NHK総合ドラマ【17才の帝国】2話「幸福への選択」のネタバレと感想をまとめています。
17才の総理大臣・真木が今回取り組む議題は、予定されていた商店街の再開発をするべきか中止すべきかというものでした。直接街に出向いて住民の声を聞いた真木が選んだ答えは?
【17才の帝国】2話のあらすじ
【土ドラ17才の帝国】
— NHKドラマ (@nhk_dramas) May 13, 2022
第2話「幸福への選択」明日5/14(土)よる10時!#神尾楓珠 #山田杏奈 #染谷将太 #星野源 #緒方恵美 #土ドラ17才の帝国
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AIソロンが政策を提案する実験都市ウーアの総理大臣・真木亜蘭(神尾楓珠)は、市議会の廃止を決定した。その後、市の職員の削減についても着手しようとしていた。市議会が廃止されたことで不満を抱いた前市長の保坂重雄(田中泯)は直接真木と話させて欲しいと平清志(星野源)に告げる。
学校の授業を終えた真木を平は迎えに行き、市議会の議員たちの元へ連れて行く。文句を言ってくる市議たちに、真木はソロンの示したデータを使って説明するが、彼らはまるで聞く耳を持たなかった。
市の職員たちからも文句を言われ、街を歩けばからかわれる真木と茶川サチ(山田杏奈)。しかし、真木は自らの足で街を見て回ることにした。
大正時代から続く狸穴商店街へ行った真木は、再開発反対の貼り紙を見る。笹屋の店主笹野聡(橋本一郎)と妻のひよ子(池津祥子)は反対している理由を告げ、それを聞いた真木はソロンの示すメリットとデメリットを説明する。同じ商店街でバーを営む鈴原(塚本晋也)は市議だった時、議会で再開発は可決されたがそれは本当に民意なのかと疑問を呈す。
話を聞き終えた真木は官邸に戻り、再開発の再検討を議題に挙げるが……。
【17才の帝国】2話のネタバレ
今回のテーマは商店街の再開発です。そして真木の生い立ちについて少し分かります。
就任演説の時点で50%超えだった支持率が今日は下がって40%台だった。山口早希(松本まりか)が書いた記事が原因だった。ソロンは幸福度チェックをするため、住民一人一人に質問をしていく。平清志(星野源)は質問に対してすぐには答えず保留した。
市議会が廃止されたことで前市長の保坂重雄(田中泯)と市議の佐伯豊(岩松了)は平に詰め寄り、真木亜蘭(神尾楓珠)総理に直接会わせろと訴える。だが真木は高校生らしく授業中だった。茶川サチ(山田杏奈)は真木が話していた“ユキ”という女性のことが気になっていた。そんな名前の女性はオンラインサロンのメンバーにもいなかった。
放課後、平は真木を迎えに行き、市議たちに会う前に靴をプレゼントする。真木は年頃の少年らしく素直に喜んだ。不満を募らせた保坂と佐伯は真木に会うなり文句を言う。真木はスマートグラスをかけるよう促し、ソロンが弾き出した市議会を廃止すると住民の幸福度が上昇するというデータを見せる。だが、彼らは納得しなかった。仕方なく真木は面会の申し込みはソロンに言うよう告げ、その場を立ち去る。
市庁舎を歩く真木に暴言が浴びせられる。市の職員たちを削減しようとする真木に対し、職員たちの文句が飛び交う。真木は自分にだけ便宜を図れというような大人の言葉は聞かないと告げると、真木は自分の理想の帝国を作りたいだけだろうと反論した。見かねた平が行くように促し、真木は自分の考えが理解されていないことを悩んだ。
狸穴商店街の再開発の計画が10年前から計画され、建設会社との打ち合わせが控えていた。真木は官邸に行く前に街を見て歩きたいと言い、サチと共に街を自らの足で歩いて見て回る。市民の中には2人をからかう者たちもいた。サチはなぜ真木が自分を補佐官に選んだのか問う。サチが提案した“善意ポイント”というシステムに興味があったからだった。サチは善意ポイントの実現化を進めることを決める。
狸穴商店街にやってきた真木たちは、再開発反対の貼り紙に目を留める。笹屋の店主、笹野聡(橋本一郎)と妻のひよ子(池津祥子)になぜ反対しているのかを問う。そこにやってきた商店街でバーを営む鈴原(塚本晋也)も一緒に話に加わる。市議だった鈴原は議会でも反対を訴えていたが、議会では多数決で再開発は可決されてしまったという。
真木は彼らにグラスをかけるよう促し、再開発をした際のメリットとデメリットを説明する。どこにでもあるようなビルを建てることで失われる雑多性と個性、商店街の人たちはそれを一番危惧していた。大正時代から続く商店街がなくなってしまうのは、果たして本当に住民の声が反映されたものなのか?一部の議員と企業の利益のためになっていないか?再開発をすればこの風景は永遠になくなると、鈴原は真木に訴えた。真木は彼らに礼を告げて立ち去った。
平と鷲田照(染谷将太)は再開発を請け負う、海風建設の林葉大地(丸山智己)に接待を受けていた。その場に同席していた佐伯に市議会廃止について文句を言われると、照は佐伯に頭を下げて詫びた。照の祖父である鷲田継明(柄本明)は保坂や佐伯との関係性が深かった。
真木は一人官邸に残り、再開発について考えていた。ソロンに頼み街を作ってもらい、翌日商店街の再開発を再検討するという提案を出す。照は既に予算にも組み込んでいるし、10年前から計画していたことだと反対する。街を見て歩いた結果、真木はこの街のよさを生かした再開発をするべきだと考えていた。
ソロンに考えてもらった再開発案は3つあった。それぞれ違った視点から考えられたものだった。その3つの案と従来の再開発案、さらに再開発中止という合計5つを市民投票で決めることになった。住民の投票率が70%になった時点で、再検討を行うことにした。
鷲田の元に保坂の秘書から抗議が来たと平は知らされる。それと同時にウーアのような街が作りたいと、多くの相談が寄せられていた。真木の支持率をこれ以上下げないよう、平はきつく鷲田に命じられた。そして住民投票の結果、従来の再開発案と再開発中止という案は廃止された。今後、ソロンの提案した3つの案を検討することになった。
結果に照は自分の管轄だと怒るが、他の大臣もみな過去の10年より未来の10年だと言い、住民投票の結果を受け入れることに決める。結果を知った保坂も怒って平に、真木はソロンに使われているのではないかと言う。真木はソロンのマスターだと平は反論した。
平の提案でリアルタイムで真木と市民がチャットするという配信が始まる。数々の質問の中から、ソロンが選んだ質問は『政治家を目指した理由を教えてください』というものだった。真木は自分の生い立ちから話始める。母子家庭で育った真木の家は決して裕福ではなかった。やがて病院に行く間もなかった母が倒れて亡くなってしまい、真木は祖母に引き取られた。しかし、祖母もまた介護が必要な身になってしまう。学校に通いながら祖母の介護をする真木だが、行政は口だけで頼りにならなかった。
誰が世話をするんだ、誰が助けてくれるんだ。そういった思いから世間や政治に真木は興味を抱くようになった。高校生になった真木は高校生が政治を考えるサロンに入り、本を読んだりプログラミングを勉強してプロジェクトに応募した。居酒屋で話を聞いていた照は、好感度が上がりそうだと揶揄した。店の客は国の大臣が問題を起こしているニュースを見て、みんな17才にしたら不祥事も起きないのではと皮肉を言った。
昨夜の真木の話を聞いた住民がいたからか、再び支持率が上昇し60%台になった。サチは善意ポイントのアプリを完成させ家族に自慢した。平は保留していた幸福度の質問を答えた。真木は隠し部屋でユキに話しかける。「きっとみんな真木君のこと、よく分かってくれたと思う」と言うユキに「でも、僕のことを一番分かってくれてるのは君だよ」と真木は告げた。語りかける画面には、眠ったように目を閉じたままの制服を着た少女が映っていた。
【17才の帝国】2話の補足
ソロンの提案した3つの案がどういうものなのかと、幸福度チェックで聞かれる質問を記載します。
ソロンの提案した街
トリ案
- 狸穴商店街を取り壊す
- 新たに地域最大の複合施設を建設
- ウーア全域をカバーするドローン配送を導入
- 最先端の利便性を追求
ヘキサ案
- 狸穴商店街を残す
- 商店街の上層階や空き店舗を利活用
- 保育所や福祉施設を新設
- 作った公園で地産地消のファーマーズマーケットなどのイベントを開催
- 人々の新たなつながりの創出を目指す
ノナ案
- 狸穴商店街を残す
- 上層部を空中公園に再開発
- 青波市に根付くお祭りを扱う広場を作る
- 歴史や文化を継承しつつ生物多様性にも配慮
- 緑豊かなランドスケープを創出
という3つの案でした。住民投票ではこれに従来案と再開発中止の5つの項目で競います。住民は1人100ポイントを自分が望むものに分けて投票し、期限なしで住民の70%をが投票した時点で終了となります。
その結果、こうなりました。
- トリ案:25%
- ヘキサ案:28%
- ノナ案:35%
- 従来案:5%
- 中止案:7%
一番多いのはヘキサ案でした。従来案は中止案よりも少ない結果となりました。いかに再開発が住民主導でなく、一部の人の思惑で動いていたかが分かります。
それぞれの完成予想CGが用意されていて、どの案がいいか?と住民でもないのにわくわくできます。個人的にはヘキサ案が面白そうだと思いましたが、恐らくノナ案で落ち着くのかと思われます。
幸福度チェック
ソロンが住民に対してする質問が、幸福度を算出するのに使用されます。0~100の数値バーをスライドして入力するものでした。
- 今の収入に満足である
- 今の職業または学校に満足である
- 今の健康に満足である
- 今のコミュニティーに満足である
- 過去の自分に満足である
- 今の自分に満足である
100に近ければ近いほど、幸福度が高いという単純な計測なのかは不明です。もしそうだとしたら、上昇志向で常に現状で満足しない人は、幸福度が低いという結果になります。
また、健康などは総じて老いるに従い低くなる気がします。しかし、年相応に元気だと思える人ならやはり、年齢に関係なく高い数値をつける可能性はあります。現状をどれだけ受け入れて満足できるかが、“幸福”のカギなのか?ソロンの弾き出す幸福度がどういうものなのか興味深いです。
【17才の帝国】2話のまとめと感想
商店街の再開発を再検討するという話でした。
舞台となっている街は海があって山があって、昔ながらの風景も残る古きよき土地柄です。ここに大型商業施設が果たして本当に必要なのか?と真木は街を歩いて感じます。そして、失われたものはもう取り戻せない、という言葉に後押しされて再検討を決断しました。
AIが最適解をいくらはじき出しても、それを採用するかしないかは個人の判断になります。真木は住民投票をすることで民主制を維持しながら、従来の再開発案がいかに民意に沿ってないものかを証明します。それと同時に従来案を可決していた市議会は、やはり不要なものだと改めて証明する結果にもなりました。
真木の生い立ちは簡単に言うとシングルマザーの家庭で育ち、ヤングケアラーでした。この生い立ちの説明が本当のことなのかは分かりません。なぜなら、いかにも好感度が上がりそうな苦労話だからです。実はソロンの作った話だったということにならないか疑ってしまいます。
謎の少女ユキは生身の人間なのか、それともプログラムなのか?謎めいています。ソロンの奴隷ではなくソロンの主人である真木もまた、AIやロボットのようにも見えます。実は宇宙人でしたオチだけはやめてもらいたいものです。