事件その1:金狼会幹部刺傷事件
神田北署内で発生した事件で後藤が担当したものです。青木がアクセスをしたのを知り、右京さんたちはもう一度話を聞きに向かいます。
- 被害者:金狼会幹部・広瀬
- 10月ごろ、女性の家に行こうとした途中、銀龍会の構成員に刺される
- 出頭してきたのは銀龍会の構成員・相良治夫
- 銀龍会の組長の黒川龍蔵の指示で来たに違いない
まずは被害者の広瀬のところに右京さんたちは話を聞きに行きます。
- 黒川の女とデキた
- 凶器に付着していた指紋は相良のもの
- 付着していた血痕も広瀬のもの
- 刺された時に相手の顔は見ていない
広瀬の証言は調書と何も変わりないことでした。そこで今度は加害者が所属する組の黒川に話を聞きに行きます。
- 女一人のために報復はしていない
- 相良が勝手にやったこと
同じく調書と相違がありませんでした。ここで、他から色々な情報が入ります。
- 相良は河野と事件の翌日の夜に会って話している
- 河野は子どもが出来てカタギになる予定だった
- 相良は身代わりで出頭した可能性がある
- 黒川も息子の龍臣にもアリバイはある
- 相良は10代の頃に先代の組長に拾われた
- 銀龍会に忠義を尽くしてきた昔気質の古参
- 相良の調書は他と比べると詳細に記載されている
相良は河野の代わりに出頭したのか?そんな疑念が浮かんできます。後にこの事件についても真相が分かります。
事件その2:重過失致死事件
次に青木がアクセスしたのはこの事件でした。右京さんたちはこれについても再び現場に行ったりして捜査をします。
- 去年の9月に発生
- 相良の事件よりも前に起きている
- 加害者は石井直久51歳
- 被害者は千葉義人30歳
- 石井は息子の琢也が事故にあい職場から病院へ急いでいた
- その時千葉を押しのけて死亡させた
- その場にいた同僚の浜崎洋介氏と戸川季史氏の証言がある
- 押しのけたことを覚えていた石井は自供しそのまま逮捕送検
- 防犯カメラの映像はなし
- 石井の自供と同僚の証言のみで送検
- 重過失致死罪で懲役4年という判決
- それについて控訴はしていない
被害者と一緒にいた浜崎と戸川が石井をハメた?
もしかすると冤罪なのではないか?そんな疑念が浮かんできて、映像を探しに奔走します。
- 千葉は浜崎と戸川にパワハラをしていた
- 千葉の死後2人は自由を手に入れたようにはしゃいでいた
- 調書にはそのことは一切書かれていない
そこで入手した映像を調べてみると、こういう状況でした。
- 防犯カメラが現場近くに実は設置されていた
- 千葉と浜崎と戸川が歩いているところが映っていた
- 千葉は2人に酷いパワハラをしている
- しかし、事件発生時の階段は角度的に映っていない
- 近くにいたタクシーのドライブレコーダーを確認する
- 浜崎と戸川は千葉が倒れた後、すぐに救急車を呼んでいる
よって、石井直久の冤罪説は完全に消えます。
【相棒シーズン18】12話のその他気になったこと
- 見るまでもなく暇な特命係
- 『蟻地獄図鑑』を渡される右京さん
- 土師のプライドをくすぐるのがうまい右京さんと冠城
- “あの青木”という言葉の共通認識
- 青木の持ち物を見て「何しに来ているんだ」とぼやく中園参事官
- 冠城もまだ4年目と突っ込む右京さん
- ヤクザを手玉に取る右京さん
- 利用したことを一生恨み続ける青木
- 青木の命より事件解明が優先な右京さん
【相棒シーズン18】12話のまとめ
今回の事件はちょと後味の悪い事件です。青木救出という部分は無事救出されます。しかし、警察の捜査方針が効率化に偏ったことで弊害が起きます。本来罪を犯すはずもない、木村と琢也がそのせいで罪を犯します。さらに琢也は一人でその罪を被っている状態で終わります。
結局誰が一番悪いのか?警察組織そのものか?効率化を優先した署長か?怪しいと思っていても捜査をやめた後藤か?捜査方針に納得がいかず、思い込みで先走った行動を取った木村か?木村と一緒に行動した琢也か?
一番悪いという意味では立場も含めて考えると、後藤係長かと思いました。警察組織にも署長にも問題はあります、しかし効率化もしないとたくさんの事件は扱えません。だとしたら、後藤が事件に不審な点があると思った時点で、上に何を言われても捜査すべきだったと思います。
木村は後藤の部下であり、後藤がコントロールする必要があります。中間管理職という立場は上下に挟まれて大変な立場です。警察官の場合、一つの捜査の緩みが人の人生を狂わせる可能性がある。今回はそれがよく分かる回でした。
次回は1月22日21時から放送予定です。