【下剋上球児】9話のネタバレと感想をまとめています。
南雲と賀門の師弟対決が始まる。共にエースをベンチに温存して開始した試合は、越山高校のエラーの連続で星葉高校に先制されてしまう。山住がケガでベンチにいない中、さらなるケガ人が出てしまい……。
【下剋上球児】9話のあらすじ
三重県大会準決勝は南雲脩司(鈴木亮平)率いる越山高校と、賀門英助(松平健)率いる星葉高校の師弟対決となった。南雲は先発をエースの犬塚翔(中沢元紀)ではなく、根室知廣(兵頭功海)で行く事に決めた。対する星葉高校もエースの児玉拓海(羽谷勝太)はベンチスタートだった。翔が先発でないと分かると、犬塚樹生(小日向文世)はキレて自宅に帰ってしまった。
1回の表、根室が投げた第1球目はデッドボールだった。選手たちがベンチから声をかけても、スタンドの星葉高校の応援演奏にかき消されて届かない。それでも根室は気持ちを切り替え、なんとか投げ続けた。
簡単なキャッチャーフライに打ち取ったと思ったが、日沖壮磨(小林虎之介)は落球してしまう。そして星葉高校の4番バッターである江戸川快斗(清谷春瑠)が、外野フライを打って1点先制されてしまう。
その頃、山住香南子(黒木華)は横田宗典(生瀬勝久)に連れられ、病院で検査の結果を待っていた。様子を伝えようとする横田に山住は、何ともないと伝えるように頼む。
壮磨は自分が打った球が原因だとベンチで話すと、南雲は今と先のことだけ考えろと集中を促した。さらに沈んでいる弟の様子に気付いた誠(菅生新樹)が、スタンドから声をかけると壮磨は気持ちを切り替えた。
1対0のまま迎える4回の表、根室は何とか追加点を取られないでいた。だが、選手たちはエラー続きだった。失点はしないで済んだが、ベンチに戻って来た選手たちを南雲は挑発し、一触即発となってしまい……。
【下剋上球児】9話の見逃し配信
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9話のネタバレ
鬼の南雲
戻って来た選手たちに南雲脩司(鈴木亮平)は「なんか、つまんない試合してんな」と言った。さらに南雲は「お前らザン高か?残念のザン高か?」と挑発を始めた。久我原篤史(橘優輝)がこれでも必死にやっていると反論すると、「必死かどうかは人が決めんだよ!自分で自分の天井決めんな。後ろ向きに試合してんじゃねえぞ」と喝を入れた。
病院で検査の結果、山住はろっ骨にひびが入っていたことが分かる。しかし山住は野球の経過が気になり、病院の待合室で球児たちの試合を見守っていた。
4回の裏、越山高校の攻撃は日沖壮磨(小林虎之介)からの打順だった。壮磨は南雲の挑発に苛立ち、バッターボックスでも文句を言っていた。打って南雲を見返してやる、そう思って初球を打つとヒットとなり、ノーアウト2塁のチャンスが生まれた。
続く楡伸次郎(生田俊平)も点を取って南雲を見返すとムキになり、ヒットを打ったことで同点に追いついた。南雲の挑発により、選手たちが奮起した結果だった。
1対1で迎えた6回の裏、星葉高校はエースの児玉拓海(羽谷勝太)をマウンドに上げる。ようやく引きずり出したと喜ぶ南雲は、ここからが本当の勝負だと選手たちを叱咤する。
児玉の速球対策の練習を選手たちはしていた。その結果、1アウト1塁3塁のチャンスを作り出して、4番の中世古僚太(柳谷参助)に打順が回ってきた。
ベンチで控えていた犬塚翔(中沢元紀)は、中世古に向けてあえて長打を狙えと声をかける。強打者の中世古の打席に、誰もがヒッティングでいくだろうと考えていた。
児玉が球を投げようとした瞬間、中世古はスクイズをするためバントの構えに変える。星葉バッテリーは急いで球を外そうとするが、中世古は外れたボールに食らい付いてバットに当てた。ボールは転がりその隙にランナーがホームに帰って1点を追加し、ついに逆転に成功した。
強い気持ち
8回の表、1対2で越山高校が1点リードしたまま試合が進む。根室は既に107球投げていて、球に衰えが見えてきていた。バッターボックスには4番の江戸川の場面、南雲は交代か続投かの選択を迫られる。
南雲はタイムを取り、翔を伝令に送った。根室は翔に「負けたくない。この先に進みたい」と言い、「そうやんな」と翔は拳で根室の胸を叩いた。
星葉の監督の賀門英助(松平健)は、南雲は正々堂々勝負してくるから敬遠はしないと踏んでいた。再開すると根室は急にサイドスローで投げてきた。呆気にとられた江戸川は追い込まれてしまう。
事前に翔は根室に江戸川は追い込まれると気負うので、高めのストライクを振らせたらいいとアドバイスしていた。根室は今度はオーバースローで投げ、翔の助言通りに高めの球でフライに打ち取った。
根室の好投に翔は心から喜んで笑い、その様子を自宅のテレビで見ていた樹生も喜んだ。
当初少なかった越山高校の応援席も、次第に人が集まってきて埋まる。美香(井川遥)が作った越山高校野球部がここまで来た軌跡の動画がSNSで拡散され、人々の目に留まったからであった。
アクシデントと野次
8回の表、児玉の打った球を追いかけて、楡と久我原が交錯しヒットになってしまう。その隙に3対2と逆転されてしまった。ぶつかった楡の頭からは流血し、久我原は倒れたまま起き上がらない。担架で医務室に運ばれた久我原に治療を受ける楡が「グランウンド戻ろうよ」と声をかけると、久我原も「戻るで…」と弱弱しくも応えた。
2人の治療をするため、試合は中断される。やがてスタンドから南雲に向かって「ニセ教師」と野次が飛んだ。それを聞いたスタンドにいた野原舜(奥野壮)はキレ、観客同士で揉め始めてしまう。
ざわつくスタンドに壮磨もベンチから飛び出してしまうが、南雲は必死に壮磨を「頼む」と言いながら止めた。
すると賀門がベンチから出て、揉めている観客たちに向かい「うちを応援してくれてありがたい。感謝してます!グラウンドに出る者、ベンチに控える者、応援する者、みんな真剣です。どうか大人として、失望させないでいただきたい!」と告げた。その言葉にスタンドからは拍手が起き、揉めていた両者は離れた。
楡は治療を終えて戻ってきたが、久我原は大事を取って救急車で病院に運ばれた。謝る楡に南雲はお前は悪くないと諭し、ベンチの椿谷真倫(伊藤あさひ)に「いけるか?」と声をかけた。
外野なら自分よりもっとうまい奴がいると言いかけた椿谷だが、南雲は「うまいか、下手じゃない。空気変えてくれ」と頼んだ。その言葉に椿谷は深くうなづき、久我原の代わりを引き受けた。
「何があっても諦めんな。絶対後ろ向きになるな。負けるなら全員揃っている時だ。2人も欠けてる今じゃない」と南雲は部員に声をかけて送り出す。
8回の表、3対2と星葉高校の1点リードで再開する。椿谷は守備につくなり、「ザン高しゃんとせえ!甲子園行くんちゃうんか。勝つー!」大きな声を出した。それを聞いた部員たちもみんな声を出し始めた。
南雲の狙い通り、椿谷によって空気は変わり、この後の追加点を許さなかった。
試合終了
久我原は山住がいる病院へ運ばれた。山住が久我原に声をかけると、彼は自分のことよりも山住のケガが気になっていた。久我原の母親もかけつけ、診察の結果を知らされる。頭部には問題なかったが、軽い熱中症もあるし頭を打ったので、できれば48時間は安静にするよう医者に言われる。
もし、今日の試合を勝ったら決勝戦は明日だった。母親は決勝戦は休ませますと山住に告げると、久我原は病室を飛び出して試合の中継をしているテレビを見に行ってしまう。
9回の裏、3対2で越山高校の攻撃が始まる。先頭バッターの椿谷は、ファウルで粘るが最後は三振に倒れる。次の壮磨は初球を狙い打つが、サードライナーになってしまった。
2アウトで3番の楡に打順が回ってきた。レフト前にヒットを打ち、4番の中世古に繋ぐ。中世古は球を見極めてファーボールで塁に出る。
2アウトランナー1塁、2塁のチャンスで南雲は代打を告げる。「証明してこい」と翔に声をかけて送り出した。代打の翔はプレッシャーからか、ボール球を空振りしてしまう。根室が思わずベンチから「翔!甲子園行くんだろ!打て!」と檄を飛ばした。
2球目はファウルになり、2ストライクに追い込まれる。児玉が投げた3球目、翔の振ったバットに球は当たり、右中間を破るヒットとなった。
楡が戻ってきて同点となり、中世古が戻ってきて逆転する。翔がサヨナラの2点タイムリーヒットを打ち、試合は3対4で勝利した。選手たちはみな喜び、翔に抱きついた。
打たれた児玉を迎える賀門は「胸張れ。ありがとう」といって抱き寄せると背中を叩いた。病院で試合を見ていた久我原も山住も共に涙を流して喜んだ。
両校の選手が整列して挨拶を終えると、翔は児玉と江戸川と肩を抱き合い、互いの健闘を讃えた。
9話の結末
試合後、南雲に賀門が声をかけて呼び止める。「おめでとう」と賀門が告げると「素晴らしい試合をありがとうございました」と南雲は感謝した。
そして教員免許の話を南雲が切り出して謝罪をすると、賀門は「これからもついて回るだろうが、負けんじゃねえぞ」とエールを送った。
賀門は越山がどうしてここまで強くなったのかを聞くが、南雲も自分でもよく分からなかった。しいて言えば練習試合が多いぐらいだと答えた。それを聞いた賀門は「甲子園は強豪私学のためだけにあるわけじゃねえ。お前らのようなチームが行くことが必要なんだ」と励ました。
そして伊賀商対策を教えてやる、と言って賀門はメモを渡す。さらに明日の決勝戦、越山のスタンドにうちのブラスバンドと応援団を入れてやってくれないかと頼んできた。賀門の気遣いに驚いた南雲だったが快く受け入れた。
「明日も勝て。今度こそ甲子園を見てこい」と賀門に言われた南雲は、学生時代の気持ちが甦る。「お前も日本一の下剋上なんだろ?」と笑って告げる賀門に「先生、ありがとうございました!」と深々と頭を下げて感謝をした。
樹生は校長の丹羽慎吾(小泉孝太郎)に越山町にとって、稀に見る一大事だと言われて呼ばれる。校長いわく「このままだとうちの野球部は、優勝しても甲子園にはいけません」と伝えた。
【下剋上球児】9話のまとめと感想
南雲と賀門の師弟対決は、越山高校のサヨナラ勝ちで終わったという話でした。
山住が病院に運ばれただけでなく、久我原も運ばれてしまいます。すんなりと勝って終わらず、所々にハラハラさせる演出を入れてくるのがこのドラマの特徴でもあります。幸い山住も久我原も大怪我ではないようなので、決勝戦には来るのではないかと思います。
南雲が選手たちに厳しいことを言ったり、挑発をしたりしますが、それもこれも選手たちの性格を知った上で奮起させるためです。後ろ向きに考えるな、諦めるなとその都度叱咤します。そしてもう駄目かもしれない、そんな雰囲気になった時、控えの選手たちが声をかけて支えました。
そんな南雲の師匠である賀門もまた、南雲が尊敬するだけあっていいところを見せてくれます。南雲がニセ教師と野次られた時、賀門が観客席に向かってお願いしたり、最後は南雲を教え子の生徒として接したりします。懐が深い人物です。
最後にどうやら予算が足りないため、甲子園に連れていけないという問題が浮上し、犬塚家の資金を当てにするような展開になりそうです。次回は最終回になります。どうやって終わるのかが楽しみです。