NHK【居酒屋兆治】のネタバレと感想|映画版とは違う最後の結末

スペシャルドラマ

2020年3月28日にNHK BSプレミアムで放送した、リバイバルドラマ【居酒屋兆治】のネタバレと感想をまとめました。

今回のドラマは遠藤憲一さんと真矢みきさんの夫婦に、元彼女のさよには井川遥さんがキャスティングされました。映画版とは違う最後の結末です。どんな感じだったのか?

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NHK【居酒屋兆治】のあらすじ

もつ焼き屋を営む兆治(遠藤憲一)のところに29年ぶりに現れたさよ(井川遥)。妻の茂子(真矢ミキ)との電話での会話を聞き「あなたのせいだからね」という言葉を残して去ってしまう。

東京へ出て行ったはずのさよが戻って来ていると、親友の岩下(渡辺いっけい)から兆治は聞く。さよはなぜ戻って来たのか、揺れ動く思いを抱く兆治に夫の神谷(正名僕蔵)から自宅に火をつけたという話を聞かされる。

幸せになって欲しいと思い別れた兆治、挑発する河原(西村まさ彦)にキレてしまい殴ってしまう。警察で取調べを受けるが、聞かれるのはなぜかさよのことばかりだった。

NHK【居酒屋兆治】のネタバレ

簡単なネタバレ

  1. 29年ぶりに元彼女のさよがやってくる
  2. 兆治が会社を辞めたのはリストラできなかったから
  3. 兆治は「松川」で修行してもつ焼き屋になった
  4. キレた河原にボコボコにされるが警察には行かない
  5. さよは東京の家に放火した疑いがある
  6. 秋本の妻が死去
  7. さよの夫が店に来て行方を聞く
  8. かつての上司吉野の見舞いに行くが罵られる
  9. 河原が客やさよを侮辱するためキレた兆治が腹にパンチする
  10. 警察で取調べを受ける兆治はさよの行方を聞かれる
  11. さよと茂子が兆治の店で遭遇
  12. さよが死去
  13. 遺品の野球のボールを渡される
  14. 自分の人生は間違っていたのか悩む
  15. 茂子が励まして今日もまた店を開く

ネタバレ1:突然の訪問客

兆治が店で仕込みをしていると、一人の客が入ってくる。まだ開いていないといいかけたところ、その人物は29年ぶりに会う元彼女のさよだった。久し振りに会うさよに戸惑う兆治、仕込みを続けながら話して欲しいと彼女に言われて続ける。

電話が鳴って取るとそれは妻の茂子からだった。兆治と茂子の会話を聞いてさよは席を立つ。そして「あなたのせいだからね」と一言残して去っていってしまう

兆治の店は常連客で賑わっていた。有田と小寺は兆治のいた会社の先輩と後輩だった。鮎子がなぜ会社の他の人は来ないのか?と聞くと、茂子が嫌われているからだと言ってその場をとりなす。

幼なじみの先輩である河原に塩とタレを間違えてもつ焼きを出してしまう。怒った河原は店の移転先のことまで持ち出してキレる。河原が口を利いて移転先を探してくれたのだが、兆治はその場所に店を出すのをためらっていた。それを煮え切らない男だとキレた河原は、ビールをもつ煮に入れて帰った。

店を閉め売り上げの計算をする茂子、今日もノルマ達成だと喜ぶ。そこに同級生の岩下がやってきて、兆治は茂子を先に上がらせて自分が応対する。岩下はさよが帰って来ているという話を兆治に伝えた

なぜ二人が別れたのかと聞く岩下、兆治が実業団で野球をやっていたが、肩を壊してしまい子会社勤務になったからだと告げる。それにさよは東京に出たがっていたし、自分は会社を裏切れないと理由を説明する。「肩を壊した俺が悪いんだよ」兆治は告げた

ネタバレ2:兆治が会社を辞めた理由

自転車を走らせていると常連客の堀江を見かける。声をかけるが気づいていないらしく、兆治はそのまま店へ向かった。遅れてやってきた堀江に、店は3時からやっているからいつでも来てくれと兆治はいう。堀江は休みの日に自宅に居場所がなかった。妻との関係は良好ではあるものの、働き方改革のせいで稼ぎが減っていたため、身の置き場に困っていたからだった。

兆治はなぜ会社を辞めたのかと堀江に聞かれる。20年間工場に勤め、ある日突然総務課長に任命された。300人の社員のうち、100人のクビを切れと上司の吉野に命じられる。それ以来、同僚が自分を見る目が変わってしまった。中には自分よりも技術のある人や、子どもが産まれたばかりの若い人もいた。そんな人たちのクビを切ることができず、兆治は吉野に辞表を提出した

それから仕事が見つからず、しばらくふらふらしていた。もつ焼きの名店「松川」に行き、そこで教わり店を出すことにした。河原が口を利いてくれた場所は「松川」のそばなため、兆治はそこに移転することをためらっていたのだった

ネタバレ3:兆治の修行時代

兆治は久し振りに師匠の所へもつ焼きを食べに行く。どうした?と聞く師匠に、どうもしないと答える兆治。かつて修行した時のことを思い出す。

仕事が見つからなかった兆治は「松川」で飲んでいる時に、「もつ焼き屋をやろうかな、教えてください」と声をかける。師匠は「教えるのは構わないけど、あんたもう逃げらんないよ」という返答だった。兆治がクビを切るのをためらって会社を辞めたことを、師匠はビビって会社を辞めたと考えていた

結果的に兆治が切らなくてもその人たちは職を失った。兆治1人が悪者にならずに済んだというだけで、結果は何も変わっていない。師匠はそう考えていた。さらに店を持てばもう逃げることは許されない。借金して始めるのだから何が何でも儲けを出さなかったら、家族が路頭に迷うと覚悟の度合いを問う。

もつ焼き屋は今日売る分の仕込みをして、店を開けて、売り切ったら店を閉める。その繰り返しだと師匠はいう。売れ残ったら店が閉めれないと兆治がいうと、師匠は自信ありげに「残らねえよ」と言い切った。

兆治はその後、松川に通い弟子入りを許された。元々不器用な兆治だけに、串一本刺すにも手間取る状態だった。それでも続けた結果、ようやく店を持つことができたのだった。

ネタバレ4:河原に絡まれる

兆治の店にやってきた一見客が、会計の際にお釣りはいらないといって支払いをする。兆治はそういうわけにはいかないと、きっちりお代分しか受け取らなかった。それを見ていた河原がまたキレ始める。チップをもらうのは恵んでもらっていると思っているのかと、自身のやっているタクシー業になぞらえていちゃもんをつける。怒った河原は釣りはいらないといって帰っていった。

店を終えて自宅に戻る途中、偶然河原に出くわした兆治はまた絡まれる。「松川」に遠慮しているから口を利いた店への移転を断っていると知った河原は、それならそうと言わない兆治に苛立ちメンツが潰されたといって絡む。兆治は気が済むまで殴ってくれといい、無抵抗のままボコボコにされて気を失う

しばらくして気が付いた兆治はようやく自宅に戻る。待っていた茂子がその顔を見て驚き、警察に届けようとするが兆治は止めて何も語らなかった。

ネタバレ5:さよの過去

傷だらけの顔を見た客の中村が、素人のやったことではないのではと聞くが兆治は答えない。兆治が野球をしていた話を聞いて中村は思い出す。昔、兆治は高校野球で活躍し、プロにも入れるほどの実力だった。しかし、兆治は実業団に入って3年で肩を壊してしまったと自虐的に告げる。

スナック若草の峰子が客の注文で兆治の店のもつ焼きを持ち帰る。その客とはさよだった。兆治の店は最初閑古鳥だったが半年もしないではやったこと、5年の付き合いになること、店の切り盛りは茂子がしていることなどを話す。

それを聞いたさよはもつ焼きを食べるのをやめて、他の客に振舞ってしまう。酒を飲むのが強いさよに、峰子はうちで働かないかと誘う。しかし、さよは酒を出す店で働くのは嫌だという。なぜなら、自分の母親がスナックをやっていて、父が下手な漁師だったせいで、毎晩いやらしい酔っ払い客相手に接客していたのを思い出すからだった。

港のほうで店をやっていたため、工場ができてから寂れたという。汚くて大嫌いだったと、さよは思い出して語った。

ネタバレ6:さよは何をしたのか?

競輪場に兆治は岩下と行きその帰りにさよの話をまたする。さよはワケありで、東京の自宅に火をつけたらしいと岩下はいう。旦那の神谷は東京でサラリーマンをしていて、河原がさよと神谷を引き合わせた。生活に何の不自由もなかっただろうに、なぜ火をつけたのかと岩下は不思議がる。

秋本から入った電話は普通じゃない様子だった。妻が死んだという。急なことに動転しているようだった。

兆治たちは秋本の妻の葬儀へ向かう。妻は心筋梗塞で亡くなり、残された3人の子どもを秋本は一人で抱えることになった。煙草を吸いに外に出た岩下が、さよの姿を見かける。兆治にそれを知らせるも、既にさよの姿は消えていた。

ある日、さよの夫である神谷が兆治の店にやってくる。さよの居場所を知らないかと聞かれても、兆治は行方を知らなかったので答えられない。神谷は火事当日の話を始める。遅くに帰宅した神谷は寝室から火が出ているのを見つける。部屋に行くとさよがじっと炎を見ていた。隣の家の一部も焼き、火が消えるころにはさよも消えていた

火元はタバコだというが神谷はさよがタバコを吸うことも知らなかった。きっと兆治は知っていたのだろうし、自分にはさよは何も見せないと愚痴を零す。だから、さよは故意に火をつけたに違いない、警察にもそう話したと神谷はいう。

放火でもそうじゃなくてもどうでもいい、たださよが帰って来て欲しい。帰る気がないならせめて理由を教えて欲しい、そう嘆く神谷に大丈夫かと声をかける兆治、大丈夫じゃないといって神谷は帰っていった。

ネタバレ7:かつての上司の末期

さよを探しにあちこち回っていた兆治は偶然有田と小寺に出会う。かつて会社の上司だった吉野は腎臓ガンになり、現在入院しているが会社の人は誰も見舞いに行かないという。自業自得だと笑う有田たち、兆治は話を聞いた後、見舞いへと向かう。

病院の個室で入院している吉野は、恨み言でも言いに来たのかと兆治の見舞いに怪訝な顔をする。自分に試練を与えてくれたのだと思っていると、当時を振り返り兆治は告げる。だが、吉野は兆治が嫌いだったから追い込んだんだと告白する

兆治の考え方、態度、言い草その全てが嫌いだったと。ずっと見下されているような気がしていた、「誠実さを盾にして人のことを傷付けるんだよ」と吉野は語る。そして「この見舞いがトドメだ、死んだようなもんだ。お前のせいで」と、唯一見舞いに来た兆治に対して罵る。何も言えない兆治はそのまま病室を後にした。扉の向こう側で吉野のすすり泣きが聞こえた。

ネタバレ8:兆治逮捕

店では相変わらず河原が他の客に絡んでいた。秋本の妻が死んだのは健康に投資をしなかったからだ、秋本がすぐに救急車呼ばずにもたもたしていたからだ、あいつが妻を殺したようなもんだと吹聴する。さすがに堪忍袋の緒が切れた兆治は、河原の後を追って店でああいうことを言わないでくれと忠告する。

さよをどこにやったと絡む河原、何も知らないと兆治は答える。さよは男の写真を持っていて、それが兆治だとすぐに神谷は分かったという。さよは悪い女で、男を散々泣かしていると罵る河原。兆治もさよにくわえこまれたんだろうと言った瞬間、キレた兆治が腹にパンチを食らわせた

取調べを受ける兆治のところにやってきた刑事は、店に来ていた中村だった。河原は脾臓破裂で全治1週間だという。聞かれることはなぜかさよのことばかりで、さよと会っただろうと聞かれる。兆治は知らないと言い続けるが、中村はたまたま死傷者が出なかっただけで、誰か死んでいたら彼女は殺人犯だと脅す

兆治は放火かどうかわからない、寝タバコだったかもしれないとつい状況を口を滑らせて話す。中村はなぜさよをかばうのか、河原にさよのことを言われたから殴ったのでは?と聞くが、違うといって兆治は否定する。

そもそも、社会人野球のエースピッチャーが、貧しい生い立ちのさよとなぜ出会えたのか。住む世界があまりに違うと中村は指摘する。兆治はムっとして関係ないでしょと反論した。そして、29年前に別れた、自分が悪い。彼女の気持ちを受け止められなかった、彼女には幸せになって欲しかったと現在関係がないことを告げた。

ネタバレ9:さよと茂子が遭遇

兆治がいない店で茂子はもつ煮に火を入れていた。そこに現れるさよ、最初は誰か分からなかったが、きっとさよだと茂子は確信する。

さよは兆治との馴れ初めを語りだす。中学も高校もロクに行かずふらふらしていた時、大人が仕事もせずに野球をしているのを見かけた。何だか遊んで暮らしているようで、格好よく思えたという。その時の勝利チームのピッチャーが兆治だった。さよはすぐに出待ちして電話番号を渡し、兆治は代わりにウィニングボールをくれた。そこから交際がスタートした。

兆治は何もない田舎から自分を連れ出してくれて、色々大人にしてくれた。この人といればもっとマシな人生が送れるのではないかと気づかされたと懐かしみながらさよは語る。だが、兆治が野球をやめたらフラれた。野球をしていない自分がさよを繋ぎとめる理由はないと言われたが、さよはそんなことないのにと思っていた。

今度は茂子がその後に出会った兆治について話す。野球をやめてさえない会社員だった兆治は、無口で何を考えているか分からないし顔は怖いし面白くない、ただ優しいだけの人だという。そんな兆治との日々は我慢の連続だった。辞表出して帰ってきたり、突然もつ焼き屋始めたり、客が入らなくてもひたすら我慢だった。そして今回、ようやく人が入るようになったら人をかばって喧嘩沙汰だと零す。

話を聞いていたさよは「羨ましい、そういう人生は手に入らなかったから」と告げる。そして「伝吉さんに伝えてください。大好きだったって」といって去っていく。

遅れて戻って来た兆治が店に誰か来ていたことを悟り、急いで後を追うがさよの姿はもうなかった。

ネタバレ10:さよとの別れ

岩下からの電話で兆治はさよの死を知る。告別式に向かう兆治は岩下から話を聞かされる。さよはがんだったこと、告知を受けていたが夫は知らされていなかったことを。治療はせずに逃げ回っていたのは、自殺行為と一緒だと岩下はいう。

さよはきっと思い通りの人生じゃなかったから不本意だったのではないか、故郷に帰ってきて人生を振り返るつもりだったのかもしれない。そんなさよが発見されたのは浜の民宿だった。

神谷に声をかけられた兆治は野球のボールを差し出される。それはかつて兆治が渡したボールだった。さよはずっとこのボールを持っていたといい、もし兆治に会えていたなら彼女はきっと本望だっただろうと、神谷は涙ながらに彼女への思いと共に語る。

兆治は岩下と帰り道に本当のことを話す。さよは店に来て「あなたのせいだからね」と言ったと。野球をやめた兆治は自信を失っていた、だからさよとは別れるしかなかった。貧しい出の彼女を本当は幸せにしてやらなければいけなかったのに、かわいそうなことをしたと後悔を口にする。

それを聞いた岩下はピッチャーは何でも主役気取りでいけ好かない。人の人生なんてそんな簡単なものじゃない、兆治になんて狂わされるか。でも「あなたのせいよ」なんて言われるぐらい、思われてみたいと冗談交じりに彼なりの励ましをした。

ネタバレ11:物語の結末

店で仕込みをする兆治はふと考える。もっとマシに生きられたんじゃないか、どこかで間違ったんじゃないかと。それを聞いた茂子は「間違っていない、大丈夫」といい、そういう風にしか生きられなかったんでしょと寄り添い励ます。

みんなそうやって生きている、自分はもつ焼き屋の女房で良かったと思っていると茂子は兆治に告げた。

店が開き客がまたやってくる。河原が管理会社に口を利いてくれて立ち退きの期間を延長してもらえた。店の名前である兆治の由来は野球選手の村田兆治からで、暴投記録を持っているあたりが一緒だと客は笑う。

店にやってきた河原に客たちは静まり返るが、秋本が酒を注いで飲むと場は和みだす。鮎子と悠太は揃いの指輪をつけ、周囲が冷やかしたりして盛り上がる。今日も兆治はもつを焼き、客に提供した。

NHK【居酒屋兆治】の感想

誰とでもすぐ連絡が取れて会える現在に、どれだけこのドラマが受け入れられるのか?それぐらい兆治とさよはすれ違いの連続です。また、ここに出てくる人たちは現代ではとんでもない人間でしょう。パワハラの河原や、ストーカーみたいなさよ、自分の美学に酔っている兆治。そんな昭和な人たちが出てきます。

ある程度人生経験がある人が見ないと、面倒くさい人たちの集まりにしか見えません。人は複雑な感情で揺れ動き、口に出していることが全てではなく、時には感情が爆発してしまうということがある。というのが根底にあります。

個人的に見ていて一番好きなシーンは、かつての上司である吉野を見舞うシーンです。「誠実さを盾にして人を傷付ける」というセリフが非常に印象に残ります。人間とは本当に複雑な感情を抱えているなと、兆治が出て行った後のすすり泣きに胸が締め付けられます。

さよの役を故・大原麗子さんが演じ、兆治を故・高倉健さんが演じていた映画版に思い入れがある人も多いでしょう。配役に関して自分は特に気になりませんでした。なるべくイメージに合った人物を選択していたと思います。

映画版とドラマ版、ラストのシーンが違います。よりドラマチックなのは映画版だと思いますが、最初に会ったきり会えないままに終わる無情さがドラマ版では際立ちました。

揉めたりしても寛容に受け入れ、再び酒を交わすことができる“大人”が出ているドラマでした。

NHK【居酒屋兆治】の見逃し配信はどこ?

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本ページの情報は2020年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

NHK【居酒屋兆治】のいいセリフ

褒められたことばかりじゃなくても、精一杯生きた結果が今なら、それが間違ってるはずがない。

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