【怪物】9話のネタバレと感想|野望の怪物を捕まえられるか?

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WOWOWのオリジナルドラマ【怪物】の9話のネタバレと感想をまとめています。

記憶を取り戻した田所の証言から、誰かが琴音をひいて逃げたということが判明する。その人物に目星がついていた富樫は、真人に全てを打ち明ける。真人は真相を探るために、違法な盗聴で真実を知ってしまい……。

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【怪物】9話のあらすじ

記憶を取り戻した田所幹男(藤森慎吾)から、全てを聞いた富樫浩之(安田顕)は違和感を覚える。地面に倒れていた琴音(糸瀬七葉)をひいたというが、検視では琴音は立っているところをはねられたとなっていた。

田所がひく前に誰かがひいたと確信した富樫は、中橋陽平(橋本じゅん)、田所加代(高畑淳子)、八代正義(渡部篤郎)の3人の関係に着目する。そして八代真人(水上恒司)にすべてを打ち明けた上で、富樫は正義が何らかの形で事件に関わっていると思うと伝える。

やがて遠藤翔子(真飛聖)が中橋を警察署に連行し、事情聴取を始める。しかし、上からの圧力がかかり中橋は釈放されてしまう。真人は父の仕業だと確信し、違法な盗聴で真実を知ってしまい……。

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【怪物】9話のネタバレ

中橋に事故処理を頼んだ正義は、以来、中橋と切っても切れない関係になる。田所の証言から正義が怪しいとにらんだ富樫は、真人に全て打ち明けるが彼は信じられずにいた。

だが、中橋に事情聴取を始めると、上から圧力がかかって中止を余儀なくされる。真人は父の命令だと察し、直接話をしにいったことで確信する。

証拠をつかむために車に盗聴器を仕掛け、中橋と正義の会話を盗聴する。中橋が柳を殺害したのは、正義が琴音をはねたのを見ていたため、正義から殺害を命じられたからだった。そして秋山署長を殺害したのも、正義の命令だった。

真人自らの手で逮捕に向かう途中、中橋が真人のことも署長や柳のように消すかと正義に尋ねると、その返答が聞きたかった真人は一旦足を止めた。

事故発生

2000年10月14日、中橋陽平(橋本じゅん)、田所加代(高畑淳子)、八代正義(渡部篤郎)の3人は会食の席にあった。再開発事業に尽力した正義に対し、加代と中橋は感謝の意を述べた。中橋は酒を勧めたが、正義は車の運転があるため断った。すると中橋は、奥方の実家の建設会社が、入札で選ばれれば良いのだろうと言いながら、「同じ船に乗ったのに、チンピラとは酒が飲めませんか」と嫌味を投げかけた。その結果、正義は渋々杯を受けることになった。

中橋は笑みを浮かべながら、「口が固く役に立つ人間です。何かあればすぐに呼んでください、馳せ参じます」と述べた。その夜、帰路についた正義は琴音(糸瀬七葉)をはねてしまい直後に中橋へと電話をかけた。

疑念

富樫浩之(安田顕)は八代真人(水上恒司)と語らい、路上に倒れていた琴音の件について田所幹男(藤森慎吾)から事情を聞き出したと話す。田所は「自分が殺した」と口にし、道に倒れていた琴音を車でひいたと語った。しかし富樫が追及すると、琴音は田所がひく前にすでに別の誰かにひかれていたことが判明した。

田所は、母が中橋を呼んで後始末を頼み、その対価として土地を安く売ったのだと推測した。富樫はハンマーを床に叩きつけ、「田所、お前がなぜ生きているかわかるか。犯人を見つけるためだ。探れ。それがお前の生きている唯一の理由だ」と告げ、田所を家に帰した。

その後、富樫に遠藤翔子(真飛聖)から電話が入り、正義と中橋のつながりが指摘された。発信履歴を見ると、3日間で14回も正義に電話をかけていたにもかかわらず、一度も応答がなかったことが分かり、裏があると翔子は疑った。

富樫はその内容を真人に伝え、中橋が何度も単独で正義と会っていた事実を明かした。25年前、正義はこの町の署長であり、通常なら付き合いは署長在任中に限られるはずだった。しかし、警察庁のトップを狙う人間が、いまだに建設会社の社長や県議会議員と親しくしているのは異例である。

富樫は「次長が何らかの形で事件に絡んでいるとみている」と語り、加代、中橋、正義の関係を探るために田所を泳がせていたと明かした。真人は「田所を信じられない」と反発したが、富樫は「ならば自分を信じろ」と迫った。すると真人は「誰のことも信じない」と言い残し、その場を去った。

疑心暗鬼

田所は加代に、すべてを思い出したと告げた。あの晩、琴音をひいた後に母に電話した。すると加代は中橋に連絡し、やがて彼が姿を現した。田所は「事故の対価として土地を安く売り、後始末を中橋に任せた」と述べた。追及された加代は田所を精神病院へ入れる決断を下す。

田所は琴音を殺したのは誰なのか教えてくれと問いただすが、加代は「殺したのはあなたでしょ!車で轢き殺したくせに」と突き放す。すると田所は反論し、「処理したのは中橋なのに、なんで死体が地下室から出てきた?柳が埋めたんだよ、中橋は何もしてない」と述べた。

さらに田所は、「母さんはずっと騙されていた。中橋は次長と2人きりで会っている。あの2人には母さんに隠している秘密があるのではないか。2人に利用されているんじゃないの?」と疑念を口にした。

事情聴取

中橋は正義に対し、事情聴取を受けることになったとメッセージを送る。取調べの場で中橋は一貫して「自分は何も知らない」としらを切り通し、その様子を富樫と真人が別室から見守っていた。翔子は一之橋建設の件を持ち出し、「次長の妻の父親が社長であることを知っているか」と問いかけたが、中橋は「そうだったかな」と曖昧に返した。

翔子は当時の妻として、中橋が酔うたびに「汚い仕事は俺に任せて知らん顔している」と愚痴をこぼしていたと証言した。しかし中橋は「それは嘘で、かまってほしかっただけだ」と否定した。

その最中、森平三郎(光石研)が駆け込んできて「急げ、邪魔が入るぞ」と警告し、地検からの圧力によって中橋の事情聴取を中止せよとの指示があったことを伝えた。富樫は「中橋が次長にSOSを送ったな」とぼやく。

そこへ稲葉(長谷川朝晴)も現れ、取調べを止めるよう迫った。稲葉は取調室に入り、「地検から羽多野署にクレームが入った。違法捜査をするつもりか」と叱責した。柳辰夫(小手伸也)の自殺によって羽多野署は県警本部からも検察からも睨まれていたため、稲葉は中橋に謝罪し、連れ出そうとした。

その場に富樫も姿を見せ、頭を下げるふりをしながら、中橋の持つ杖をじっと見つめ、「頭蓋骨を割るにはちょうどいいかもしれない」と告げた。

真人の記憶

真人は五十嵐(早乙女太一)に電話をかけ、中橋の事情聴取を中止するよう圧力をかけたのは誰かと問い詰めた。五十嵐の反応から、真人は父が関わっていると勝手に納得し、一方的に電話を切った。

2003年、真人は子供の頃の記憶を思い返す。母・京子(遊井亮子)は、自身の自殺未遂について真人に謝罪していた。しかし真人は冷たく「自分たちの前から消えろ」と言い放ち、追い出そうとした。

京子は「離婚して」と叫び、さらに「離婚はできないでしょう。長官になるには、私の実家の後押しが必要だから」と訴えた。正義はそれを否定せず、「そうだ。そのためにお前と結婚した」と認めた。そして「死ぬまで病院にいてくれ」と突き放した。

傍らで見ていた真人に、京子は「手を握って」と手を差し伸べたが、真人は動こうとしなかった。看護師たちが駆けつけ、京子を病院へ連れて行く。その後、正義は真人に向かって「何も心配はいらない。お前と父さんの人生は完璧だ」と微笑みかけた。

野望の怪物

真人は父のもとを訪れた。正義は「一人息子から就任の祝いの言葉もない」と嘆いたが、真人は「まだ早いのではないですか」と応じた。訓示が出てから正式に長官へ就任するまでには数か月の猶予があり、その間にスキャンダルが浮上する可能性もあると指摘した。

正義が「どんなスキャンダルだ」と問うと、真人は「怪しい人物との交際です」と答え、中橋の名を挙げた。中橋は琴音の事件に関与していると複数の刑事が疑っており、証拠はないものの署内での共通認識となっていた。真人はさらに、「疑いの目はあなたにも向けられている。中橋の事情聴取を妨害したのは、やましいことがあるからでしょう」と正義を追及した。しかし正義は最後までしらを切り通した。

真人は自分が好き勝手しても、もう父の出世の妨げにはならない、と言い残して立ち去ろうとしたが、正義は「まだ終わってはいない」と引き止めた。その言葉の裏には、政界進出を視野に入れたさらなる野望が隠されていた。真人は「野望は尽きないのですね。父さんは野望の怪物だ。野望を実現させるためなら、人をも食らう」と吐き捨て、その場を後にした。

自分のために生きる

加代は電話で県知事選に出馬する意向を口にした。それを耳にした田所は「出馬するより出頭するべきじゃないのか」と呆れた様子で返した。すると加代は、「誰のためにやったと思っているの。隠すために必死で生きてきた」と言い放った。

続けて加代は突如として「幹男、まだ鹿の夢は見るの?」と問いかけた。幼い頃、田所をしつけるために納屋へ閉じ込めていたこと、その場所に鹿のぬいぐるみがあったことを思い出させたのである。加代は「自分もシングルマザーで大変だった。良い母親でいるために必死に頑張ってきた。でももうやめる。これからは自分のために生きる。田所加代として人生を歩むの」と語り、息子を突き放した。

そして最後に「だからあんたはずっと鹿の夢を見ていなさい。好きなだけ鹿の絵を描いていればいい」と告げた。田所が後を追おうとすると、小島(保田賢也)が立ちはだかり、「行きましょう」と声をかけて彼を病院へ連れて行った

感化

森平が田所に電話をかけたが応答はなかった。田所が入院したことは分かっていたが、病院がどこかは不明であり、無事かどうか案じていた。富樫も電話を試みたが、やはり出なかった。そこへ真人が現れ、「どうかしたのか」と問いかけた。

事情を聞いた真人は富樫に「後悔していますか。あの時、田所さんを家に帰したことを」と尋ねた。富樫は「後悔なんかするか」と即答した。さらに真人は「では柳を犯人だと知りながら、通報せず美緒さんの指を置いたことは」と迫ったが、富樫は「いや」と否定した。真人が「同じ状況に陥ったら、同じことをしますか」と問うと、富樫は「する」と答えた。

真人は「犯人を確実に捕まえるためなら、違法行為もいとわない。それが富樫さんのやり方ですか」と問い詰めると、富樫は「今さら何を」と突き放した。真人は「僕もその影響を受けてきたみたいです。これから同じことをするかもしれません」と言い残し、富樫が「何をする気だ」と問い返すのを背に、連絡するとだけ告げてその場を去った。

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【怪物】9話の結末

中橋は真人と密会し、「まったく余計な殺生をしましたよ。あんなものを送ってくるから」とぼやいていた。さらに「柳を始末しろと言ったのも次長でしょうが」と口にした。真人は少し離れた場所でその会話を盗聴していた。事前に車へ盗聴器を仕掛けていたのである。

正義は「裏切ったのは秋山だ」と述べ、中橋は「だから処理しました。あなたの指示通りに」と応じた。続いて「田所親子とは何を話した」と問うと、中橋は「柳の件を疑っていた。2人で自殺に追い込んだのではないかと」と説明した。さらに「2人で会っているのを知って、勘ぐっているのではないか」と言いながら、「あのことは知らないはずだ。他に知る者はおらず、唯一の目撃者である柳ももう死んだ」と語った。

正義が「あいつは全部見ていたのか。富樫の妹をひいたのを見たのか」と確かめると、中橋は「そうですよ。全部見ていました」と答えた。そして「もしこれを息子さんに知られたらどうするんです?柳や秋山のときのように殺しますか?」と問いかけた。

その頃、会話を聞きながら真人は車を降り、雨の中を警棒を手に歩き出した。中橋の問いに対する父の返答を聞こうと、一度足を止めた

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【怪物】9話のまとめと感想

琴音をはねた上に柳と秋山署長の殺害も父が指示していたと、知った真人が自ら捕えに行こうとしたという話でした。

とうとう事件の真相が全て明らかになりました。あとは事件の関係者を全員逮捕できるのか、そして逮捕できたとしても起訴できるのか?まだまだ安心できない状況です。

怪物を捕まえるには怪物になるしかないと、富樫は以前語っていました。柳を捕まえるために、美緒の指を並べたりしたのもそのためです。そして今度は真人が野望の怪物である父を捕えるため、違法捜査である盗聴をして証拠を掴もうとします。

問題は違法捜査で得た証拠は、証拠にならない可能性があります。なので真人は自らの進退をかけてでも、父を捕えるための策がもう少し必要となりそうです。

自分にとって都合の悪い人たちは、みな病院に閉じ込めてしまいます。真人もそうならないように、富樫と力を合わせて正義を捕えて欲しいものです。

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