12月6日放送の【ミスジコチョー】8話「真奈子、呪われる」のネタバレと感想をまとめました。
築40年の古いマンションで起きる呪いとは?真奈子は呪いを解くことができるのか?
今回真奈子は事故調として参加するわけではありません。行き着けの中華料理屋の店員グエンが、普段起こさないような失敗をしているの見て、悩みを解決するために問題のマンションへと行きます。そこで起きている呪いとは?人の心にあるものでした。
【ミス・ジコチョー】8話のあらすじ
とある古いマンションのエントランスで、住民の老人が頭を打って死亡していた。たまたま知り合いに頼まれたことから、真奈子(松雪泰子)は「たったひとりの事故調」に乗り出す。マンションでは、不吉な事故が続くことから「呪いのマンション」「呪われている」と主張する人も。真奈子は被害者が残した暗号のような数字から、真相に迫る。一方で、志保には好待遇の引き抜きの話が来る。志保は研究室を去ることになるのか?
公式HPより
【ミス・ジコチョー】8話のネタバレ
事故内容
1階のフロアで橋爪が頭を打って亡くなっていた。
事故の原因
エレベーターとフロアの床面の差を定規で測っていた時に電気系統の不具合が発生し、扉が開いたままエレベーターが上昇し始める。後頭部を天井にぶつけた橋爪は、そのままフロアに落下し亡くなってしまった。
一番の問題
住民総会でエレベーターの老朽化について話すが、住民たちはみな金のことばかり気にして、エレベーターの不具合を放置していたこと。
【ミス・ジコチョー】8話の感想
呪いは建物に取り憑いているのではなく、住民たちの心に取り憑いていたものでした。金がかかるからといってエレベーターを放置し、人が死ぬと責任を押し付け合う醜さは正に魔物です。利己的な住民たちの対立は、すべて“愛”が欠けていたせいでした。
毎回良い人や誠実な人が犠牲になり、無責任で利己的な人が殺すという見ていて悲しくなるのと同時に、自省を促されるドラマです。
今回は呪いの内容と、手帳に残したメモの解読について掘り下げます。
ネタバレの詳細となります。未見の方はご注意ください。
マンションで起きる呪いとは?
見るからに古そうな建物で、呪われていると言えばそんな気分にさせるマンションです。橋爪の死因は本当に呪いなのか?マンションにかかる呪いを真奈子が一つずつ解決していきます。
- 階段で転倒する人が続出
- エレベーターが階と階の間で停止し、子どもが閉じ込められる
- 防火シャッターが突然閉まり、ぶつかった人が転倒し怪我を負う
- 廊下の火災報知機が突然鳴り出す
壁のそこらじゅうに「悪霊退散」とか書いてあるお札が貼ってあって逆に怖いです。住民の榊は横溝正史作品に出てきそうな老婆のように「呪いだ」と騒ぎます。しかし、本当に呪いなのでしょうか?真奈子が一つずつ解明してくれました。
- 転倒事故は偶然重なっただけ
- エレベーターは機械系統に不具合が起きていた
- 防火シャッターのストッパーが劣化の原因
- 警報機が鳴ったのは機械の故障
全て呪いではありませんでした。築40年たつマンションなので、老朽化や経年劣化が原因でした。それを住民たちが勝手に“呪い”と騒いでいただけです。この呪いは住民たちの心の中にあると真奈子が言います。
このマンションに呪いがあるとしたら、皆さんがお互いに対立し疑心暗鬼に陥ったこと。
そして、橋爪さんの小さな声に、耳を傾けることができなかったことです。
その後、住民たちは反省して、みんなで貼ったお札を剥がしたりしていました。住民たちの呪いも少しずつ解けていきそうな予感です。
手帳に残された暗号
橋爪が亡くなった時、床に“-23”という文字が残っていました。詳しく調べていくうちに、グエンの息子が拾った橋爪の手帳が見つかります。その中身が今日の謎を解くカギでした。
0621 | -17 |
0623 | -2 |
0703 | +3 |
0704 | +14 |
0711 | +4 |
0718 | -8 |
0720 | -2 |
~中略~ | ~中略~ |
1103 | -23 |
1108 | -19 |
1114 | +24 |
表の左側の数値は実は日付を表していて、しかも雨が降った日となっています。橋爪は雨の日にエレベーターの電気系統の不具合が起きると思い、住民たちにエレベーターの不具合を証明するため、たった1人で調査をしていました。
右側の数値はフロア床面とエレベーターの床面との差です。プラスならフロアより上がっていて、マイナスならフロアより沈んでいます。床面のずれはエレベーターの不具合を表す目安になります。日付が進むに連れて、プラスもマイナスも数値が大きくなっています。非常に危険な状態にあるといえるでしょう。
このエレベーターは40年前に安価に設置しました。その代わり定期的なメンテナンスが必要だったのです。しかし、住民たちはそれを怠り後回しにしてきたのです。その代償が橋爪の死でした。それでも誰かのせいにしようと、騒ぐ住民たちに真奈子は言います。
お金をかけ補修するのか、取り替えるのか。それとも、放置するのか。
最後はそれぞれエレベーターの、オーナーの決断に任されています。
今回のマンションの場合は皆さんなんです。
住民全員の責任でした。こういう争いは日々、会社や地域などでも起きます。そこに籍を置くということは、無責任ではいられないという自覚を促してくれる、耳の痛い話でした。
志保はどうなる?
このマンションの話と同時進行で、今回志保が南雲博士に引き抜きの誘いを受けます。それは、宇宙エレベーターの事務局の話でした。真奈子と離れて事務局長に就任するのか?
- 受けたら研究室の仕事は続けられなくなる
- 宇宙エレベーターは志保が研究者として最後に扱ったテーマ
- 志保が抜けたら真奈子の研究室は潰れるかもしれない
- 真奈子と志保で喧嘩になる
志保は辞めたら真奈子の研究室が潰れてしまうのではと心配です。しかし、真奈子は志保のことを止めません。そっけない態度に志保が怒り、真奈子は志保が迷っていることを自分のせいにされることに怒ります。2人がこのまま喧嘩別れになってしまうのか?そんな険悪な雰囲気になります。
しかし、連絡が取れない真奈子を心配し、志保は助けに向かいます。2人はお互いに少し照れくさそうにしながら、助かったことに喜び合いました。
真奈子は迷う志保にちゃんと向き合って伝えます。迷ったら世の中のため、人のためになる方を選択するのが科学者だと。志保の最終決断はこうでした。
研究室に残ることにしました。真奈子の失敗学を支えた方が、未来の人類のためですから。
まあ 私がいないとダメなんであの研究室は。嘘です。私が真奈子じゃないとダメなのかも。
こうして志保は真奈子の研究室に残る道を選びます。お互いがお互いを必要としていた、それに気づくことができました。
【ミス・ジコチョー】8話のその他気になったこと
- びっくりするほど辛くない青天の霹靂ラーメン
- 辛さ20倍を戻すために調査する真奈子
- 真奈子のファンらしい刑事の栗原
- ビビりすぎな野津田
- 真奈子の後ろに隠れる栗原
- -23は23区外の人という意味だという野津田
- マネージメント能力がゼロと言われる野津田
- バカなの?と志保に言われる野津田
- 真奈子の弟子になろうとする栗原
【ミス・ジコチョー】8話のまとめ
呪いのマンションと思いきや、呪われていたのは人の心でした。新しく来た人たちを受け入れずに文句を言ったり、危険を訴える人の言葉に耳を貸さなかったり。それでいて無責任に他人を責める、なんて自己中心的な人たちなんだろうと思わせます。しかし、それは誰の心にもかかる可能性がある呪いで、決して他人事ではありません。
毎回まともな人が酷い人物の犠牲になり、場合によっては死にまで至ります。失敗学とは今後そういう犠牲者を一人でも減らすため、失敗を認めて反省し次に生かすものということが分かります。真奈子は淡々と告げて過ちを犯した人を恫喝したりはしません。この失敗を次に生かして欲しいと言います。真の合理性とはこういうことかもしれません。
次回は12月13日22時から放送予定です。高齢ドライバーの事故の話で、前後編に分かれているようです。