WOWOWのドラマ【フィクサーシーズン2】3話のネタバレと感想をまとめています。
設楽は音声データを引き渡す立会人に本郷を指名し、2人はとうとう直接顔を合わせて対決する。その頃、公判では都知事が証言台に立ち、被告に不利な証言をしていく。さらに追い討ちをかけようと、検察が取った手段とは……。
【フィクサー2】3話のあらすじ
◤━━━#フィクサー Season2 ⚖️
— 【公式】WOWOW「連続ドラマＷ フィクサー」Season2:7月30日（日）第4話放送！ (@fixer_wowow) July 23, 2023
いよいよ今夜10時 第③話✴︎
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横宮都知事(#石黒賢)の出廷で達哉(#町田啓太)は窮地へと追い込まれる。
その一方で、敵陣に乗り込む拳一(#唐沢寿明)の真の思惑とは一体――。💥
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板倉晃司（小泉孝太郎）が調査をした結果、佐々木雪乃（江口のりこ）と本郷吾一（西田敏行）の関係性が判明する。それを知った設楽は、本郷と直接会って話をするため、音声データ受け渡しの立会人に指名する。ついに直接顔を合わせた本郷と設楽だが、ただならぬ緊張感が走る。
一方、証言台に立つ横宮三郎（石黒賢）から出た証言は、渡辺達哉（町田啓太）をさらに追い込む。そして、次回公判で雪乃はさらなる追い討ちをかけようとし……。
3話のネタバレ
不安
都知事の横宮三郎（石黒賢）が次回公判に出廷することが決まった後、出てきた佐々木雪乃（江口のりこ）を設楽拳一（唐沢寿明）は待ち伏せていた。設楽は何か役に立てることはないかと問いかけるが、雪乃は語る必要がないと言って去ってしまった。
杉谷菜穂子（鈴木保奈美）は渡辺達哉（町田啓太）と接見していた。かつての記者としての職を取り戻すことを誓う渡辺に、菜穂子は感情的になっていると感じていた。そして、設楽が言った「落ちるところまで落ちたら後は上がるだけだ」という言葉を持ち出す渡辺に、同席していた母親の響子（斉藤由貴）は不安を抱く。
接見後、響子は設楽に援助協力を頼むのは危険だと菜穂子に警告する。設楽が何らかの目的を持って動いていると確信していると語る響子に、菜穂子は不思議な気持ちを抱いた。そして、事情を詳しく話して欲しいと響子に頼んだ。
覚悟
夜の闇に紛れ、設楽は総理大臣の新田さゆり（富田靖子）との密会を重ねていた。須崎一郎（小林薫）は裏で何をたくらむか分からないので、表舞台に出しておくべきだと設楽は提案した。須崎を舞台の上に上げておくことで、容易に引きずりおろせるからだ。
さゆりに「私を味方にしておいた方が得ですよ」と設楽は囁いた。やがて沢村玲子（内田有紀）がやってきて話に加わった。さゆりはなぜ設楽が玲子を推した思うのかと玲子にたずねると、玲子はお互いを利用し合う関係だとからだと説明した。
さゆりは玲子が都知事選に出馬する条件として、玲子の番組内で自分への忠誠を見せるよう要求する。戸惑う玲子だったが、ようやく彼女は覚悟を決めた。
手がかり
板倉晃司（小泉孝太郎）が本郷吾一（西田敏行）の家の前で張り込んでいた。すると、一台のタクシーが通りかかり、その中には雪乃が乗っていた。
出迎えの使用人が現れ、板倉は彼がホテルにいた男と同一人物であることを確認した。使用人も板倉に気付き、彼を追いかけ始める。板倉は必死に走って逃げ、その途中で中条真（久世星佳）が運転する車に乗せられかくまわれた。一旦はその場から去った使用人だが、遠くから車の様子をじっと見ていた。
本郷と雪乃の関係性
丸岡慎之介（要潤）は雪乃の追加調査を終え、これ以上の追跡は不要と報告した。しかし、入れ違いでやってきた板倉は本郷の使用人がホテルにいたことを報告し、さらに雪乃が本郷の家に出入りしていたことも明らかにした。驚くべきことに、雪乃は本郷と養子縁組をしていた。
本郷は養護施設に寄付をしながら、優秀な子を見つけて養子にしていたのだという。そして、養子には多額の教育費を支払い、成長したら各界に送り込んでいた。板倉の調査によれば、マスコミや銀行、製薬会社、各省庁、大学など様々な場所に養子が潜り込ませられていたことが判明した。そのやり口はまるで人買いのようだと設楽は呆れた。
一方、番組が始まると玲子は埋立事業の疑惑について話し、新たな都知事が必要だと訴えた。さゆりの出した条件に彼女は応えた。
提案
設楽の元に菜穂子が訪れた。設楽は雪乃と本郷の関係について教える。そして埋立事業が事件に絡んでおり、それを隠すために渡辺が罠に嵌められたのだろうと設楽は考えた。
丸岡も本郷によって身元を引き受けてもらった可能性が高く、設楽を監視するために送り込まれたのかもしれないと設楽は考えていた。菜穂子は設楽がなぜそのような人間を見破れなかったのかを問いかけると、設楽は「私も誰かを信じてみたかったんでしょうね」とつぶやいた。さらに騙されたフリを続けることで、先方を操ればいいと設楽は笑い飛ばした。
その後、須崎から設楽に電話が入る。都知事選についてさゆりに何か吹き込んだのかと問われると、設楽はのらりくらりとかわしながら、音声データを渡す条件として、本郷を立会人にして欲しいと頼んだ。
後悔
第2回公判の前、菜穂子は渡辺と裁判の打ち合わせを行っていた。渡辺に感情的にならないようにと念を押し、彼女はそうなったことを後悔していると打ち明けた。
検察を辞めた理由について、菜穂子は諦めたからだと語った。個人が権力に対抗することが難しいと感じ、戦いを諦めたのだという。しかし、その決断が今でも心に引っかかっており、どうして最後まで戦わなかったのかと後悔しているというのだ。
菜穂子の告白に対し渡辺は「僕は諦めたりしません」と、再び戦いへの決意を新たにした。
直接対決
設楽は音声データを引き渡すため、本豪邸へ向かった。『葬送行進曲』が流れる不気味な場に、丸岡も同席することを求めて許可を得た。
本郷と設楽は、お互いに警戒しながらも腹を探り合うような会話を交わす。音声データを再生し、須崎は自分だと認めた。
設楽はなぜ本郷を立会人に指名したのかを問われ、信頼できる人物に立ち会ってもらわないと自分の命が危険だからだと説明した。本郷は音声データと引き換えに、色紙に書かれた日本画を差し出したが、設楽は妃呂子（真飛聖）を殴った凶器を渡して欲しいと告げた。
なぜこんな裁判に関わるのかと動機を問われると、間近で茶番を見たいからだと設楽は答えた。設楽も同じ穴のむじなだろうと言う本郷に対し設楽は、自分は違うと否定した。そして「私は日本を乗りこなしたいと思っている」と語った。
本郷は事件に関与していないと主張するが、設楽は使用人を呼んで欲しいと要求した。しかし、使用人は不在だと本郷が答えると交渉が決裂し、設楽は音声データを渡さないと宣言する。
すると本郷は無礼だと怒りを露わにし、都知事選の候補者を言うよう設楽に迫った。さらに言わないならばこの場で死ぬよう命じる。そばで聞いていた須崎も思わず顔色を変えた。
設楽は代わりに丸岡の命を差し出すと言い放つ。なぜなら、丸岡は自分の命に代えても惜しくない男なので、つまり自分の命と同じだという理由からだった。
見事な駆け引きに満足した本郷は、設楽を褒め称えるように笑った。ただし、してやったりと思うなよと忠告し、もし凶器があれば渡すと言った。設楽は無事にその場を立ち去り、本郷は彼が去った後、『葬送行進曲』を口笛で吹いた。
証言
第2回公判が開始され、菜穂子は前回同様に無罪を主張する。その理由として、渡辺が妃呂子に批判されたぐらいで襲うはずがないこと、被害者と目撃者の証言しかないこと、そして何よりも凶器が見つかっていないことを理由に挙げた。
その後、横宮が証言台に立ち、雪乃が尋問を行った。横宮は渡辺と以前に揉めたことがあり、それを恨んで犯行に及んだと証言した。さらに、妻の献身的な支えがあって今の自分があると、心象を良くするための発言を続けた。
菜穂子は横宮に渡辺が妻を襲った瞬間を目撃したのか問い詰める。しかし、横宮はその瞬間は目撃していないと答えた。さらに、本当に妻の声だったのかと質問されると、間違えるはずがないと断言した。
3話の結末
喫茶店の一室で、板倉は事件を目撃したホテルの従業員と話をしていた。板倉は従業員にどんな悲鳴を聞いたのかと執拗に質問するが、従業員はキレて立ち去ろうとする。
それを見かねた板倉は立ち上がり、従業員の腕を掴み、もし自分の身に同じようなことが起きたらどう思うかと渡辺と歳が近い従業員に詰め寄る。一方、離れた別の席で、本郷の使用人がその様子をじっと見ていた。
次の公判で雪乃が凶器を提出すると言い出し、菜穂子は驚きを隠せなかった。凶器を包んでいたナプキンから、渡辺の指紋が見つかったというのだ。渡辺はショックを受けて頭を抱え倒れてしまった。
渡辺の移送が待ち構えたマスコミによって囲まれる中、設楽は凶器の話を聞いて「確かに本郷は返してきたな」と言い、向こうも後がないのだろうと感じた。そして、設楽は丸岡にだけ明かすが、子どもの頃に「日本を乗りこなせ」と言ってきたのは、本郷だと告げた。その言葉に丸岡は驚きを隠せなかった。
【フィクサー2】3話のまとめと感想
本郷と設楽が直接対決をした結果、凶器がどこからか出てきました。
本郷は身寄りのない子どもの中で優秀な子を見つけては、教育費を肩代わりして各界に養子を送り込んでいました。恩を受けた子どもたちは、本郷のために悪事にも手を染めます。雪乃は検察に送り込まれた養子で、敬愛する父の命令に迷うことなく従います。
また、丸岡など少年院上がりの子どもには、身元引受人になる代わりに裏仕事をやらせるようです。しかし、丸岡の心は少々揺れ動いてきました。設楽のために動くのか、本郷のために動くのか、彼が鍵を握っていそうです。
設楽は子どもの頃、本郷に「日本を乗りこなせ」と言われたのを覚えています。その言葉は子供心なりに、日本を変えろという意味だと思ったと設楽は語ります。
ただ、設楽は腐敗しきった構造を改革するために暗躍する側で、既得権益の甘い汁を吸う本郷とは違います。本郷の思惑とは結果的に違いますが、皮肉なことに設楽こそ正当な本郷チルドレンだったのでしょう。