【緊急取調室5】3話のネタバレと感想|山の神と呼ばれた男の失態

緊急取調室 2025秋ドラマ
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【緊急取調室 5th SEASON】3話「黄金色の山」のネタバレと感想をまとめています。

要救助者を度々救出していることから“山の神”と呼ばれる救助隊長と共に行動していた隊員が、要救助者を救いにいった際に滑落して亡くなった。当初は事故と思われたが司法解剖の結果、滑落直前に誰かに殴られた可能性が浮上し……。

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【緊急取調室5】3話のあらすじ

奥多摩の雲越山で遭難した動画配信者の女性・樋口結花(清水くるみ)を救助するため、山岳救助隊隊長の布施正義(戸次重幸)は部下を連れて救助に向かう。その後、滑落した結花を救出するが、隊員の土門翔(羽谷勝太)が亡くなってしまう。

当初は救助中の事故と思われていたが、遺体を司法解剖した結果、滑落直前に何者かに殴られた可能性が浮上する。

事故当時、土門と同行していたのは布施だった。そこでチームは多くの人を救助してきた“山の神”と呼ばれる布施を聴取することになるが……。

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【緊急取調室5】3話の見逃し配信

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【緊急取調室5】3話のネタバレ

梶山が事故現場となった山に向かうと、布施の部下2人がいた。そこで話を聞くと亡くなった土門は隊の規律を乱す人物だったことが判明する。

戻って来た梶山が菱本と取り調べを代わる。梶山は部下たちが持っていた滑車を見せながら、これは当時布施がつけていたものだと話す。なぜこれを外したのか、その理由だけでも教えて欲しいと梶山はきく。

午前中も出動し少々疲れたので、少し腰を下ろした時に外したという布施。体調不良で体力の限界を感じ、本来交代を要求すべきだったと話す。

有希子はその時に眠ってしまったのではないか?と問いかける。それを土門に責められたのではと。なぜなら今朝、よく眠れたかと布施に聞いた時に凍りついたような顔をしていたからだった。

消防士にはあってはならないことだった、土門に起こされたと布施は告白する。寝ている姿をスマホで撮影した土門は楽しげに、隊長が眠っている間に遭難した女の子が死んだと言って結花が滑落した場所に連れて行く。

「神が眠ったせいで命が奪われたなんて、発表できませんよね!」と茶化す土門に布施は、スマホを奪おうとして土門の腹を殴った。その時スマホは落ちてしまう。無線で応援を呼ぼうとすると、土門は「そんなことをしても無駄だよ。お前はもう神じゃねえ」と罵った。キレた布施は土門のことを突き落とした。

土門の息がないのを確認し、落ちていたスマホを拾い上げると遠くに投げ捨てる。結花の死をその時布施は願った。

しかし、結花は奇跡的に生きていた。彼女が意識を取り戻したことで全てが明かされると思った布施は、梶山から彼女の供述動画を再生する前にあなたの口から語って欲しいと頼まれ話した。

いざ結花の供述を再生すると、彼女は事故当時に何も見ていなかった。布施は梶山の罠にはまって供述してしまった。

仕事中に眠ってしまったことを知られたくなかったから、明かされたくなかったから起きた事件だった。「神でいたかった…ということですね」と梶山が告げると、布施は涙ながらにうなずいた。

事件か事故か?

8月3日、東京都奥多摩町の雲越山で女性が滑落し、救助隊が出動した。救助の最中、隊員の1人も負傷して意識を失う事態となる。

翌4日、西多摩消防署で記者会見が行われた。遭難したのは26歳の動画配信者で、ライブ配信のため軽装で登山していた。同行していた男性とはぐれた後、神代谷に滑落したとみられている。女性は現在、都内の病院に搬送されており、多発骨折と頭部外傷による重体で治療を受けている。救助活動中に崖から滑落した救助隊員・土門翔(羽谷勝太)は殉職した。隊長の布施正義(羽谷勝太)は部下を失った悲しみに記者会見で涙を流した。

8月5日、緊急取調室。梶山勝利(田中哲司)が布施に対し、土門殺害の容疑がかかっていることをメンバーたちに告げる。当初、土門の死は捜索中の事故死と見られていたが、司法解剖の結果、滑落前に何者かに殴られた痕があることが判明した。事故直前に土門と行動を共にしていたのは布施ただ一人であり、現在は出頭を要請しているという。磐城和久(大倉孝二)は「間違いは許されない。真相解明を急げ」と指示を出す。布施は梶山と同じ白金学院大学の山岳部出身であった。

聴取開始

布施が取調室にやってきて、小石川春夫(小日向文世)と玉垣松夫(塚地武雅)が聴取を行う。まず、土門が亡くなった経緯について確認が進められた。

布施によると、遭難した樋口結花(清水くるみ)を捜索するために50人が雲越山へ派遣され、彼は土門と他2名の隊員と共に神代谷方面を担当していた。捜索中、篝火坂の近くで女性の悲鳴のような声が聞こえ、土門は単独でその方向へ走っていったという。

現場は濃い霧に包まれており、布施は他の2名に待機を指示したうえで土門を追ったが、途中で見失ってしまった。やがて発見したときには、土門はすでに滑落していた。さらにその下には樋口の姿があり、布施は「おそらく土門は樋口を救助しようとして転落したのだろう」と推測した。樋口は20~30メートル滑落しており、生存していたのは奇跡的だった

小石川が確認のため、土門が病院に搬送された際に、携帯電話を所持していなかった点について質問する。遺体発見時に近くで見つからなかったかと問うと、布施は「気づかなかった。彼が死んだという事実しか認識できなかった」と答えた。

その後、梶山は小石川に追加の指示を出す。小石川が布施に「消防署の署員や近隣の山関係者から“神”と呼ばれているそうですね」と尋ねると、布施は「ありがたいことだ」と恐縮しながら答えた。

軽薄な男

監物大二郎(鈴木浩介)と渡辺鉄次(速水もこみち)が樋口の入院する病院を訪れ、彼女と共に配信を行っていた近藤春斗(永田崇人)から話を聞く。近藤によると、配信内容は「かくれんぼ」であり、見つけるのが難しい場所でやろうと考え、雲越山を選んだという。自分が鬼になった際、途中でGPSが機能しなくなったとも語った。

その話を聞いた監物は冷たい口調で、「軽装で登ったうえに、かくれんぼ? あなたわかってますか、そのために救助隊員が命を落としてるんですよ」と厳しく問い詰める。これに対し、近藤は「警察に言われる筋合いない」と開き直る態度を見せたため、監物は激昂し、「謝罪の言葉もないのか!」と声を荒げた。険悪な空気の中、渡辺が間に入り、場をなだめて事態を収めた。

山男同士

布施の供述を確認した小石川は、その内容があまりに整合しており、「辻褄が完璧に合っている」と舌を巻く。玉垣も奥多摩署での供述調書と照らし合わせた結果、「一言一句違いがなかった」と報告した。

しかし真壁有希子(天海祐希)は逆にその“完璧さ”に違和感を覚える。「過去の出来事を説明するとき、多少の記憶違いが生じるのが自然。それがまったくないのはおかしい」と指摘し、「布施は頭の中で完璧に組み立てた供述をしているのではないか」と疑念を口にする。

有希子は誘導尋問で揺さぶることを提案するが、梶山はそれに反対した。小石川は「土門の死因に疑いがあることだけでも伝えてみては」と意見を述べ、有希子も「山に詳しい管理官が直接話した方がいい」と勧める。

梶山は布施に対し、「土門の死因にはいくつか不明な点がある」と切り出す。そして「疑惑がないことを証明したい」と伝え、自分も同じ白金学院大学の山岳部出身であることを明かした。布施はその言葉を受け、先輩の顔を立てる形で「一泊なら協力する」と承諾した

怯える生存者

結花が意識を取り戻したとの報が入る。彼女は病室で目を覚ますが、近藤の姿を見た途端、怯えたように震え出した

一方、キントリのメンバーは改めて事件を整理する。土門の腹部には殴打の痕があり、さらに携帯電話が現場から消えていたことが判明している。これらの状況から、土門は単なる滑落事故ではなく、何者かに突き落とされた可能性が浮上した。布施隊長は「途中ではぐれた」と供述しているが、2人が離れた後に何かが起きたと考えられる

梶山は真相を確かめるため、翌日自ら雲越山へ向かうと決意する。そのとき、モツナベが明るい声で「吉報だ」と言いながら現れ、樋口が目を覚ましたと伝える。しかし続けて、「目を覚ますやいなや震え出した」と付け加え、現場の空気が一気に緊張に包まれた。

山にあったもの

8月6日、監物と梶山が雲越山へ向かい、現場検証を行う。一方で、取調室では布施の聴取が始まった。キントリには、遭難していた樋口結花が意識を回復したとの報告が入り、渡辺と玉垣が事情聴取に向かう。しかし、担当医師が難色を示し、聴取は一時保留となった。

結花の意識回復の知らせを聞いた際、布施は喜ぶ様子を見せなかった。その反応に違和感を覚えたメンバーは、「結花は何かを見ていたのではないか」と推測する。そこへ磐城が現れ、事件が注目を集めているため「慎重かつ確実に進めろ」と釘を刺した。

同じ頃、雲越山では監物と梶山が滑落現場を確認していた。布施の供述と現場の状況に大きな矛盾はなかったが、土門の携帯電話が見つからない点には疑問が残る。谷底に落ちたとは考えにくく、別の理由で消えた可能性が浮上する。

その場には西多摩消防署の隊員、猪原()畑田()たちもいた。梶山が「持ち物を確認させてほしい」と求めると、猪原は出すのをためらった。梶山が「証拠になるかもしれない」と説得すると、渋々提出に応じる。監物が土門の弔いに来たのかと尋ねると、猪原は「誰も弔ったりなんかしねえよ。あんなやつ」と吐き捨て、土門に対して強い感情を抱いている様子を見せた。

神の怒り

取調室では有希子と菱本進(でんでん)が布施の聴取を担当していた。梶山が現在、雲越山に登っていることを伝え、さらに土門の腹部に殴打痕があったと明かす。

その後、梶山から電話が入り、「布施の部下2名に話を聞いた」と報告が入る。2人の証言によれば、土門は救助技術に優れた隊員だったが、行動や言動に問題があったという。訓練中に登山している女子大生をナンパしたり、救助した女性の連絡先を調べて言い寄ったりと、問題行動が目立っていたらしい。

部下たちは「土門がいつか女性絡みの犯罪を起こすのではないかと不安だった」と語り、「あいつのために隊の信用がめちゃくちゃになるなんて、耐えられないと思っていた」と吐露した。

一方で、布施はそんな土門を更生させようと、自ら率先して指導にあたっていたという。梶山は「それが事件の引き金になったのかもしれない。自分は間違っていたのかもしれない」とつぶやき、今から戻るので取調を粘って続けてほしいと有希子たちに頼む。

話を聞いた小石川は静かに言った。「神はいつも優しい存在とは限らない。民が過ちを犯せば、激しい怒りで裁く存在でもあるんだよね」

結花が滑落した理由

玉垣たちが病院で待機していると、結花の母親・倫子()から緊急の連絡が入る。病室で近藤が結花を襲っているというのだ。すぐに現場へ駆けつけると、近藤は逃走を図ったが、渡辺が体を張って取り押さえた

その頃、取調室では有希子が布施に対し、梶山からの情報を伝えていた。土門が隊の規律を乱し、周囲を困らせていたという話だ。有希子は「土門に制裁を加えたのではないか」と問いかける。さらに、結花が目を覚ましたら、すべてを見られているのではないか。だから部下たちは携帯電話を回収しに山へ戻ったのではないかと推測する。そして、「もし警察に先に証拠を押さえられたら、あなたは“神”ではなくなってしまう」と言葉を投げかけた。布施の表情がわずかに揺らぐ。

そのとき、玉垣から報告が入る。結花が近藤に突き落とされたことが明らかになったという。2人は“カップル配信者”として人気を得ていたが、収益の分配をめぐって争いが絶えなかった。さらに、近藤はオンラインカジノで借金を抱えており、利益を独占しようと結花の殺害を計画していた

取り調べで近藤は悪びれる様子もなく、「結花が落ちるところまで配信してたら、バズってただろうな」と笑いながら語った。玉垣は「土門と布施のことを目撃していたかもしれません。許可を得たうえで、その時の動画を送ります」と報告した。

事件の真相

梶山が現場から戻り、取調室で菱本と交代した。彼はまず、捜索の結果「携帯は見つからなかった」と報告し、続けて「樋口さんが供述してくれた。でもできれば、あなたの口から真実を聞きたい」と布施に向き合った。

梶山は布施の前に滑車を差し出す。3つあったうちの1つが事故当日に紛失しており、それは布施が当日使用していたものだった。なぜ現場付近にこの滑車が落ちていたのか――梶山は「この滑車が、土門さんの死の真相を知っている気がする」と言い、「なぜこれを外したのか、その理由だけでも教えてほしい」と問いかけた。

布施は静かに語り始めた。「少し腰を下ろしたときに外した。午前中も出動していて、午後も続けて出動した。篝火坂に差しかかったとき、悲鳴のような声が聞こえた。止めたが、土門はそのまま走っていった。自分は体力の限界を感じ、ほんの少しだけ足を休めた。本来なら交代を要求すべきだった」と。

その話を聞いた有希子が、「あなたは眠ってしまったのではないか?」と指摘する。今朝「よく眠れたか」と尋ねた際、布施が一瞬凍りついた表情を見せたことを引き合いに出した。布施はしばし沈黙したのち、真実を語り出した。

「消防士として、あってはならないことでした」土門に起こされた時、彼は布施の寝ている姿をスマホで撮影していた。「隊長が眠っている間に遭難している女の子、死んじゃいましたよ」と土門は言い、結花が滑落した現場へ向かった。「神が眠ったせいで命が奪われたなんて、発表できませんよね!」と、土門は嘲笑った。

布施は激しい羞恥と怒りに駆られ、土門にスマホを渡すよう迫った。もみ合いの中で腹を殴ると、スマホが地面に落ちた。無線で助けを呼ぼうとしたが、土門は「そんなことしても無駄だよ。お前はもう神じゃねえ」と吐き捨てた。その瞬間、布施は衝動的に土門を突き落としてしまった

「あの瞬間、自分は神に背きました」布施は静かに告白する。土門が落ちた場所に向かい、息のないことを確認すると、彼のスマホを拾い上げ、遠くへ投げ捨てたという。

しかし結花は奇跡的に生きていた。そして最後に布施は力なく言葉を漏らした。「初めてでした。遭難者の死を願ったのは」

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【緊急取調室5】3話の結末

梶山は布施に樋口結花の供述動画を見せる。転落した場所で何を見たのかと問われると結花は「霧が晴れて、真っ青な空が見えました。そこに見たことのない鳥が飛んでいて、その鳥を見るために生きていたのかなと思ったら、気が遠くなりました」と語っていた。

つまり結花は争いの場面を見ていなかった。布施は「罠にかけたのか?」と問い詰めるが、梶山は静かに答えた。「これが我々の仕事です。神に比べるなら、悪魔の仕事でしょうね」

有希子は「部下たちはあなたを守りたかった。そしてあなたも、彼らを守るために罪を隠そうとした。任務中に眠ってしまったことを知られたくなかった、それがすべてだったのでは?」と真相に迫る。

梶山がその思いを引き取るように言葉を添える。「あなたは“神でいたかった”ということですね」布施は涙を浮かべながら、静かに頷いた。梶山は穏やかに言う。「人間は弱い存在です。だからこそ、山という限界に挑むんじゃないですか」

布施は最後に、「樋口結花さんに伝えてください。神代谷に飛んでいたその鳥は“トラツグミ”です。鳴き声が特徴的で、昔の人は妖怪“鵺”の声だと信じていました。結果的に、その鳥の鳴き声が彼女の発見のきっかけになった。……私は、もうその鳥を見ることはないでしょう」と語った。

その後、近藤も殺人未遂の容疑で逮捕された。事件が一段落すると、有希子は静かに呟いた。「もし布施が“神”と呼ばれる存在でなかったら、この事件は起こらなかったのかもね」そして続けた。「彼は一番大事なことを忘れていた。山の前では人間なんて何もできない」

打ち上げを終え、部署に戻った有希子は梶山と話す。「管理官が山に登ってくれてよかったです」と微笑むと、梶山は苦笑しながら「誰も俺のこと、神とは呼んでくれないな」とぼやいた。

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【緊急取調室5】3話のまとめと感想

“神”の名を守るために、部下を殺害したという話でした。

救助隊の中で土門のような部下がいたら、隊員同士は命を預けるのが怖くないのか?と、純粋に思います。遅かれ早かれ起こるべくして起きた事件だった気がします。

布施は神と崇め奉られるプレッシャーに、耐え切れなかったのかもしれません。また、神であるからこそ、交代を申し出れなかったのかもしれません。マスコミやSNSなどで人を持ち上げるのも程ほどにと、皮肉が込められているようにも感じます。

梶山の山男設定を忘れていましたが、確かに3rdシーズンの最終回その前の話で、山男話があったなと思い出しました。

最後に梶山が誰も神と自分を呼んでくれないとぼやきますが、有希子はラベルに“神々”と複数形にします。つまり、梶山も含めてのことだったのかもしれません。

【緊急取調室5】3話のテープラベル

神々の山

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