【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜Season2】9話のネタバレと感想をまとめています。
30年前に起きた連続殺人事件の被害者と、酷似した遺体が大学内で発見される。容疑者は同大学の犯罪心理学者でもある教授だった。朱梨が聴取すると彼から見えたのは【期待】の色。教授は犯罪者に憧れて、殺害したと供述するが……。
【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜2】9話のあらすじ
🎬第9話予告✨
— ytvドラマ【公式】 (@ytvdrama) November 21, 2024
木曜ドラマ
|◤#オクトー Season2◢|
殺人に憧れた犯罪心理学者
ついにタイ人容疑者の正体が明らかに!#TVer 第8話 配信中🎨https://t.co/KeFj36Crw6#飯豊まりえ#影山優佳#浅香航大#grtsp
ゲスト#長野博#野内まる#別府由来
11/28(木)よる11時59分@8octo_ytv pic.twitter.com/1TFdMBEUaI
心野朱梨(飯豊まりえ)と滝沢美空(影山優佳)は山神淳(安井順平)の会社から資金援助を受けていた、犯罪心理学者の堀之内修(長野博)に話を聞きに行く。彼は10年前まで、科警研でプロファイラーとして、捜査に参加していた。
話を聞いている最中に入って来た、ゼミ生の門倉凪咲(野内まる)の目を見た朱梨は、彼女の瞳から【恐怖】の色を感じ取る。
朱梨たちが研究室を後にして帰る途中、大学敷地内で稲垣伸之(別府由来)の遺体が発見される。その遺体の状態はは30年前に起きた連続殺人事件と酷似していた。
堀之内を容疑者として聴取する朱梨たち。彼の目からは【期待】の色が見えた。すると堀之内は自分が殺したと自供し……。
←8話|10話→
【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜2】9話のネタバレ要約
堀之内は10年前、科警研でプロファイラーをしていた時に、犯人を見誤って次の被害者を出してしまう。その被害者の娘が、自分のゼミの教え子である凪咲だった。
凪咲は以前から稲垣につきまとわれていた。ある夜、稲垣と凪咲が階段でもみ合いになり、凪咲は突き落としてしまう。物音を聞いた堀之内は凪咲に後の事は任せるよう言い、彼女をそのまま帰した。
稲垣の爪に凪咲を引っかいた時に入った皮膚片があるのに気付いた堀之内は、30年前に起きた事件を模倣することで、その論文で名を上げた自分に容疑を向くようにする。
凪咲が罪から逃れられることに“期待”していたため、その色が朱梨には見えた。
【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜2】9話の詳細なネタバレ
事件発生
一ノ瀬伸明(西中ひさあき)が所属していた組織の背後には山神淳(安井順平)の存在があり、その組織は3年前にタイで摘発を受けていた。山神は摘発直後に帰国し、以降はビジネスパーソンとして表舞台に姿を現すようになった。同じ頃、山神の会社から研究費の援助を受ける学者がおり、その一人が堀之内修(長野博)だった。堀之内は近年、タイの犯罪者に関する論文を執筆している。
心野朱梨(飯豊まりえ)と滝沢美空(影山優佳)は大学を訪れ、教授から話を聞いた。教授は3年前に山神から連絡を受け、援助を受け始めたという。山神はアジアにおける国際犯罪の増加を背景に、日本の研究を各国の捜査に役立てたいと考えていると語った。なお、堀之内はかつて警察に所属し、10年前まで科警研でプロファイラーとして活動していた。
その場に学生の門倉凪咲(野内まる)がレポート提出に現れ、朱梨たちは大学を後にした。凪咲からは不自然な感情が見え、とりわけ【恐怖】が感じ取られた。彼女はいったい何を恐れていたのか。
帰り道、朱梨たちは事件現場に遭遇する。男性が鉈で殺害され、両手が切断されていた。朱梨は、何かわかったら知らせてほしいと捜査員に依頼した。
部署に戻ると、風早涼(浅香航大)から大学で起きた事件を担当することになったと告げられる。遺体を見た風早は、「これって…」と何かに気づいた様子を見せた。
容疑者に聴取
堀之内に対する聴取が行われることになった。大学で発生した殺人事件と、堀之内との間に接点があることが判明する。被害者の殺害手口が、過去の事件と酷似していたためである。その手口は、30年前に発生した連続殺人事件の犯人と同一であり、後頭部を鉈で叩き割った後、両手を切断して現場から持ち去るというものだった。
堀之内はその30年前の犯人についての論文を執筆しており、この研究が評価されて警視庁のプロファイラーとして採用された経緯がある。なお、当時の犯人はすでに逮捕・死刑執行済みである。
同様の手口による犯行が今になって行われた理由について、美空は「勤務しているキャンパス内で起きたことは単なる偶然なのか」と疑問を抱く。朱梨が堀之内から感じ取ったのは【期待】の色だった。
聴取の中で、堀之内は自ら「私がやりました」と犯行を自供し、「人を殺してみたかった。ずっと殺人犯に憧れていた」と語った。犯罪者を研究するうちに、より深く理解したいという思いが芽生え、やがて彼らに憧れ、自ら手を下すことを望むようになったという。
かつて直接対面したその犯人との出会いが、研究者としての道を開くきっかけとなった記憶でもあり、模倣するなら彼しかいないと考えた。鉈を使い、手を持ち去ったのは「戦利品のような感覚」だったと語る。
犯行当日は、帰ろうとした際にひとりでタバコを吸っていた稲垣伸之(別府由来)に注意したが無視されたため、資料として所有していた鉈を研究室に取りに戻り、再び現場に戻って殺害した。
朱梨が「理解できましたか?殺人犯の心理」と問いかけると、堀之内は「やってみたら味気ないものだった。2人も3人も殺すのは労力に見合わない」と淡々と答えた。そして、「後悔はしていない。何がいけなかったのか、少なくとも彼のことをもっと知りたくなった」と締めくくった。
見えない動機
部署に戻った朱梨たちに対し、風早は「狂ってんな…」と呆れを見せた。美空は、自白と物証がそろっているため殺人で送致できると判断する。しかし、堀之内から見えた【期待】の色の意味が分からなかった。
その頃、坂東俊之介(浜野謙太)と今西湊人(岩瀬洋志)が検視官から聞いた情報を報告。稲垣の遺体には引きずられた痕があり、犯行現場は別の場所である可能性が高まった。
捜査班は大学へと向かい、防犯カメラの映像を確認。稲垣がキャンパスに入った様子は映っており、犯行現場が大学構内であることは確実となる。現場に落ちていた吸い殻も稲垣のものであった。なぜ現場を偽装したのか、その意図に手がかりがあると考え、真の犯行現場の特定に動き出す。
その途中、朱梨は再び凪咲の姿を見かけるが、彼女は逃げてしまった。今西が心理学部棟の階段で痕跡を発見し、現場の手がかりが見えてくる。
部署に戻った捜査員たちは、状況を整理する。血痕が見つかったのは心理学部棟であり、稲垣は最初に階段で頭を打って負傷、その後、鉈で殺害されたことが判明する。致命傷は鉈によるもので、稲垣は階段で意識を失った後、図書館裏へ運ばれ、そこで殺された。
再び堀之内に聴取する。なぜ現場を偽装したのか、模倣犯であるならば、場所の移動は「完璧な再現」とは言い難い。さらに、稲垣のスマホが見つかっておらず、処分された可能性が浮上する。
このとき、堀之内の感情が【警戒】へと変わった。朱梨は堀之内と稲垣の間に、何らかの関係があったのではないかと疑念を抱く。堀之内は朱梨に対し、「犯罪者の感情が見えるなんて羨ましいですね」と皮肉めいた言葉を投げかけた。
見えた色
部署では捜査班全員で再び話し合いが行われ、風早は「堀之内がなぜ30年前の事件に似せる必要があったのか、そこに動機があるのではないか」と指摘する。その間、朱梨は何かを考え込んでいた。
後に朱梨は風早と屋上で話す。今回の事件が、両親が被害に遭った事件とあまりにもよく似ており、連続殺人犯を装うために遺体が傷つけられた点も同じで、朱梨は動揺していた。
2年前の事件では風早のおかげで解決できたと朱梨が語ると、風早は「解決したのは心野だ」と静かに返す。朱梨が「迷惑をかけてすみません」と謝ると、風早は「そんなことない、目を見てもそう思うか?」と問いかける。目を見た朱梨はその言葉が本心からのものだと感じ、「ありがとうございます」と返した。
風早は「全てが終わったらどうするんだ?」と尋ねる。朱梨が「また県警に戻ることになると思う」と答えると、風早は何か言いかけて、思い直したように言葉を止める。すると朱梨は何かをひらめいたように、その場を立ち去った。
朱梨は過去に堀之内と話をした際、警察を辞めたことについて語ったときに、堀之内から【後悔】の感情が見えたことを思い出す。
その後、朱梨は凪咲と会い、堀之内が警察にいた頃の話を知らないかと尋ねる。凪咲は「知らない」という。朱梨は堀之内が警察を辞めた10年前、ある事件を担当していたことを語る。
その事件では2人の被害者が出ており、1人目の被害者が出た時点で、警察はある人物に目星をつけていた。だが、堀之内はプロファイリングによって別の人物が犯人だと分析し、その判断の結果、2人目の被害者が出てしまったという。
朱梨は封筒を取り出し、そこに入っていた被害者の資料を凪咲に見せる。その瞬間、凪咲から見えた色に朱梨は反応し、床にスケッチを並べていく。そして「見えました。堀之内さんの色」と告げた。
事件の真相
朱梨たちは再び堀之内への聴取を行う。調べの中で、凪咲が10年前に発生した事件の被害者の娘であることが判明する。堀之内はその事件で犯人のプロファイリングを誤り、2人目の被害者として凪咲の母が命を落としたことに責任を感じていた。それが警察を辞職した理由であり、朱梨にはその時に【後悔】の感情が見えていた。
凪咲は母の事件をきっかけに、犯罪心理学への関心を持ち、堀之内のもとで学んでいた。堀之内は事件には触れず、他の学生と同じように接しようとしていたが、稲垣が凪咲につきまとい、母の事件まで調べていた。
事件当日、稲垣は凪咲に「母親は男好きで自業自得だった」と侮辱し、凪咲に対しても「教授に媚びを売っているのに自分には拒絶するのか」と詰め寄った。その時の騒ぎに気づいた堀之内が外に出ると、階段で頭を打って倒れている稲垣を発見。彼の手には引っかき傷があり、爪には皮膚片が挟まっていた。堀之内は状況を即座に察知し、救急車を呼ぼうとする凪咲を制して、その場を任せるように伝える。
聴取の中で堀之内は、「やるしかないと思った。門倉の関与を隠すために、30年前の事件に模倣することを思いついた」と供述。心理学棟から離れた場所へ稲垣を運び、階段でできた傷を隠すために上から鉈で頭部を叩き、皮膚片が残る手を切断した。その後、稲垣の吸い殻を現場に置いて偽装工作を施した。
朱梨は問いかける。「手首を持ち去ったのは、模倣が目的ではないのでは?」と。それに対し堀之内は「手には門倉の皮膚片と血が付着していた。それを隠す必要があった」と答える。指先だけを切り落とせば、爪を目的としたことが明白になり、凪咲に疑いがかかってしまう。だからこそ模倣犯として自分が疑われることも想定した上で、行動していたのだという。
すべては凪咲を守るためだった。彼女が罪に問われなければそれでよかった。堀之内から見えた【期待】の感情は、殺人への憧れではなく、自分が逮捕され、凪咲が救われることへの期待だったのだ。
朱梨は、あの日に凪咲から【恐怖】の感情が見えたこと、そして母の事件の話題に触れた際には【後悔】の感情が見えたことを堀之内に伝える。堀之内は驚き、「違う、それは違う」と言った後、朱梨にこう告げた。
「彼女に伝えてください。これで良かったと。私はこうなって満足していると。私の人生は10年前に一度終わっている。少しでも犯罪を減らし、不幸になる人を減らしたいと願い、犯罪者と向き合ってきた。でも、そのせいで彼女のお母さんは…。その罪を償うために研究を続けてきた。今回、その知識を彼女を守るために使えたのなら、本望です。だから、やり切ることができたんです」そして改めて、「殺したのは私です」と明言した。
その結果、堀之内は殺人と死体遺棄、凪咲は傷害の容疑で送致された。
風早は、「単に凪咲をかばいたかっただけではない。彼女が殺人犯にならないために、瀕死の稲垣が死ぬ前に自分が殺す必要があったのではないか」と推察する。
さらに堀之内は、山神についての証言も行った。3年前、山神に見せられたある写真をきっかけに、犯行状況についての意見を求められたという。その写真は、タイ警察の捜査官が殺害された事件のものであった。
【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜2】9話の結末
朱梨はクリット・ウォンラット(Sapol Assawamunkong(Great))と再び対話する。クリットに見せた写真の人物は、3年前に山神の組織が摘発された際に殉職した警察官だった。そのとき、クリットの目からは赤い色――【怒り】の感情が見えていた。
朱梨は疑問を抱く。なぜ写真を見たときに【怒り】を感じたのか。そして初めて出会ったときには、なぜ【喜び】の感情を見せていたのか。朱梨は、クリットには最初から何か狙いがあったのではと推測する。彼は以前から朱梨とその姉の存在を知っていたうえで、朱梨に接触するためにあえて逮捕されたのではないか、と。
思い返せば、クリットの言動は最初から朱梨を「試している」ようだった。朱梨は問いかける。「あなたも警察官なのでは?協力してほしい事件があって、わざと捕まったんですよね?」と。
クリットは笑みを浮かべながら、「さすがだな、心野朱梨」と応じ、自分がタイの公安警察に所属していることを認めた。
クリットは日本に来た目的を明かす。山神を追ってきたのだと。そして、これからは自らも捜査に加わると語り、朱梨に「一緒に山神の本性を暴いてほしい」と協力を求める。クリットは言う。「もっと多くの残留感情を読み取りたい。自分も“感情捜査官”だから」と。その目には、何か強い決意が宿っていた。
一方、風早は11年前に山神と交際関係にあった女性・多々良望の家を訪ねるが、応答はなかった。そのころ、山神は誰かを殴りつけ、「あいつは俺のもんだ。勝手に近づくないいな」と激しく怒鳴っていた。
←8話|10話→
【オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜2】9話のまとめと感想
自分の犯した過去の過ちで生徒の母親を死なせてしまった教授が、生徒が傷害事件を起こした時に、偽装工作をして身代わりになったという話でした。
稲垣が階段から落ちた時に、もし救急車を呼んでいたら助かったかもしれません。しかし、稲垣が生きていたら、凪咲はそれこそ大変な目に遭うかもしれません。そうとっさに堀之内が判断したのかは分かりませんが、あえて稲垣を殺します。
凪咲は情状酌量される可能性がある、傷害だったにもかかわらずにです。結果的には凪咲も、傷害で送致されてしまいます。しかし、これからは稲垣の恐怖に、怯えなくてもいいわけです。
クリットの件が急展開します。彼は実はタイの公安警察の感情捜査官だった、ということが明かされます。そして今後、クリットも捜査に加わるようです。タイに身元照会してなかったのか?と突っ込みたくなりますが、公安警察なので秘匿されてたのかもしれません。
←8話|10話→