WOWOWドラマ【神の手】3話感想|形勢逆転の白川とセンセイの謎

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前回逮捕されてしまった白川ですが、“圧力”がかかったようで不起訴処分となります。よって釈放されるのですが、世間はこの検察側の対応に納得いかず大騒ぎになってしまいます。白川はどうやってこの場を治めるのか?それは白川自身の記者会見にありました。

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WOWOWドラマ【神の手】3話のあらすじ

殺人の容疑で逮捕・起訴された白川(椎名桔平)。しかし白川は何者かの動きにより不起訴となり釈放される。それを知ったマスコミが一連の安楽死騒動の真相を究明しようと白川の病院に押し掛け、パニック状態になるが……。ジャモの会員となった同僚の山名(杉本哲太)の働き掛けで、ついに白川は記者会見を開くことになる。一方で安楽死法案成立を目指すジャモと、それにあらがおうとする康代ら阻止連は新たな一手に出る。

公式HPより引用

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WOWOWドラマ【神の手】3話のネタバレ

  • 逮捕された白川は検察で「こちらで修正しておきました」と言われ、供述書を書き換えられていることがわかった。その結果、不起訴処分となり釈放される。帰り際刑事に何かの圧力がかかった、真実が明らかにならないことが非常に残念だといわれる。
  • 病院の前には大勢のマスコミが押し寄せてきて、連日白川がもみ消したのではないかと騒いでいた。実際は佐渡原が手を回して不起訴処分にさせていたのだった。
  • 新見は医療庁設立に向けて動く代わりに、山名を安楽死法の担当にする。
  • 安楽死反対のデモ隊まで病院に押しかけてきたため、白川は記者会見を開くことにする。
  • 記者会見の当日、山名が作った資料には賛同できないと白川は断り、自らの口で会見にいどむ。そして章太郎に安楽死処置をしたことを認めるが、それは患者の意思に基づいたものであると主張する。十分な説明責任を果たさなかったことで患者、遺族、世間の皆様に心配と迷惑をかけたと詫びる。
  • そこから記者たちの質問が始まる。不起訴処分について聞かれると、司法が下した判断について何も言うことはない。安楽死処置をしたことでどういった裁きでも受けることは考えていたと答える。
  • その後、記者たちがあらゆる質問をし、白川を糾弾してくる。白川は一つ一つに答えるのではなく、こう話を切り出す。「みなさんは末期がん患者の痛みはご存知ですか?」と。それがどういったものか説明し、章太郎は家族の負担を思って死を願った。家族がお互いを思う、その尊厳に触れて医師として決断したと告げる。そして、どうか章太郎の本当の思いを理解して欲しいと、マスコミに訴えかけた。その会見をテレビで見ていた新見は絶賛し、風向きが変わったと判断する。
  • その後、どのメディアでも白川は間違っていないと、手のひらを返したように賞賛の記事が増える。
  • 一方阻止連は参加者が減り、集会も中止になっていた。白川と安楽死法を一緒くたにしたのが間違いだったかもしれないと大塚はつぶやく。
  • さらに検察からは異例の発表をし、「正当な措置にあたり、違法性はない」というコメントを報道機関各社にFAXで伝えていた。
  • 新見は白川は“ポストマ”だという。それはオランダが安楽死法を他国にさきがけて導入したきっかけを作った医師の名前だった。白川は日本の医療を救うヒーローになる、新見はそう考えていた。
  • 記者会見以降、阻止連の三人は番組のコメンテーターを降ろされてしまう。そこで何とかするために、重病患者のドキュメンタリー作品をテレビ局と組んで撮影することにした。
  • その際、白川にも出演してもらって、VTRを見ながらコメントをして欲しいと大塚は白川に願う。さらに康代は「自分は間違いだった、安楽死法は悪法だ」と言って欲しいと頼む。白川は康代が章太郎の死に至るまでの過程も知らずに、そんなことを言ってくることに呆れる。康代は話をすり替えて結局話を聞かず、この話に白川は参加しないことになる。
  • 三田橋病院で敗血症の患者でドキュメンタリーの撮影が始まる。最初は回復し容態もよくなってきたが、ある日突然容態が悪化してしまう。敗血症が再発してしまったのだった。
  • テレビのカメラを入れているせいで、阻止連の三人は患者の家族の前で「100%治る」と何の根拠もなく言っていた。家族は大塚に必死に助けて欲しいとお願いをする。その様子を見ていた康代は耐えられなくなり、テレビカメラを入れている場合じゃないと言い始める。
  • 話が違うと怒った青柳は撮影をやめて出て行ってしまう。さらに大塚ももう手の打ちようがないといい、人工呼吸器を外すしかないといい始める。康代はそれが許せず怒るが、結局呼吸器を外し患者は亡くなってしまった。
  • 本村は白川と会って安楽死法に賛成なのかをたずねる。白川は賛成はしていないが、反対というわけでもないと答える。本村は「本気でいっているんですか?先生は法律で患者の苦しみが癒されると思っているんですか?」と食い下がる。本村は医療関係者が安楽死法を通すことで、楽をしようとしていると考えていた。
  • 白川は「そんなに医者や看護師は苦しみ続けなければいけないのか?おれたちは神様じゃない、人間だ」と答え、本村はその言葉に失望して席を立った。
  • JAMOの新見が直々に白川のところに挨拶に来た一方、本村は康代のところへ行きUSBを渡してその中を見てもらおうとしていた。
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WOWOWドラマ【神の手】3話の感想

逮捕された白川でしたがあっさり釈放されます。その後、散々叩かれますが記者会見で世論が変わります。この手のひら返しな反応には正直笑ってしまうほどです。そして阻止連が逆に参加者も減り、存在が薄くなっていきます。それに危機感を覚えて康代は行動を起こしますが、どうにも思いつきのような企画で失敗します。
白川に風向きが変わったのが“感情”に訴えたから、自分たちも感情に訴えようと思ったのかもしれません。同じマスコミを使うにしても、もう少しやりようがあったんじゃないかと思えました。

また、謎の人物であった“センセイ”の存在が少しわかります。どうやら医師のようですが、まだ姿は出てきません。

センセイとは?

佐渡原が慕う人物らしいのですが、謎に包まれています。新見たちも調べてはいるようですが、個人名まではわかっていないのか姿は出てきません。今回少しわかったので紹介します。

  • 佐渡原が引退後、遊説中に出会った
  • 飛行機の機内で狭心症の発作で倒れた佐渡原に鮮やかな処置をした
  • 医療制度の意見を仰ぐようになり、安楽死法にも大きく関わっている

新見が山名にセンセイのことを教えますが、どうやら医師であることは確かなようです。それもかなり腕のいい医師と思われます。少し疑問に思うのが、センセイはまるでどこかで見ているかのように、JAMOの動きなどを知っています。実は既に登場している人物なのか?そんなことを想像させる存在です。

安楽死法を通すことがセンセイにとって大事なことなのか?ちょっとまだわかりませんが、大きく関わっているとのことです。

章太郎は本当に死を望んだのか?

白川が記者会見で安楽死を処置したのは、章太郎が望んだからといいますが、章太郎はあの時口もきけない状態でした。確かに安楽死の話を元気な頃に言ってはいましたが、それが本気だったのかどうかはわかりませんし、署名のようなものもしていません。しかし白川はあくまで望んだといいます、なぜでしょう?

  • 章太郎は鎮痛剤も効かない
  • 焼けた鉄を押し当てられるような痛みを感じていたはず
  • 吐き気と痒み、呼吸困難になったかと思えば臓器をねじ切られるような状態
  • 回復する見込みは全くなかった
  • そんな章太郎は家族の負担を減らしたいと思っていた
  • 章太郎は病気と戦うつもりだった
  • 家族がお互いを思いあう、その尊厳に触れて医師として決断した

簡単に言うと章太郎は自分が苦しむと、晶子が苦しむので安楽死を願った。ということになります。確かに晶子は安楽死させてやってくれと言っていました。章太郎が苦しむのを見るのが辛かったのだとは思います。

この理由だと“晶子のために章太郎は死んだ”ということになります。白川いわく章太郎は病と戦うつもりでしたが、晶子が病から逃げたというわけです。もちろん見舞いに来なかった康代も、章太郎の病から逃げたに含まれると思います。

そして白川も最終的に病から逃げたのです。結局、病と戦うつもりだったのは章太郎だけでした。他人の逃げの責任を自分が負う、安楽死とはそういうものなのか?ちょっと考えさせられました。

これが後に本村が言う「医療関係者が楽したいだけのように思える」に繋がるのだと思います。

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WOWOWドラマ【神の手】3話の補足

ドラマ内で白川を“ポストマ”だと新見がいいます。実在の人物でオランダで安楽死法の制定のきっかけとなった人物だそうです。どんな人なのか調べてみました。

ポストマ医師安楽死事件

ポストマ医師の実母が、脳溢血で倒れた後で、部分麻痺、言語障害、難聴などで苦しみ、ベッドからわざと落ちたりして何度か自殺を図ったが、毎回失敗して死に切れず、「死にたい」と言い続けていた。

娘のポストマ医師は、「もういいから、楽にしてほしい」という母親の願いで、安楽死をさせてあげようと決心し、医師である夫に相談した。夫は彼女の意思に賛成した上で、「あなたが自分の母親を死なせるのはつら過ぎるよ。私がお母さんを眠らせてあげる」と自分が違法行為を実施する気持ちを伝えた。ところが彼が実施する寸前に、ポストマ医師は「やはり私が母を楽にさせてあげたい」と言い張って、自分の腕の中に母を抱いて、モルヒネニ○○ミリグラムを注射して、安らかな眠りにつかせた。そして、すべての事情を書きとめた報告書を持って、警察に自首した。

この事件でポストマ医師の起訴が公表されるや、彼女に対する同情と支持が、患者や友人たちをはじめ多くの市民たちから寄せられ、多くの医師たちもともに「ポストマ医師を救え」と立ち上がり、安楽死問題に大きな社会の関心が集まった。

オランダで、安楽死の容認はなぜ可能なのか

この事件は1971年に起こり、2001年に「要請に基づく生命の終焉ならびに自殺融助法」が制定されることになります。世界で始めて国家が決めた安楽死容認の法律ということです。

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WOWOWドラマ【神の手】3話のまとめ

白川は記者会見で一気に形勢逆転して、ヒーローのようにマスコミに祭り上げられます。そして阻止連の存在が小さくなっていきます。マスコミも簡単に手のひら返すわ、阻止連でデモしていた人たちは参加しなくなるわで、ある意味現実的な反応をします。それに危機感を覚えた阻止連が『ザ・ノンフィクション』のような番組を作りますが、どうやらお蔵入りになりそうな予感です。

しかし、このまま終わりそうもないのが本村の存在です。白川の考えにどこか失望したような彼女が、今後どういった行動に出るのか?そして白川はJAMOに取り込まれていくのか?今後の展開を楽しみまた視聴してみたいと思います。

今回のいいセリフ

そんなに医者や看護師は、苦しみ続けなければいけないのか?おれたちは神様じゃない、人間だ

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