【ソロモンの偽証】7話のネタバレと感想|無実を裏付ける決定的な証言

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WOWOWドラマ版【ソロモンの偽証】の7話のネタバレと感想です。

大出が有罪方向に傾く中、涼子は段々不安になってきます。もし、彼が無罪だったら?と、裁判を続けることの恐怖が大きくなってしまいます。そんな中、大出が無実であると証明する、決定的な証言をする人物が現れ……。

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【ソロモンの偽証】7話のあらすじ

大出俊次(坂東龍汰)に不利な証言をする証人が次々と現れ、藤野涼子(上白石萌歌)は検察側でありながらも徐々に不安に駆られていく。校長の津崎正男(小林薫)に裁判を続けることの恐怖を語り、校長はその苦悩に感化され大出勝(田中哲司)から渡されたデータの扱いに悩む。

警察でも勝の取り調べは続き、息子を守ろうともしない様子に藤野剛(髙嶋政宏)はある推理をした。裁判を妨害したのは、24日の夜のことを詮索されたくなかったからではないかと。

証言台に立つ証人たちの心の奥底に眠る感情を、表に引きずり出すことで争われる裁判。誰もが疲弊し困窮し始める。その終止符を打つ証言が裁判の行方を決定づけるが……。

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【ソロモンの偽証】7話のネタバレ

証言台に立つ人たちのドロドロとした感情が、次々と出てくる回です。そして大出の疑いが白黒ハッキリつきました。

仲間の偽証

前回終わりに大出が柏木を殺害したところを見たという、大出の子分である井口が反旗を翻して証言します。

神原 今まで知っていたのに黙っていたのは仲間だからか?
井口 そうだよ。

神原 いつも子分扱いされてムカついていたから、仕返しに嘘の証言をしたのでは?
井口 ムカついてた。コイツが逃げられないように証言しにきた。頭イカれてる、もううんざりだ。

神原 なぜ苦しめたかったのか?
佐知子 息子は子供の頃から父親に暴力をふるわれていた

神原は井口の証言は偽証であり、個人的な恨みから陥れようとしているだけだと判断しました。

その後、樹理に井口と橋田が本当に関わっているのか、涼子は茂木立会いの元で聞きます。すると樹理は2人が関わっていようがいなかろうが何だっていい、大出がやっていることさえ証明できればと適当なことを言い出しました。

警察の見立て

大出の父・勝が涼子の父・剛に取り調べを受けます。裁判で息子が有罪になりそうだと剛は切り出し、勝の反応を見ているとあまり興味がなさそうだと確信します。

そこで、子供がどうなるのか気にしていないのに、なぜ裁判を妨害しようとしたのか?と矛盾を突きます。それは議員秘書との謀議が24日の夜にあったからではないかと推理します。そして、何らかの形で息子も関わっているのではないかと追及しました。

裁判を妨害した理由、それは24日の夜のことを詮索されるのが嫌だったに違いないと指摘しました。

大出のアリバイが証明されると同時に、勝の疑いは罪に変わります。父親は息子を守るよりも保身に走ったということです。

校長の葛藤

大出の会社の顧問弁護士である風見が校長に会いに来ました。要件は勝から預かったデータを渡して欲しいということでした。校長は勝が保険金詐欺以外にも罪を犯しているのか、話してくれないなら渡さないと拒みます。

風見は校長は共犯だと聞いていたのにと驚きました。共犯とは何のことかと問うと、学校内裁判を妨害したことについて言います。別の問題だと主張する校長に、別じゃないと反論する弁護士。やがてデータの内容について教えます。

24日の夜、大出宅に知られてはいけない客が来て、データに入っているのはその時の会話を記録した音声データだと教えました。大出が裁判を妨害したのは、その時の客のことを知られないようにするためだったと明らかになります。

黙って返せばあなたも安全だと交渉する弁護士に対し、生徒のアリバイを証明できるのに見殺しにできないと校長は反論します。なら、自分の立場と引き換えにするのかと問われ、校長は風見を追い返しました。

保身か生徒を守るか、校長の中で葛藤が始まります。

兄の偽証

裁判は5日を迎え、柏木の兄、宏之が証言台に立ちます。5ヶ所の公衆電話から自宅へ電話した件についてです。

涼子 家族がスマホを持っているのだから、そこに電話すれば良かったのでは?
宏之 そう思います。

涼子 5ヶ所は被害者にゆかりがある場所があるのか?
宏之 ありません。

涼子 自殺に相応しい場所とは思えない。目撃証言も顔を見たとは言っていない。被害者が電話した証拠にはならない。5件の電話は誰からだと思う?
宏之 被告人です。弟を呼び出して危害を加えようとした証拠だと思う。

涼子に代わり、今度は神原が兄に尋問します。

神原 あなたは裁判の前から弟は被告人に殺されたと言っているがなぜ?
宏之 弟は自殺するような奴じゃなかったから。

神原 そう言い切れるほど、弟のことを知っているのか?家を出たのは弟から離れたかったからでは?
宏之 何を言っているのか?

神原 以前、弟から聞いた。弟は病弱で両親から溺愛されていた。そんな弟を憎んでいたのでは?昔、弟を殴ったことがあるようだが?
宏之 違うよ!

ここで柏木兄弟の回想が始まります。弟は幼い頃から病弱で、両親は弟につきっきりでした。ある日、兄の野球の試合を弟が病になったので見にいけないと両親が断ります。すると兄はまたかと怒り、両親は「兄なんだから我慢して」と説き伏せます。

またある日、弟の誕生日を両親と弟の3人だけで祝います。遅れて野球から戻ってきた兄は、それを遠巻きに見ていました。

やがて兄のフラストレーションは爆発し、弟に「仮病だろ」といちゃもんをつけ始めました。弟はそんな兄に関わらず無視していると、兄はキレて弟に馬乗りになって殴ってしまいました

神原 ろくに会話もしていないのに自殺なんかしないと思うのはどうしてなのか?根拠のない証言なら撤回してくれ。
宏之 自殺で終わったらまた両親が勘違いする。弟は特別な人間じゃないのに。

神原 つまり弟が他殺であって欲しいという願望だったのか?
宏之 違う。あいつが自殺なんてするわけない。何があったって自分が生き残るような奴だから。みんな卓也の本性を知らないんだよ!

結局のところ、兄は自殺だと両親がまた弟を特別視してしまうので、他殺であって欲しかったため偽証したのです。

元美術教師の偽証

裁判は6日目となり、再び元美術教師の丹野を証人に呼びます。

涼子 先生はどういう高校生だった?
丹野 目立たない空気みたいな存在だったが、心では色々考えているような生徒だった。

涼子 柏木に似ている?
丹野 そうですね。

涼子 もしかして先生は、昔の自分に柏木を重ね合わせているのでは?こないだ柏木の気持ちを解説していたのは、自分の気持ちだったのでは?
丹野 そんなことは……。

涼子 絵に専念したいと言って教師を辞めたが、コンクールの結果が全て落ちたら絶望すると思う。自分の絵の価値が分からない世間に見切りをつけて、人生を終わりにしようとしていたのでは?自分もそうだから柏木もそうだと思ったのでは?
丹野 そうかもしれません。生きていても意味がないと死のうとした。亡くなった柏木君の口を借りて、愚かな世間を批判したかったのかもしれない。

涼子 柏木は自殺だと思うか?
丹野 分かりません。

丹野は自分が死にたかったため、先に自殺した柏木の口を借りて世間を批判したかったので偽証したのです。

前回は柏木が自殺だったと思うと言っていた丹野は、涼子に心を見透かされた結果、分からないと証言を変えました

その後、涼子は人の奥底を引きずり出して、大出に有罪の判決を出したとしても、もし無罪だったらと思うと怖いと校長に話します。裁判で疲弊し始める生徒たちを見て、校長の心境に変化が訪れました。

大出の被害者の証言

裁判が再開され新たな証人として、増井という他校の生徒が車椅子に乗ってやってきます。彼は以前、カラオケボックスで部屋を間違えたために、大出にボコボコにされて病院送りにされた人物です。その結果、後遺症が残るかもしれないという状態でした。

涼子 警察に被害届は出しましたか?
増井 いいえ。両親が大出の父親に脅されて出していません。殺されると思いました。こいつは人を殺すことを何とも思っていない、そういう人間だと証言しにきました。

神原 前から被告人を知っていたか?
増井 いいえ。

神原 その場で挑発するようなことをしたか?
増井 してません。

神原 ということは、あなたが襲われた事件と、今回の事件は犯罪の質が違うことになる。あなたが殺されそうになったからといって、被害者もそうだったとは限らない。
増井 だから何だよ!コイツが簡単に人を殴れることは変わらない。脚は神経が切れて動くかどうか分からない、陸上で大学の推薦決まっていたのに……

増井はキレて車椅子から転げ落ち、床を這いつくばって「謝れ!」と何度も大出に向かって叫びます。なぜ自分なのか?あまりに不条理な状況に怒り嘆きました。

彼は大出の暴力性を証明する人物ではありますが、神原が指摘するように本件とは何の関係性もありません。涼子の作戦で呼ばれた人物なのでしょう。

裁判の反響があまりに凄いので中止にしたほうがいいと、教頭らは言い始めますが神原は反対します。しかし、涼子は中止でもいいと言い出しました。このままだと大出は有罪になると不安に思っていたからでした。

神原は中断したところで大出は殺人犯のレッテルを貼られる、もう少しでアリバイも見つかるから何とか続けて欲しいと懇願しました。

被告人の大出は自宅で塞ぎこんでいました。母親がやってくると「俺やってない。でもやっててもおかしくなかった」と告白します。そんな息子を母は抱き締めて慰めました。

校長の証言

裁判7日目、校長が証言台に立ちます。前日、涼子の家を訪ねて父親と話しをしていました。

涼子 知っていることを教えて下さい。
校長 ある事情があって、事件当日の大出君のアリバイを証明できるかもしれないものを入手していた。

涼子 今どこに?
校長 警察に提出した。

その頃警察では入手したデータを元に勝に取り調べをしていました。剛は勝と会っていたと思われる議員秘書に話を聞きに行きます。秘書本人が否定すると、同席した帝東興産の社員も認めたと告げます。そして、車に乗せて連行しました。

校長 事件があった日来客があり、大出君のことを見ていた。
涼子 被告人にはアリバイがあったんですね?
校長 大出君は柏木君を殺害するのは物理的に不可能です。

校長は勝から渡されたデータを悩んだ結果、警察に渡したのです。そして警察から借りた書類を見せ、この証言が嘘でないことを裏付けます。この証言を聞き茂木が立ち上がって質問します。

ある事情については今は話せないが、しかるべき時が来たら明らかにすると校長は言います。法に触れるようなことなのかと問われ、それは分からないが、自分の保身のために生徒たちを苦しめたと答えました。

告発状が届いた時に握りつぶしたことを告白し、大出が疑われ松子が亡くなってしまったこと、本来ならば自分たちが柏木の死の真相を明らかにすべきなのに怠ったと反省します。

そのせいで生徒たちは辛く苦しい裁判を開くことになった。自分の罪は許されないと言い、裁判を見届けた後に辞職させてもらうと宣言します。

それを聞いていた樹理は立ち上がって「そんなの嘘!」と叫び、外へ出て行ってしまいました。

その後、告発状は樹理の嘘だったのかと涼子は茂木と話します。茂木はそうかもしれないが、ちょっと気になることがあるといいます。茂木は個人的に井口からある話を聞きだしていたのです。

なぜ彼らの名前が告発状にあったのか、その理由は樹理は彼らに以前暴行されていたのです。大出から樹理を強姦するよう命令されて、井口と橋田は従いました。だから、告発状に2人の名前もあったのです。

神原の断罪

神原はアリバイが証明された大出に尋問します。

神原 アリバイが証明されたが、柏木のことは殺したのか?
大出 殺していない
神原 柏木殺害の容疑は晴れたとする。それとは別に暴行をしたか?

神原はここで大出が過去にした暴行を次々と言い出します。通行人や他校の生徒、大学生や会社員。数々の暴行の記録を警察から借りて、この場で書類をいくつも見せていきました。

神原 被告人は今回、嘘の告発状によって罪を着せられた。被告人のこういう行為が招いたことでは?被害者の誰もが嘘の告発状を送る可能性があった。被害者はそうしなければならないほどの傷を負ったからです。

そして入り口近くにいる樹理に向かって神原は話を続けます。

神原 差出人は自殺を考えたことがあるかもしれない。告発状を出す事で生きる事ができた。そうさせてたのは被告人の罪だと思いませんか?

それを聞いた樹理は崩れ落ちて涙を流します。樹理は大出たちに強姦された後、学校の屋上から飛び降りようとしました。靴を脱いで柵を乗り越えて端に立ちます。しかし、下を見ると怖くなってしまい、死ぬ事も出来ずに涙します。

泣き崩れる樹理を母親は優しく抱き締めて、彼女のことを慰めました。

ドラマの結末

裁判は終わり大出の容疑は晴れました。しかし、柏木がなぜ自殺したのかは分からないままでした。片づけをしていると、公衆電話の目撃証言をした電気店の店主がやってきます。

「あの子、無事だったんだね。顔を見て思い出したよ」と電話をかけていた人物が生きていることを喜びます。涼子は目撃したのは柏木ではなかったのかと気付き、誰のことを言っているのかと問うと、店主は神原を指差しました。

あの日、柏木の家に公衆電話から電話していた人物、それは神原だったのです。

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【ソロモンの偽証】7話のまとめと感想

校長が警察に渡した証拠により、大出の無実が証明されました。しかし神原が柏木の死に関係している可能性が浮上します。

今回の証人たちはみな、事実よりも自分の願望を話していたことが分かります。心の奥底に眠るドロドロとしたものを、柏木を通して吐き出していたのです。兄は弟に対して嫉妬していましたし、元美術教師は柏木に自分を重ねていました。

人に悪口をいうとき、客観視せずに言っていないか?人を語るとき、単に自分を重ねているだけではないか?そんなことを考えさせられます。人間なので完全に感情を抑えることは難しいですが、できるだけ感情と事実は分けて考えたいと思いました。

人間の醜くも人間らしい部分が続く回で、証人が時に喚いたり時に泣き出したりと、見ていて心がどんよりする回でもあります。しかし、物語は次第に真相に近づき、最後にはもう一山越えなければ真相にたどり着けないと思い知らされます。

柏木殺害という容疑は晴れたものの、大出の人間性は罪深いと神原は糾弾します。樹理はその言葉に救われた気がしてか涙を流し、涼子は神原を柏木殺人犯ではないかと思い始めます。

ドラマの所々に出て来たシーンが、裁判に繋がっていく面白さがありました。柏木の暴行被害者が出てきたり、兄と弟の仲が良くない場面が繋がったりと、次回が最終回なためか伏線を回収していきました。

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