【能面検事】5話のネタバレと感想をまとめています。
発見された2体の白骨遺体の身元が特定され、不破はある奇策で黙秘を続ける2人の被疑者から供述を得ようとする。不破がなぜ“能面検事”と呼ばれるようになったのか?その過去が解き明かされる。
【能面検事】5話のあらすじ
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— 『能面検事』テレ東系毎週㊎よる9時放送🎭⚖️【公式】 (@tx_drama9) August 8, 2025
『#能面検事』
🎭第5話は今夜9時放送
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第2章、感涙の結末‼
不破(#上川隆也)と惣領(#吉谷彩子)は
公文書改ざん事件の候補地で
男女の白骨死体を発見する。
容疑者は地検のエース検事…
20年にわたる秘密が明らかに!#大西流星… pic.twitter.com/MkcnsCQsBa
発見された2体の白骨遺体の身元が特定され、不破俊太郎(上川隆也)は黙秘を続ける高峰仁誠(竹財輝之助)と安田啓輔(少路勇介)の2人から供述を取るために、折伏崇(宮川一朗太)の猛反対を押し切って2人同時に聴取を行うことにする。
不破の後押しをする岬恭平(宇梶剛士)に、惣領美晴(吉谷彩子)は、かつて不破が犯した失態について尋ねる。不破がなぜ“能面検事”と呼ばれるようになったのか?
そして、高峰と安田から得た供述の裏に隠された真相とは……?
←4話|6話→
【能面検事】5話のネタバレ
安田と高峰は学生時代に通っていた定食屋「一膳」の従業員・金森小春を、お互い気に入っていた。当初は恋のライバルだった2人だが、やがて意気投合し友人となる。2人とも小春とは従業員と客という関係は超えられずにいた。
店にやってきた田久保は、ヤクザとの付き合いもあると噂されていた男だった。田久保は一方的に小春に思いを寄せ付きまとい始める。安田と高峰は小春を守るため、家まで毎日送り届けていた。
ある日、小春が店に来ていないのを知り、2人は捜しにいく。廃病院のそばに小春のネックレスが落ちていたのを発見し、2人が病院内を捜すと、小春はすでに胸をナイフで刺されて息も絶え絶えだった。
傍には頭から血を流して倒れている田久保がいて、小春がもみ合った末にやったと話す。救急車を呼ぼうとすると、小春は妹を気遣って拒む。そして安田と高峰に秘密にしておいて欲しいと告げて亡くなった。
2人は小春の遺志を継いで病院の敷地内に遺体を埋めた。それは、震災で苦労した者同士の絆からだったと動機を語る高峰たち。
不破は妹の実花のところへ行き、突き止めた真相を明かす。田久保を殺したのは小春ではなく実花だった。実は小春は実花が殺人犯にならないようにするため、高峰たちに思いを託していた。
高峰はあの時、実花がやったと知っていたのではないかと不破は話す。高峰はずっと守り続けた秘密を暴かれたことに怒り、不破の頬を殴った。不破は動じずに職務を遂行した結果、実花を不起訴に決める。
実花は恐らく20年間、恐怖と後悔の日々だったはずだと察し、充分に罰を受けたと不破なりに慮ったからだった。
遺体の身元
白骨遺体は女性と男性の各1体で、ともに20代。女性の肋骨には刃物と推定される鋭角状の損傷、男性の後頭部には陥没痕があり、2体とも他殺の可能性があった。男性には右膝骨骨折の治療痕が認められ、監察医はカルテがあれば身元特定が可能と告げた。
折伏崇(宮川一朗太)は、安田啓輔(少路勇介)が死体発見を免れるため工作した疑いを指摘し、安田が殺害に関与した可能性や高峰仁誠(竹財輝之助)が事情を把握している可能性を探っていた。そこで折伏は不破俊太郎(上川隆也)に白骨遺体の身元特定を指示する。不破は岬恭平(宇梶剛士)から手柄の横取りを警告されるが、いずれにしても身元が特定されないままでは自供の引き出しは困難と判断していた。
折伏は安田を聴取し、死体を隠す目的で候補地から外したのではないかと質すが、安田は沈黙したままだった。続いて高峰を聴取するも、とぼけて要領を得ない。ただし高峰は一膳の主人が足を引きずっていたと述べ、遺体の片方に右足の負傷痕が確認されており、この点は符合していた。
消えた従業員
不破は事情聴取の調書に目を通すや外出し、古田文彦(諏訪太朗)の自宅を訪ねる。一膳の店主は右足を患っていたとの証言があり、店の名義を確認すると所有者は古田ではない別人で、神戸の震災でその持ち主は亡くなっていた。
これを踏まえ、2人について改めて尋ねると、古田はよく覚えていると答える。やがて娘の奈津子(西川綾乃)が一膳にあった写真とビデオテープを持参。テープは店の周年記念パーティの記録で、映像には安田と高峰が映り、従業員の金森小春(祷キララ)という女性が撮影していたカメラを高峰が引き取りインタビューを始める。
映像を見た古田は懐旧し、3人で行動することが多かったと語る。小春はその後行方不明となり、ある日を境に店に来なくなった。家に連絡すると既に出て行ったと言われ、高峰らが捜索したが見つからなかった。小春の首にかかっていたネックレスは、遺体発見現場の近くで見つかったネックレスと同一のものだった。
鑑定
小春は発見記録がなく、捜索願も未取り下げ。岬は女性の白骨遺体が小春である可能性が高いと判断し、妹の金森実花(谷村美月)への聞き取りを決定する。
一方、前田拓海(大西流星)は改ざん前の文書が廃棄されているならこの中だと言い、シュレッダー済みの紙束を持ち込み、全員で選別を始めた。
実花への聴取をする不破。失踪から2日後に捜索願を出した理由は、母が「そのうちひょっこり帰る」と言ったためだという。当時小春は、勤務先の定食屋の客と称する不審な男に付きまとわれていたと実花は言う。
そして失踪後の異変として、月に1度、封筒が郵便受けに投げ込まれていたと話す。不破はDNA鑑定のため当時小春が使用していた物品の提供を求め、確認目的でブラシを預かった。
身元が判明
岬が男の身元を特定する。田久保仁和(菅原けん)、当時24歳。京阪大の応援団に所属する4回生で、3回生のとき他大学の応援団と暴力事件を起こし、その際に右膝を骨折していた。当時の京阪大応援団は地元ヤクザと密接に関係していた。
その頃、前田がシュレッダー済みの紙束から改ざん前の書類の紙片を発見する。
毛髪のDNA型が女性の白骨遺体と一致し、遺体は小春と確定した。惣領美晴(吉谷彩子)は現場には2人のほかに遺体を埋めた第三者がいたはずと推測する。そこへ仁科睦美(観月ありさ)と前田が到着し、改ざん前の文書ページを復元して不破に提示する。
「お願いします。これで真相を暴いてください」と前田が託すと、不破は文書に目を通すや無言で部屋を出た。
不破は折伏のもとへ向かい、高峰と安田の聴取を実施すると申し出る。「あの時の二の舞いになるぞ」と牽制を受けるが、「被疑者が落ちたと判断できた時点でこちらが引き継ぐ」ことを条件に了承を得た。
不破の失態
岬と惣領が喫茶店で語り合う。惣領は不破の過去を聞く。舞台は約20年前、警視庁足立署管内。ある男(バーガー長谷川)が同居女性へのDV容疑で逮捕された。男は麻薬密売組織の構成員だった。足立署は供述を引き出して販売ルートを一網打尽にできると見込み、検事調べには若手で頭角を現していた不破が選ばれた。
当時の不破は経験が浅く、今のような老獪さに欠けていた。腹を立てれば声を荒らげ、もくろみが当たれば破顔する。その感情の揺れが仇となり、相手に顔色を読まれて翻弄された。
被疑者の狙いは被害女性の居場所を聞き出すこと。女性は密売の鍵を握る存在だった。男は取り調べに応じるふりで彼女の行方を探り当て、外部の仲間へも伝達した。女性はその日のうちに拉致され殺害。販売ルートの解明は頓挫し、被害者本人の証言も失われ、男の起訴は不可能となった。結果は不破と東京地検の完敗だった。
不破の失意は深く、それ以降、表情は極端に乏しくなり「能面検事」と呼ばれるようになった。あの能面は、不破の贖罪の顔であるのかもしれないと岬は語った。
鬼と仏
不破は高峰と安田の同時聴取を提案する。利害関係のある者同士を同席させれば牽制や虚偽が生じるが、本当に利害を超えた間柄なら特有の反応が現れるという読みだ。
岬は「2人同時でなければ意味がない」と主張する一方、折伏は拒み、「不破のキャリアは20年前で終わったも同然だ」と罵倒する。これに岬が「まだわからんのか!あんたは事件の何を見ている。同じ検事でも、彼とあなたたちとは目指すものが違う」と叱責する。多くの検事は出世を推進力とするが、不破は起訴・不起訴の見極めだけに徹する存在だった。
そこへ榊宗春(寺脇康文)が現れ、不破に任せるべきだと助け舟を出す。2人を同時に落とせるなら理想であり、この件にはなお裏があるだろうと示唆した。
不破の奇策
時間になると同時聴取が始まる。改ざん前の文書には、寺井町で建設が始まれば2体の遺体が発見されかねないとの懸念から、錦町の価格を下げる案が出た経緯が記されていた。だがこの咄嗟の発言が国有地払い下げ問題へ発展し、高峰は安田の発言を消すためにページを差し替えた。
白骨遺体の身元は既に特定され、女性は金森小春だった。妹の実花にも接触し、震災で父と家を失い、姉が失踪し、その後に母も亡くなり、彼女が1人で生きてきた過程を確認した。
実花は月に1度届く手紙を覚えており、文面はなく現金だけが入っていたという。金額は次第に増え、最後は1通につき10万円に達した。今まで生きてこられたのは、手紙のおかげだと実花はいっていた。
不破は「金で換算できるものは墓まで持っていけませんが、友を思う思いは土の中でも生き続けます」と語る。こうした思いは容易に手放せず、何十年たっても変わらないもの、変えられないものがあると述べ、2人はそれを守ろうとしているのではないかと指摘する。
高峰と安田は無言のまま沈黙を保つが、やがて安田が「もういいよ、先輩」と口を開き、「2人同時に招かれた時点で、僕らの負けだったんだ」と認めた。
恋と友情
大学時代、安田は小春のことが気にかかっていた。そんな安田を知ってか知らずか小春は気さくに声をかけ、会話が自然に続いた。
小春と話す安田を面白く思わなかった高峰が待ち伏せし、「小春は自分の彼女になる予定だ」と告げる。安田は「なら口出ししないでほしい」と反論。高峰は生意気だと感じつつ、なぜか馬が合ったという。
その後、2人は一膳で毎日のように顔を合わせ、いつしか相席で酒を飲む仲になった。安田は小春を意識していたが、関係は店員と客の域を超えなかった。
やがて田久保が現れる。京阪大の応援団とヤクザのつながりは当時から知られ、田久保は中でも質の悪さで評判だった。以後、高峰と安田は、店を終えた小春を家まで送り届けるようになった。
ある日、一膳に行くと小春は不在だった。店主から妹は家を出たと言っていると聞き、高峰と安田は急ぎ捜索に向かう。例の病院跡地で小春のネックレスを発見し、2人は病院内に入り物音のする方へ走る。
そこには頭部から出血して倒れている田久保と、胸部に包丁が突き刺さった小春がいた。小春は襲われたと息も絶え絶えに告げる。救急車を呼ぼうとすると、小春は秘密にしてほしい、絶対に知られたくない、実花はまだ中学生だと懇願した。高峰はこの件を誰にも明かさず、自分と安田だけの秘密にすると約束した。小春は礼を述べ、そのまま息を引き取った。
隠蔽の動機
高峰は、正当防衛であっても姉が殺人犯と知られれば妹の肩身が狭くなると考え、小春が最期まで家族を気遣っていたと述べる。2人は小春の遺志を尊重し、事件を隠蔽して遺体を埋め、証拠を処分し、失踪として扱うことを選んだ。そして、実花に真相を伏せる代わりに、可能な限りの援助を続けると決めた。
動機を問う不破に対し、高峰は、震災で大切なものを失った「同志」として生き延びることに必死だったからだと語り、苦難の時期を励まし合って過ごした時間を宝物だと語った。
ビデオには、小春が「お母さんと妹に家を建ててあげたい。地震に負けない家」と語る場面が残り、安田は思わず涙し、高峰も涙する。安田は官僚を目指すと明かし、高峰は立派な検事になって日本を変える、死んだ祖父との約束を守ると誓う。映像には3人の楽しげな姿が記録されている一方、それを見つめる不破は終始表情を変えなかった。
事件の真相
不破は実花の家に行き、真相を告げる。姉は殺害され、共に埋められていたのは姉のストーカーだったと話す。
田久保は後頭部を鈍器で殴られ死亡し、凶器から検出された指紋は実花のものだった。預かっていたヘアブラシの指紋と一致した。凶器は重さ2.7キロの鉄パイプで、瀕死の小春が振るうのは不可能と不破は判断する。
当日、実花も姉を探して外出し、鏑矢医院の前で悲鳴を聞いて襲撃現場に遭遇する。実花はそこにあった鉄パイプで田久保の頭部を殴打し、その場で田久保は倒れた。だが小春はすでに胸を刺されており、「逃げて」と告げ、実花は現場を離れた。姉を置き去りにしたことを悔い、翌日戻るも2人の姿は消えていた。小春が生きているかもしれないと信じ、実花は20年間探し続けた。最後に実花は不破に頭を下げて謝罪した。
【能面検事】5話の結末
不破は実花が自供した事実を高峰に伝える。不破は小春の最期の「実花はまだ中学生やねん」という言葉から、田久保を殺したのは妹を庇う発言だと、高峰は察していたと示唆する。
高峰は俺と安田が職務を賭けて守ろうとした人間を、20年も経ってから俎上に載せるのかと不破をなじる。不破は犯行時期からみて公訴時効は未成立と告げ、情を公務に挟んだ結果が今のあなたたちの境遇だと切り返し、問われるべき責任と裁かれるべき罪があると指摘する。
すると高峰は立ち上がって不破の頬を殴るが、不破は動じず「気は済んだか?」とだけ返し、席に戻らせて「本日の取り調べを始めます」と宣言した。
その後、岬は喫茶店で惣領に不破を見捨てず支えてくれと頼む。不破は実花の殺人容疑を不起訴とした。惣領は実花が当時14歳で少年法の観点から、公判維持が難しいと判断したのかと推し量る。だが岬の推測は違う。実花の20年は恐怖と後悔の連続で、検察の取り調べを受けたことでようやく肩の荷を下ろせたはずだと語る。
重要なのは罰そのものではなく、行為が公にされ罪を問われる過程が禊となることであり、不破はその儀礼を執り行い、結論として不起訴にしたのだと説明する。惣領が回りくどいやり方だと評すると、岬は私情を挟まず、原則原理を貫く。彼の流儀ではああるすしかなかったんだろうと結んだ。
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【能面検事】5話のまとめと感想
妹が自分を助けるために男を殺してしまったのを隠すため、安田と高峰に頼んで姉が事件を隠蔽してもらったという話でした。
大学時代から検事を目指していた高峰なら、当時未成年だった妹の罪はそう重くならないことは分かっていたのではないか?さらにいうと、検事を目指すような人物が、なる前から事件を隠蔽するのはどうなのか?もしかしたら高峰自身、不破に暴いてもらって肩の荷を実花同様、降ろしたかったのかもしれません。
不破がやらかしてしまった内容はかなり酷く、罪の意識を感じたなら検事をよく辞めずにいるなと逆に驚きます。また、20年前の指紋が採取できるのかなど、色々気になる事はありますが全体的に面白い話でした。
次回から最終章とのことですが、不破を襲った犯人は捕まるのか?気になるところです。
お忘れですか?公務に情を挟んだ結果が、今のあなたたちの境遇だと。
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