【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話のネタバレと感想をまとめています。
11年前に起きた副総理暗殺事件の犯人は、千寿が若い頃に世話になった警官だというファイルに従い、千寿は証拠を捏造しようとする。しかし違和感を覚え、真犯人が誰なのか改めて考え直すと……。
【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話のあらすじ
11年前に起きた副総理暗殺事件を、飛鷹千寿(反町隆史)は今回取り扱うことに決めた。ファイルによると犯人は、千寿が若い頃に世話になった警官の高見大地(高杉亘)だった。
千寿と不破利己(杉野遥亮)の2人で捜査をしようとするが、加勢英雄(中村俊介)も同行することになった。千寿は11年前の関係者に一通り話を聞いた後、高見の犯行を裏付ける証拠を捏造しようとする。
しかし、違和感を覚えて改めて考え直した結果、真犯人の正体に気付き……。
【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話のネタバレ要約
加勢は妻をひき殺したのが副総理の息子だと気付くが、捜査は圧力がかかって終了となり、証拠も全て抹消されてしまう。
そこで加勢は上と利害関係が一致した結果、副総理の殺害を実行した。
その後、高見に罪をなすりつけて射殺する。その後、上の人物に呼ばれて行った先で、爆弾が爆発し加勢も亡くなった。
【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話の詳細なネタバレ
今回の事件
飛鷹千寿(反町隆史)は不破利己(杉野遥亮)をアジトに呼び出し、例のファイルを見せる。「これは、倫子の父親が殺される直前まで手にしていたファイルだ」と千寿が説明する。ファイルには未解決事件の詳細が記されていたが、どれも解決された形跡がないまま放置されているものばかりだった。
「俺たちの役目は、この真実を白日の下にさらすことだ」と千寿は静かな決意を込めて言った。不破がなぜ自分にこれを教えたのか?と尋ねると、千寿は微笑んで答えた。「バディだからさ」
不破は、さらに質問を重ねた。「鴻上は誰に殺されたんですか?警察の後ろ盾があったはずなのに」千寿はそれを確かめることがこれからの任務だと告げ、次のターゲットとして、11年前の副総理暗殺事件についてのファイルを不破に手渡した。
「本当の犯人は、老人客を装って別の料亭の別室にいた警察官だ」というタレコミのメールが、オクラの部署に届く。実はこの事件、千寿と鷲沢泰造(宇梶剛士)がまだ強行犯係にいた頃に発生していた事件だった。ほどなくして「俺もお忘れなく」と加勢英雄(中村俊介)も登場。加勢が足を捻挫して役に立たなかったことを思い出し、鷲沢は少し苦笑していた。
副総理の暗殺は、法改正に積極的だった永倉孝也副総理(尾竹明宏)が総理と会食していた都内の料亭で起きたものだった。食事の途中で副総理が持病の薬を飲んだ途端、突然苦しみ出してその場で命を落とした。死因はシアン化合物による中毒死であり、持病の薬と毒がいつすり替えられたのかが焦点となっていた。
容疑者は薬に触れる機会があった人物に絞られ、副総理のSPや薬剤師、料亭の女将などが調べられた。その中でも特に怪しまれていたのは、副総理の息子で秘書を務めていた永倉揮一(簑輪裕太)だった。揮一は容疑を強く否認していたものの、世間からの非難に耐えきれず、事件の1か月後に自宅で自ら命を絶ってしまった。そのため事件は真相がうやむやになったまま終わったと加勢は説明する。
「俺は今でもあの息子が犯人だと思ってる」と鷲沢が口にすると、加勢は静かに頷き、「これまでのタレコミの全てが同一人物からのものである可能性が高い」と断定した。送信元を辿れないように細工が施されている点や、隣室の老人が警察官だったということは、マスコミには公表されていない事実だ。
「再捜査の価値は十分にある」加勢はそう告げ、不破と千寿に「まずはオクラでタレコミの信憑性を確認してから捜査に向かえ」と命じた。
聞き込み
千寿、不破の2人は、事件が起きた11年前の料亭へと向かうことにした。駐車場に行くと、加勢が既に待っていた。「俺も行く」と一言だけ言い、彼も一緒に料亭へと向かうことにした。
料亭に到着すると、3人は当時のことを知る女将(街田しおん)に話を聞いた。女将は記憶をたどりながら話し始めた。「11年前、総理と副総理以外にももう一組予約が入っていました。その時初めていらっしゃったお客さんでした。結構お酒を飲んでらして、間違えて配膳室に入ってしまって……」客は月石商事の石田章夫と名乗っていた。
女将は思い出すように目を細めた。「そういえば、その人の髪がちょっと不自然だったわ。もしかしたらカツラだったのかもしれない。手が妙に若くて、30代くらいに見えました」
その場で不破は石田章夫について調べたが、警察官としての登録はなかった。千寿は眉をひそめ、「容疑者が変装していた可能性が高いな」とつぶやいた。不破も続けて、「副総理の秘書だった揮一と何か関係があったかもしれません」と、さらなる疑念を抱く。
次に3人は揮一の自宅を訪れ、母親に許可を得て揮一の部屋へと通された。母親は、事件以来何も触っていないと静かに告げた。部屋を慎重に調べると、加勢がゴミ箱の中から何かを見つけた。それは、揮一が残した遺書の下書きだった。
「僕はやってない。無実を立証してくれると言ったのに……全部高見刑事のせいだ」
加勢はその内容に目を留め、「これは公安部の高見警部のことではないか?」と呟いた。
怪しい刑事
千寿たちが調査を進めるうちに、ある人物の名前が浮かび上がった――高見大地警部(高杉亘)。公安部に所属し、53歳で、千寿たちの3つ年上だという。千寿が新人の頃、鷲沢と同じくらいお世話になった先輩でもあった。高見にはかねてから、副総理と個人的なつながりがあるという噂がささやかれていた。
さらに、高見の過去が明らかになる。彼は公安に移る前、交通捜査課に在籍し、加勢の妻である明日香(芳野友美)のひき逃げ事件を担当していたのだ。だが、その捜査はなぜか急に打ち切られ、犯人は不明のままだった。この未解決事件は加勢にとって、いまだに心の傷となっていた。
高見と対面することを決意した千寿と加勢は、彼のもとを訪れた。11年前の副総理暗殺について尋ねるが、高見は曖昧な返答に終始し、事件当日のアリバイを尋ねられると、「女性のところにいた」と適当に答えた。千寿が遺書の下書きについて話し、彼に何を隠しているのか問い詰めると、高見は冷ややかに否定する。「この件については何も隠していない。嗅ぎ回っても無駄だ」
千寿は一瞬黙り込み、冷静な目で高見を見つめた。「決定的な証拠を突きつけなければ、無駄だというわけだ」
入れ替えていたものとは?
オクラの部署で議論が白熱する中、結城倫子(白石麻衣)が口を開いた。「仮に高見っちが隣の部屋にいたとして、どうやって毒を飲ませたっていうの?」
「薬剤師から副総理の息子が直接薬を受け取っていたから、彼が席を外した隙に入れ替えたんじゃないかしら?」と牧原祈里(青木さやか)が推測を述べるが、吉岡雷(前田旺志郎)は眉をひそめた。「でも、総理がいる場で簡単に近づけるとは思えないよ」
その時、鷲沢がコーヒーと烏龍茶を間違えたことで、千寿はある考えに至った。彼はすぐに料亭の防犯カメラ映像を取り寄せるよう手配を依頼する。
アジトに戻り、映像を改めて確認すると、薬のカプセルがすり替えられたのではなく、御膳に用意された水に毒を仕込んだ可能性が浮かび上がった。阿澄玄人(三浦?太)が「当時も水は調べられたんじゃないですか?」と疑問を投げかけるが、井伏愁(観月ありさ)は首を振り「調べたけど、何者かが伏せたのかもしれない。犯人にたどり着かせないためにね」
「でも、どの御膳が副総理に行くかわからないのでは?」とさらに疑問が出ると、女将に確認した結果、普段から副総理の御膳にだけ、薬を服用するための水が用意されていたことがわかった。
井伏は「司法解剖で検出されたシアン化合物は水に溶けやすい。だから、水に毒を含ませれば薬を飲むタイミングで死に至らせることが可能なんだ」と解説した。方法は判明したが、チームは決定的な証拠をどう作り上げるかで頭を悩ませていた。
千寿は静かに語り始めた。「スポイトが見えるように拡大してみたら、どうやら警察で使われているものと似ていることがわかった。もし犯人がスポイトを持ち帰っていたら、捏造したってバレるかもしれないけど、心配ない。映像にはそのスポイトを庭に捨てる様子がしっかりと映っている」
千寿はそのスポイトにシアン化合物と高見の指紋を付着させ、庭に隠すことで証拠の完成を目指すという計画を練った。そしてそのためのカメラ映像の持ち出しを加勢が許可したが、井伏は「やけに協力的ね」と加勢の態度に不信感を抱きつつも、計画の進行を見守っていた。
違和感
アジトで千寿はひとり考え込んでいた。昔突然、加勢が公安部に異動するという話が持ち上がったのだ。かつて共に働いた同僚の結城真一(平山祐介)が「奥さんの件はどうするんだよ?警察内部にきなくささを感じて、色々調べてたんじゃなかったのか!」と声を荒げた。しかし、加勢は静かに「あるわけないだろ」とだけ返し、ふと足を止めて振り返った。「俺の分まで、自分の正義を貫けよ」そう言い残し、去っていった。
加勢の言葉がどこか引っかかる千寿。不破も「ファイルに高見警部の名前があったんですから、もう間違いないのでは?」と千寿に投げかけたが、千寿は思案を深めた。「ずっと前に高見さんの名前を入力した時は、何も表示されなかったんだ。それが数ヶ月前から突然ヒットするようになった」
「つまり、誰かがファイルを改ざんしたってことですか?」不破が疑問を口にする。千寿は頷き、「ここ数か月、俺たちはこのファイルを使って事件を解決してきた。ファイルを管理している者が何か細工しているとしたら……あの、少ない情報も、都合の悪い部分を削除している可能性がある」
「俺は何か……見落としてる」千寿は再びカメラ映像を何度も見直し、ついに「そういうことか」と小さく呟いた。すぐに井伏に連絡を取り、スポイトに付着させる指紋を変更してほしいと頼んだ。
その頃、加勢はどこかで誰かと話しながら、確信に満ちた声で語っていた。「ちゃんと手を打ってある。この件が片付いたら、例の計画を推し進める」彼の表情には、まるで何かを決意したかのような硬さがあった。
そしてふと、加勢は妻の明日香に叱られながら、洗濯をしていた日々を思い出していた。その記憶はどこか懐かしく、彼の心に一抹の切なさを漂わせていた。
千寿抹殺命令
千寿たちは全員で料亭の庭を調べ、捜索の末にスポイトを発見した。だが、それは千寿が仕込んだものではなかった。不審に思う千寿をよそに、加勢は結果が出たらすぐに逮捕状を請求すると言う。いつもは慎重な加勢が、妙にあっさりと進めていることに、千寿は違和感を覚えた。
後ほど千寿と加勢は二人きりで屋上に上がり、千寿が低い声で問い詰めた。「お前がすり替えたのか?」だが、加勢はそ知らぬ顔でとぼけた。千寿は続けて、「奥さんが亡くなって、お前は変わった。今ならまだ引き返せる」と説得するが、加勢は苦笑いを浮かべ、「もう戻れない。行くとこまで行くしかないんだ。俺を止められるとしたら、明日香だけだ」と言い残して立ち去った。
その後、提出されたスポイトの検査結果から、高見の指紋が検出された。やはり、千寿が差し替えを頼んだものとは異なっていた。さらにその頃、高見から千寿に連絡が入り、「これから会えないか?話したいことがある」と告げられる。電話の向こうで、高見は「千寿を始末しろ」というメールを静かに見つめていた。
上からの指示
千寿と不破は、高見に指定された場所に向かい、そこで彼と対峙した。高見は口を開く。「副総理に毒を盛ったのは俺じゃない」千寿は「分かっている」と答えたが、すぐに高見が問い返す。「じゃあ、なぜそんなことを?証拠を捏造するなんて、正気の沙汰じゃない」
千寿は、真犯人が裏で糸を引いている可能性を示唆した。高見はそれを聞いて一瞬驚いた様子だったが、「なるほど、上からの指示か」と納得したように呟いた。「何も知らずにやっていたのか?」高見が千寿に問いかけた次の瞬間、警棒を振りかざし、千寿に襲いかかってきた。
しかし、千寿も準備は怠っていなかった。彼は幾多学(橋本じゅん)と鷲沢に協力を依頼し、鴻上の失踪に警察内部の関与があると考え、その正体を暴こうとしていた。「別動部隊が来ると思ったか?見限られたらしいな」高見は嘲笑を浮かべながら言った。
高見は不敵に続けた。「俺はお前を始末しろという指示を受けている…加勢の女房をひいたのは、副総理の息子だ」千寿は息をのんだ。高見は続けた。「泣きついた息子を守るため、親父は警察に圧力をかけて、捜査は打ち切られた。証拠隠滅に手を染めたのは俺だ」
さらに高見は、「今回の件でよくわかった。あれはただの復讐じゃない。お互いの利害が一致した結果だ」と冷笑した。再び警棒を振り上げ、千寿に襲いかかろうとしたその時、ビルの外から銃声が響き、高見はその場で崩れ落ちた。撃ったのは加勢だった。
倒れた高見は、かすかな声で言い残した。「ハイドとシークは共存する…」その言葉と共に、彼の命は尽きた。
「とんでもねえことになっちまったな」鷲沢がつぶやき、幾多も呆然とその場に立ち尽くした。千寿は一人、加勢の方をじっと見つめ、独り静かに佇んでいた。
【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話の結末
千寿と加勢は部署で向かい合い、重い沈黙の中、千寿が口を開いた。「永倉を毒殺したのは、お前だったんだな」
加勢は何も言わずに視線を逸らしたが、千寿は続けた。「事件当時、お前が捻挫していたことを思い出した。少しだけど足を引きずっていたし、料亭の台帳に書かれていた石田章夫のサインも、筆跡鑑定でお前の筆跡と酷似しているという結果が出た。遺書の下書きも、お前が仕組んで高見に罪を着せようとしたものだったんだろう」
一瞬の沈黙の後、千寿はさらに問い詰めた。「高見さんは互いの利害が一致したって言ってた。お前、利用されてたんじゃないか?」加勢はとぼけるが、千寿は声を荒げ、加勢もついに本音を吐き出した。
「あの時の俺の気持ちが分かるか?…許せなかった。だから、俺は魂を売ったんだ。もう引き返せない。犠牲が増えたって構わない、行くとこまで行くしかないんだよ」
千寿は沈痛な表情で尋ねる。「これから何をしようとしているんだ?」加勢はわずかに微笑んで答えた。「10年前、真一から奪ったものを渡せ」
「渡したら、すべて話してくれるのか?」と千寿問いながら、懐からSDカードを取り出す。加勢は千寿から強引にそれを奪い取った。
「俺とはもう進む道が違うんだよ、飛鷹」千寿は、加勢に何かを話すよう求めるが、加勢はかつての日常を思い出すように、ただこう言って去った。「靴下は、手洗いしてから洗濯機に入れたほうがいい」
その後、加勢のもとに一通のメッセージが届く。「例の計画について、大事な話がある。京浜埠頭へ来い」
指示された場所に到着した加勢は、不穏な空気の中、「こっちに来い」という男の声に誘われ、倉庫の中に入った。そこで彼が見たのは、設置された爆弾だった。次の瞬間、爆発が起こり、加勢は吹き飛ばされ、深い傷を負った。
息絶え絶えの中、加勢はぽつりとつぶやいた。「これで…やっとそっちに行ける。ドブになんか、捨てなきゃよかったよ…」そう言い残して、加勢は静かに息を引き取った。
【オクラ〜迷宮入り事件捜査〜】6話のまとめと感想
11年前の副総理暗殺事件の犯人は加勢で、その後爆発に巻き込まれて亡くなったという話でした。
ここに来てまさかの加勢が退場です。加勢が千寿たちとは違う側で何かをしているのだろうとは、ここまでの話から想像はつきますが、死んでしまうとは思いませんでした。
倫子の父親が亡くなった時と同様の手口で、声がしたと思ったら設置されていた爆弾が爆発するというやり方です。
警察官ばかりを狙って殺害しているようなので、上の人というのは警察内部の人なのかどうか怪しいところです。
加勢の残した「靴下は、手洗いしてから洗濯機に入れたほうがいい」や、高見の残した「ハイドとシークは共存する」はどういう意味なのか?特に意味がないのか、それとも何かしらの意味があるのか謎です。
ここから先、また誰かが亡くなったりするのか?今のところ分かりませんが、気が抜けない展開です。