南井の犯した罪
右京さんが南井と二人で話をした際、南井が犯したと思われる罪について指摘します。結局南井はどれだけの人の殺人に関与していたのか?順を追って見ていきます。
その1.鏡見産院院長殺害
鏡見産院の院長が服毒自殺には不審な点があり、幼い南井が毒を盛った可能性あり。
その2.西田真人と西田が殺した3人
西田の心を操り殺人教唆をした疑い
最後に本人も自殺するよう仕向ける
その3.立入章と立入が殺した3人
立入章の心を操り殺人教唆をした疑い
最後に本人も自殺するよう仕向ける
その4.今回の事件の4人
南井が自ら手をくだして殺害
その5.セバスチャン・ロイロット
ロンドンで起きた逆五芒星事件の被疑者
相棒を殺害された南井が、紅茶に毒を盛って殺害した可能性あり
直接の殺人が6件、教唆が8件の合計14人の殺害に関与した可能性があります。また、前回死んだマリアも自殺ではありますがある意味、南井のせいで死んだようなものでしょう。
今回なぜ南井が自らの手で殺人を犯したのか?それは右京さんと捜査がしたかったという動機がありました。右京さんと捜査をする=事件が起きるということなので、事件がないなら起こせばいいじゃないといった感じで自ら殺人を始めたということです。
南井の症状
前回チェスで負けそうになって盤面を壊していた南井ですが、どうやらあれにも意味があったようです。それは、“感情の制御ができない”という前ふりでした。南井は本当にボケてしまったのか?
- 突然怒る
- 犯人の幻影が見えている
- 幻影に向かって発砲
- 5年前に被疑者が死んでいるのを忘れてる
- ちょっと前に話していたことを忘れてる
- 相棒のカワイのことすら忘れる
- 最近物忘れが酷くて色んなことが思い出せない
南井の状態は右京さんが言うにはこういうことらしいです。
- 感情の制御ができない情動失禁、記憶障害、見当識障害である
- 脳の働きが部分的に阻害されているために、突然現れたり収まったりする
- 平常時の論理性は保たれるため、一見では分からない
- カワイの場合は頭を殴られたことで起きたが、それ以外の原因でも起こる
- 歳を重ね、脳の血管がもろくなりある日損傷する事で起こる
- 要するに老いが原因
- だからマリアは心配してロンドンからついてきた。
- 相棒のカワイが死んだことで感情の制御が不能になり始めた
- 罪悪感の苦しみから逃れるため、自分のしたことを正当化
- それから私的制裁を行うようになった
完全にボケている気がしますが、だが、忘れたくても忘れられないことがあると南井は言います。それは「お前の事だよ右京。まるで子供の時に憧れたシャーロック・ホームズのようだった」と、右京さんと出会って捜査をした時のことが南井にとって一番忘れがたい記憶だったということが分かります。
- カワイは家族との思い出の場所を探し続けて最終的に自殺
- 南井は右京さんとの思い出を探し続けて自ら事件を起こす
人それぞれ一番大切な記憶を求めて彷徨い続けたということです。右京さんの場合はもしかしたら、一番大切な記憶は特命係なのかもしれません。
【相棒シーズン18】15話のその他気になったこと
- 車をその辺に止めたまま警護に向かう警察
- 一般人もいるパブで事件の資料を広げる右京さん
- 手のひら返しな刑事部長
- セバスチャンに日本語で話す南井
- 意識不明からのかすり傷のような状態で戻る冠城
- 手袋と傘も持って脱走したことになる南井
【相棒シーズン18】15話のまとめ
右京さんにとって南井は“相棒”であり、南井の一番大切な記憶は右京さんだと分かる回です。どんなに頭脳明晰な人物でも老いには抗えないのか?かつての面影を無くした南井を、右京さんは慈しむように抱き締めます。
前編とは違い突然のボケ展開にちょっと驚きます。後編の南井は今までの切れ者ぶりが一切なく、認知症の老人のような扱いに変わります。そして、右京さんがホームズのようだったと言う南井は、それにあやかってかライヘンバッハの滝展開で終わりを告げます。
遺体が見つかっていないあたりが、また出て来るんじゃないかという気にさせます。その時にはボケてなかったりすると、一体今回の話はなんだったんだろうという気になりそうです。
右京さんは深淵を覗き込んでも特命係に戻ることで引きずり込まれず、仮にボケたとしたら一番大切な記憶は特命係なんだろうなという気にさせる回でした。
次回は一週お休みして2月19日(水)21時から放送予定です。久し振りに陣川が登場します。