2020年9月13日に放送された【ドクター彦次郎5】のネタバレと感想をまとめました。
寺島進さん主演の型破りな医者が、事件を解決するシリーズ第5弾。
金儲け主義の院長が経営する病院に彦次郎が物申す!事件の裏側にあった真実とは?
【ドクター彦次郎5】のキャストとスタッフ
レギュラーキャスト
- 大藪彦次郎…寺島進
- 内倉享子…戸田恵子
- 後白河孝麿…宇梶剛士
- 後白河静子…鷲尾真知子
- 福村…ビートきよし
- 小川志乃…黒谷友香
ゲスト
- 花井舞香…矢田亜希子
- 村岡大吾郎…小堺一機
- 原田信子…山下容莉枝
- 佐田毅…比留間由哲
- 斎藤昭二…大河内浩
- 松永ミカ…武田玲奈
スタッフ
- 脚本:長津晴子
- 監督:児玉宜久
- 公式HP
前回の【ドクター彦次郎4】のネタバレはこちら。
【ドクター彦次郎5】のあらすじ
旅館梅むらの小川志乃(黒谷友香)らから連絡を受け、大藪彦次郎(寺島進)が駆けつけると苦しんでいる男性を、医師だという花井舞香(矢田亜希子)が応急処置をしていた。しかし、胸の痛みを訴え男性は亡くなってしまう。
彦次郎はただの心臓発作ではないと考え、被害者が飲んだサプリ飲料を調べた結果、毒物反応が検出された。
被害者の男性は医大教授の斎藤昭二(大河内浩)で、舞香の勤務するMURAOKAクリニックと合同で遺伝子研究をしていた。
斉藤が死の直前に飲んだサプリ飲料は舞香が処方していたもので、容器の外側に皮膚科で処方されるステロイド外用剤が検出されたため、じんましんを患っている舞香は刑事の後白河孝麿(宇梶剛士)に疑いの目を向けられる。
舞香の病院に行った後白河は、舞香の助手の松永ミカ(武田玲奈)から、斉藤と舞香が事件の前日口論をしていたという話を聞く。他に舞香をよく知る人物は院長の村岡大吾郎(小堺一機)だと言われ、院長に話を聞いていると患者が揉めていると連絡が入る。
患者を貧富の差で分ける院長に激怒した彦次郎は文句を言って帰り、院長は受付の原田信子(山下容莉枝)に一般客が迷惑をかけないよう対応しろと注意をした。
彦次郎が帰っている途中で、どこかで見たような顔の男と遭遇する。男はクリニックの共同経営になる予定のベンチャー企業のCEO佐田毅(比留間由哲)だった。彼もまた腕に湿疹があったことを彦次郎は見逃さなかった。
斉藤教授の研究室にいる医大生が教授から、単位を与える代わりに金を要求されていたと聞き、彦次郎はたこ焼きを差し入れに行く。そこで舞香に出会い話を聞くと、彼女は学生を守ろうとしていたことを知らされる。だが、後白河が現れ彼女を任意で聞き取りするため警察に連れて行ってしまう。
舞香と斉藤教授は28年前に接点があったという後白河、それは舞香の母が死ぬ直前、教授の臨床実験で投薬を受けていたということだった。
舞香は復讐をするために殺害したのか?そして新たな殺人が……
【ドクター彦次郎5】のネタバレ
1:ここまでのまとめ
ここまでにわかっていることや、起きたことなどを簡単にまとめます。
登場人物
- 花井舞香:MURAOKAクリニックの医師。予防医療科の医長で遺伝子学に精通している
- 斎藤昭二:被害者。近畿国際医療大学の教授。クリニックと共同研究をしていた
- 村岡大吾郎:MURAOKAクリニックの院長。佐田と共同経営しようと考えている
- 佐田毅:医療ベンチャーのゼロ・クラッシュのCEO。MURAOKAクリニックを共同経営しようと考えている
- 原田信子:MURAOKAクリニックの医療事務員
- 松岡ミカ:舞香の助手
事件の時系列
- 梅むらで斎藤教授が毒物が混入されたサプリを飲んで死亡
- 脅迫状も発見される
- MURAOKAクリニックに彦次郎が行く
- 金儲け主義の院長が佐田と組んで更に儲けようと企んでいる
- 斎藤教授も学生から金を取って単位を売ってた
- 28年前の舞香の母の死が斎藤教授の臨床実験と何か関係があるかもしれない
謎
- 斎藤教授を殺したのは誰なのか?
- 殺害の動機は何なのか?
2:28年前の事とは?
舞香が10歳の時、母親が亡くなってしまいました。
簡単に内容をまとめますと
- アパートの風呂場で母の美津子が倒れていた
- 舞香がそれを発見する
- 過度の披露による溺死と警察は見立てた
自殺や殺人ではなく事故死だと警察は結論付けます。
母親は事故で亡くなる前、斎藤教授の臨床実験で投薬を受けていました。
舞香は母の死は事故ではなく、殺されたようなものだといいます。
後白河は舞香が教授に復讐をしたのではないか?と考えますが、彦次郎が死体検案書にはなんて書いてあったのかを聞くと、それは調べていませんでした。
実験が原因で母は本当に亡くなったのか?現時点では謎です。
この時、彦次郎は佐田もステロイド外用剤を使っているということを、後白河に報告します。
母の事故死が斎藤教授の臨床実験にあると舞香は考えている
3:それぞれの事情
登場人物、それぞれの事情のようなものが見えてきます。
佐田の場合
佐田と院長は遺伝子データを使った金儲けを考えています。
佐田は過去にいくつも病院を買収しては、後に高値で売却してきました。
それに気づいた斎藤教授が邪魔になり、殺害したのではないか?と警察は考えます。
原田の場合
その頃、彦次郎は偶然受付の原田に出会います。ぎっくり腰になったという原田を治療しながら、彼女の身の上話を聞きました。
- 病院の医療費の取りたてをしていて辛くなるとこの場所に来る
- 7月17日の祇園祭の朝に夫は息を引き取った
そして彦次郎も自分の身の上話をし、共に天国から見守ってくれているよと人情話でまとめます。
舞香の場合
舞香は実は色々なことをしていたのがわかりました。
- 舞香はMURAOKAクリニックで無料診療がしたい
- 今はシェルターで医療費を払えない人たちをみている
- 子供たちの面倒をみるため、合気道教室を開き食事も提供している
- 両親が離婚し自分のような子供を減らすため、遺伝子マッチングを考えた
- 親を病気で亡くさないよう、予防医療の道を選んだ
舞香はこれだけ世の中のために尽くしていたのです。
さらに、医療の道や遺伝子マッチングなどを始めた理由もまっとうなものでした。
こんな舞香が本当に殺人犯なのか?彦次郎でなくとも疑問に思います。
舞香は様々な事情がある子供たちに尽くし、高い志を持っている人物だった
4:舞香に迫る危険
世のため子供たちの笑顔のために動く舞香と違い、院長と佐田は2人で梅むらで会食していました。
それはもちろん“金”の話をするためにです。
- 患者の遺伝子データをいい加減渡せ
- 舞香がなかなか渡してくれない
- もうちょっと金をもらえないか
- データがもらえなければ共同経営の話も無し
話を盗み聞きした貴子が志乃に告げて彦次郎を呼ぼうかと提案しますが、志乃は彦次郎と舞香が2人でいるところを見て嫉妬し、彦次郎を呼ぶ事はしませんでした。
その晩、一人で帰っている舞香にバイクが近づいてきます。
舞香はそれを避けようとして転倒しケガを負ってしまいました。
幸い打撲で済みましたが、彦次郎は後白河に何とかしろと怒ります。
舞香に妙に肩入れする彦次郎に向かい、後白河は舞香の母の死体検案書を見せます。
そこには死因は“急性心筋梗塞”とあり、臨床実験との因果関係がありません。
舞香は勝手に思い込みで斎藤が殺したと言っているのか?
舞香が何者かにひかれそうになる
5:新たな殺人事件発生
舞香が遅くまで病院にいると、そこへ院長がやってきます。
いきなり患者のデータはどこだ、早く出しなさいと詰め寄ってきました。
舞香は佐田にデータを渡したら違法に売ってしまうから渡さないと反発します。
すると、舞香が院長のパソコンを勝手にいじっていることを持ち出し、警察に突き出されたくなければデータを今夜中に渡せと迫ってきました。
そして翌朝、院長が自室で遺体で発見されます。
毒入りサプリの空の容器、机の中には脅迫状、斎藤教授の時と似た状況に警察は同一犯の犯行と導きました。
そこに梅むらの領収証が発見され、丁寧にも“佐田と会食”と書かれていたのです。
さらに、空容器についていた毛髪のDNAを調べたところ、彦次郎のものと一致します。
彦次郎が院長を殺害したのか?後白河は彦次郎を取り調べします。
なぜ彦次郎はそんなにも舞香に肩入れするんだと聞く後白河、その理由は“自分に似ている”という彦次郎。
結局、留置所に入れられてしまい、享子が面会に来ますがしばらく入っていてと言われ、すぐには出られません。
留置所で会った男から、村岡診療所に以前行って怖い思いをしたから、病院が苦手だという話を聞きます。
彦次郎はここを出たらもう一度行ってみろといい、怖いのは病院じゃなく当時のなんだかわからない記憶だと教えました。
その後、証拠不十分で彦次郎は釈放されます。
警察はやはり舞香を疑いますが、そこに舞香が辞表を出したという一報が飛び込んできます。
彦次郎は急いで舞香の所へ向かいました。
院長が斎藤教授と同じ手口で殺害される
6:真相への手がかり
病院を辞めるという舞香に彦次郎は、慕ってきている患者を放っておいていいのか?と言います。
すると舞香は斎藤教授が亡くなる前に届いたという脅迫状を見せました。
花井先生へ
あなたのお母さんを殺したのは斎藤教授と村岡院長だ
だから2人には天罰がくだされるだろう
一緒にいるあなたは同罪だ
正義の味方より
舞香の母親は病弱にも関わらず、育てるためにいくつも仕事を掛け持ちしていました。
でも倒れてしまい村岡診療所に運ばれ、その時企業と開発している新薬を勧められたのです。
無料といわれたため、お金のない母は新薬を選ぶしかなかったと舞香は悔やみます。
母の他にも新薬を投与されている患者が何人もいた、2人の犠牲者は母だけじゃない。
その証拠を掴むため舞香はMURAOKAクリニックに入ったのでした。
しかしなぜ“同罪”と言われるのかわからないと語る舞香。
誰がこの脅迫文を書いているのか?犯人の可能性があると彦次郎は考えます。
彦次郎の元に留置場で会った男がやってきて、当時怖かったことを思い出したといいます。
それは院長に「旦那に何したんだ!」と掴みかかっていた女性がいて、その人がクリニックにもいたと。
28年間、彼女のせいで病院に行けなかったと零す男、彦次郎は92年度の臨床試験の被験者名簿を見て犯人にたどり着きました。
臨床実験の被害者が舞香の母以外にもいる
7:事件の真相
7月17日、祇園祭の前祭の山鉾巡行の日、それは原田信子の夫の命日でもあります。
彦次郎は全てを悟り、原田と会った場所へ行くと、彼女が正に毒を飲んで自殺しようとしていたところでした。
それを止めた彦次郎はこう言います、もし原田が犯人ならこの場所で旦那の命日に死ぬかもしれないと。
原田の夫もまた28年前の臨床実験の被害者だったのです。
あの薬は患者を救うためのものではなく、単なる商品開発だったと報告書を読んだ彦次郎はいいます。
斎藤も村岡も金儲けのために低所得者を騙し、ただのビタミン剤を飲ませていたというのが真相です。
しかもその後、後から診療は有料といってきて、退院したら多額の請求書が来たと原田が語ります。
そこで原田の夫は借金を負わないように離婚届を書いてから自殺したのです。
ショックで抜け殻のようになった原田、ある日新聞で村岡と斎藤が新たにクリニックを開設するという記事を見つけます。
その写真に舞香も写っていたため、原田は病院側の人間と勘違いして彼女に罪を着せたのです。
舞香の診察室に忍び込んだ時、手にステロイド剤がついてしまい、それでサプリの容器を触ったので残っていたのです。
斎藤が死んでも院長は反省するどころか、ますます強欲になっていった。だから殺害を決意します。
サプリの容器に彦次郎の毛をつけたのは、舞香の容疑を晴らすためで、彦次郎ならすぐ出て来られるだろうと思ったからといいます。彦次郎もいい迷惑です。
そこに舞香と後白河たちもやってきます。舞香は原田のことを覚えていました。
母の見舞いに行っていた時、いつも声をかけてくれていた優しい女性、それは原田だったのです。
10歳の時、自分は原田に救われた、だから今度は私の番だという舞香。
罪を償い出て来るのを待っていると約束しました。
夫を亡くした原田が復讐のため斎藤と院長を殺害した
8:ドラマの結末
舞香が個人的に調べた遺伝子マッチングの結果、後白河と彦次郎はなんと100%の相性でした。
嫌がる2人を尻目に笑う舞香、後白河と彦次郎はお互い罵り合います。
その後、テレビでは佐田が殺人未遂と個人情報保護法違反で逮捕されたと報道されます。
最後、彦次郎が貴子と一緒にたこ焼きの屋台で無料で振る舞っていると、舞香がやってきました。
舞香は遺伝子研究が認められ、ジュネーブの研究所に行くことになったと報告です。
彦次郎のたこ焼きを食べてから去る舞香と入れ違いに志乃がやってきます。
志乃はまだやきもちを焼いているらしく、たこ焼きを差し出してもいらないと拗ねました。
【ドクター彦次郎5】のネタバレまとめ
斎藤教授・村岡院長殺害犯
原田信子
動機
2人の臨床実験の被験者だった夫が退院後、診療費の激しい取り立てにあい、離婚届を書いてから自殺をしてしまう。
そのことを恨みに思っていた原田は、まずは斎藤を殺害する。それでも院長が反省せずより強欲になったのを見て院長も殺害した。
【ドクター彦次郎5】登場人物のその後
- 花井舞香:遺伝子研究が認められてジュネーブの研究所へ
- 村岡大吾郎:原田により毒殺
- 原田信子:村岡院長と斎藤教授殺害容疑で逮捕
- 佐田毅:舞香への殺人未遂と個人情報保護法違反の容疑で逮捕
- 斎藤昭二:原田により毒殺
舞香はジュネーブに行くことになったので、クリニックは結局辞職したことになります。
村岡と斎藤は共に金儲けのために患者をビタミン剤の実験に使い、病気を治すための治験ではありませんでした。
舞香の母親が臨床実験で投与された薬が原因で悪影響が出て死んだというより、治療するための薬でなかったから死んだといった感じです。
また、舞香をひこうとしたバイクは佐田だとわかったらしく、殺人容疑もついての逮捕となります。
【ドクター彦次郎5】のその他気になったこと
- パソコンのビープ音がうるさすぎ
- 彦次郎のマスクのつけかたが適当
- 「リモート会議用 作動中」と捜査会議を映すカメラに張ってある
- 取られる髪の毛があって羨ましいと語る関本
- アドベンチャーで毛虫にやられたのか?とボケる彦次郎
- 後白河に頼まれ白髪があるといって志乃の毛を抜く貴子
- ガラパゴスみたいなところなので、やめたほうがいいと言われる京都三条医院
- 彦次郎とマッチングする人は女性では誰もいない
- アイスキャンディーの自転車で追いかけると、アイスをねだられる後白河
- 留置所を旅館扱いする享子
- 突然の雷雨からの番傘を差して歩く彦次郎
【ドクター彦次郎5】の感想とまとめ
人情派の医者である彦次郎と、金儲け主義の病院の対決みたいな話で進んでいく回でした。
撮影にも配慮してますよという感じで、度々マスクをつけたり手洗いしたり、ソーシャルディスタンスを保ったり、リモート診療や会議などが差し込まれます。しかし、彦次郎のマスクのつけかたは鼻が見えている状態です。
冷徹な金儲け主義の女医かと舞香は当初思われますが、実は苦労人で自分のような思いをさせたくないという志を持つ医者でした。
舞香は人を頼ることができずにいたため、不器用で誤解されやすいところに、彦次郎は自分を重ねて肩入れします。
最終的にはもちろん舞香は何も悪い事はしておらず、彦次郎との恋が芽生えることもなく栄転です。
寅さんのような人情話と恋愛話、恋が実らず終わるところまでちゃんと受け継いでいます。
何気に遺伝子マッチングの結果がはっきりとはわからず、想像するに後白河と志乃もマッチングはよくなかったのでしょう。なぜなら一生警察をやるといっていたので。彦次郎に至ってはマッチングできる相手がいない結果です。
しかし、後白河と彦次郎のマッチングは100%というオチがつきます。
丁度いい感じに笑ってさらっと見れるドラマなので、今後もシリーズが続くのではないかと思われます。