【相棒20】15話「食わせもの」のネタバレと感想をまとめています。
風間杜夫さん演じる以前登場した詐欺師・平井が出所し、管理人を務めるマンションで転落死体が発見されます。同じ頃、マンションで荷物が紛失する事件が発生し、不審な2人組が現れ……届いた荷物の行方は誰の手に？
【相棒20】15話のあらすじ
【第15話120秒PR】
— 相棒 (@AibouNow) February 7, 2022
いよいよ今週放送✨#相棒 season20
第15話『食わせもの』
2月9日(水)よる9時
伝説の詐欺師が再び登場💥
全てを疑え‼️だまし合いの攻防戦⚡️
複雑に絡み合う”嘘”と”事件”を暴く#水谷豊 #反町隆史 #風間杜夫 #aibou
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都内マンションで男性の転落死体が発見され、事件現場を映す動画を見た青木（浅利陽介）はかつて自分を騙した詐欺師・平井貞夫（風間杜夫）が映りこんでいることに気付いて右京（水谷豊）に伝える。
平井は右京に逮捕された後に出所し、今はそのマンションで管理人をしていた。そこにマンションの空き室を利用した、荷物の受け取りをしている工藤丈治（玉置孝匡）と相川達彦（垣雅之）という2人組の男がやってくる。
だが、置き配指定していた荷物はどこかへ消えていた。騒ぎを聞きつけた隣室の桜田成一（樋浦勉）が男たちに苦情を言うと、娘・美月（関谷奈津美）が止めに入り何事もなく終わる。
2人は帰り際、平井がいるのに気付いて足を止める。工藤は平井と同業者の詐欺師で、荷物のことについて打ち明ける。
中身は覚せい剤だと言う工藤、それを相川が暴力団に運んでいたのだ。物がなくなってしまっては、自分たちの身が危ないため何としても荷物を探し出す必要があった。
そこで、平井を巻き込み荷物の行方を捜させるが……。
【相棒20】15話のネタバレ
本物の詐欺師は一体誰か？二転三転して意外な結末にたどりつく、最後は社会派で締める回です。
平井に聞き込み
青木から動画を見せられた右京さんは、思うところがあるようで平井のマンションへ向かいます。
平井から遺体の発見状況を早速聞き出します。発見時には既に息絶えていたということ、夜明け前に飛び降りたということ、落ちたのは屋上だということを聞きます。
その屋上の手すりに乗り越えた時の靴跡が残ってため、自殺だと現場検証をした警察は判断したそうです。
亡くなった人物はここの住民ではなく、身元不明の遺体だということでした。
では、防犯カメラの映像は見たか？と右京さんが問います。このマンションは築40年近くたっている、年季の入った建物なためかカメラは入り口とエレベーターにしかありません。
平井は1ヶ月前から管理人になったばかりだということです。右京さんは平井からさらに話を聞きだそうとしていると、そこに桜田親子が通りかかります。
少しボケ気味の父と優しい娘、平井はどうやらこの娘の美月に気があるようです。
不審人物が出入りするようなこともなかったという平井。住民たちは彼が前科者だとは知らないようで、刑事が来ているとバレたら困ると慌てていました。
別の遺体
マンションで転落死が起きる前、身元不明の刺殺体が発見されます。心臓付近を刺されて死亡したその遺体は、体に刺青が入った遺体でした。
やがて判明した身元は目黒昭夫という仕入れた覚せい剤を末端の売人に売る、いわゆる“中卸”を生業としている男でした。
どうやら暴力団を介さずに直接元売から仕入れていたらしく、それで揉めて殺害されたのではないかと角田課長が言います。
置き配の荷物である覚せい剤の行方が分からない今、工藤たちの末路を予測しているかのようです。
右京さんの本当の狙いとは？
右京さんと冠城は地元の不動産屋にあのマンションのことを聞きに行きます。
立地から考えるとお得な物件にも関わらず、不動産屋はあまりおすすめしませんでした。なぜなら、管理人がコロコロ変わるからだと言います。
管理人が居着かない物件は、管理会社がいい加減だそうです。給料が相場よりも安いからいい管理人が来ないと言います。
また、住人も問題があるようで、ゴミ出しはいい加減、敷地内でスケボー乗り回していたりすると、近隣からも苦情がひっきりなしなマンションです。
その流れで教えられたある情報に、右京さんは興味を持ちます。それは、桜田の家で2ヶ月前にボヤ騒ぎがあったということです。それをきっかけに娘がやってきて同居することになったそうです。
「これで話のつじつまが合ってきました」と言う右京さん。本当は何を探っているのか？冠城も怪訝にします。
そして、青木に連絡して年末に六本木で起きた「闇カジノ偽装摘発事件」を調べて欲しいと言います。
さらに転落死体の身元がそろそろ判明する頃だろうと、所轄にあたってみることにしました。
闇カジノと転落死に何の関係があるのか？右京さんは追々説明すると言って詳細は語りません。
右京さんたちが所轄に話を聞きに行くと、転落遺体の身元が判明しました。家族と連絡が取れたらしく、職場でトラブルがあって休職中だったと言います。
事件性に関しては特にないようで、あのマンションとの関わりもありませんでした。
荷物の行方
置き配で届いた荷物が紛失したことで、工藤と相川は焦っていました。中卸の目黒が殺されたように、自分たちもああなると。
2人が公園で桜田親子を見かけた際、父親の首にネックレスがかかっているのを見つけます。それは、荷物の中に入れたぬいぐるみの首にかかっていたものと同じでした。そのぬいぐるみの中に覚せい剤を入れて発送していたのです。
荷物を盗んだのは桜田に違いない。相川はその場で問い詰めに行こうとしますが、工藤は騒ぎを起こすとこっちもまずいと言って止めます。
そこで、工藤は管理人の平井に頼み、水道業者を装って桜田の部屋に入り込む作戦を立てます。
平井は管理会社の指示で来たと言いながら中へ入り、その隙に工藤が荷物の隠し場所を探します。しかし、ぬいぐるみも覚せい剤も見つかりませんでした。
異常はなかったと言いつつ、洗面所の水栓が緩んでいたので直しておいたといって部屋を後にします。そこに同じ住民の村山佳枝が出くわし、うちも直して欲しいと騒ぎ出します。適当なことを言って何とか平井たちは逃れました。
荷物を盗ったのは美月かもしれないと工藤は言い始めます。今夜中にブツを渡さないとこっちの身が危ないので、定時を過ぎたら防犯カメラのスイッチを切れと平井に命じます。
工藤は平井はもう水道点検詐欺の仲間だと言い、警察にたれ込むなよと釘を刺します。さらに相川は人を殺していると脅してきました。
平井の葛藤
平井は防犯カメラを切ることに悩みます。せっかく得た仕事がなくなってしまうし、美月たちが工藤に襲われるのではないかと心配していました。
何度も防犯カメラのスイッチに手を伸ばしてはやめていると、やがて約束の時間が近付いてきました。
悩みに悩んだ平井は突拍子も無いことを言い出します。「そうか！駆け落ち！ここは逃げの一手だ！」と、美月と一緒に逃げようと考えたのです。
脳内で美月とのラブロマンスが再生されている平井のもとに、「いけませんよ。また犯罪に手を染めては」と右京さんが冷や水を浴びせます。
驚いた平井は何もしていないと反論しますが、どこか落ち着かない様子です。そこで右京さんが桜田の家で何か問題が起きているのでは？と聞きます。なぜなら、佳枝があそこの家だけ直すなんてズルいと怒っていた話を聞いたからです。
平井は事の顛末を話し始めますが、右京さんに突っ込まれる度にしどろもどろになります。何とか追い返そうとすると、最後に右京さんはなぜ桜田の部屋だけ調べたのかと聞きます。犯罪に関わるようなことでもあったのではないかと。神に誓ってそれはないと平井は告げました。
その後、平井は工藤に刑事が二度も訪ねて来たから今日はやめたほうがいいと連絡します。追い込まれている工藤はそうはいかないと言いますが、平井はそこである提案をします。
それは、親子に金を渡してブツを取り返すという作戦でした。
作戦決行
作戦の内容はこうです。桜田親子がいつものように散歩に出かける公園で、ブツの入った包みを落としたらそれと同じ包みを落とします。工藤は包みを拾い上げて、金の包みとすり替えて渡すというものでした。
作戦当日、桜田親子を遠巻きに工藤は見張ります。すると、佳枝がやってきて親子に絡み始めました。公園清掃のボランティアスタッフが、彼女を連れ出してくれたお陰で何とかなります。
そして美月が包みを落としたのを見て、工藤がすり替えた包みと交換し終えます。そのまま帰ろうとした工藤の前に、公園ボランティアの2人が立ちはだかりました。
故意にすり替えたのなら窃盗罪だと告げる2人は、変装した右京さんと冠城だったのです。
その場で工藤を取り押さえて包みを回収し、中を開けると「特命係」と書かれた砂糖の袋でした。すべて右京さんの作戦だったのです。
取り押さえた工藤を連れて行こうとしていると、スケボーに乗った男が近付いてきます。平井は何かを察して美月の前に立ち塞がりました。
ナイフを取り出した男と揉み合いになる平井。そこに捜査一課の面々が現れて取り押さえてみると、運び屋の相川でした。
平井が裏切ったと憤る工藤、右京さんは桜田を襲うのは約束と違うのでは？と指摘します。そんな事だろうと思って、捜査一課と連携して備えていたのです。
自分が助かるために昔の仲間を売るとは見損なったという工藤に右京さんは、平井は自分のためではなく桜田親子を守るためだと反論します。
実は右京さんが訪ねたあの日、平井は全てを打ち明けていたのです。そこでこの作戦を思いついた右京さんが、平井に頼んで工藤に伝えて作戦を実行したのです。
「詐欺師がカモられちゃおしまいか」工藤はそうつぶやいて連行されました。
【相棒20】15話の事件の真相
全てを終えた平井は桜田親子に、自分は警察と一緒に行くんでと伝えます。そこに青木から右京さんへ連絡が入ります。
右京さんは全ての確証が取れたため、事件の真相について語り始めます。荷物の行方を知っているのは、美月こと梅田真知だと彼女に語りかけます。
右京さんは青木が見せた動画を見て、平井だけでなく真知の顔にも見覚えがあると思っていたのです。そこで、平井に探りを入れるふりをして真知のことを調べていたのです。
真知は3ヶ月前の闇カジノ偽摘発事件を起こした張本人だったのです。カジノに摘発に入る真知を映した防犯カメラ映像を見せて突きつけます。
真知は成りすまし詐欺の常習者だったのです。しかし、彼女はシラを切り自分ではないと主張します。
警官になりすましたのは失敗だと冠城は言います。なぜなら、警察はメンツを潰されるのを何よりも嫌うからです。
真知は事件を起こした後、捜査の手を逃れるために別人に成りすます必要がありました。そこでたまたま桜田の家でボヤ騒ぎがあったのを聞きつけ、娘と音信不通である事実を突き止めます。以来、真知は美月に成りすますことにしました。
証拠は顔認証システムで真知だと特定できたことです。さらに、本物の美月とも連絡がつきました。
荷物の隠し場所はどこなのか？それは、父親が乗る車椅子のクッションでした。荷物に入っていた人形と段ボールは公園に廃棄し、ブツだけをクッションに隠していたのです。
【相棒20】15話の結末
全てお見通しかと観念した真知はついてないなと言い、平井が詐欺師のくせに人がいいからだましているの気が咎めたと言います。
盗った荷物を渡すよう右京さんが言うと、突然桜田が「娘に手を出すな！」と怒ります。車椅子のクッションから荷物を取り出そうとかがむ真知を抱き締めながら、どこにもやらないと離しません。
真知はもうお芝居しなくていい、娘の顔が分からないほどじゃない事は気付いていたと、桜田を諭します。そして、本当の娘と仲良くしたほうがいいと伝えました。
桜田は「偽者で何が悪いんだ？」と言い、警察が余計なことをしなければこの先もうまくやれたんだと悔やみました。それを見ていた平井は、素人さんにまでだまされていたのかと自嘲しました。
1人で車椅子で帰ろうとする桜田を心配した平井は、部屋まで送っていってもいいかと右京さんに聞きます。右京さんは「ここでお待ちしてます」と答えて許可しました。
その姿を見つめる真知は「お父さん」と桜田に声をかけて見送りました。
いつものようにこてまりで飲む右京さんたちは、桜田の芝居は見抜けなかったと話します。そして、平井は恐らく起訴猶予なので管理人の仕事を失うことはないだろうと言います。
冠城は平井は仕事は失わなかったが恋を失ったと。なぜなら平井は美月に本気で惚れていた、片思いだけどと付け足しました。
【相棒20】15話のまとめと感想
詐欺師を欺く右京さんと、それをも欺く独居老人の話でした。
話は主に詐欺師の話なのですが、最後に独居老人の悲しみを訴える社会派な部分を入れてきます。遠くの肉親より近くの他人のほうが、桜田にとっては心地よい存在でした。
桜田は偽者だって構わない、楽しくやっているのだからと、全て知った上で気付かぬふりをしていました。
自分が娘ではないことに気付いているとは、真知も薄々気付いてはいましたが、まさかそこまでとは思っていなかったようです。
偽りの幸せな時間は右京さんの正義によって儚く終わります。そして平井の恋心も同時に終わらせました。
もっとも、娘ぐらい年の離れていそうな美月に恋する平井も正直どうなのか？よっぽど桜田のほうが、美月を大切に扱っていた気がします。
同じ女性を愛した桜田へのはなむけのように、平井は車椅子を押して行くようにも見えました。
次回は一週お休みして2月23日21時から放送予定です。
仕事よりもっと大切なものをなくしました。恋です。