【ちょっとだけエスパー】最終話「Si, amore.」のネタバレと感想をまとめています。
全ての真相を知った四季は、自分が文太と文人の2人を殺すと決意する。一方、兆は未来の四季を救うため、市松たちをこれから起きる大事故に巻き込んで抹殺しようと企んでいた。全てを変えるため、文太たちにはある考えがあり……。
【ちょっとだけエスパー】最終回のあらすじ
今夜🌠9時
— テレビ朝日宣伝部 (@tv_asahi_PR) December 16, 2025
🐝『#ちょっとだけエスパー』🐙最終回💊
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LAST MISSION
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10年後、四季(#宮﨑あおい)が死ぬ💥
全てを知った文太(#大泉洋)は、
最後のミッションを遂行するが…
運命の12月24日🎄
“ちょっとだけのヒーロー”たちの
最後の戦いが幕を開ける‼️🌏
兆(岡田将生)は言うことをきかない桜介(ディーン・フジオカ)、円寂(高畑淳子)、半蔵(宇野祥平)の3人をクビにする。しかし文太(大泉洋)だけはまだクビにせずにいた。なぜなら、彼にしかできないミッションをやらせるためだった。当然反発する文太だったが、兆は文太は必ず実行するという強い確信があった。
文太は四季(宮崎あおい)と一緒に以前行こうといっていた江ノ島や鎌倉方面へ旅をする。それは文人(岡田将生)との未来の記憶であり、文太との思い出ではなかったが、文太は記憶を上書きしようといって誘った。
色々な場所を巡るうちに思い出す記憶。文人と一緒に行った場所や、文人との生活についてまで思い出す。文太はそんな四季を横目で見ながら、懐から小瓶を取り出し、これを飲むよう勧めるが……。
【ちょっとだけエスパー】最終回の見逃し配信
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【ちょっとだけエスパー】最終回のネタバレ
これから起きる事故で死者が出なければ、その先の未来も大きく変わり、そして未来の兆も変わるはずだと文太は考える。そこで事故で死者を出さないように、みんなで協力して人々を助けることにする。
様子を見に来た兆も現場にやってくると、同じくしてそこに四季もやってくる。さらに文太は文人も会場に呼び寄せていた。
四季は文太を殺害しようとするが、兆は四季にやめるよう求める。四季はさらに文人と一緒に落下するパネルの下へ行き、2人ともここで死のうとする。文太は四季を助け出し、他の3人の仲間が文太を助けに向かう。
すると白い服を着た男が現れ、兆に自分はさらに先の未来、2070年からここに来た文人だと明かす。
事故は死者ゼロだったが、下敷きになった人たちがどこにいったのか分からなかった。四季は病院のロビーでニュースを見る。そこに文人がやってきて、四季のネックレスと同じ蜂のストラップをつけていた。さっきなくなったスマホを清掃員が持ってきてくれたという。
四季の半年間の記憶は一切なくなっていて、お互い自己紹介をする2人は新たに出会った。清掃員に扮した文太たち4人は、四季と文人をくっつけるためのミッションをこうして完遂した。
愛し損ねた
円寂(高畑淳子)は結城(吉田鋼太郎)のもとへ現れ、手にしたリモコンで周囲を次々と施錠していく。さらに大量のリモコンを操り、結城に容赦なく攻撃を仕掛けた。異変を察した半蔵(宇野祥平)が連絡を入れ、桜介(ディーン・フジオカ)と文太(大泉洋)が駆けつける。
閉ざされたシャッターの前で、文太が手を当てた瞬間、円寂の心の声が流れ込んでくる。「必要とされたかった。誰かに愛されたかった。この世界に愛されたかった。愛したかった……自分を。この世界を愛したかった」と。
円寂の心の叫びが響くなか、皆で力を合わせてシャッターを開き、円寂を中から連れ出した。
文太は抑えきれない思いを口にする。「愛し損ねたんです。俺達みんな、愛し損ねちゃったんですよ」。その言葉に円寂は涙を流し、4人は抱き合った。
一方で四季(宮崎あおい)は、自分が死ねばすべてが収まるのではないかと考える。皆のために消えるべきだという思いと、もし死んだ後も文人は何かを引き起こしてしまうのではないかという恐怖が交錯する。出会わなければよかったのか、それとも殺すべきなのか。追い詰められた末に、四季は「ぶんちゃんと、ぶんちゃん。2人とも殺します」と口にした。
未来の事故
4人は橋の下に集まっていた。円寂は静かに語り出す。「生きるのと同じぐらい、死ぬのだって苦しいの。生老病死っていうでしょ。人生は四苦八苦」。その言葉を受け、半蔵は問いを投げかける。どっちも苦しいなら僕らはどうして死ぬんだろう。桜介は吐き捨てるように答える。この世界に必要とされていないからだ、と。
そのとき、市松(北村匠海)から動画が届く。映像の中で兆(岡田将生)は、ディシジョンツリーが壊れたと告げていた。そして次に語られたのは、冷酷な計画だった。市松、久条(向里祐香)、紫苑(新原泰佑)、この3人に死んでもらうという宣告である。
兆はまもなく起きる大きな事故について説明する。その事故の現場に3人をおびき寄せるというのだ。日時は2025年12月24日。クリスマスマーケットの会場で、天井に設置されたLEDパネルが落下する。新聞には死者34人と記される事故であり、後に下請けの現場責任者が日本中から激しい非難を浴び、自殺に追い込まれることになる。
兆はその場所に市松たちを呼び寄せるつもりだと明かす。そうなれば、34人だった死者は37人になる。しかしそれでも、世界への影響を最小限に抑えたまま、世界そのものを消すことができるのだと、兆は語った。
作戦会議
4人は市松の家を訪れる。久条は文人(岡田将生)を殺すのが最善だと言い切るが、文太はそれを否定する。兆を失えば、自分たちにとって大切な人が悲しむからだと文太は言う。しかし相手は未来を知っており、こちらはいつ殺されるかわからない状況に置かれていた。
文太はホワイトボードを使い、兆の仕組みについて説明を始める。世界の改ざんを繰り返すほど、兆自身も少しずつ変質していく。そのため、こちら側にデータが保存されているのだという。
市松が補足する。30年分のビッグデータを、本来保存されるはずの2055年ではなく、2025年に置いてある。未来がどれだけ変わっても、2025年に保存された元のデータは消えない。だからこそ、そのデータと後のデータを比較すれば、どこがどう変わったのか差分を抽出でき、検証が可能になる。
つまり、世界が更新され、兆自身が変わるたびに、兆は2025年に置かれたデータを確認し続けなければならないということだ。更新が兆の人生に直接関係しない内容であれば、兆自身は変わらない。しかし、兆にまで影響が及ぶ更新が起きれば、兆自身も更新される。場合によっては記憶が欠落し、自分の置かれている状況すら把握できなくなる可能性もある。
そこでみんなは兆にだまされたふりをし、クリスマスマーケットへ行ってみることを決める。
未来を変えろ
一同はクリスマスマーケットの会場に到着する。兆は特別ミッションとして、市松、久条、紫苑の3人をマーケットから出さないという指令が下す。文太は会場に入る前、ここで死ぬはずだった34人全員を救うと宣言する。
それは歴史の改ざんになるのではないかと市松は指摘するが、文太は問い返す。誰の視点で、どこから見た歴史なのか。今ここにいる自分たちが「今」を変えて何が悪いのか。それは改ざんではなく、自分たちが歴史を作る行為なのだと文太は言い切る。
会場には4人も姿を見せていた。そこへ突如、蜂の大群が現れ、現場は一気にパニックに陥る。同時に兆のパソコンにアラートが表示され、2055年が更新されたことが示される。
文太は兆に電話をかけ、そちらの状況を問いつつ、会場で起きている異変を伝える。兆は自ら文太のもとへ移動してくる。人を助ければ助けるほど、世界は大きく変わり、1人1人の命が2055年まで到達して兆自身を更新していくのだと文太は語る。その言葉どおり、兆の様子は次第に不安定になっていく。
やがて兆はバックアッププログラムを起動させる。ミッションは中止となり、Eカプセルは体に悪いとして、ノナマーレの社員たちを集めて半蔵たちが注意喚起をした。記憶の補完が成功すると、兆は再び元の状態へと戻ってしまった。
なぜ邪魔をするのかと怒る兆に対し、文太は最終手段を取る。あらかじめ文人をこの場に呼んでいたのだ。四季を助けるために世界は変わらなければならないと文太は訴える。
兆は自分を使ったシミュレーションは何度も行ってきたが、それでも四季を救うことはできなかったと告白する。文太は反論する。今、34人を救い出すことで世界は確実に変わっている。世界はすでに更新され続けており、試していないことはまだ無数に残っているはずだ。
「変えるんですよ。あなたと、我々で」文太はそう言って、兆に共闘を呼びかけた。
四季の覚悟
突如、大音量の音楽が鳴り響き、会場は騒然となり、互いの声すら聞こえなくなってしまう。その混乱の中、四季と文人が姿を現した。天井の金具が次々と外れ始め、事故の兆候が現実のものとなっていく。
四季は現れるなり文太を吹き飛ばす。文人を尾行し、この場所に辿り着いたのだという。四季は感情を吐き出す。兆のことが嫌になった。それでも、そんな兆を忘れられない自分が嫌だ。文太のことが好きな自分も嫌だ。だからこそ、2人とも殺すことにしたのだと告げる。
兆はツリーが壊れ始めたのは四季の仕業なのかと疑う。再び文太を吹き飛ばそうとする四季に、兆は必死に制止を叫ぶ。
四季は兆に問いを突きつける。文太はいらない人間なのか。自分の代わりに死ぬはずだった1000万人はどうなるのか。本当は存在していたはずの命が、いつの間にか不要になったのはなぜなのか。誰がそれを決めるのか。兆なのか、それとも自分なのか。私はいるのか、あなたはいるのか。なぜあなたはここにいて、なぜ生きているのか。
兆は涙を流しながら答える。それは自分がこの20年間、ずっと考え続けてきたことだと。なぜ自分が存在しているのか、なぜ人生が続いていくのか、いまだにわからないのだと告白する。
四季は「ごめんね。先に死んじゃって……」と呟き、兆に向かって手を差し出す。しかし兆の手は、その指をすり抜けてしまう。四季は静かに言い残す。「私が終わらせるね」そう告げて、ゆっくりと歩き出した。
愛を伝える
一方、市松たちは騒音を止めるために動いていた。紫苑に静電気を発生させ、久条が音波を放ち、そこに円寂の力を重ねることで、会場を支配していた音楽を強制的に遮断する。
その直後、天井のパネルが落下し始める。桜介はとっさに紫苑を抱き寄せ、身を挺して助け出した。人々は一斉に逃げ惑うなか、四季は文人を連れ、あえてパネルの真下へと向かっていく。
崩れ落ちるパネル、逃げようとする文人を風で抑えようとする四季の前に、文太が駆けつける。四季は言う。こうするしかないのだと。文太はその手を強く握り、心の声を聴く。「死にたくない、怖い」確かにそこにあった本音だった。
この世界にいらないのは、私たちなんだと四季は呟く。しかし文太は否定する。世界は誰のこともジャッジしない、と。
四季は告げる。自分は10年後に死ぬのだと。文太は10年だってかけがえがない。自分の半年は一生分だったのだと。そして言葉を重ねる。「忘れてしまっても、相手が死んでも、愛は残る」
これまで真面目に伝えられなかった想いを、文太は初めて口にする。「愛してる。四季を愛している。四季がいるこの世界を、俺は愛する」と、手を握ったまま告げた。
その瞬間、金具が外れ、巨大なパネルが完全に落下する。文太は四季を突き飛ばし、身を投げ出す。そして残された3人が、文太を救うために一斉に駆け出した。
白い服の男の正体
指を鳴らす音とともに、白い服をまとった男が現れる。男は静かに語り始める。「世界は地続きだ。過去を踏まえることはできても、変えることはできない。変えられるのは、今ここにいる者だ。過去ではなく、未来を形作れる者たちだ」と。そして、その判断を彼らに委ねようと、兆に語りかける。
どこから来たのかと問われ、男は2070年から来た人物だと明かす。兆が兆(ちょう)であるなら、自分は京(けい)と呼ばれる存在だろう、とも付け加える。2070年のあなたは1人なのかと兆は問いかけるが、やっぱりそれ以上聞くことをやめた。
そして男は「すべての刹那はとこしえにつながる」と言い残す。白い服の男は2070年から来た文人だった。
やがてパネルが落下しきった後、空からは花びらが舞い落ちてくる。その光景の中で、文人と四季の無事が確認される。
事故の顛末
病院のロビーで、四季と文人はパネル落下事故のニュースを見ていた。下敷きになった人は見つかっておらず、2人とも無事だった。四季は何も覚えていないと言い、文人も同様に記憶が抜け落ちていた。アナウンサーは、死者ゼロという結果を奇跡とも言える事故だと伝えていた。
場面は変わり、市松の家では皆で食事を囲んでいた。市松は自分の進路を変えようと思うと語る。自分が作らなくても、誰かがいずれEカプセルは作る。慣性の法則のように、それは止められない。だからこそ、自分はEカプセルの副作用を止める薬を作るのだと決意を口にした。
その後、市松はアイは一度だけ戻ってきたと明かす。それはクリスマスイブの騒ぎの最中だったという。干渉して悪かった、俺のことは気にするな、好きにやれ。追伸として、彼女を大事にしろ、後悔するぞ、と残されていた。しかし、その時点で市松はすでに振られていた。
さらに続きには、こう記されていた。「もう一人の私へ 愛をこめて アイ」
【ちょっとだけエスパー】最終回の結末
四季はこの半年間の記憶が丸ごと失われていた。気がつくと、たこ焼き屋の2階で1人暮らしをしていたという。独身なのだから1人でいるのは当然なのだと、どこか自嘲気味に語る。部屋には写真も思い出の品も、何ひとつ残っていなかった。
それでも、確かに何かを愛していた感覚だけは残っている。何を愛していたのかは思い出せないが、そう感じていたのだろうと四季は言う。首元には蜂のネックレスをつけていた。いつ買ったのかは覚えていないが、なぜか気に入っているという。
一方、文人は失くしたと思っていたスマートフォンを、清掃員が拾ってくれていたと知らされる。そのスマートフォンには、四季の蜂のネックレスと同じストラップがついていた。それを見た四季は、思わず「ぶんちゃん……」と呟く。
その背後を、清掃員の姿をした4人が通り過ぎていく。文人は子供の頃に「ぶんちゃん」と呼ばれていたことがあると話す。そして文人は、改めて四季に名前を尋ねた。そのやり取りを、文太は少し離れた場所で微笑みながら見守っていた。
病院を出た4人は、ミッション完了だと言い、手を重ね「ビットファイブ マイナスワン!」と声を合わせる。それは、四季と文人のラブラブ大作戦という名のミッションだった。
文太は語る。自分たちは皆、慣性の法則に打ち勝ち、2025年を生き延びたのだと。だからこれからも、ちびちびと、じわじわと、しつこくこの世界にしがみついて生きていこう、と。円寂は生きていくこと自体が自分たちのミッションなのだと応じる。半蔵は僕たちが生き続ければ未来の形は変わっていくと言う。
「それが四季と世界と俺達を救う!」文太は力強く締めくくった。
【ちょっとだけエスパー】登場人物の結末
- 文太:記憶を保持したまま2025年を生き延びた
- 四季:文太たちとの半年間の記憶を失い、文人と出会う
- 文人(兆):記憶を失い、四季と出会う
- 桜介:紫苑に正体は明かさず、記憶を保持したまま2025年を生き延びた
- 円寂:結城への復讐は失敗するが、記憶を保持したまま2025年を生き延びた
- 半蔵:記憶を保持したまま2025年を生き延びた
- 市松:進路を変更し、Eカプセルの副作用を抑える薬を開発することに決めた
- 紫苑:桜介に再び助けてもらうことに驚くが、桜介が父親とは知らないままだった
- 久条:市松の進路変更に八柳が報われることを祈った
【ちょっとだけエスパー】最終回のまとめと感想
四季と文人は共に記憶を失ってしまうが、文太たちが2人を引き合わせたという話でした。
最後どうやって終わるのだろうと思っていたら、四季と文人の記憶が共に消えて新たな未来が始まるという展開でした。登場人物は誰1人死ぬことはなく、ハッピーエンドで終わりました。
未来から来た人が過去に干渉して未来を変える系の話は、何でもありになってしまうのであれですが、ラブロマンスを絡めることで物語も盛り上がったと思います。
きっと文太が一番辛かったのだろうと思いますが、愛をちゃんと伝えたことで少しは気持ちも晴れたのかもしれません。
総評として個人的にはやっぱり2話が印象的で、最後までこの回を超える話は出てきませんでした。SFといってもハードなSFではないので、苦手な人もきっと見れるドラマだと思います。
忘れてしまっても、相手が死んでも、愛は残る。
