【ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~】7話「恩人との再会、その裏に潜む税金逃れの闇…」のネタバレと感想をまとめています。
今回の滞納者は華子の憧れの人だった。その上彼女は誤送金された還付金の返還を拒否していた。憧れの人がなぜこうなってしまったのか?その裏側にはあるリストの存在があって……。
【ゼイチョー】7話のあらすじ
市役所の庶務係が昨年度分の還付金を、1人の口座に振り込んでしまう誤送金が発生する。その額は1千万円で、返還を求めたが拒否されたという話が3係に持ち込まれる。
自分たちの仕事ではないと文句を言う饗庭蒼一郎(菊池風磨)だが、たまたまその人物が住民税を滞納していたので、口座を差し押さえようと米田保市長(佐戸井けん太)が言ってきたと聞かされる。その人物とは元徴税吏員の羽生詩織(市川由衣)だった。
憧れの人だと知った百目鬼華子(山田杏奈)はショックを受けると同時に、滞納処分をさせないために饗庭と一緒に詩織が経営する塾へと向かった。最初、詩織は華子のことに気付かなかったが、華子が挨拶しながら説明すると、久し振りの再会を喜んでくれた。
しかし、還付金の返還の話になると、詩織は一変して頑なに拒んだ。このままでは口座を差し押さえることになると饗庭が話すと、元徴税吏員だけあって詩織はそんなことはできないと分かっていた。
住民税の滞納額はすぐに納めるが、還付金を返して欲しければ市長と直接話をさせて欲しいと、詩織は条件を提示してきた。その理由についてたずねても、詩織は語らなかった。
直属の上司だった橘勝(光石研)に詩織の話を聞いたところ、退職する頃の彼女はどこか様子がおかしかったと言う。なぜ詩織は市長と面会したいのか?その裏にはあるリストの存在があり……。
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7話のネタバレ
秘密のリスト
なぜ羽生詩織(市川由衣)が米田保市長(佐戸井けん太)に会いたがるのか、饗庭蒼一郎(菊池風磨)も百目鬼華子(山田杏奈)も分からなかった。詩織の上司だった橘勝(光石研)に詩織が辞めた理由を聞いたところ、塾を経営する父親の体調が崩れたので辞めたということだった。
しかし噂では詩織の父は税金を滞納していたらしいと言う。それもかなりの額だったが、現在は完納されていた。本当にそれが理由なのか、饗庭たちは当時の詩織がどんな業務を担当していたのかを調べてみる。
饗庭たちは詩織の塾に行き、業務記録を調べたが残業するほどの業務はなかったと伝える。それなのになぜ、橘の話では度々残業をしていたのかを問うが、詩織は中々口を開こうとしない。華子は詩織のことが心配なのだと訴えかけると、ようやく重い口を開いた。
詩織は市には徴税禁止リストというものがあり、リストに名前がある人たちには、税を徴収しないよう密かに定められていたという驚きの話をし始める。つまり、特定の滞納者をわざと見逃していた。そのリストを作成していたのが詩織だった。
ある日、詩織は財務部長の財前克明(小木茂光)に呼び出され、リストを作るよう命じられる。詩織は断るだけでなく告発すると言い出すと、財前は詩織の父が住民税の滞納者であることを持ち出してきた。今から捜索に入ってもいいんだぞと脅され、泣く泣く詩織はリストを作成することになった。
だがちょうどその頃、父親が体調を崩したこともあり、詩織は市役所を退職することにした。詩織の手元にはリストはなく、辞めた時は告発する気力も失せていた。
恐らく市長の指示で作られたものだと饗庭は思い、だから詩織は市長に会ってリストの調査と公表を求めるつもりだった。
リストの行方
徴税禁止リストが存在することを3係のみんなに話すが、あまりにも大きな話に困惑していた。詩織がリストについて告発しようと思ったのは、還付金のミスがきっかけだった。返還の条件としてリストを公表させようと考えていた。
しかし、リストを公表するぐらいなら、還付金のミスを認めたほうが市としてはいいだろうと華子は言う。もし、市長がリストには触れずに、還付金の事だけを公表したら、詩織はただ人の金を持ち逃げしている人間になる。後で詩織が公表しようとも、そんな人間の言葉を世間は聞いてくれないだろうと橘は指摘する。
ならば自分たちが先にリストを見つければいいのではないかと饗庭が提案し、元財務部長に連絡を取ってもらうよう橘に頼んだ。その話を日比野みのり(石田ひかり)が立ち聞きしていた。
後日、橘は財前を呼び出して饗庭と華子も含めて4人で話をする事になった。リストについて聞くが財前は否定もしなければ肯定もしなかった。橘がリストを持っていないかたずねると、調べたところで出て来ないから無駄だと財前は言う。
饗庭は存在を知った以上、見て見ぬふりはできないと言い、「俺達、公平公正がモットーなんで。財前さん、公務員ナメないでくださいね」と言い放った。
還付金の返還
華子は子どもの頃に詩織に励まされた日の事を思い出し、公園のベンチから丘の上に向かった。そしてスマホを取り出して饗庭に電話をすると、段取りは任せろと饗庭が引き受けてくれた。
饗庭は詩織の家に行き、華子が待つ丘へ連れて来る。華子は詩織に徴税禁止リストが見つかりそうにもないと打ち明け、詩織の身を案じて市長と会わせるわけにはいかないと告げた。
幼い頃の華子が詩織に「税金って何?」と問いかけた時、詩織はこの丘に連れて来た。下に広がる街を見せながら、税金はみんなで出し合って助け合うためのお金なんだと教えてくれた。さらに徴税吏員の仕事は、「助けて」ともっと言ってもらえるようにするための仕事だと話した。
詩織は下を向いていた華子に顔を上げるよう言い、周りを見るよう促す。そして「きっと1人きりに思える時ほど、あなたは1人じゃないんだよ」と語りかけ、華子はそれを聞いて笑顔になった。
あの時はちゃんと理解できなかったが、詩織の仕事はみんなを助ける仕事なんだと子供心にも伝わったと華子は振り返る。自分が徴税吏員になったのは、詩織に憧れたからだと告白し「羽生さんも顔を上げてください。私…羽生さんを1人にはしません」と約束する。
リストは現役の徴税吏員たちが探すということや、詩織だけが全てを背負う必要はなく、1人で戦わおうとしないで欲しいと語りかける。「私たちを…信じてください」と華子は還付金の返還を説得した。
7話の結末
相楽義実(本郷奏多)の部屋に饗庭はやってきて、遅れて華子もやってきた。還付金を詩織が返還してくれると報告をすると、饗庭がこの件をなぜ気にしていたのか問い詰める。はぐらかそうとする相楽だが、華子は詩織と明らかにすると約束したと言って怒る。
それでも相楽はただの噂だと存在自体認めず、現物があるのなら持ってこいと開き直った。饗庭は「だったら見つけんぞ。俺達隠してるもん捜すの得意なんだよ」と言い、リストを見つけても調査しなかったら許さないと意気込んだ。
市長が労いの言葉を3係にしにくるが、みな冷めた対応だった。そんな中、饗庭だけが全く気持ちのこもっていない、上辺だけの言葉を並べ立てて対応した。
華子は詩織と話していた時を思い出す。リストには米田市長も関わっていて、そこには市長の近しい人たちの名前が書かれていたと言っていたことを。特にある企業と関係者、それは相楽グループのことだった。
相楽の父である相楽耕史郎(板尾創路)は市長と、次の選挙も安泰だと歓談していた。そこには相楽も同席していた。
相楽が副市長になったのも、父親の会社と何か関係があるのかも知れないと華子は思っていた。饗庭は相楽が何か企んでいるとしたら、それは奥林のこととも繋がっていると考えていた。3係のみんなと合流して帰宅をするが、鷺沼だけがその場にいなかった。
鷺沼は1人部署に残り、徴税禁止リストを作成していた。そして相楽に「確認お願いします」と電話をする。確認をしていた相楽の元に、みのりが徴税禁止リストの件で話をしにきた。
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【ゼイチョー】7話のまとめと感想
還付金の誤送金が起きたことで、徴税禁止リストの存在が明らかになったという話でした。
華子の憧れの人である詩織が、還付金を返還しないという事態になります。憧れの人がなぜそんなことをと、ショックを受けていた華子ですが、その理由が徴税禁止リストだと分かり動きます。
今のところ現物は発見できていませんが、ドラマ最後に鷺沼がリストを作成していたので、確かに存在するようです。どうやら相楽グループを優遇しているらしいので、相楽も悪者のように現時点では描かれています。
しかし、本当に相楽も悪者なのか?奥林の自殺未遂にも関わっているとは思いますが、それを切欠に真相を明らかにしようと、あえて悪者になっているのかもしれません。
憧れの人が孤立しているのを知った華子は、今度は自分が助ける番だと、詩織に手を差し伸べました。詩織が華子に手を差し伸べたから、こうして助けてもらえたわけです。人助けはいつどこで、自分にかえってくるか分からないものです。
税金がどこかの誰かを助けているように、その時々誰かの力になれば、その人がまた誰かを助けるかもしれない。直接自分にかえって来ないと、何かをする気になりにくいですが、基本的には誠実でいたいものだと考えさせられる話でした。
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