休日を天樹の誕生日祝いに来た店で思い出に浸っていると、人質立てこもり事件が起きます。今から24時間以内に真犯人を捕まえなければ、ここにいる全員を殺すと脅す犯人。休日中だった専従班のメンバーは招集され、事件を解決できるのか?
【刑事7人シーズン5】5話のあらすじ
日々事件の捜査に追われる専従捜査班のメンバーがつかの間の休息を取っていた、そんなある日。天樹悠(東山紀之)は、15年前、妻と娘に誕生日を祝ってもらった思い出のファミリーレストランにいた。当時に思いをはせながら食事をしていると、店内に突然食器の割れる派手な音が響き渡る。
公式HPより
天樹がそちらに目をやると、釘を打ち込むためのネイルガンを手にした男・宗片幸一(大地康雄)が、店員や客を結束バンドで拘束していた。天樹は警察官だと名乗ったうえで、冷静に話を聞こうとするが、激昂した宗片はネイルガンを放ち、天樹に怪我を負わせてしまう。
宗片は、一年前、娘のあけみ(夢宮加菜枝)が婚約者の坂木圭太(湯川尚樹)に殺され、その後圭太が自殺した事件を警察がきちんと捜査しなかったと憤り、24時間以内に事件の真相を解明しなければ、人質全員を殺し、自分も死ぬと言い張る。
天樹からの電話を受けた専従捜査班の片桐正敏(吉田鋼太郎)はメンバーを招集し、天樹ら人質を救出するため、休日を返上して再捜査を始める。
水田環(倉科カナ)と青山新(塚本高史)は、当時事件を担当した刑事・真中邦夫(天宮良)に話を聞きに行く。あけみは借金を抱えていた坂木との金銭トラブルが原因で殺されたと断言する真中だが、彼の表情の変化に環は引っかかりを覚える。そんな中、圭太の借金は病気の母親の治療費を工面したもので、トラブルの要因になるものではなく、真中もそれを知っていたことが判明。それをけげんに思った環らは真中の身辺を洗うことに。
一方、当時の検視官から話を聞いた法医学教授の堂本俊太郎(北大路欣也)は、あけみを殺害した後に飛び降り自殺したとされる圭太の側頭部の傷は、鈍器のようなもので殴打された可能性が高いと告げる。さらに、あけみも即死ではなかったようで…。
立てこもりを続ける宗片の言うとおり、あけみ殺害の犯人は圭太ではないのか…!? 新展開を見せる事件の真相を解明するため、専従捜査班が奔走する!
【刑事7人シーズン5】5話のネタバレ
宗片あけみ&坂木圭太殺害犯
佐々岡弘介(上杉祥三)
動機
荒岩と結託して入居者の名簿を流し、土地の転売をしていたのをあけみに気づかれる。それを警察に相談しに行こうとしたあけみを殺害し、罪を着せるために坂木を呼び出してバットで頭を殴り、その後ベランダから突き落とした。
逮捕の道筋
蒲田中央署の刑事真中が荒岩らと裏で繋がっているのでは?と推理した専従班メンバーだったが、話を聞きに行くと実は真中も真相を追っていたことがわかる。しかし、誰があけみを殺害したかまではわからなかった。
全ての地面師事件は荒岩が関わっていることがわかり、海老沢たちは引っ張ってきて取調べをする。すると佐々岡がリストを流していることを自供する。
人質となっていた天樹は宗片が持っていた、お守りを見て考える。そしてその中には血のついたチェスの駒が入っていた。
刻限が迫る中、専従班メンバーが佐々岡のところに行き、荒岩が自供したこと、証拠のチェスの駒のことを告げて犯行を認めた。
【刑事7人シーズン5】5話の感想
全員揃って休日というもあれですが、とにかく全員休暇を楽しんでいます。それぞれがそれぞれらしい休暇の過ごし方をしているのを、少しだけ見れたのは面白かったです。しかし、天樹が人質になったことで休日返上で招集されます。
天樹が捜査をするのではなく、それ以外のメンバーがメインの回なので、個人的には楽しかったです。天樹があの過去に旅して今までの捜査とか全てすっ飛ばし、解決してしまう回よりよっぽどいいです。証拠を積み上げていくために、それぞれのメンバーが活躍するのを見るのが、人数が多い刑事ドラマの面白さだと思ってます。
話としては犯人かな?と思われる人が実は悪くなく、忘れた頃にぽっと出て来て実は犯人ですという、特に凝った作りではありません。ゲストで犯人が大体わかってしまうのも仕方がないです。こういう場合はトリックやアリバイ崩しに凝らないと、視聴者側としては「はいはい」と言った感じになりがちです。
しかし、刑事7人にそんなことを求めていない自分としては、刑事が全員揃ってそれぞれ“らしい”活躍をしてくれれば満足です。
1年前に起きた事件の概要
1年前に起きた男女の金銭トラブルによる殺害事件が、今回の事件の元となるものです。未解決ではなく被疑者死亡で解決している事件なのですが、なぜ宗片はこの事件について怒っているのか?内容を紹介します。
婚約者を刺殺 自殺か?
蒲田のアパート 過去に金銭問題2018年8月16日午後11時頃、高級高齢者施設に勤める介護士の宗片あけみさん(24)が自宅アパートで婚約者で大工見習いの坂木圭太(31)に刺殺された。
犯人の坂木はあけみさんを殺害後、3階のベランダから飛び降り自殺を図り、死亡。被疑者死亡のまま殺人罪で書類送検。当時、坂木には複数消費者金融から合計200万円の借金があり、室内には現金、財布、通帳が散乱していたことから、被害者との金銭トラブルによる犯行と断定され、事件は解決した。被害者の死因は内臓を深く刺されたことによる出血性ショック死。死亡推定時刻は21時から23時の間。一方飛び降りた坂木容疑者は前頭部を強く打ちつけたことによる脳挫傷。死亡推定時刻は午前1時から3時の間。
最近このような男女間による金銭トラブルがあとをたたない。
今回レストランに立てこもる宗片幸一という男の娘と、その婚約者が共に死亡してしまう事件でした。宗片はこのレストランで坂木から娘をくださいといわれ、大工の仕事も継がせて欲しいといわれました。その場で宗片は結婚を許し、一緒に楽しく食事をしたようです。
なぜ宗片が怒っているのか?それは坂木が娘を殺害したとなっているからです。坂木はよい男だったのか、宗片は絶対坂木が犯人ではないといいます。警察が適当に捜査して事件を終わらせたと怒っていたのです。だから、真犯人を捕まえろと要求します。
解決までの時系列
天樹から連絡を受けた専従班は休日を返上して捜査します。今回は番組側でも時間と場所をテロップで入れていたので時系列にこちらでもしてみます。
- 13:06ダイナー・グッドマンズ
宗片客を拘束し立てこもる
- 13:12ダイナー・グッドマンズ
これより24時間以内に真犯人を捕まえなければ人質全員殺害となる
- 13:18警視庁専従特捜班
・片桐から連絡を受けてメンバー招集
・事件の説明後、捜査開始 - 14:28東都大学医学部
海老沢・拓海コンビ
被疑者・被害者の遺体状況の説明を堂本から受ける - 14:30ダイナー・グッドマンズ
人質の一人の具合が悪くなる
- 14:32蒲田中央署
青山・環コンビ
当時担当刑事だった、刑事課の真中邦夫に話を聞く - 14:43やまぶき荘304号室
海老沢・拓海コンビ
父親がそのままの状態で借りていた、被害者宅にてリストを発見 - 14:55都営多摩川アパート103号室
青山・環コンビ
・坂木の叔母に話を聞く。借金の内容は肺がんだった母親の治療費だと判明
・以前聞きに来た真中にそのことを伝えていると証言 - 16:07ダイナー・グッドマンズ
具合の悪い人質は心臓病の持病があることがわかる
- 16:12グレートフォレスト多摩
海老沢・拓海コンビ
・理事長の佐々岡弘介に話を聞く
・あけみ宅にあったリストはこの施設の入居者の名簿だとわかる
・入居者の家族から過去に土地を勝手に転売されそうになった話を聞く
・別の介護士からあけみが実印のことを聞いたり、リストをプリントアウトしていた証言を得る - 16:32ダイナー・グッドマンズ
人質の容態ますます悪化
- 16:38大田区蒲田駅前ビル地下1階
青山・環コンビ
真中が汚職警官であることを聞かされる - 17:11警視庁専従捜査班
・リストにあった3人は勝手に土地を転売されていた
・権利証が偽造だとわかって大丈夫だった - 17:48友井ハウジング
海老沢・拓海コンビ
・社長の友井弘樹に話を聞く
・1年前に仲介業者の園田から取引を持ちかけられた
・競売になって値段が上がり2億円になった
・地面師に引っかかったことが後でわかる - 18:05港区六本木
青山に防犯カメラ映像を送って身元を探ってもらう
- 18:46アイーズ都市開発
海老沢・拓海コンビ
・社長の荒岩と話をする
・友井と競売で競ったが、直前で手を引いた - 22:09ダイナー・グッドマンズ
天樹が宗片に具合の悪い人質解放を説得
- 22:49警視庁専従捜査班
・仲介業者の園田は八重樫組の若い衆で西園茂
・アイーズ都市開発は八重樫組のフロント企業
・真中と荒岩が一緒に映っている写真には、あけみの持っていたリストが写っている - 00:04ダイナー・グッドマンズ駐車場
・具合の悪い人質を解放
・天樹にあけみは即死でなかったことを伝える - 03:04ダイナー・グッドマンズ
天樹が宗片の話を聞く
- 07:01警視庁取調室
海老沢・拓海コンビ
・荒岩を取調べする
・地面師事件は認めるが殺害は否認 - 09:11蒲田中央署刑事課
青山・環コンビ
・真中に再び話を聞く
・真中も同じように調べていたことがわかる - 12:20ダイナー・グッドマンズ
・あけみの形見のお守りを天樹見せてもらう
・写真を撮って専従班に送る - 13:07グレートフォレスト多摩
・佐々岡のところへ向かう
・証拠を突きつけて逮捕 - 13:12ダイナー・グッドマンズ
・天樹の電話が鳴る
・理事長が犯行を認めたと知らせる
【刑事7人シーズン5】5話のロケ地
ダイナー・グッドマンズとして使われてます。
リストランテ ベニーノ
【刑事7人シーズン5】5話のその他気になったこと
- 図書館で声に出して勉強する迷惑な海老沢
- 一人で酒を飲んでいたのに“合コン”してたと見栄張る青山
- 情報料を払おうとしたら環に怒られる青山
- 資料係は退屈そうな仕事だと宗片に言われる天樹
- 宗片の会社のマークを覚えていた天樹の記憶力
- どう見ても片桐より若そうなのに今年で定年の真中
- 気づくともう13時を過ぎている時の進みの速さ
- お守りの中を一度も見ていなかった父親
- 海老沢に子供が4人いることが判明
- 海老沢家の“A”マークのポーズで家族写真を撮る
- “E”じゃないのか?と片桐にツッこみされる
【刑事7人シーズン5】5話のまとめ
せっかくテロップを入れて時間表記しているのですが、思っているほど緊張感がありません。残り時間表記がないせいか、いつも通りの捜査をしているだけにしか見えません。一応、海老沢や環が容疑者に時間がないことを言って声を荒らげたりしますが、特に時間が迫っている感が出ません。
“24”以降、日本でもこういう演出を頻繁に見るようになりましたが、これは脚本よりも演出の問題なのだと思います。もっと音楽を効果的に使って焦らせたり、駆け回ったりしないと緊張感は伝わり辛いです。その点は現在放映中の【ボイス】のほうが上手です。
ですが、今回の話はメンバー揃って活躍していたので、個人的に楽しかったです。次回は環主人公の話のようです。ぜひ環に解決させてあげて欲しいものですが、天樹が勝手に一人で解決するかもしれません。