【黒革の手帖~拐帯行~】のネタバレと感想|武井咲と安達祐実のバトル

スペシャルドラマ
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2021年1月7日に放送されたスペシャルドラマ【黒革の手帖~拐帯行~】のネタバレと感想をまとめています。

武井咲さんが演じたドラマシリーズ【黒革の手帖】のスペシャル版は、逮捕された元子が出所してきてからの話となります。銀座から舞台を移して金沢で働き始めた元子、新たなターゲットからどうやって金を奪うのか?

ドラマシリーズに出演していたお馴染みのキャストも再登場するスペシャルドラマです。

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【黒革の手帖~拐帯行~】のキャストとスタッフ

キャスト

  • 原口元子…武井咲
    元銀座のホステス
    出所後「アルテローズ」のホステス
  • 神代周吾…渡部篤郎
    神代グループの創始者兼CEO
  • 森村隆志…毎熊克哉
    神代ソリューションズの契約社員
  • 板橋レイナ…安達祐実
    金沢の高級クラブ「アルテローズ」のママ
  • 佐藤良樹…風間杜夫
    町工場経営者
  • 山田波子…仲里依紗
    銀座のホステス
  • 中岡市子…高畑淳子
    楢林クリニック看護師長
  • 橋田常雄…高嶋政伸
    大手予備校「上星ゼミナール」理事長

スタッフ

  • 原作:松本清張『拐帯行』
  • 主題歌:福山雅治『聖域』
  • 脚本:浅野妙子
  • 監督:片山修
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【黒革の手帖~拐帯行~】のあらすじ

刑務所から出所してきた原口元子(武井咲)は新たな仕事を始める。だが、そこに偶然現れたのは、因縁のある中岡市子(高畑淳子)だった。自分を誰も知らない場所へ行こうと金沢へ向かう元子。しかしそこでも因縁のある橋田常雄(高嶋政伸)に会ってしまい、元子はシラを切ろうとするが仕事を斡旋してもらう。

新たに就いた仕事は金沢の高級クラブのホステスだった。オーナーの神代周吾(渡部篤郎)に過去をすべて話した上で雇用される元子、ママの板橋レイナ(安達祐実)は元子を脅威に感じて嫌がらせをする。元子の過去を知る山田波子(仲里依紗)を店の周年パーティーに呼び、客の前で過去を暴露される元子だったが、逆に客に興味を持たれやがてクラブのママの座に新たに就任した。

神代の元にやってきた森村隆志(毎熊克哉)が、両親のやっていた店を返して欲しいと懇願するが神代は相手にしない。その様子を見ていた元子は、かつての自分の姿を森村に重ねていた。やがて、森村と手を組み神代に痛い目をあわせる計画を立てる。それは、神代の愛人が店を出したいという物件を利用した地面師詐欺だった。

森村と元子は見事神代から3億円を取ることに成功した。元子が店にいたところに橋田が現れ、金を持って行こうとする。挙句襲われそうになった元子の危機を、森村が橋田の頭を殴って救出する。2人はその場からすぐさま逃げだすが、新聞に橋田が殺害されたという記事が……。

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【黒革の手帖~拐帯行~】のネタバレ

ネタバレは3つになります。

  1. 逃避行
  2. 事件の真相
  3. ドラマの結末

結論から言うと、橋田殺害犯は逃げた2人が宿泊先で出会った夫婦の夫です。

なぜ夫は橋田を殺害してしまったのか?そして元子はどうなってしまうのか?

1.逃避行

元子と森村は手にした3億円を持って高級旅館に宿泊する。森村は橋田が殺害されたという新聞記事を読み、崖から飛び降りようとした。元子は彼が自殺しようとしているのを見て、「死ぬのはもう少し頑張ってからにして」と彼女なりに自殺を止めた

その後、元子たちは旅館で知り合った知り合った夫婦と意気投合し、夕食を一緒にすることになった。身の上話をし始める夫婦は、一家心中をしようと思ったことがあったと語る。しかし、2人で死ぬ気になって働いているうちに気がついたらなんとかなっていたという。

その夜、森村は夫婦に死んだ両親のことを重ねて思い出していた。自分にもし未来があったらあんな風になれたのかと。元子は両親にいい思い出がなかったと自分の生い立ちを語った。そして2人は一晩を共にした。

翌朝、警察が旅館にやってきた。気づいた森村は元子を連れ出し崖へ向かう。飛び降りようとする森村が元子へ手を差し出すと、彼女は「私は死なない。死にたいなら勝手に死んで」と断った。なぜそこまで生に執着するのか不思議がる森村へ、元子は自殺した父親の死に顔を見た時、絶対にあの人のようにはならないと決めたと語る。

「父が金に負けたなら自分は勝つ、何度捕まって刑務所に入っても、最後には勝つ」という元子。そして橋田や神代のようなくだらない男に人生踏みにじられて終わりでいいの?と元子は森村にきいた。その言葉に森村は自殺をやめ、元子と一緒に旅館へ戻った。

警察が連れていったのは自分たちではなくあの夫婦だった。2人は人を殺して逃げている最中だったのだ。

旅館で知り合った夫婦が警察に連行される

2.事件の真相

連れていかれた夫婦の夫、佐藤良樹が警察の取調べで、橋田殺害の動機と犯行を自供した。橋田に息子の医大入学の斡旋を良樹は頼んだ。800万必要だと言われ、金をかき集め何とか用意をした。だが、息子は大学に受からなかった。あとでわかったが、息子と同姓同名の合格者がいた。受験生の取り違えが起きたのだった。以来、息子は引きこもりになり、家庭内暴力を始めるようになった。

老後の蓄えもなく先も見えない、息子を殺して自分たちも死のうと考えた。しかし、その前に橋田に800万を返してもらおうと夫は考えた。橋田に連絡をするがそんな金もらった覚えがないと、橋田はまったく相手にしなかった。あの金を捻出するのにどれだけ大変だったか、橋田はまるで分かっていないと悔しさのあまり、橋田と刺し違えようと考え直した。

そこで良樹は橋田をつけ狙い、殺すチャンスをうかがう。ある日、ビルからふらふらになって出て来た橋田を見て、今しかないと思い声をかける。そこで揉み合いになるうちに、そばにあった瓶で橋田の頭を殴り殺した

家に戻り妻にすべてを話し、息子に置き手紙をして夫婦2人で旅に出た。最後だからといい旅館に泊まり、その後2人で死ぬ計画だった。だが、元子たちに出会い、妻から2人で生きていけないかと言われ考え直した。あの日あの2人を見たおかげで生きようと、そう思えたと良樹は語った

森村が橋田を殴った後、良樹が殴って殺害した

3.ドラマの結末

森村は不動産屋で喫茶店を開くための物件を探していた。その帰り元子に似た女性を見かけて声をかけるが、まったくの別人だった。森村は元子にかけられた数々の言葉を思い出していた。

橋田の棺に献花をする女性がいた。神代がやってきて声をかけると元子だった。よく顔が出せると告げる神代に、元子は自分に出資をしないかという。銀座で店を出すことになったという元子、神代は想像以上にしたたかな元子に笑うしかなかった。

夜の銀座の街を着物姿で歩む元子。彼女は再び帰ってきた。

神代から奪った金を元手に、森村は喫茶店を始めようとし、元子は銀座に店を持った

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【黒革の手帖~拐帯行~】のまとめと感想

刑務所から出所してきた元子が、地面師詐欺をして悪人から金を奪い取るという話でした。ドラマシリーズでお馴染みのメンバーである、高嶋さん高畑さん仲さんの3人が登場するだけで面白いです。

久しぶりに見た武井さんの元子は変わらず美しく、それでいて肝の据わった女性でした。男がおろおろしている隣で、涼しげな顔でさらっと口から出任せを言います。過去を暴かれても逆手に取り、自分の武勇伝のように語ります。こんな女性は稀代の悪女になるか、政治家になるかの2つに1つでしょう。

生と金に執着することをみっともないと思う人も多いでしょうが、元子は過去の生い立ちから執着します。彼女が自殺することは絶対にありませんし、地道にこつこつと働いて金を貯めるなどありえません。金に物を言わせて悪事を働く人たちから、表に出せない金を奪い取るという、義賊のような存在です。だから、見ていて悪女なのに応援したくなります。

ふと思うのが、裏口入学の金を用意するのにカツカツな家が、万が一受かったら入学金や授業料をどうするんだと。元子のように大胆になれないなら、身の丈にあった生活をするほうがいいのではないか、そんなことを考えさせられます。

生きようと強く願えば、大体のことはなんとかなるし、何度でもやり直せる。そんな思いを込められたドラマでした。

【黒革の手帖~拐帯行~】のいいセリフ

死ぬのはいつだってできる。一生懸命生きてきた結果がこれなら、それはそれでしょうがない。死ぬならもう少し頑張ってからにして。

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