今回の科捜研の女は京都の観光スポットを回りながら、事件を解決していく話にになります。なぜわざわざそんなルートをたどって行ったのか?その理由は“観光”である必要があったからです。
【科捜研の女19】11話のあらすじ
京都・嵐山にある“静嵐寺”で、前頭部から血を流した“嵐徳寺”の住職・和田淳雄(阿部達雄)の遺体が発見された。静嵐寺の住職は昨年、他界し後継者もいなかったため、師匠に当たる和田が時折、静嵐寺を訪問していたらしい。遺体発見と同時に、本堂に安置されていた市指定文化財の仏像がなくなっていることも発覚! 被害者は、仏像を狙った強盗犯と鉢合わせしてもみあいとなり、縁石に頭を打ち付けたものと思われた。
公式HPから引用
鑑定をはじめた榊マリコ(沢口靖子)たちは、遺体からアウトドア用品などに使われる緑色の繊維片を発見。“条件認証”を使って、付近の防犯カメラから緑の衣料品を身に着けた人物の探索を開始する。
すると、緑のリュックを背負ったあやしい男の存在が浮上。足取りを追ったところ、そのリュックの男は事件後、京都観光の定番“保津川下り”に乗船したらしいことがわかる。マリコは観光客でにぎわう川下り船に乗り込み、男の痕跡を探ることに。ところがその結果、強盗殺人犯とは思えない、驚愕の足取りが明らかになっていき…!?
一方、土門刑事(内藤剛志)は静嵐寺の檀家5人組が被害者ともめていたことを突き止める。被害者の妻・芽衣子(磯山さやか)はその5人組のひとり、久野幸子(峯村リエ)から事件当日の朝、電話があったと証言して…。
【科捜研の女19】11話のネタバレ
【科捜研の女19】11話の感想
京都の観光名所とタイアップしているのか、今回は様々な場所をうろうろします。話としてはゲストが一切関係なく、唐突に名もない犯人が出てきて終わります。クルーズ船が出発する前に犯人を見つける、タイムリミットがあるような演出ですが、殺人の捜査なのにクルーズ船はなぜか非協力的です。
船が出発するとかそんなことより、殺人犯を捕まえるほうが大事じゃないのか?関係ない人には確かに迷惑だけど、殺人犯と一緒に船乗るほうが怖くないのか?思わずそんな突っ込みをしたくなる、クルーズ船のスタッフでした。
檀家ファイブとは?
事件があって話を聞いていくうちに出てくるワード“檀家ファイブ”、どうやらうるさ型の檀家5人のことらしいです。静嵐寺では時々“断食の会”が開かれていて、その時の一言コメントも載せておきます。以下の5人がそのメンバーとなります。
- 志村裕子:みんなでわきあいあいと過ごすことが本当に楽しいですよ!
- 水原洋:身体が軽くなると、いろんな事に挑戦したくなりますよ!
- 岩谷雅:同年代から若くなったと言われることが多くなりました!
- 久野幸子:私はヨガはまだ初心者ですが、一緒に頑張っていきましょう!
- 講師 八乙女アキ:どなたでも無理せず始めることが出来ます。分からないことがあれば何でも聞いて下さい!
八乙女は“ファスティング”といって断食の資格を持っているそうです。2泊3日で開催し固形物の飲食はなく、主にヨガをやったり呼吸法の勉強をしているようです。
これだけ見ると別に“うるさ型”な感じはしません。しかし、話を聞いていくとどうやら過去に揉めていたようです。静嵐寺は現在空き寺で、後継ぎがいなかったとのことです。そこでここの墓地は更地になる予定でした。墓を引っ越さないとならなくなり、それが嵐徳寺へ移るとなると、墓が遠くなるということで揉めていたそうです。
今回殺害された和田は静徳寺の住職で、静嵐寺の住職の師匠だそうです。自分のところのお勤めもあるのに、檀家ファイブのメンバー幸子から電話がかかってきて、静嵐寺にもお経あげてくれと言われるとのことです。それで行ったら殺害されてしまったというわけです。檀家ファイブはやっぱり困り者です。
京都観光ツアーの内容
今回ゲソ痕を探して辿っていったマリコたちは、どんな観光名所を回ったのか?順に見ていってみましょう。
保津川下り
マリコは「大丈夫です。 私たち川を下りながら鑑定できます」と言って、所長を巻き込み観光客が乗った船のゲソ痕を採取し始めます。観光客たちは足元でマリコや所長がゴソゴソして、観光どころじゃなさそうですが、ゲソ痕をとにかく探します。
その内に売店の船が来て、みたらし団子がそこで販売されてました。その団子を買って別の船で来た宇佐美に船上でパスするという、見事な連携をみせます。もちろんその団子は呂太がラボで食べます。
トロッコ亀岡駅の馬車
船で採取したゲソ痕に馬の毛があったということで、今度は馬車がある亀岡駅に向かいます。戻って来たばかりの所長はまた連れて行かれます。またマリコは「大丈夫です。 私たち馬車で走りながら鑑定できます」と言い出し、所長とマリコは観光客が乗ったままの馬車でゲソ痕を探します。
観光客の足元でゲソ痕を探す二人。マリコはともかく所長が若い女性の足など触ったら、嫌がられそうな気すらします。
トロッコ列車
馬車から採取したゲソ痕に鉄粉と車軸油があったため、今度はトロッコ列車に向かいます。マリコは「私たちは同じ作業をトロッコでします!」と意気込み、“私たち”という言葉に所長はげんなりします。そうです、またゲソ痕の採取に二人で向かいます。
不審に思う観光客をよそに、ゲソ痕を探す二人。所長ももう慣れたもんです。そこで採取したゲソ痕に被害者の血液があり、このゲソ痕が犯人のものだと特定されます。
ここで犯人の行動を整理しますと、
- 嵐山の静嵐寺で仏像を盗む
- トロッコ嵯峨駅からトロッコ列車に乗る
- トロッコ亀岡駅で馬車に乗り換え
- 保津川下りの船乗り場に行く
- 船に乗って嵐山の船着き場に行く
- 嵐山ふれあい公園で防犯カメラに映る
強盗した後に観光?と不思議な行動を犯人はします。なぜすぐ逃げずに嵐山と亀岡を往復したのか?その理由は旅行会社のツアーは、船の税関検査が緩いからです。文化財を海外に持ち出すには都合が良かったのです。
【科捜研の女19】11話のその他気になったこと
- 空き寺のわりには手入れされてる静嵐寺
- そんな空き寺に文化財を置いておく
- 今回の差し入れは水羊羹
- ぐりぐり電気のコンセントを押し付けられる所長
- お坊さん的な頭と呂太に言われる所長
- ゲソ痕見つけても褒めてももらえず、そんなことよりと言われる所長
- 指を鳴らしてやたらはしゃぐマリコ
- 科捜研メンバーの所長の扱いが全体的に雑
【科捜研の女19】11話のまとめ
今回は所長が大活躍な回でした。散々マリコに引っ張りまわされ、足元のゲソ痕を探し回っていました。それなのにマリコも呂太も所長の扱いが雑です。あの二人はそういうキャラなので仕方ないです。文化財を空き寺に置いておいておくというのもどうかと思います。そりゃ盗まれるだろうと。
登場したゲスト陣が前半部分で関係なくなってしまうという、ある意味贅沢なゲストの使い方をする回です。というか、前半部分必要だったのか?結末を見るとそんな気にもなります。視聴者を惑わせるために必要だったのかもしれません。