2020年9月13日に放送した【半沢直樹(2020)】8話のネタバレと感想をまとめました。
紀本常務と箕部幹事長が繋がりがあるとはわかったものの、どういう繋がりなのかが半沢たちにはわかりませんでした。
その謎に迫っていく半沢たち、開けてはいけない棺を開けてしまったのか?
過去に登場したあの人が出てきたり、黒崎が異動になってしまったりと怒涛の展開の第8話です。
【半沢直樹(2020)】8話のあらすじ
債権放棄をしないことになった結果、大和田(香川照之)は紀本常務(段田安則)に退陣を迫る。しかし、紀本は最後までまっとうするといい、債権放棄はまだ決着がついていないという。さらに、中野渡頭取(北大路欣也)が国会で参考人招致を受ける可能性があるという。
半沢は紀本常務と箕部幹事長(柄本明)が繋がっていると確信はするものの、なぜ箕部は銀行に強気になれるのか、紀本は従っているのかがわからなかった。
半沢なりに調べていると黒崎(片岡愛之助)に呼び出される。金融庁も何か掴んだと感じた半沢、彼らもまた最初から箕部が狙いだったのだ。
半沢は銀行が箕部に対して融資をしていないか調べてみるが見つからない。合併前の案件ではないかと考え、資料を探したところ旧東京第一銀行が融資をしていた記録が見つかる。しかし、詳細については機密扱いになっていた。
そこで半沢は大和田の所に行くと、大和田もまた頭取のために2人の関係を調べようと考えていた。半沢と大和田、2人は再び手を組むことにして銀行の闇を調べる。
情報を確認してみるが取引先の詳しい融資情報である、クレジットファイルが見つからない。当時の担当者である灰谷(みのすけ)に聞いても知らぬ存ぜぬだった。
半沢は検査部へ向かい銀行の生き字引といわれる富岡(浅野和之)に話を聞く。噂では合併前に不正融資があったとは聞いているが、すべてはクレジットファイルを見てからでないとと富岡はいう。
そこに何者かから検査部に紀本が向かっていると連絡が入り、急いで半沢たちは資料を隠す。やってきた紀本が恫喝し怯えた田島(入江甚儀)が思わずファイルを置いた場所を見てしまう。バレてしまうと思った瞬間、部屋に入って来たのは何と福山(山田純大)だった。
福山のお陰で難を乗り切った半沢、彼がなぜ助けたのかを問うと大和田の指示だという。クレジットファイルはどこにあるのか?そのヒントは智美(井川遥)がくれたと半沢は言う。
クレジットファイルを見つけることができるのか?半沢たちの計画が実行される。
【半沢直樹(2020)】8話のネタバレ
1:ここまでのまとめ
簡単にここまでのまとめをします。
- 紀本と箕部は繋がっているが、その理由はわからない
- 箕部への融資は旧東京第一銀行(以下旧T)が行っていた
- 旧Tは不正融資が合併前に問題になっていた
- 副頭取の牧野が10年前に自殺している
- 噂では牧野の死後、紀本の口座に多額の金が振り込まれた
- 箕部への不正融資は紀本がしていたのではないか
という疑惑があり、半沢たちが紀本と箕部の関係を探っている状況です。
2:作戦実行
福山が食堂で食事をしながら元副頭取の牧野のデータを見ていると、そこに現れた紀本が何を調べていると詰め寄ります。
さらに紀本は大和田のところにも行き、箕部を紹介してやってもいいとか、常務に推薦してやるとか、そんなことをいって情報を引き出します。
大和田はあくまで“独り言”ということで、半沢がクレジットファイルのありかを突き止めたといいます。
牧野が残した遺書が実はあり、そこに書いてあったと告げ、それを智美が持っているとまで教えます。
大和田は裏切ったのか?と視聴者は思わずにいられません。
それを聞いた紀本は灰谷に連絡をして、クレジットファイルはちゃんと保管されているか、確認するよう命じました。
灰谷は言われるままに銀行の書庫センターへ向かい、箕部のクレジットファイルがあるのを確認します。
一方、紀本は智美の所へ向かい、遺書を見せて欲しいといいます。
そっちの個室にあるから見たらいいという智美、紀本が部屋に入ると待っていたのは何と半沢でした。
半沢は言います。クレジットファイルのありかなど遺書には書いてないと。
最初からファイルの場所を探すための計画だったのです。
作戦内容はこうです。
- 紀本が毎週火曜に同じ食堂の同じ場所でカレーを食べるという情報を福山が調べた
- そこで紀本にわざと気づかれるよう福山が牧野のデータを見る
- 引っかかった紀本は大和田にも聞きにいく
- 大和田が嘘の情報を流して紀本を心配させる
- 心配した紀本は灰谷にファイルを確認に行かせる
- 紀本は智美の所に遺書を見に行くはずと思って半沢が待機
- 灰谷がファイルを見に行ったのを富岡と田島が見張って場所を発見
- ファイルを持ち出す
半沢たちはファイルの場所を調べるのは不可能だったため、あえて紀本を泳がせて灰谷をつけたのです。
「蛇でいてくれてありがとう」カイジならそういいそうな瞬間です。
こうしてファイルを半沢たちは入手しました。
紀本を泳がせてファイルの場所を突き止めた
3:半沢の糾弾
智美の店に来た紀本に半沢の倍返しが炸裂するのか?糾弾します。
- ファイルがあった場所である“荻窪西支店”は旧T時代も存在しない架空の支店
- 紀本がここに来たこと自体、不正融資に関係していると言っているようなもの
- 警察にあって銀行にないものは“時効”
- 牧野の遺書には智美への感謝と、銀行の未来について書かれていた
15年前、本当は何があったのか?牧野副頭取はなぜ死なないとならなかったのか?
半沢が全て洗いざらい話してもらうと詰め寄っていると、紀本の電話が鳴ります。
かけてきた相手は箕部でした。
半沢と大和田、2人と会って話をしたいといいます。
箕部は何を企んでいるのか?開けてはいけない棺を開けた結果、出てきたものは何だったのか?
箕部が半沢と大和田を呼び出す
4:棺の中から出てきたものは?
呼び出された半沢と大和田は紀本に連れられ箕部の所へ行きます。
全く動揺した様子もなく、むしろ余裕すら感じさせる箕部、彼は2人に向かって書類を見せます。
それは牧野元副頭取名義の口座の入出金明細でした。
そこにあった明細には旧T時代に不正融資だと問題になった取引先の名前が並び、度々高額な金が振り込まれています。
これを表に出したら業務改善命令どころか業務停止命令が下るかも?と箕部は脅します。
すると大和田はすぐに頭を下げますが、半沢は無言のままです。
頭を下げない半沢に対し箕部は金融庁長官に電話し、東京中央銀行のことでと話し始めました。
半沢はとうとう頭を下げ、「大変失礼しました」と詫びます。屈辱のシーンです。
それに満足したのか箕部は電話を切ります。
半沢は権力に屈してしまうのか?ちょっと心配になりますが、半沢はやはり半沢です。
牧野元副頭取が不正融資の見返りをもらっていた口座の明細が出てきた
5:ドラマの結末
悔しい思いをした半沢は大和田と話をします。
頭取の参考人招致は紀本が箕部に頼んだことにより、見送られることになりました。
一生紀本に頭が上がらないじゃないかと怒る大和田、半沢はここまでにするつもりなのか?と大和田に聞きます。
大和田は当然ここまでにするといい、下手すると君も命を落とすことになると忠告します。
君“も”という辺り、牧野も殺されたようなものだと暗示しているようです。
さらに黒崎が異動になったと聞かされ、半沢は黒崎の元へ向かいます。
悔しげな部下たちに挨拶をして出て行く黒崎、表で半沢が待っていました。
お互い嫌いだと言いながらも、仕事に対しての腕は認め合っていた2人。
半沢はそんな黒崎に最後に会いに来たのです。
政府に歯向かうなんてバカなことをした、半沢の影響かしらという黒崎。
最後に1つだけ教えるといって黒崎は、伊勢志摩ステートを調べなさいと告げます。
金融庁はもう箕部を調べることはできない、残されているのは半沢しかいない。
半沢は黒崎に頭を下げ、黒崎は半沢に思いを託して去っていきました。
黒崎が箕部の怒りを買って異動になる
【半沢直樹(2020)】8話の補足
東京中央銀行の派閥についてと、箕部幹事長への融資について補足します。
1:棺の会とは?
東京中央銀行は産業中央銀行と東京第一銀行が合併してできた銀行です。
そのため現在も2つの派閥が存在します。
産業中央銀行組を旧Sと呼び、東京第一銀行組を旧Tと呼びます。
さらにその中に元副頭取の牧野の部下だった人たちが、“棺の会”という牧野を偲ぶ会を結成しています。
誰がどの銀行出身なのか、そして誰が“棺の会”のメンバーかも明記します。
旧産業中央銀行(旧S) | 所属 | 旧東京第一銀行(旧T) | 所属 |
---|---|---|---|
大和田暁 (香川照之) |
取締役 | 中野渡謙 (北大路欣也) |
現頭取 |
半沢直樹 (堺雅人) |
営業第二部次長 | 紀本平八 (段田安則) |
現常務 棺の会メンバー |
福山啓次郎 (山田純大) |
融資部 次長 | 牧野治 (山本亨) |
元副頭取 |
灰谷英介 (みのすけ) |
法人部 部長代理 棺の会メンバー |
||
荒木裕二 (稲健二) |
取締役 棺の会メンバー |
||
武田健輔 (右近良之) |
取締役 棺の会メンバー |
||
新山智美 (井川遥) |
元秘書 |
歴代頭取は旧Tが独占している状態となります。
智美は牧野の秘書で中野渡の仕事も手伝っていましたが、棺の会のメンバーには入っていません。
2:箕部への融資内容
箕部へ行われた融資について、こちらも表でまとめました。
日付 | 金額 | 内容 |
---|---|---|
平成2年7月 | 5千万円 | 事業の運転資金 |
平成4年5月 | 4千万円 | 事業の運転資金 |
平成5年11月 | 3千万円 | 事業の運転資金 |
平成17年2月 | 20億円 | マンションの建設資金 |
一番問題となっているのは20億の融資です。
無担保で5年間貸していたという、まずありえない融資になります。
富岡いわく別件に利用されたのでは?と言います。
想像するに“伊勢志摩空港”絡みではないかと思われます。
【半沢直樹(2020)】8話のその他気になったこと
- 都合の悪いことは耳が遠くて聞こえない箕部
- とうとう黒崎に掴まれる古谷
- 半沢も掴んだり離したりする手の動きをする
- 大和田のことは1ミリたりとも信じられない半沢
- 半沢に信じられたら虫唾が走る大和田
- 猫の手でも犬の手でも半沢の手でも借りる大和田
- 7文字返しをされる大和田
- 「おねしゃす」と言ったら2文字足りないと言われる大和田
- 新聞にアストロズや谷口の記事が掲載
- 今では大問題になることを叩き込まれた半沢
- 人事部に忘れ去られて10年いる富岡
- 伊勢島ホテルの資料を取りにきた福山
- 相変わらずタブレットが友達な福山
- 半沢とは相思相愛という大和田
- 隣を叩いてもいかない半沢
【半沢直樹(2020)】8話の感想とまとめ
前シーズンに登場していた福山が今回登場しました。
どうやら大和田に救われたらしく、彼の指令で半沢の窮地を救いに来てくれました。
以前の敵がこうして味方になって登場すると、それだけでファンは嬉しいものです。
しかし手を組んでもマンガなどにありがちな仲良くする展開でなく、一定の距離間を持って接するというのも半沢らしくていいです。
そんな中、黒崎が異動となり半沢が駆けつけます。
大っ嫌いな半沢に思いを託す黒崎、大っ嫌いなままでいてちょうだいと、半沢の嫌いなところでもある決して屈しない部分を貫いて欲しいと願うようです。
大げさで笑いすら起こりそうなシーンが多いドラマの中で、このシーンは個人的に気に入っている名シーンの1つです。
もう黒崎は出てこないのか?このままどこかに飛ばされてしまうのか?
少し寂しくもありますが、半沢が黒崎が調べたヒントを手がかりに化け物箕部退治を始めるはずです。
あと2話で終わってしまうのが非常に口惜しいですが、テンポを落とすことなく一気に駆け抜けて欲しいです。
次回9話は9月20日21時から15分拡大スペシャルで放送予定です。