【相棒20】9話のネタバレと感想|転生したら短距離の神童だった!?

2021秋ドラマ
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【相棒20】9話「生まれ変わった男」のネタバレと感想をまとめています。

殺された男の生まれ変わりかもしれないという青年が現れ、20年前の未解決事件が動き出す。男は本当に生まれ変わりなのか?右京さんたちがたどり着いた真相とは?

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【相棒20】9話のあらすじ

20年前、スーパーヤオイの駐車場で電気工事店の関田昌平(渡辺翔)という人物が刺殺される事件が発生した。しかし、犯人はいまだに捕まらず未解決事件のままだった。

その遺留品を返還して欲しいと遺族から要望があり、右京(水谷豊)冠城(反町隆史)は亡くなった関田の妻である園子(中込佐知子)の元へ向かった。

園子は妙な男に絡まれた話をする。それは駅前で事件の情報を集めるビラを配っていた時、夫の生まれ変わりだと吉岡翼(今井悠貴)という男が言ってきたという話だった。

そこで右京は翼と事件現場の駐車場へ向かい、刺された当時の状況を説明してもらう。すると20年前に起きた事件と全く同じ状況を翼は説明した。

犯人と被害者しか知りえない情報を事細かに説明する翼は、本当に殺された人物の生まれ変わりなのか?

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【相棒20】9話のネタバレ

超常現象のようでいてちゃんと説明がつくオチです。2つの家族のエゴが子どもの人生を狂わせます。

20年前に起きた事件の詳細

2001年の11月3日にスーパーヤオイの駐車場で、関田電気工事店の関田昌平という人物が刺殺されました。

右京さんが妻の園子から話を聞いた後、当時事件を担当した刑事に話を聞きに行きます。

  • 死因:鋭利な刃物で刺されたことによる失血死
  • 死亡推定時刻:午前9時20分~25分の間
  • 傷跡:腹部と左胸に1ヶ所ずつ。左胸が致命傷
  • 凶器:小型の刃物と推測

随分はっきりと分かっている死亡推定時刻の理由は、9時20分まで妻と電話をしていたという通話記録があり、25分に遺体が発見されているからです。

所持品は盗まれてなかったため怨恨の線で捜査しますが、人間関係は良好で何のトラブルもなかったそうです。そのため犯人はいまだに捕まらず、未解決のままの事件でした。

ただ、現場に当時はやったカードゲームのカードが1枚落ちていたことが、右京さんは気になりました。

死んだ男の生まれ変わり

園子に生まれ変わりかもしれないと声をかけた男、吉岡翼は聖洋大学の陸上競技部に所属している大学1年生でした。

彼はジュニア大会で新記録を出すなどして、「短距離の神童」と呼ばれる人物でした。関田が亡くなった11月3日に、事件があったスーパーと同じ府中市の病院で生まれたそうです。

右京さんたちは早速吉岡に話を聞き、生まれ変わりかどうか検証します。

事件があった駐車場へ行き、翼が記憶している内容と実際の事件内容を照らし合わせます。翼は刺された順番や箇所を明確に記憶していて、凶器の形状についても実際と同じものを証言します。

犯人と被害者しか知りえない情報を知っていたため、彼は本当に生まれ変わりかもしれないと右京さんは考え始めます。

第一発見者の証言

検証をしているとスーパーの副店長である、八神友彦がやってきます。自分の父親が第一発見者だという友彦に連れられ、店長の八神淳一に当時の話を聞くことにしました。

淳一が言うには事件当日、空調設備点検を関田に頼んで来てもらったそうです。客の呼び込みをしていたところ、男の叫び声が聞こえたので駐車場に行ったら、関田が倒れていたと言います。

すると翼が「タイヨウ」と言っていたと思い出します。しかし、その言葉には発見者も園子も聞き覚えがありませんでした。

ただ面白いことに、事件の参考人名簿に吉岡博幸のという名前がありました。それは翼の父親で事件当日、博幸はスーパーで買い物をし事件直後に車で帰ったそうです。

当時の店員の証言では博幸は店内を駆け回っていたという証言があります。そこで今度は翼の家に行って話を聞くことにします。

怪しい両親

事件当時の話を博幸に聞くと、確かにスーパーで買い物をしていたと言い、レシートも警察に提出したと言います。店内を走り回っていた理由は、出産予定より3週間も早く妻の陣痛が始まったと聞いて気が動転したそうです。

事件については目撃はしておらず、「タイヨウ」という言葉にも覚えがないと言います。すると翼がやってきて、タイヨウと言っていた声は父のものだと指摘します。

父は何か隠しているとキレる翼は家を飛び出してしまいます。冠城が後を追って話を聞くと、興味深い話を翼はしました。

親戚にも会ったことなければ、祖父母にも一度も会ったことがない。引越しがやたら多く、5歳以前の写真が全くないという話です。きっと父は事件に関わっていて、何かを隠していると翼は考えていました。

一方、右京さんは両親から話を聞いていましたが、あまり協力的ではなく何かを隠しているようでした。仕事に行くからと追い返そうとします。

最後に1つだけといつものように言い始めた右京さん、ある写真について聞きます。それは、正月にホールケーキと一緒に写っている家族写真でした。

正月にケーキなんて珍しいと聞くと、子どもはおせち料理よりケーキのほうが好きだから、それに新年を祝うためだと言いました。

その後、警察のほうで調べたところ、4~5年おきに両親は引越しを繰り返していたことがわかります。

事件発生

翼が何者かに刺される事件が発生し、犯人は逃走中であるとの連絡が入ります。凶器は植え込みにあったナイフで、それは電気工事をする人が使用する電工ナイフと呼ばれるものでした。

病院に運ばれた翼に聞き込みをする捜査一課の面々ですが、翼は頑なに犯人が分からないと言い黙秘します。

へその辺りを刺されていることから、向き合った状態なので顔を見ていないはずがないと詰め寄られます。それでも翼は黙秘して語りません。

右京さんは凶器が電工ナイフであることから、園子に返した遺留品だろうと推理して犯人が園子だと導き出します。

その後、園子を聴取すると、事件の晩にあったことを話し始めます。

園子は夫が殺される前、電話で喧嘩をしていたと言います。電話を切った後に夫が殺害されたのを知り、激しく後悔していました。

事件の晩、夫の生まれ変わりだという翼に会い、夫と一緒に買ったものや愛用品などを見せて思い出せないかを聞きます。しかし翼は刺された時のことしか覚えていないと答えました。

やがて園子は自分がからかわれていると思い始め、夫の持ち物であったナイフを手にして翼を刺してしまいました

翼は自分が園子を追い込んでしまったと思って黙秘していたのです。また、凶器のナイフを植え込みに隠したのも翼でした。

翼が園子のことをかばっていたという話をすると、園子は自分がやってしまったことを悔いました。

両親の秘密

右京さんは20年前の事件当時に、吉岡博幸から提出されたレシートが気になっていました。オムツを買ったとは言うものの、サイズがLサイズで新生児には大きすぎるサイズだったからです。

さらに現場に落ちていたカードに翼の指紋がありました。生まれたばかりの翼の指紋がある謎、それは翼の生まれた日が違うからでした。

右京さんは両親を訪ねて話します。「タイヨウ」は子どもの名前で、翼の本当の名前は吉岡太陽だったのではないか。事件当日、翼はあの現場に居合わせていたのだろうと推理します。

また、博幸が店内を走り回っていたのは、太陽が迷子になってしまったからではないかと推測しました。

なぜ、翼と名乗っていたのか?その謎について明らかにします。まず、太陽は戸籍がなかったのです。吉岡直美は以前別の男性と結婚していましたが、DV被害にあっていました。

民法では離婚後、300日以内に生まれた子どもは事実とは関係なく、前の夫の子として戸籍上の手続きをしなければなりません。太陽の戸籍を作らなかったのは、前の夫の戸籍に入れたくなかったからでした。

直美は18の時、駆け落ち同然で結婚しました。しかし、夫が暴力をふるい始め、殺されると思った直美はシェルターへ駆け込みます。

そこで今の夫である博幸と出会い、太陽を授かりました。ですがまだ離婚ができていない状態でした。やがて、夫の上司に間に入ってもらってようやく離婚が成立します。

直美は夫の戸籍に入れたくないだけでなく、子どもの存在を知られたくなかったと言います。家族に危害が及ぶと思ったからです。

その後、博幸と再婚しますが、太陽を無戸籍児として育てます。2001年11月3日に第2子の翼が生まれますが、生後4ヶ月で死んでしまいました

そこで太陽を翼として育てようと博幸が提案し、翼の遺体は墓地の近くの竹やぶに埋めました

翼が「太陽」と呼びかけていた声を覚えていたのは、かつて2人がそう呼んでいたからでした。

なお、死体遺棄については既に時効が成立しています。翼の死亡届を出さずに太陽を戸籍に入れていることは違法なので、正しく届けるよう右京さんに言われました。

事件の真相

20年前のあの日、翼は殺害現場を見ていたのではないか?博幸にたずねると、そう思うと言います。なぜなら、ナイフが刺さったままの遺体がそこにあったからです。

凶器は見つかっていないはずなのに、ナイフがあったという博幸の言葉に右京さんは反応します。凶器は赤い柄のものだったそうです。

右京さんはスーパーに行き、店長の八神淳一と話をします。凶器を持ち去ったのは淳一だったのです。その理由は、ナイフに見覚えがあったからでした。息子の友彦が持っていたナイフだったのです。

証拠がないと言い張る友彦に、落ちていたトレーディングカードに友彦の指紋もあったと教えます。すると友彦は観念して真相を話し始めました。

あの日、迷子の太陽を見つけた友彦は仲良くなって、トレーディングカードを見せたりして遊んでいました。その時に渡したカードがあの時現場に落ちていたカードです。

なぜか友彦は持っていたナイフを取り出して太陽に見せます。そこに偶然やってきた関田昌平が、太陽を抱き上げて友彦から引き離します。

友彦がナイフで太陽に何かしようとしていたのではないか、そう感じた関田は警察にその場で電話をかけます。

警察に通報されたら大変なことになる。そう思った友彦は、持っていたナイフで関田の腹を刺しました。地面に倒れこんだ関田の隣に、太陽も横になって倒れていると、今度は胸にナイフを突き立てます

太陽が生まれ変わりなのではと錯覚したのは、すぐ隣で関田が殺害されるのを見たからでした。

その後、倒れていた関田を発見した淳一は、すぐに息子の仕業だと分かりますが隠蔽します。親なら誰だって助けたいという淳一に右京さんは、それが親の愛情だと思ったら大間違いだと言います。なぜなら、友彦から罪を償う機会を奪ったのだからと。

ドラマの結末

退院した太陽は再び部の練習に戻っていました。右京さんたちに太陽は4人で写る家族写真を見せます。これだけは父が捨てられなかった写真だと言い、そこには幼い太陽と翼の姿がありました。

気持ちの整理はまだつかないが、死んだ子の名前を呼びかける両親の辛さも分かると太陽は言います。

太陽としてちゃんと戸籍に入ったため、ジュニア記録は見直されることになったそうです。周りが小学4年生の時に自分は中学1年生で、周りが中3の時に高3だったのだからと。

陸上は走るのが好きなので大学にいる間は続けると言い、2人が話を信じてくれたから本当の自分を取り戻せたと言って感謝しました。

右京さんは別れ際に太陽の誕生日は1月1日だったのでは?とたずねます。なぜ分かったのかという太陽に、お正月のケーキは誕生祝のケーキだったのではないかと思っていたからだと答えました。

右京さんの推理力に驚く太陽に、もし何かあったらいつでも相談してくれといって別れました。

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【相棒20】9話のまとめと感想

生まれ変わりだと思っていた青年が、実は事件を目撃していたという話でした。

ここのところ超常現象的な話から、実は真相が隠されていたという話が多い相棒です。今回の話は無戸籍児の話を絡め、親の都合で人生を狂わされる2人の子どもが出てきます。

1人は前の夫の戸籍に入れたくないがため、無戸籍児になってしまった太陽です。もう1人は罪を犯しているのに親のエゴで償う機会を奪われた友彦です。親の愛情と思ってしたことが、結局子どもたちの人生を狂わせるという皮肉な話です。

何気に友彦がなぜいきなりナイフを太陽に見せたのか?何となくぼやかされていますが危ない雰囲気です。

友彦は太陽と出会って「すぐに迷子だと思いました」と言い、「でも、男の子が懐いてくれて…」と言います。その後、カードをあげたりしていると「少しだけ、一緒に遊んでみたくなって…」と意味深なことを言います。

そして「護身用に持ち歩いていたナイフでした」と言ってなぜかナイフを見せ始めます。それを見た関田が慌てて太陽を抱きかかえると「違うんです!僕は何も…」と友彦は言います。

すると「じゃあそのナイフはなんだ?こんな小さな子に何をしようとした!?」と突っ込まれます。本当に何をしようとしたのか?その動機については語られず、通報されたら大変なことになると思って刺したそうです。

まるで、友彦は本当にナイフで何かをしようと思っていたのではないか?“一緒に遊ぶ”とは、性的もしくは嗜虐的な行為を意味していたのではないか?と想像をかき立てられるシーンです。再放送大丈夫か?とつい余計な心配をしたくなりました。

次回は12月22日21時より放送予定です。

【相棒20】9話のいいセリフ

親ならばもう少し早く、息子さんを楽にさせてあげるべきでした。

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