WOWOWのドラマ【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話のネタバレと感想をまとめています。
札幌にやってきた杉元たちは、宿泊するために街のはずれにあるホテルへ行く。妖艶な女将を警戒する杉元だが、白石は構わず女将を口説きだす。同じホテルに泊まる牛山もまた、彼女に心奪われていた。いったい彼女は何者なのか?
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話のあらすじ
小樽を出発した杉元佐一(山﨑賢人)たちは、札幌へ辿りつく。宿泊先を探すが空きがなく、紹介された街の外れにあるホテルに宿泊することになった。
一足先にホテルへやってきていた牛山辰馬(勝矢)は、女将の家永カノ(桜井ユキ)を見るなり興奮し執拗に迫る。家永は何とかやり過ごしていたが、白石由竹(矢本悠馬)と牛山が遭遇しそうになると、床の落とし穴を作動させて白石を地下へ落とした。
何が何だか分からないまま困惑する白石が、地下室で見たものとは?
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【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話のネタバレ要約
殺人ホテルの女将・家永は刺青の脱獄囚で、人を殺して食らいながら若さと美貌を保つ、実は老人の男性医だった。
ホテルが大爆発を起こし、牛山が家永を救い出す。白石は牛山に呼ばれ、家永から聞いた次の刺青の行方を求めて日高を目指す。
その道中で立ち寄ったアイヌの村で、インカラマと出会い、アシㇼパは彼女を警戒した。
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話詳細なネタバレ
最強の用心棒
茨戸の冷たい風が川を渡り、橋の上で土方歳三 (舘ひろし)たちが静かに佇んでいた。時代の流れに取り残されたかのような古い佇まいだが、その眼差しは鋭い。やくざ者が絡んでくると、土方は微動だにせず、刀を抜き、一瞬で制圧。永倉新八(木場勝己)が何かするまでもなく、周囲はあっという間に静まり返った。
土方は倒れた若い男を見下ろしながら、不敵に笑い、「いいか、小僧。この時代、老いぼれを見たら生き残りと思え」とすごんだ。永倉がその横でふっと息をついた。「牛山をこっちに呼べばよかったか?」
土方は肩をすくめ、「新選組が二人もいるんだ。お釣りが来るだろう」と軽く返した。
彼らは、その後、賭場で大負けしたという男から、借金のかたとして刺青を受け取ったという話を、生き残りの奥山夏太郎(塩野瑛久)から聞いた。「日泥一家はもう壊滅した」と彼は言う。
気になって、土方たちは日泥一家の元に向かうことにした。現場に着いてみると、言葉通り、全員が死んでいた。驚いたのは、その死に様だった。抵抗の跡がまるでなく、全員が遠方から射撃されていた。そして、全員が急所に一発だけ撃たれている。
土方は慎重に現場を見回しながら、建物の中に入った。だが、その瞬間、銃声が響き、中にいた男は床に倒れた。
そこに立っていたのは尾形百之助(眞栄田郷敦)だった。そして「先に皮を手に入れた」と、まるで予定通りのことを成し遂げたかのように淡々と言う。
土方は尾形に、「どうしてここにいる?」と問いかけた。
「偶然噂を聞いてやってきただけだ」尾形は無表情で答え、彼の手には、脱獄囚の室井哲夫の刺青が刻まれた皮が握られていた。
尾形はその刺青を土方に差し出しながら、にやりと笑った。「腕の立つ用心棒はいらねえかい?」
殺人ホテル
札幌にようやく到着した杉元佐一(山﨑賢人)たちは、長旅の疲れを癒すために泊まる場所を探していた。街の外れにある「札幌世界ホテル」が評判だと聞き、そこへ向かうことに決めた。
同じ頃、牛山辰馬(勝矢)もそのホテルにやってきていた。女将である家永カノ(桜井ユキ)の姿を一目見るなり、彼はすっかり心を奪われた。「抱かせろ」と直接訴えた牛山の大胆な行動に、家永は驚きつつも、軽く受け流す。
間もなく、杉元たちもホテルに到着し、宿を取る準備を始めた。白石由竹(矢本悠馬)もまた女将の家永を目にすると、すっかりメロメロになり、その美しさに見惚れていた。
だが、家永には別の目的があった。彼女は各部屋の壁に設置された絵画ののぞき穴から、宿泊者たちの様子を覗き見ていた。白石には興味を示さなかったが、牛山の強靭な体には欲望を抱いていた。「あの強い体が欲しい」と家永は小声でつぶやいた。
白石が危うく牛山に見つかりそうになると、家永はすかさず罠を発動する。紐を弾くと床が突然開き、白石は落とし穴に落ちてしまった。
その後、白石は持っていたマッチを擦り、周囲を見回してみると、暗がりの中に家永の姿があった。彼は微笑を浮かべながら、冷たい目で白石を見つめ薬で自由を奪った後に拘束する。
家永は実は脱獄囚の一人だった。彼の体には、ほかの脱獄囚と同様に刺青が刻まれていた。家永は語り始めた。老夫婦に取り入ってこのホテルを乗っ取り、たくさんの業者に次々と別々の仕事を発注して、誰にも全体像を掴まれないまま、理想のホテルを作り上げたのだ、と。
「私の体に足りないものを、奪い続けるために…」家永は冷たく笑った。そして、アシㇼパ(山田杏奈)の目を欲した。
杉元たちはこの奇怪な状況に立ち向かわなければならなかった。
脱出
杉元と牛山が顔を合わせると、柔道の話になった。互いに手を握り合い、その力強さを確認し合う。袂を取り合ううちに、その強さを感じた牛山は、このままでは殺し合いになってしまうと察し、ふっと手を離した。
「気に入った。奢るぞ!」と言いながら、牛山は杉元たちを外に連れ出した。そして向かった先で、エゾシカ肉のライスカレーをご馳走してくれた。アシㇼパは一口食べると、「ヒンナすぎるオソマだ!」と感動の声を上げた。
牛山はビール瓶をそのまま持ち上げ、豪快にがぶ飲みしていた。その姿に杉元は呆れつつも、笑みをこぼした。
その後、牛山が部屋に戻ると、すぐに部屋に仕掛けられているからくりに気づき、自ら紐を引っ張って地下に落ちていった。そこには拘束された白石がいたが、牛山は白石を家永と勘違いし、襲いかかろうとした。だが、酔いが回りすぎた牛山は突然気分が悪くなり、その場で吐き出してしまった。
白石は、牛山が全く役に立たないことを悟り、自分の力で脱出を試みることにした。足を使って器用に腕の錠を外し、何とか自由を得た。
しかしその間も、牛山は家永に会いたい一心で、ベッドを持ち上げて扉をこじ開けようとしていた。その怪力に白石は呆れつつ、これ以上牛山に頼るのは無理だと判断し、先に天井の穴から脱出することにした。
地下の暗い空間に取り残された牛山は、必死に扉を開けようと奮闘しつつ、白石がすでにいなくなったことにも気づかず、ただただ家永に会いたい気持ちで突き進んでいた。やがて扉が開いた。
同物同治
その頃、家永はアシㇼパたちがいる部屋に忍び込んでいた。部屋にはガスが充満しており、アシㇼパは意識を失いかけていた。家永はアシㇼパに静かに近づき、「お前の目が欲しい…」と囁くように言った。
だが、その時、異変に気づいた杉元が即座に反応し、家永を蹴り飛ばして追い払った。家永はその場で苦しむ演技をしながら、状況を取り繕おうとする。
その時、白石が慌てて部屋の扉を叩く。「このホテルはヤバい!」と叫び、家永の正体を暴露した。家永はただの女将ではなく、患者を監禁し、血や肉をどうにかしていた怪医者の正体だったのだ。
杉元は驚きつつも、家永の若々しい容姿を見てその話を信じられなかった。しかし、家永は冷静に言葉を紡いだ。「結局人はないものねだり。欲深いものです。でも見て下さい。私は正しい」
家永は自分の体を指しながら続けた。「若さ、強さ、美しさ――他人の体を食べることで、私は全てを手に入れた。『同物同治』。私の体に足りないものは、持っている人を食べて奪えばいい」
家永はその言葉と共に、隠し持っていた注射器を2本取り出し、それを宙に投げた。注射器はアシㇼパに向かって落下し刺さりそうになったが、杉元が素早く反応し、自分の手に刺して防いだ。
その一瞬の隙を突いて、家永は隠し扉から姿を消し、逃げ出した。
男・牛山
物音に気づいた牛山は、壁を破って豪快に家永を追った。逃げる家永は、背後から迫る牛山と逆から来る杉元に追いつかれ、ついに動きを止めた。二人に挟まれた家永は、牛山も刺青の囚人だという秘密を明かし、杉元に向かって言った。「こいつも刺青持ちだ。どうだ、あんたが欲しい金塊に役立つだろう?」
その言葉で杉元をたきつけようとした隙をついて、家永は逃走し、ホテルを消そうと仕掛けを作動させた。建物全体が不気味な音を立て始めたその時、牛山と杉元は気づかぬうちに他の客の部屋に入り込み、そこで突然、柔道のような壮絶な戦いが始まった。
互いに一歩も譲らぬ攻撃。投げ技も絞め技も、互いにかわし合いながらぶつかり合う。牛山の強力な技に杉元も応じ、激しい肉弾戦が展開された。ついに、牛山が杉元を床に叩きつけた瞬間、仕掛けが作動し、杉元は地下へと落ちてしまった。
その頃、キロランケ(池内博之)の爆弾が爆発し、逃げようとしていた家永は瓦礫の下に押しつぶされた。地下に落ちた杉元は、迫り来る火の海の中で必死に逃げようとする。
一方、白石が杉元を探し出し、家永がやられたことを伝えようとしたその時、牛山が再び姿を現した。「刺青の写しをよこせ」と迫る牛山に対し、白石は冷静に応じた。「今はそれどころじゃない。銃砲店で待ち合わせだ」その場をしのぎつつ、牛山との対立は一旦保留された。
爆薬を置き忘れた白石が「爆発する!」と叫びながら逃げ出す中、牛山は瓦礫の下で苦しむ家永を見つけ、躊躇なく助け出した。
家永は牛山の力強い腕の中で、弱々しく囁いた。「鍛え続けてるあなたなら、わかるでしょ?若い頃は…力強くて美しかった。あのころの…最高の自分にしがみついたの」家永の瞳から涙が零れた。「あなたの完璧はいつだった?」
その瞬間、再び爆発が起こり、牛山は反射的に身を挺して家永をかばった。
外に出た杉元たちは、真っ黒になった建物を見つめ、騒ぎを聞きつけた住民たちの声が近づくのを耳にした。彼らは一旦素早くその場から姿を消した。
新たな情報
翌朝、瓦礫の中から牛山がゆっくりと立ち上がった。昨夜の爆発の影響で体中が汚れていたが、その姿勢には相変わらず力強さがみなぎっていた。
白石は銃砲店で待っていると、しばらくして牛山がやってきた。白石は辺見の刺青の写しを渡したが、牛山は不思議そうに白石を見つめた。「お前みたいなドジが、どうやって杉元の目を盗んで複製を作ったんだ?」
白石は眉をひそめ、「本物だよ。俺はあんたらのスパイだからな」と反論した。牛山は一瞬考え込み、静かにうなずいた。
その後、二人は病院へ向かい、家永と再会した。白石は茶化すように牛山に聞いた。「惚れたのか?」
牛山はむっとした顔で「ふざけるな」と言い返したが、続けて「助けたお陰でいい話が聞けた」と言った。
家永は語り始めた。一月前、ホテルに若い男と中年の男が来たという。家永は若くて美しい男を地下に監禁し、その血を奪おうと企んでいた。しかし、その若い男は喚き散らし、「俺と一緒に来た男は、あんたと同じ刺青を持っている。網走を脱獄した囚人だ」と言っていた。
家永は若い男を殺した後、ふと部屋を見に行くと、中年の男はすでに姿を消していたという。家永はその中年の男に見覚えはなかったが、若い男が言っていた話によれば、その中年の男は「日高に行って、ダンという名のアメリカ人に会う予定らしい」とのことだった。
「なぜこんな話を俺たちに聞かせた?」と不審そうに尋ねる白石。牛山は冷静に答えた。「お使いに行けってことだ」
白石はその意味を理解した。牛山は家永を連れて土方の元へ戻ることを決めていた。そしてその間に、白石には中年の男を追いかけ、その刺青を手に入れるよう命じた。
「日高で中年の男を探し出し、刺青を手に入れろ」と牛山が言うと、白石は渋々ながらその任務を受け入れた。
新たな展開が動き出し、白石は日高へ向かう決意を固めた。牛山もまた、土方との合流に向け、家永を連れて次の動きを開始した。
【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話の結末
杉元たちはホテルの瓦礫の中を探していたが、手がかりは見つからなかった。キロランケが聞いた話によると、消防や警察も死傷者は見つけられなかったという。
その時、白石が駆け込んできた。興奮した様子で「すすきので女の子から聞いたんだが、刺青の男は日高に向かったらしい」と情報をもたらした。
アシㇼパは即座に決意を固めた。「日高に行く」
だが、問題は資金だった。金がなくなってしまったため、杉元たちはまず苫小牧に住むアシㇼパの大叔父(宇梶剛士)を訪ねることにした。大叔父は彼らを迎え入れながら話をする。「この前、村に現れた不思議な女がいて、未来や過去が見えると言う。そのせいで、村のみんなが少しおかしくなっている」
杉元たちは村で大叔父の話す、インカㇻマッ(高橋メアリージュン)と対面した。インカラマッは不気味な笑みを浮かべ、「あなたたちは小樽から来たのでは?」と問いかけた。その通りだと答えると、彼女はまるで何かを見透かしたように言った。「何かを探しているのでしょう?」
インカㇻマッは狐の頭蓋骨を取り出し、占いに使うと告げた。「あなたの探し物が見つかるか、占いましょう」
やがて占いを終えると「不吉な兆候を感じるわ…」インカㇻマッは厳かに言った。
しかしアシㇼパはその言葉を一蹴した。「占いになんか従わない。私は新しいアイヌの女だから」
インカㇻマッは静かに微笑み、「そうですか」とだけ言うと、杉元たちに背を向けて去り際にこう言い残した。「探しているのは…お父さんじゃないですか?」
その後姿を見つめながら、アシㇼパは静かに呟いた。「イカッカラ・チロンヌプ…たぶらかす狐」彼女はその言葉に込められた意味を深く感じながら、心の中に静かに疑念を抱いた。
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【ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―】4話のまとめと感想
刺青の囚人である家永がやっていたホテルは爆破され、牛山に命を救われたという話でした。
今回の話はサブタイが「殺人ホテルだよ全員集合」なのですが、どういう意味かと思っていたら、ホテルに様々な仕掛けがされていました。それはかつてやっていた「8時だョ!全員集合」のような、大掛かりなセットを使ったドタバタ劇でした。お金がかかっています。
家永も辺見もとんでもない犯罪者なのですが、どうにも独特な“理”があるせいで、犯罪者なのにどこか魅力的に映ります。登場人物がみな、良い悪いは別にしても、確固たる思いがある人が多いので余計に面白いのかもしれません。
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