【オクトー】最終回のネタバレ感想|黒色の理由と黒幕の正体

2022夏ドラマ
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【オクトー〜感情捜査官 心野朱梨〜】最終話のネタバレと感想をまとめています。

自首してきた小野寺の聴取は進まず、ある写真をきっかけに真相にたどりつく朱梨。小野寺を事件に駆り立てた黒幕の存在があった。

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【オクトー】最終回のあらすじ

自首してきた小野寺大伍(片桐仁)を聴取しようとする風早涼(浅香航大)だが、小野寺は心野朱梨(飯豊まりえ)以外とは話さないと、口を閉ざしたままだった。朱梨は風早の制止を振り切って、小野寺の聴取をすることに。

彼の目から見える黒い色の理由はなんなのか?朱梨は驚愕の事実にたどり着くが……。

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【オクトー】最終回のネタバレ

小野寺は供述をしないが、雲川が見つけてきた携帯電話の写真から、黒幕の正体が判明し……。

自首の理由

小野寺大伍(片桐仁)が警察署に自首してきた。取り調べは風早涼(浅香航大)が担当することになったが、小野寺は黙ったままだった。しかし、彼は「心野朱梨が取り調べるのなら話す」と言い出す。すると、勝手に心野朱梨(飯豊まりえ)がやってきて、風早に代わり聴取を始めた。別室で様子を見ていた雲川幸平(山中崇)だが、スマホに連絡が入ると部屋を出て行った。

小野寺は薬物横流しのことが知られたため、口封じのために人を殺したと認めた。朱梨が「なぜ今になって自首を?」と問うと、小野寺は「自分の色が何色なのか、知りたくなってきた」と答えた。

朱梨は小野寺の目を見つめ、「あなたから見える感情は…黒です」と静かに告げた。15年前と同じように、今もその色が変わっていない。朱梨は事件当時のことを思い出し、思わず涙を流した。しかし、黒いパステルを手に取り、スケッチブックに小野寺の感情を描き始める。

なぜ彼の感情は黒いのか。まず朱梨が考えたのは、殺意なのではないかということだった。人を殺したいという強い思いが、感情の色を黒く変えてしまうのかもしれない。しかし、朱梨はこれまでに多くの殺人犯に会ってきたが、彼らの殺意は全て8つの基本感情のうちのどれかだった。なぜ見える色が黒いのか?理由が朱梨は分からなかった。

小野寺との接点

小野寺は挑発的に「そんな力があるのに、なぜ刑事になったんだ?父親みたいな刑事になりたいのか?あんな最期だったのに」と朱梨に問いかけた。それに対して朱梨は、姉の紫織(松井玲奈)のためだと答える。多くの人々の感情を見ていくことで、姉の感情を回復させたいと話すのだった。

小野寺は「事件の前に一度会った。君も一緒だったが、覚えてないか?」と朱梨に尋ねたが、彼女は懸命に思い出そうとするものの、記憶にない。「そうか、お姉さんのために刑事に。偉いね」と小野寺は皮肉混じりに話す。

その時、風早が「15年前の話をしろ」と促すが、小野寺は自分のペースで話し続けるだけだった。さらに小野寺は「姉が目を覚まして、どんな状態か、どんな色が見えるか、想像したことはあるのか?」と朱梨に問いかける。「どうするんだ?お姉さん、君のことなんか全然覚えてなかったら」と再び挑発する小野寺に対し、風早が「質問に答えろ」と強く迫ると、小野寺は突然「彼女と話してるんだ!」と怒鳴った。

小野寺の取り調べには時間が限られており、県警が来るまでの間に進めなければならなかった。その時、雲川が戻ってきて、小野寺が最近まで使っていた潜伏先を調べたところ、携帯電話が見つかったと報告する。その携帯には紫織の盗撮写真が含まれていたのだ。小野寺と紫織に接点があったという話は、雲川も朱梨もこれまで聞いておらず、2人は驚愕する。特に朱梨はその中の1枚の写真を見て、言葉を失った。

小野寺と甲本の関係性

朱梨は姉が入院している病院にやってきた。姉の車椅子のそばにいた甲本と話し始める。朱梨は静かに切り出した。「小野寺のことは先生も知っていたはずです」と。そう言いながら、携帯に保存されていた写真を甲本に見せる。その写真には、小野寺と甲本が仲良く並んで写っていた。

朱梨は小野寺との取り調べの最中、違和感を覚えていた。姉の感情の色について話した際、小野寺が【悲しみ】の色についても触れていたからだ。【悲しみ】の色が青であることを、小野寺はどうして知っていたのか。朱梨が以前、葬儀場で会った際には【喜び】と【信頼】の色について話したが、【悲しみ】の色については話していない。

朱梨は考えた。小野寺が自分が見ている色の法則を知っていたのは、誰かから教わったに違いない。小野寺にその法則を教えたのは、先生しか考えられなかった。そもそも、感情と色の関係を見つけてくれたのは、他でもない甲本だったからだ。

歪んだ感情

すると、甲本は突然笑い出し、静かに話し始める。彼女は小野寺と学生時代から付き合っていたという。しかし、ある時から小野寺の態度が徐々に変わり始めた。気になった甲本がこっそりと小野寺の携帯を見たところ、そこには紫織の盗撮写真があった。

小野寺は警察署にやってきた紫織を初めて見た瞬間、一目惚れしたのだ。紫織にはその気はまったくなかったが、小野寺は一方的に彼女に好意を寄せ、つきまとい始めた。それを知った甲本は「小野寺の愛の感情が自分から離れていったことが許せなかった」と語る。

「だったら、どんな形でもいいから、小野寺君の感情を私のそばに置いておこうって思ったんだ」と言う甲本は、ある手段に出る。横流しのことがバレた小野寺に「今のままじゃ、彼女は手に入らないよ?」と囁き、小野寺の心を揺さぶった。甲本は「小野寺君のことが好きだから、誰よりも幸せになってほしい。私もあなたの恋、応援したい」と言い、小野寺の気持ちを操作し始めたのだった

さらに甲本は、「ひとつだけあるよ。彼女をあなたのものにする方法」とそっと耳打ちした。「あなたの手で壊してあげるの。あなたの手で直接壊せば…彼女は永遠にあなただけのものだよ」と、甲本は小野寺の感情を歪め、殺人へと後押ししていった。小野寺は甲本に操られるように、紫織に対して病的な執着を抱くようになっていく。

まるで洗脳されたかのようになった小野寺は、その後、朱梨の両親を刺殺するに至った。甲本は小野寺を手放したくない一心で、彼を事件へと導き、破滅の道に追い込んだのだった。

甲本の目的

朱梨はこれ以上姉にそんな話を聞かせたくないと、車椅子を押してその場を立ち去ろうとした。しかし、甲本は彼女を止め、「あの日、彼の一番の目的は…紫織さんだったんだよ」と語り出す。小野寺が朱梨の両親を殺害した後も現場を離れなかったのは、紫織を待っていたからだというのだ。

甲本の話は続く。小野寺が両親を殺した後、朱梨と紫織の2人が戻ってくると、紫織は朱梨をかばって小野寺に刺されてしまう。その瞬間、小野寺は紫織を「手に入れたんだ」と甲本は微笑みながら語る。

さらに、両親の手のひらに傷をつけ、綿貫に容疑が向くように仕向けたのも甲本の指示だった。小野寺は甲本に対して【信頼】の感情を抱いており、事件を起こしたことで【恐れ】の感情も加わり、結果的に彼は甲本に対して【服従】の感情を持つようになった。

「それで彼は完全に私のものになったんだよ」と甲本は満足げに話し、喜びを隠すことなく朱梨に告げた。

感情は生理現象

朱梨が「なぜ私たちに近づいたの?」と問い詰めると、甲本は冷たく笑い、「面白い実験材料だったからだよ」と答えた。事件以来、朱梨は色を見る能力を得て、紫織は感情を閉ざしたままだった。甲本にとって、そんな貴重な実験体は滅多にないという。

さらに甲本は、紫織の治療など一度もしていないと明かした。むしろ、紫織の感情をずっと閉じ込めて、彼女が目を覚まさないように仕向けていたのだ。

「紫織さんのせいだよ。両親が死んだのは」と病室で呼びかけたり、「感情なんていらないよ、そのままでいいよ」と繰り返し語りかけていたという。「感情を戻してもつらいだけだよ」「戻ってこなくていいんだよ」と笑いながら何度も声をかけ、紫織を精神的に縛り続けていたのだった。

「大変だったよ。紫織さんの感情を内側に押し込め続けるのは」と甲本は軽く言い放ち、「大丈夫。感情なんてただの生理現象だから」と嘲笑するように言った。その言葉を聞いた朱梨は、悔し涙を浮かべながら甲本を睨みつけた。

甲本は感情は汗や涙と同じもので、慣れればコントロールできるものだと自信満々に話す。そして、ふいに立ち上がると、「朱梨ちゃん、私の目を見て」と指差しながら言った。自らの感情をひとつずつ口に出しながら、それに応じて目の色を変えていった。

絶望に差す光

甲本が「感情なんてこの程度のものなんだよ」と言い放つと、朱梨は怒りを込めて反論した。「だからといって、姉の感情を閉じ込めていいわけがない!」と。紫織は目の前で両親が殺害され、その犯人が自分につきまとっていた小野寺だと知ったことで絶望し、感情を閉ざした。甲本はそれを「自分の意思で感情をしまい込んだのだ」と主張する。朱梨が無理やりその感情をこじ開けようとしているが、それが本当に正しいのかと問いかけた。

甲本はさらに「朱梨ちゃん、紫織さんはこのままの状態が一番なんだよ」と紫織の耳元で囁く。混乱する朱梨は姉にもたれかかり、涙を流した。ふと腕に水滴が落ちてくるのに気付き、朱梨は顔を上げて姉を見ると、紫織の目から涙が流れていた。

その瞬間、朱梨は懸命に姉に呼びかけた。「感情で自分を壊してしまう人もいる。だからこそ、その一瞬一瞬の感情は愛おしくて美しいんだよ」と実体験を交えて語りかけながら、何度も「お姉ちゃん、起きて!」と呼び続けた。すると、かすかに「朱梨…感じてるよ」と姉の声が聞こえた気がした。その瞬間、紫織の瞳からは、さまざまな感情の色が溢れ出していた。

それを見た朱梨は涙を流しながら姉を抱きしめ、「こんなにたくさんの感情、初めて見ました。お姉ちゃんは感情を閉じ込めたいなんて思っていない」と反論する。閉じ込められていたはずの感情が溢れ出す様子に、甲本は驚き、呆然としていた。

朱梨は甲本に向かって静かに語った。「人はたとえ絶望の中にいても、そこに生まれるほんのわずかな【期待】や【愛】の感情を胸に生きていけるんです。私も同じです。事件でたくさんのものを失ったけれど、今は感情を感じ合っています」と。そう告げて朱梨は、姉の車椅子を押した。

黒色の理由

風早は朱梨が戻ってくるのを病院のロビーでずっと待っていた。戻って来た朱梨に「お疲れ様。やっと終わったな」と声をかけるが、朱梨は静かに「まだ終わっていません」と答える。そして、その場に無数の色のスケッチを置いた。やがて「見えました。見えたんです。小野寺さんの色」と、彼女は確信を持って告げた。

その後、朱梨は再び小野寺と向き合う。携帯電話を見せながら、「わざと残してきたんでしょう」と問いかける。自首してきた理由は、朱梨に何とかしてほしかったからではないかと。特に自分の中にある黒い感情を。

朱梨は小野寺が15年前の事件の際、甲本によって感情を無理やり歪められたことを知った。殺したくない相手を殺し、愛する人を傷つけたことで、8つの感情が不自然に混じり合い、その結果として黒い感情が生まれたのだと朱梨は説明する。

「だからこそ、あなたはわざと手がかりを残し、彼女の存在を私たちに気づかせようとしたんですね」と朱梨は推測した。そして「両親を殺したあなたと、あなたの感情が憎い。それでも、小野寺さん…あなたの感情は、あなただけのものです」と静かに語りかけた。

それを聞いた小野寺は、様々な感情が入り乱れ、涙を流し始めた。朱梨は静かに「15年前に何をしたのか、自供してください」と促す。小野寺の目からは、徐々に黒色が薄れ、代わりに【悲しみ】の色が現れていた。

終わりと始まり

朱梨は取調室に一人残り、家族の写真を手に取った。家族で仲良く話していた頃の記憶がよみがえり、思わず泣きそうになったが、そこに雲川がやってきたため、何とかこらえた。雲川は小野寺が県警に連行されたことを朱梨に伝えた。それを聞いた瞬間、朱梨の目から涙が溢れ出た。

雲川も目に涙を浮かべながら「お疲れ様」と声をかけ、朱梨は「ありがとうございます」と震える声で答えた。雲川がそっと部屋を出ると、朱梨の心の中で張り詰めていた糸が切れ、彼女はその場でむせび泣いた。

その後、小野寺は殺人の罪で逮捕された。拘留された小野寺のもとに、甲本が面会にやってきた。小野寺は突然の甲本の訪問に驚き、そして恐れた。その様子を見た甲本は、満足そうに微笑んだ。

ドラマの結末

風早は特命が解かれ、本庁に戻ることになった。朱梨と風早は屋上で話す。朱梨は風早の異動のことを聞いていた。風早は「戻るからにはやることはやる。また同じことが起きないように、上の不正を何とかする」と強く誓った。朱梨は「応援しています」と静かに答えた。風早は「もう父さんみたいな人は見たくないんだ。組織のために、間違った道に進む人は」と語る。

朱梨の姉も少しずつ感情を取り戻しており、朱梨は病室で一緒にシュークリームを食べながら、姉に優しく話しかける。「お姉ちゃんの目から、喜びの色が見えてるよ」と。言葉には出さなくても、姉は確かに感情を取り戻しつつあった。

風早は「手伝えることがあったら、なんでも言ってくれ」と朱梨に伝える。朱梨は「ありがとうございます」と笑顔で返した。その後、雲川からの連絡を受けた朱梨が立ち去ろうとすると、風早が「心野」と声をかけ、じっと見つめた。朱梨は微笑みながら「風早さん、私もです」と答え、2人は穏やかに笑った。

その日も朱梨は、パステルが入ったケースを小脇に抱えて聴取に向かう。「それでは、始めましょう」と自信に満ちた表情で被疑者に告げた。

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【オクトー】最終回のまとめと感想

小野寺に捨てられた甲本が、小野寺を操って15年前に事件を起こさせていたという話でした。

小野寺も小野寺ですが、甲本も甲本です。共に一方的な思いを寄せ、それが諦めきれないがために悲劇は起こりました。そして自分のせいだと思った紫織は感情を亡くし、紫織を憎む甲本に感情を封じられていたわけです。

それを知った朱梨は姉に呼びかけることで、やっと姉の目に感情の色が戻ってきました。最終的にはハッピーエンドなのだと思いますが、本当の悪者である甲本は逮捕されることなく、小野寺の面会に行ってました。ちなみに朱梨は警察を辞めずに続け、風早は本庁に戻るようです。

最後に風早の目から見えた色は何だったのか?朱梨も同じだといいます。【愛】の色なのかと思わせぶりな感じで終わります。

レギュラーメンバーだと思っていた人が逮捕されたり、ラスボスかと思っていた平安は実は違うという、ドラマ全体を通して二転三転する仕掛けがあるドラマでした。毎回一話完結で終わるので、途中からも見やすくていいです。全話見てやっぱり印象に残った回は7話でした。

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