【ダブルチート 偽りの警官】7話「“最愛の人”は詐欺師だった!?最後の騙し合い…黒幕との直接対決へ!」のネタバレと感想をまとめています。
ヤマガミこと神野優が新代表として任命したのは、かつて多家良の恋人だった柊麻美だった。パーティー会場に潜入していた多家良や捜査二課の面々が驚く中、着々と神野の大掛かりな詐欺は進められていて……。
【ダブルチート】7話のあらすじ
ヤマガミこと神野優(鈴木浩介)が経営する会社、ソーラーリブの2周年記念パーティーが開かれる。会場にはスタッフとして多家良啓介(向井理)が潜入しており、さらには捜査二課の山本貫太(結木滉星)や宮部ひかり(内田理央)も客に扮して潜入していた。
神野は新しい会社を設立するため顧問に退くと発表し、代わりに新代表として指名したのは柊麻美(松本若菜)だった。麻美の登場に多家良もひかりも驚きを隠せなかった。それと同時に神野が詐欺を仕掛けるという合図だと判断した。
多家良は矢柴等(荒川良々)を神野のカモに接触させ、神野が何をしようとしているのか探る。一方、ひかりは麻美の過去を調べることにした。
神野と麻美、2人の間には切っても切れない絆があることが分かり……。
【ダブルチート】7話のネタバレ
新代表は元恋人
ソーラーリブの2周年記念パーティにて、宮部ひかり(内田理央)たち二課のメンバーは客に扮し、多家良啓介(向井理)は会場スタッフとして潜入していた。逮捕された熊谷(小松利昌)は神野優(鈴木浩介)がヤマガミであることを、掘北隆司(梶原善)に白状していた。当の神野は普通に社会生活を送っていたことに、二課のみな驚いた。
ソーラーリブは土地を見つけて地元住民の許可を取り、鈴枝建設がパネルを設置して管理運営していた。鈴枝建設は再エネ業界で実績があり、ソーラーリブと手を組んで堅実な仕事を続けてきた。しかし、矢柴等(荒川良々)はソーラーリブが提供する土地は原野商法で取得したものだろうと疑っており、多家良も鈴枝建設はそのことを知らないだろうと考えていた。
神野はこの2年間、ソーラーリブを通して業界の信用を築き上げてきたが、それは次に仕掛ける大型詐欺の下準備だと多家良は考えていた。そして、パーティーが開催されたのは、その準備が整ったからであった。
ひかりは「顔をさらすリスクがあるのではないか?」と尋ねたが、山本は「神野には捕まらない自信があるのだろう」と答えた。実際、これまで神野が手掛けた詐欺は一度も立件されていない。
多家良は「神野はパーティー会場にカモを集めているのだろう」と推測し、掘北は「神野にとって会場は絶好の狩り場になるのだろう」と述べた。
ソーラーリブはさらなる発展を目指し、新体制を敷くことにしたと発表し、神野が顧問に退き、新社長として柊麻美(松本若菜)を紹介した。これを見た多家良は思わず驚き、切なげに彼女を見つめた。ひかりも同様に驚いた。
その後、日本政真党の代議士で新興エネルギー議連の事務総長である小出康利(西村直人)が花束を麻美に渡した。舞台袖では小出の秘書と神野の部下が金をやり取りしており、30分で200万円の報酬を受け取った代議士はそのまま帰った。
信頼できる人だけに教える耳寄りな情報があると言って、神野は友菱重工 エネルギー部 部長である河田悟(荒木秀行)に近づきそう告げた。その後、多家良はボーイに扮してわざと河田にぶつかり、なんとか名刺をゲットした。一方、ひかりはわざと多家良にぶつかり、自分たちが潜入していることを暗に知らせた。
神野と麻美の関係
ひかりは岩合拓真(伊藤淳史)にKに関する進捗を尋ねたが、千堂国明(前川泰之)の飛び降りた現場に多家良がいたことは言わなかった。岩合は「今は神野に集中しよう」とはぐらかした。
多家良はアジトで矢柴と一緒に作戦を立てる。銀座に河田がよく行くクラブがあるので、そこで矢柴が投資家として接触する作戦だった。
神野は麻美を新しい会社に連れて行き、目標額の200億円を集めたらすぐに切ると説明した。麻美にはこれまでどおり、知らないふりをしてソーラーリブを続けるように頼んだ。「麻美には陽の当たる場所にいてもらいたいんだ」と神野は言った。
その頃、神野は部下から熊谷が釈放されたという情報を耳にし、例の業者に依頼するように頼んだ。麻美が浮かない顔をしていると、神野は「君は僕を裏切らないね?」と尋ねた。麻美が「もちろんです、お兄さん…」と答えると、神野は満足げに笑った。
ひかりは交番に行って多家良と話をする。「何か困ったこととかないですか?」と切り出すひかりに、多家良は困惑する。ひかりは課長に「多家良と似ていると言われたことがある」と話し、真っ直ぐな思いが似ていると言われたと伝えた。「私にできることが何か…」と話すひかりを遮るように、多家良は「ないですよ」ときっぱり断った。「困ったことなんて、ないですよ」と多家良は言い直したが、ひかりは「お邪魔しました」と言って帰って行った。
麻美の過去
河田のいるクラブに矢柴が個人投資家の綾小路と名乗り接触した。矢柴は10億円が入っている口座の通帳を見せ、「投資先を探している、良い話を知らないか」と近づいた。紹介してくれれば紹介料を弾むと申し出ると、河田は耳寄りな情報があるとして神野の話をした。
神野は新会社「リボルト総合研究所」を立ち上げた。社員は10名ほどのコンサル会社で、六本木の一等地にある。
ひかりは麻美の過去を調べることで神野のことを掴めるかもしれないと考え、掘北に頼んで鎌倉に住む麻美の養父母を訪ねることにした。山本がフォローを申し出たことで掘北は許可した。
麻美の実家に行くと、山本は機転を利かせて麻美の後輩だと名乗った。ひかりが「嘘をついていいのか」と問うと、山本は「嘘はついていません。私は柊麻美の人生の後輩です。向こうが勝手に会社の後輩と勘違いしたんです」と開き直った。二課の刑事なら誰だってできると山本は言った。
山本は会社の代表に就任したことを祝うため、サプライズの就任パーティーを企画していると切り出し、麻美にまつわるクイズを用意したいと話した。そして様々な話を養父母から聞き出した。
麻美が神野とどこで知り合ったかを尋ねると、養父母は神野のことを知らなかった。麻美が家を出てからのことはよく分からないと言い、麻美が5歳の時に養子縁組をしたと話した。3歳の時に施設に入ったことしか分からないという。
ひかりは母の様子を見て、わざと電話を置いていった。そして届けてもらうよう仕向けた。「何か心配事でも?」と麻美が話しかけると、母は「この家を出ていってから、麻美のことがよくわからなくなった」と言った。
家を出たのは弁護士資格を取って3年目の春だった。その日、家に帰ってきた麻美はどこか浮かない顔をしていて、そのまま部屋に引きこもってしまう。母が部屋を訪ねると、麻美は「何でもない」と言ったが、母が話を聞き出そうとすると、麻美は泣きながら「職場にお兄さんが来たの」と話した。驚いて母がお兄さんがいたのかと尋ねると、麻美は「施設でお兄さんだった人だ」と答えた。血の繋がりはない兄だった。
それから麻美は法律事務所を辞めて一人暮らしを始め、その頃から養父母とも距離を置くようになった。養父母はその人の名前を知らず、麻美は施設にいた時の話をしたがらなかった。そこでひかりは、ひなげし園の連絡先を母から聞き出した。
迫る危機
矢柴は河田に連れられて神野の新会社「リボルト総合研究所」に行く。そこで新事業についての説明が始まった。矢柴は隠しマイクでその音声を多家良に聞かせていた。神野はラオール共和国でメガソーラー事業を興す計画を説明し、再生エネルギーのシェアが伸びていると述べた。
神野は日本政府が非公式の支援として民間ファンドを立ち上げ、ラオール共和国太陽光ファンドの第一号出資者になってほしいと提案した。年利30%の利回りを保証し、高配当が実現できるのは、このファンドが日本政府の支援を受けているからだと説明した。配当は完全に保証され、万が一遅れた場合はただちに解約できるという。
それを聞いた多家良は「やっぱり投資詐欺か」と確信した。矢柴が「表向きは民間のファンドですよね。政府の信用をどのように担保されるつもりですか?」と質問すると、神野は矢柴を警戒し始めた。他の参加者たちも疑問を感じ始めたため、神野はある場所に連れて行きたいと言い、移動することを提案した。
会社の外に出ると、数台の車が待機しており、神野は誰がどの車に乗るかを指示した。矢柴は最後尾の車に乗ることになり、河田のネクタイを直すふりをしてポケットに隠しマイクを入れた。車が出発すると、矢柴の乗った車だけが別の方向に進み、他の車はラオール共和国の大使館に向かった。
矢柴はその頃、廃墟のような場所に連れて行かれ、頭から布をかぶせられ「大人しくしろ、騒ぐと死ぬぞ」と脅された。
大使館に入る際のボディチェックで、河田が金属探知機に引っかかり、ポケットからマイク兼GPSのネクタイピンが神野によって回収された。神野はそれに向かって「私のビジネスの邪魔する者は死んでもらいます」と言って踏み潰して破壊した。
多家良は急いで矢柴の後を追うことを決意した。
兄妹の絆
麻美のいた養護施設・ひなげし園は1991年に火事で焼失していた。これは麻美が柊家の養子に出される前の出来事であった。出火原因は従業員のタバコの不始末とされていたが、詳しいことはよくわからなかった。ひかりは当時施設で働いていた人物に会いに行くことにした。
ひかりはひなげし園で働いていた人物に会い、麻美のことを覚えているかどうかを尋ねた。その人物は麻美のことをよく覚えており、火事の話をすると「時効ですよね?」と言い始めた。ひなげし園は人もお金も潤沢ではなく、30人ほどの子供がいたという。麻美はいつも彼女より9歳年上の14歳の少年と一緒にいた。その少年は麻美の少し前に施設に入ってきたという。
その人物によると、ひなげし園はその少年が放火したという。証拠はないが、自分はそう信じていると語った。その少年の名は神野優だった。
麻美は職員に虐待されており、実の親からも虐待を受けていた。暴力を振るう人間は、暴力に慣れている人間を狙うものであり、それが麻美をターゲットにしていた理由だった。少年は麻美を守るために身を呈していたが、子供の力では太刀打ちできず、施設に火をつけたのではないかと考えられた。「妹のように思っている麻美ちゃんを守る手段がそれしかなかったのでしょう」と職員は語った。
この話を聞いたひかりたちはショックを受けた。その少年が神野優だったと知ったことで、状況が一変した。
その後、神野は大使にみんなを紹介するという。そこに大使と思われる人物がやってきて、神野は次々に来場者を紹介していった。来場者たちはすっかりその気になっていた。
【ダブルチート】7話の結末
多家良は急いで矢柴を探しに行った。GPSが止まった場所は廃工場だった。そこには頭から袋をかぶされて椅子に座っている男がいた。多家良はそれが矢柴だと思い、恐る恐る袋を取ってみると、それは熊谷だった。
一方、ひかりたちが署に戻ると、岩合が掘北に詰められていた。多家良があの会場にいるのが映っていたことについて、掘北は岩合にどういうことなのか詰問していた。「どうして多家良がここにいるのか、知っているのではないか」と問い詰める掘北。「詐欺師Kは多家良啓介なんじゃないんですか?」と続けると、岩合は何も言わずに沈黙していた。ひかりは不安げな表情を浮かべ、山本はまさかという顔をしていた。
多家良が見つけた熊谷はすでに亡くなっていた。足音が聞こえてきて、そこに現れたのは麻美だった。多家良が驚いていると、麻美は近づき「やっぱりあなただったのね」と言った。多家良は「麻美…」とつぶやいた。
【ダブルチート】7話のまとめと感想
神野と麻美の関係が分かり、麻美と多家良がついに再会したという話でした。
麻美が虐待を受けていたことは、以前5話で語られているので分かります。神野も施設出身者で、麻美を実の妹のようにかわいがっていたことが今回分かりました。こうしてみるとなかなかにロマンティックな話で、女性が喜びそうな設定だと思います。
悲劇のヒロイン麻美は、施設で兄と慕う人物に守られます。しかし兄は悪の道に進み、天才詐欺師として麻美の前に現れたのです。麻美は兄の誘いを断れず、罠にかけるために多家良に接触します。そこでターゲットと恋に落ちてしまうのです。警官と詐欺師、許されない恋はやはり終わります。そしてまた、兄の手伝いをする麻美がかつての恋人と再会するという、ドラマチックな展開です。
どちらかを選ばなければならない状況で、麻美は一度は兄を選びました。今回は恐らく多家良を選ぶのだと思われます。なぜなら、多家良は次のシーズンにも出演するようなので、多家良が死んで終わることはないでしょう。ただ、麻美と神野が生きて捕まるのかは分かりません。いずれにしてもハッピーエンドはなさそうな予感です。