【滅相もない】7話のネタバレと感想をまとめています。
今回話をするのは高校時代に恋人が失踪してしまった女性。子供の頃に起きた事件をきっかけに、妙なことには首を突っ込まないようにしていた彼女だが、ある日、恋人の行方が分からなくなってしまい……。
【滅相も無い】7話のあらすじ
井口(中嶋朋子)は子供の頃、1つ年下の梅本と一緒に団地に住む奇妙なおばさんにちょっかいを出していた。ある日、おばさんは井口の家にやってきて、ゴミを捨てて欲しいと言ってきた。父親が諭して追い返すが、それから毎日やってきた。
1人で家にいた時、おばさんがやってきて電話が繋がらないから見て欲しいという。井口は好奇心でおばさんの家に梅本と一緒にいったが、結局電話は繋がらなかった。その数日後、おばさんはマンションから飛び降りた。井口は以来、妙なことに首を突っ込むのはやめようと思った。
高校生になった井口は、仲良しグループと毎日のように遊んだ。その中で三木という男子と交際する。ある日、三木が学校を休み、それ以来彼は学校に来なくなった。
井口も仲間も寂しく思ったが、1年も経つ頃には気にならなくなっていた。やがて井口はグループの別の男子から告白されるが……。
7話のプロローグ
1522年、エルハルト・ブレンツは叔父のニコラに気に入られ、ヴィッテンベルクでラテン語教師としての生活を始めた。叔父ニコラはエルハルトの生活全般の面倒を見ることを申し出、あらゆる面で支援した。
ある日、エルハルトが道を歩いていると、宙に浮かぶ穴を発見した。驚いたエルハルトはすぐに叔父ニコラにそのことを伝え、一緒にその場所へ向かった。しかし、再びその穴を見つけることはできなかった。
その夜、エルハルトは手紙を残して家を出て行った。手紙には次のように書かれていた。「あの不思議な穴を解明してみせるよ。もし解明することができたら、詳しいことを活版印刷でみんなに知らせたいと思ってるんだ」と。
この出来事は公式の文献に記録されておらず、出典も明確ではないため、広く知られていない。
【滅相も無い】7話のネタバレ
奇妙なおばさん
12月1日、金曜日。残すは井口と岡本のみであった。
「周りに穴に入ると言わずに入った人はいるのか?」と岡本がたずねた。井口は「私の周りには、見送り会まできちんとやっている人が多い」と答えた。
一方、岡本の周りには、まだ穴に入っていったという人はいなかった。「連絡する人を絞って連絡しているのかもしれない」と菅谷が言った。
井口が語り始める。小学生の時、井口はあまり考えずに行動していた。そんな井口の住むマンションには、有名なおばさんがいた。彼女は一階から大声で部屋番号を叫んだりするような人だった。
同じマンションに住む一歳年下の梅本という子がいて、2人でそのおばさんに返事をしたり、追いかけられたりしていた。梅本とは親同士が仲が良く、井口は梅本と一緒に登校するように頼まれていた。
ある日、そのおばさんが井口の家にやってきて「ゴミを捨ててくれないか」と言ってきた。父親が諭して追い返したが、この日を境に毎日古淵は、ゴミを捨てて欲しいと頼みに来るようになった。
またある日、井口が家に一人でいるときに古淵がやってきた。親からは1人の時にはドアを開けるなと言われていたが、目の前に立つ彼女に惹かれてしまい、つい出てしまった。「電話が繋がらないから見て欲しいんだ」と言ってきたので、井口は梅本と一緒に古淵の家に行った。
古淵はストーブを指差しながら、「出てくれないならあれに火をつけるつもりだった」と言った。井口が「誰に電話をかけたいの?」と尋ねると、古淵は「誰でもいいだろう」と答えた。さらに「じゃあ、なんでいつも部屋の番号を叫んでいるの?」と聞くと、「お前の好奇心に私は興味がないよ」と言われた。
結局、電話がかからない原因がわからなかったので、古淵に追い返された。その日、古淵はいつもより静かだった。
井口は怒られると分かりながらも、今日あった出来事を両親に話した。案の定、母は激怒した。
数日後、おばさんはマンションから飛び降りてしまった。最初、両親はそのことを井口に内緒にしていたが、どこからかその話を聞いた井口は、梅本を連れて飛び降りた場所に行った。そこは綺麗に掃除されていたが、梅本が染みのようなものを見つけた。それが本当におばさんの血なのかどうかはわからなかった。
この時、井口は初めて後悔を感じ、少しの間忘れられなかった。その染みはぼんやりとしていたが、血のように見えたという。井口はこれからは変なことに首を突っ込まないようにしようと心に決めた。
しかし、その時は「死体が見たい、死体が見たい」と言いながら、梅本と二人で見に行ってしまったのだった。
井口の青春
井口が高校2年生のころ、ほぼ毎日一緒に遊ぶグループが存在した。カラオケに行っては『閃光少女』をみんなで歌い、仲の良いグループで楽しい時間を過ごしていた。メンバー同士で付き合ったり、グループ外の人と付き合ったりもしていた。
井口は『Melody』をしんみりと友人が歌うのを聞きながら、交際していた三木と手を繋いでいた。しかしある日、三木が学校に来なくなった。この日を境に、三木は学校へ全く姿を見せなくなったのだ。
それから一週間が過ぎると、生徒たちの間に三木が失踪したという噂が流れ始めた。誰が言い出したのかはわからず、井口がメッセージを送っても既読がつかなかった。心配になった井口は三木の家を訪ねたが、母親も彼の行方を知らないと言う。引っ越したわけではなかったが、それ以上詳しく聞ける雰囲気ではなかった。
グループのメンバーたちは最初こそ寂しがっていたが、時間が経つにつれ、徐々に三木のことを忘れていった。1年が経つと、『ダンスに間に合う』をみんなで歌って盛り上がる井口の姿もあった。
井口はこう振り返る。「私も付き合っていた以上、悲しかったし、時々思い出して一緒に悲しんだりしていた。『何やってるんだろう、元気かな?』とか言い合ったりして。でも、私は本当はいなくなったわけじゃなくて、家にいると勝手に思ってました」
ある日、井口はグループの山下から「付き合わないか」と言われた。山下は「忘れて次の恋愛をしたほうがいい」と勧めてきた。しかし、井口は「別れるとも話していないし」と悩んだ。勝手に二人のことを決めていいのだろうかと考え込んでしまったのだ。
山下が「俺のことはどう思っているの?」と尋ねると、井口は答えに詰まった。「なしでもないけど、ありでもない感じでした」という井口は、すぐに梅本に相談した。梅本は「待ったほうがいいんじゃないかな」と助言してくれた。そして、バイト先などを調べてみると言ってくれたので、それまで井口は山下に返事をしないことにした。
しかし、井口と梅本は何の情報も得ることができないまま、時間は過ぎていった。
【滅相も無い】7話の結末
卒業式の日、井口のスマホに三木から「久しぶりに会えないか」とメッセージが入った。その時、みんなで『Hello, my friend』を歌っていた。会う約束をした日まで、井口は三木と連絡を続けたが、時折連絡が途絶えることがあった。
約束の日、何時間待っても三木は現れなかった。約束の時間から5時間が過ぎた後、三木から「後輩を使って俺のこと探ったのマジでダルい」と一通だけメッセージが送られてきた。
三木はあまり良くないバイトに手を出していたらしく、そのことで一時期少年院に入っていたという。井口と梅本が三木のことを探っていたため、よくないバイトのことがバレたのではないかと三木は思っていたようだ。そのことを他の友人にいったかどうかを、三木は探りを入れていた。その後、三木とは一度も会うことはなかった。
井口は「好きな人とずっと一緒にいられることって、ないんだなって思いましたよ。あんなフラレ方するとは…」と振り返った。
12月21日、木曜日。井口は三木が穴に入ったことを梅本から聞いて知っていたが、そのことは記録には残っていなかった。しかし、井口が穴に入った後、梅本も後を追うように入ったことは記録に残っていた。
【滅相も無い】7話のまとめと感想
ある日突然交際相手が失踪し、穴に入ったという噂を聞いて自分も穴に入った女性の話でした。
好奇心が強い井口は、子供の頃に奇妙なおばさんに興味を持ちます。しかしそのおばさんは自殺してしまい、井口は彼女の死に興味を持つ反面、二度と変な事に首を突っ込まないことにしようと誓います。
だからか彼が失踪しても、井口は執拗に探そうとはしませんでした。探したら変な事になるかもしれない、最悪おばさんのように死んでしまうかもしれない。井口がそう思ったかは分かりませんが、とにかく探しません。
後に少年院に入っていたらしいということが分かりますが、それも本当か嘘かは分かりません。なぜなら井口は二度と、彼に会うことがなかったので、真相を確かめることができないからです。
穴に入った記録がある人とない人、その違いはなんなのか?単純に記録していなかったというだけの話なのか?次回最終回ですが、きっと何もわからずじまいな気がします。