自由になったという話でした。
昔から6股まではいかないまでも、こういった話はあります。愛人が会社にいたりする場合もあったりして、なかなか大胆なやり口です。そんな会社で働く社員はたまったものじゃありません。
幸絵はこれで目を覚まし、次から男性を選ぶ際は分散するでしょう。何も2股交際しろというのではなく、結婚という契約が結べないのであれば、分散するに越したことないという話です。結婚しているのに分散するのは、色々なものが霧散するのでやめましょう。事実、努は危うく妻の愛人に殺されそうになったのですから。
何も知らず無知な女性を愛情で繋ぎ止め、甘い汁を吸っていた努にはいいお灸だったでしょう。痛快な話でした。
あなたには意志があるし夢だってある。ないのは男を見る目だけ…男に頼る必要ないじゃない。