【世にも奇妙な物語’20秋の特別編】全話のネタバレ感想とあらすじキャスト

世にも奇妙な物語 スペシャルドラマ
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2020年11月14日に放送された【世にも奇妙な物語’20秋の特別編】の全話ネタバレと感想をまとめました。

今回は「コインランドリー」「タテモトマサコ」「イマジナリーフレンド」「アップデート家族」という4話構成です。

中でも「タテモトマサコ」は怖さと面白さを兼ねた良作でした。全話分のあらすじとネタバレ感想を記載しています。

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第1話「コインランドリー」

1:キャストとスタッフ

  • 橋本学…濱田岳
    派遣切りにあって現在フリーター
  • 清掃員…コロッケ
    コインランドリーにいる謎の清掃員
  • 近藤亜美…岡崎紗絵
    コインランドリーで会う就活生
  • 可愛い女性…志保
    乾燥機から出てきた女性
  • 美女…麻衣愛
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性1…吉田明加
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性2…奏羽茜
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性3…緒方ありさ
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性4…仲村美海
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性5…吹越ともみ
    乾燥機から出てきた女性
  • 女性6…有沢雪
    乾燥機から出てきた女性
  • キャスター…田淵裕章(フジテレビアナウンサー)
    ニュースを伝えるアナウンサー
  • 原作:『ロッカールーム』鈴木祐斗(集英社『少年ジャンプ+』)
  • 脚本:遠山絵梨香
  • 演出:松木創

2:あらすじ

橋本学(濱田岳)は派遣切りにあい、現在フリーターとして生計を立てている。

ある日、コインランドリーに来て乾燥機に入れたところ、壊れていたため隣の乾燥機を使う。終わるまでの間、ビールが飲みたいと呟くと、壊れていたはずの乾燥機になぜか冷えたビールが出てきた。

清掃員(コロッケ)がやってきて、この乾燥機はお願いをすると何でも欲しいものが手に入ると教えてくれるが、橋本は話半分に聞いていた。

同じランドリーを利用している近藤亜美(岡崎紗絵)という女性と、洗濯が終わるまでの間、橋本は話をすることになる。

彼女は就活をしているが40社受けても内定がもらえず、しまいには泣きだしてしまう。そんな亜美のことを橋本は励まし、彼女は気持ちが落ち着き橋本の優しさに感謝をした。

母親から父が検査入院することになったと連絡が入り、30万円融通してくれないかと頼まれる。そこで橋本は清掃員の話を思い出し、乾燥機の前で30万円欲しいとお願いをする。すると、乾燥機の中に札束が現れた。

その金を母親に振り込み、自分もこのままじゃいけないと考え直した橋本は就活を始める。だが、どの会社も不採用でがっかりして現実逃避を始めてしまう。

美人の彼女が欲しい。乾燥機の前でそう願った橋本の前に、中から女性が現れ……。

3:ネタバレ

橋本は自分好みの女性を願い自宅に連れて帰る。そこで、女性に「生命線が短い」と指摘をされるが、2人はいちゃついて朝になった。

しかし、女性の姿は消えてしまう。清掃員から「ここから出したものは一日で消える」と言われていたことを思い出した橋本。彼女もまた一日で消えてしまったのだ。

その後も飽きずに次々と女性を呼び出しては、乾燥機から得た金で女性にプレゼントを贈る橋本。

偶然亜美が橋本を見かけ、彼女ができたのかと聞くと、曖昧な返答を橋本はする。いいかげんな関係だと思った亜美は、変わってしまった橋本を問い詰める。

就活して父親の見舞いに行くはずだったのではと聞く亜美に、橋本は君には関係ないと言って突き放した。

ある日、橋本がまた乾燥機の前で女性を呼び出していると、そこに亜美もやってきた。指輪をプレゼントしている橋本を見て、亜美はこの女性が彼をたぶらかしているに違いないと考える。

橋本が母親からの電話を受けて席を外した隙に、亜美は女性に橋本を悪の道に引きずり込むなと忠告する。2すると人は揉み合いになってしまい、騒いでいるところに橋本が戻ってくる。

橋本はふと清掃員に言われていたことを思い出す。「乾燥機から人は出したらダメ。だってその人、一日で消えちゃうことになるでしょ?」と。しかし、その時橋本は意味がわかっていなかった。

乾燥機から出てきた女性は亜美と揉めたことでどこかへ行ってしまい、残された亜美は乾燥機の前で言う。「私は今までの穏やかで優しい橋本さんが好きなのに。橋本さん…戻ってきて」と。

橋本が再び目を開けた時、そこは乾燥機の中だった。

テレビでは宝石店から店の売り上げが消えてしまった、というニュースが報じられる。橋本は今この瞬間にすべてを悟った。それは自分が出した金だと。

つまり乾燥機から出て来た自分も、今日消えると分かった。

4:感想とまとめ

ブラックなオチの話です。前回で言うところの「3つの願い」系の話です。

橋本が願ったものは“無”から生み出されたものではなく、どこかに存在しているものを取ってきてるだけでした。

だから、金もどこかの店から持ってきたものだと後で分かります。

では人はどこから来たのか?それはどこかに存在していた人だったのです。

人を願ったらいけないというのは、その人が呼ばれた途端に余命1日になってしまうからです。

そうして呼び出された橋本もまた、今日1日の命で消えてしまうというオチでした。

実は身近に彼の事を思ってくれている女性がいたのに、彼はそれに気づかずひたすら理想の女性を願い続けます。

金や女性、それらを簡単に手に入れたことにより、自堕落な人物になってしまった橋本。

天罰を出すのが実は身近にいた彼を思う女性だった、というのが何とも皮肉な話でした。

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第2話「タテモトマサコ」

1:キャストとスタッフ

  • 館本雅子…大竹しのぶ
    シンワ文具・総務部員
    半年前に中途採用で入社
  • 志倉楓…成海璃子
    シンワ文具・総務部員
    営業部の近藤と交際している
  • 笠原紗英…森高愛
    シンワ文具・営業部員
    近藤の後輩
  • 近藤雅也…佐伯大地
    シンワ文具・営業部員
    楓にプロポーズをした翌日死亡
  • 坂本奈保…浦まゆ
    シンワ文具・人事部員
    楓の同期
  • 飯田部長…小松和重
    シンワ文具・総務部部長
  • 総務部員1…服部容子
    シンワ文具・総務部員
  • 総務部員2…岸宗太郎
    シンワ文具・総務部員
  • 総務部員3…吉田れいな
    シンワ文具・総務部員
  • 営業部員1…三田尚人
    シンワ文具・営業部員
  • 経理課長…瀬野和紀
    もみじ出版・経理課長
  • 社員…せとたけお
    折井建設の社員
  • 別の社員…宮崎翔太
    折井建設の社員
  • 掃除のおばちゃん…松宮かんな
    シンワ文具の清掃員
  • 脚本:山岡潤平
  • 原案:荒木哉仁
  • 演出:小林義則

2:あらすじ

文具メーカーの総務部に勤める志倉楓(成海璃子)は、恋人の営業部に所属する近藤雅也(佐伯大地)にプロポーズをされる。

しかしその翌日、近藤はビルから飛び降り自殺してしまう。前日にプロポーズをされたのになぜと信じられずにいた楓に、近藤の後輩である笠原紗英(森高愛)が、前日総務の館本雅子(大竹しのぶ)と揉めていたという話をする。

楓は直接館本に近藤と何があったのか聞くが、彼女は楓に何かを囁いて立ち去ってしまう。

楓は翌日会社に出社したとき、すっかり近藤が死んだことを忘れていた。しかし、思い出して紗英からある話を聞かされる。

それは、近藤のロッカーを整理した時「タテモトマサコに殺される」と書いたメモがあったと渡された。

楓はメモを手にして館本に問いただすが、その後、今度はメモの存在のことを忘れてしまう。

部署ではみんな頭痛がした後、鼻血が出るという妙な状況だった。

紗英にメモのことを言われて思い出す楓、館本の周りで過去に不審死した人がいたことを教えられる。

人事部で同期の坂本奈保(浦まゆ)に頼み、館本の履歴書を見た楓は、過去に勤めていた会社で起きた事件を知る。

それは、館本の勤めていた建設会社の社員が、有毒物質の入った塗料を自ら飲んで自殺したという話だった。

館本雅子の周りで起きる不審死、彼女が関わっているのか?真相に近づく楓は、部長から休暇を取るように言われ強引に休まされてしまう。

そして、紗英から「館本雅子は近づいたらヤバい」という話を聞いたので、会議室に来て欲しいと言われるが……。

3:ネタバレ

会議室に行った楓が紗英に話を聞こうとするが、彼女はすっかりそのことを忘れていた。

それどころか突然、電気コードをドアノブに巻きつけ、頭が痛いから死にたいと言い出す。

やめさせようとする楓を追い出し、首を吊ってしまう紗英。楓は急いで他の人を呼びに行くが既に手遅れだった。

彼女の手に書かれていたスマホロックの数字を見た楓は、紗英のスマホを持ち出して解除する。

そこには音声データがあり、紗英の声が録音されていた。「館本雅子は記憶が消せる」と。

部長から館本が屋上に来いと呼んでいると伝えられた楓は、館本の待つ屋上へ向かう。

いつもは無口な館本がどこまで知っているのかと、急に聞いてくる。楓は館本が勤めていた会社で人が亡くなっていること、そして記憶を消せることを告げる。

しかし、館本が言うには記憶を消せるわけではないという。彼女が学生時代に嫌な教師に「死ね」と言ったらその後死んでしまったという話を語り始める。

そして、未亡人になった妻を他の教師とくっつけたら、いいことをしたのにみんな気味悪がったと語る。

自分は記憶を消せるわけではなく、言葉に宿る力言霊の力が異常に強いのだと教える。

しかし、楓は何度記憶を消しても思い出す。なぜなら、彼女は忘れるといつも近藤の声が聞こえて思い出していたのだ。

“愛の言霊”かと笑い飛ばす館本。なぜ彼女はいつも黙っていたのか、それは言葉で他人を傷つけてしまうからだという。

近藤をなぜ殺したのかと問う楓に、彼は横領に気がついたからだと館本は教えた。そして紗英も自分のことを調べていたので同じように消したと。

平穏に生きたいなら1人で誰にも関わらずに暮らせばいいという楓に対し、館本は人の幸せは2つあるということを語る。

1つは愛している人に愛されること、2つ目は自分が社会にいる意味を感じ取ることだと。楓はその両方があるが、自分にはどちらもなく孤独だったと彼女は言う。

「黙れ!」と言う楓の声に一瞬黙る館本、楓もまた自分と同じ能力の持ち主だと教える。

館本が楓を殺さない理由は、同じ部署で死人が出ると会社に居辛くなるからだった。

そして楓に「館本雅子のことは忘れなさい」と告げ、どこか遠くに行ったほうがいいと言った後、楓は素直に「はい」と答えて去る。その後、楓は辞表を出して会社を辞めてしまう。

トイレで1人、壁に描いた絵に向かい会話をする館本。自分の能力がいかに特別で孤独か、もう一人の自分に慰めてもらっていた。

人事の奈保も消そうとして館本が話を聞きに行くが、彼女は館本が誰だかまったく分からなかった。

総務部に戻ると館本のことを知らない人がいて、楓が会社を辞めるとき、社内に一斉メールをしていたことが分かる。

それは、館本との屋上でのやり取りが録音された音声データつきで、再生した人はみな「館本雅子のことは忘れなさい」という言葉により、彼女の存在を忘れてしまっていた。

楓は館本に会いに行った時、録音をすると同時に腕に「私はキオクを消される 会話を録音してある それを社員みんなにメールして」と書いていたのだった。

慌ててメールを見ないように言いまわる館本だったが、社員たちの記憶からどんどん館本の存在が消えていく。

そして、館本自身も自分の声を耳にして、自分が誰だか分からなくなってしまった。

3:感想とまとめ

ホラー系の話になります。ホラーと言っても見終わった後にじわじわとくる話です。

スティーブン・キングの話とかにありそうな、そんな物語です。

今回4つの話の中で一番面白く、大竹しのぶさんの演技も相まって非常に印象に残りました。

この話だけで終わりにしてしまうのがもったいないぐらい館本は秀逸なキャラで、連続ドラマで見たいと思わせる存在です。

最後、自分が誰だか分からないはずの館本は、ふらふらと会社から歩き出し口元に笑みを浮かべます。

彼女は自分が誰だか分かったのか?「私は誰?」という言霊の力で思い出したのか?色々想像したくなるオチでした。

平穏な生活がしたいだけなのにと言う彼女ですが、一人でいるのは孤独なため、人と関わりを持ちたがります。

その結果、関わった人が不幸な目にあい、また孤独になってしまうという悪循環です。

永遠の孤独の中を生きる館本雅子、ちょっとダークヒロインっぽく思えますが意外とうかつな女性です。

なぜなら、彼女はその能力でもっと罪に問われないやり方をすればいいのに、なぜか横領をするという謎の行動を取ります。

もしかしたら、彼女に人間味を残したかったのかもしれません。

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第3話「イマジナリーフレンド」

1:キャストとスタッフ

  • 原田早希…広瀬すず
    英林大学で臨床心理学を専攻している大学生
  • 原田友里恵…堀内敬子
    早希の母親。シングルマザー
  • 二見健吾…岐洲匠
    英林大学・早希と同学部の学生
  • 山岸佳織…横田真悠
    英林大学・早希と同学部の学生で早希の幼馴染
  • 七瀬和泉…夏子
    英林大学・早希と同学部の学生で友人
  • 城島十和子…原扶貴子
    英林大学の教授
  • 竹内…髙野光希
    英林大学の学生。早希をナンパをしてくる
  • 早希(5歳)…浅田芭路
  • 原田友希…のあ
    早希の姉
  • 佳織(5歳)…遠藤優月
  • 早希(2歳)…吉川さくら
  • ユキ(声)…加藤英美里
  • 脚本:荒木哉仁
  • 演出:植田泰史

2:あらすじ

臨床心理学を専攻する大学生の原田早希(広瀬すず)は、子供の時に“イマジナリーフレンド”という空想の友人がいた。

彼女のイマジナリーフレンドは人ではなく、ウサギのぬいぐるみのユキちゃんという友人だった。

ある日、自宅に戻るとユキちゃんが現れる。大人になっても現れることがあるのか心配になった早希は先生に聞くと、攻撃的な友人の場合は治療も必要かもしれないと教えてもらう。

ユキちゃんは自宅どころか授業にも顔を出し、早希はストレスを感じ始める。

幼馴染の山岸佳織(横田真悠)が友人の七瀬和泉(夏子)にパシリにされているのを見ても、早希は見て見ぬふりを続けていた。

そんな様子を知ったユキちゃんは、どうして助けないのかと早希に言う。しかし、早希は友達ではなく単なる幼馴染だからと言って何もせずにいた。

母親の友里恵(堀内敬子)がやってきて、お金が知らないうちになくなっているから貸してくれと言う。どうせ酒を飲んで消えているだけだと思う早希だったが、友里恵は彼女の財布から金を持って行ってしまう。

ある日、大学で見知らぬ男が食事に誘ってくるが、早希は応じるつもりもなくその場を去ろうとする。

そこに、二見健吾(岐洲匠)が現れ、無理矢理連れて行かれそうになる早希のことを助けてくれた。その日以来、早希は彼のことが気になり始める。

自宅に戻りユキちゃんにそのことを告げると、やきもちを焼いたのか不機嫌になってしまう。

二見に誘われて図書館で勉強することになった早希。その後、レストランへ一緒に行き食事をする。すると、誕生日ケーキが現れて祝ってくれた。二見はそのタイミングで交際を申し込み、早希は返事をひとまず保留する。

自宅ではユキちゃんが一緒に誕生日を祝おうと思っていたのにと、帰りが遅かったことに対して文句を言う。

そして、そんな男はやめろと言い、部屋中のあちこちの物が揺れ始める。

自分がいないとダメなくせにというユキちゃんに対して早希は、自分がいなければ存在できないくせにと言い返す。

自分が幸せになるのが嫌なのか?と怒る早希は思わず「ユキちゃんは友達じゃない、もういなくなって」と言ってしまう。

翌日、早希の鞄の中に人形の首が入っていたり、植木鉢が落ちてきてケガをしそうになったり、おかしなことが起き始め……。

3:ネタバレ

身の回りでおかしなことが起きているのを早希は二見に話す。イマジナリーフレンドが見えることも話す早希、それを聞いた二見は必ず俺が守ると約束をした。

佳織は早希にある話をする。それを聞いた早希は交際の返事を求めに自宅にやってきた二見に話す。

つきまとってきた男と実は裏で繋がっていたこと、身の回りで起きるおかしなこと、それらすべて二見の仕業だったということを。

佳織は二見が狙った女の子を助けるふりをして、自分に服従させるという手口を使うことを知っていた。だから、警告をしにあの時早希に教えに来てくれたのだった。

手口を暴露された二見はナイフを取り出し、早希を襲い始める。早希は思わず今はもういないユキちゃんの名を呼び助けを求めた。

その瞬間、ユキが現れて花瓶を飛ばし二見の頭に命中させる。ひるんだ隙に逃げる早希は、ユキちゃんからフライパンをもらい追ってきた二見へ反撃をした。

ユキちゃんは最初から二見のことが怪しいと感じていたのかもしれない。母親と部屋の片付けをしながら早希は考えていた。

片付けていると一枚の写真が見つかり、そこには幼いときの自分ともう一人女の子がユキちゃんを抱えて写っていた。

母親に誰なのか確認すると、その女の子は“友希”という名前で早希の姉だった。

ある日仕事でくたくたになって帰宅した母親は、友希が熱を出していたことに気づく。しかし、すぐに病院へ行かず、朝起きたら行こうと思って寝てしまう。

そして朝目覚めた時には友希の体は冷たくなり、亡くなってしまっていた。

イマジナリーフレンドのユキちゃんは、実は姉だったと早希はこの時気づいた。

初めてユキちゃんにあった公園へ向かう早希、必死に呼びかけるとユキちゃんが現れる。

早希の心が必要としていなければ存在できないというユキちゃん、必要としているから行かないでと頼む。

するとユキちゃんは早希にはもう友達がいる、自分が今やるべきこと分かってるよねと教えてくれた。

「見えなくたってずっとそばにいるよ。今までもこれからも」とユキちゃんは言い残して消えてしまう。

自宅に戻ると消えてしまっていたお金が戻ってきたと言う母に、きっと心配して誰かが隠していたのではと早希は告げた。

翌日、佳織がまた和泉にパシリにされているのを早希は見る。早希は意を決して佳織から資料を取り上げ、和泉に「自分でやったら?」と押し返した。

驚く和泉をよそに佳織とその場を立ち去る早希、大丈夫?と心配する佳織に早希は「大丈夫じゃないかもね。でもいいや、佳織もいるし」と笑って答えた。

ふとユキちゃんの声が聞こえた早希は姉に感謝をし、佳織と一緒に歩いて行った。

4:感想とまとめ

ホラー系の話かと思ったら感動系の話でした。

最初はユキちゃんがまるで『チャイルドプレイ』のチャッキーのような、悪い人形なのかと思わせます。

しかし、ユキちゃんは実は姉の化身で、早希の守り神のような存在だったと分かります。

パシリにされている幼馴染を見て見ぬふりをしていた彼女に、ユキちゃんは“本当に大切なもの”を教えてくれました。

一見優しそうに見える二見が実は悪者で、蔑ろにしていた佳織が早希に真実を教えてくれます。

『星の王子様』に出てくるセリフ「本当に大切なものは目に見えない」を引用して、ユキちゃんは早希に大切なものを教えてくれます。

ようやく気づいた早希が佳織を助け、本当に大切なものを見つけるというお話です。

そして、本当に大切だからこそユキちゃんは見えなくなってしまいます。

愛らしい動きをするユキちゃんがかわいくもあり、怖くもある話でした。

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第4話「アップデート家族」

1:キャストとスタッフ

  • 黒崎睦夫…高橋克実
    サラリーマンで家族の長
  • 黒崎夏海…吉川愛
    黒崎家の長女
  • 黒崎洋子…舟木幸
    睦夫の妻
  • 祖母…小貫加恵
    睦夫の母
  • 祖父…酒井正弘
    睦夫の父
  • 兄…阿蘇尊
    黒崎家の長男
  • 弟…松本晃大
    黒崎家の次男
  • コロン…ハナちゃん
    黒崎家のペットの犬
  • 家政婦の母…薄井しお里
    アップデートで新たに来た母
  • ナースの母…吉高寧々
    アップデートで新たに来た母
  • チアガールの母…葉月あや
    アップデートで新たに来た母
  • 秘書の母…鷲尾めい
    アップデートで新たに来た母
  • ロシア人の母…アンナ・ミッツェル
    アップデートで新たに来た母
  • イケメン外国人の父…ローリン・W
    アップデートで新たに来た父
  • 原作:『アップデート家族』チョモランマ服部(集英社『ジャンプルーキー!』)
  • 脚本:向田邦彦
  • 演出:北坊信一

2:あらすじ

黒崎家は親子5人に祖父母で暮らす家族だが、幸せな日々も今はなく朝食から殺伐としていた。

父・睦夫(高橋克実)はうだつの上がらないサラリーマンで、妻・洋子(舟木幸)には給料が上がらないことを指摘され、娘・夏海(吉川愛)にも相手にされない。

子供の教育費や住宅ローンなど、家計は財政難な状態にあった。そんな時に目にした一枚のチラシ「ファミリーアップデーター」なる商品を購入する。

その晩、帰宅した夏海が違和感を覚えると、睦夫は「我が黒崎家はアップデートすることにした」と言い……。

3:ネタバレ

財政難を乗り切るために家族をアップデートして効率化を図ることにした、と告げる睦夫。バージョン1.02は効率化のため母親を5人に増やす。

洋子はどこかへ消え、代わりに現れたのは年齢も国籍も違う女性が5人。それぞれの得意分野を分担することで効率化されるという。

さらに強面の兄と幼い弟を合体させ、兄であり弟でもある「アニョート」という存在を生み出す。夏海は姉であり妹でもあるから「アネーモ」と呼ぶ事になった。

見た目はスキンヘッドの兄なのに振る舞いは幼い弟という、ちぐはぐなアニョートに夏海はドン引きする。

さらに飼い犬も散歩が面倒だということから映像化し、なぜかビデオテープの中にのみ存在することに。

するとまたアップデートが始まり、バージョン1.03に変わる。今度は祖父母が“G”と“B”という文字の置物に変わってしまった。

大好きなおばあちゃんが最早人の姿でなくなってしまったことを夏海は悲しむが、睦夫は老いや病気にも苦しまず介護で負担をかけることもないと喜ぶ。

黒崎家という名前も最早ダサい、格好良くアルファベットにしようという睦夫。夏海は今日から「CR夏海」だと、パチンコ台のような呼び名に変わった。

そんな父親の横暴さにキレた夏海は、おばあちゃんのゲートボールスティックを振り上げ、ファミリーアップデーターを破壊しようとする。

元に戻せと騒ぐ夏海と揉み合いになる睦夫、倒れた際に机で頭を打ち亡くなってしまう。

その後もアップデートは進み、夏海が家に帰ってくると、新しいイケメン外国人の父親が迎え入れる。

5人の母親とイケメンの父、夏海はこうして理想の家族の形を手に入れた。

4:感想とまとめ

シュール系の話です。それでいてブラックなオチがつきます。

他の話よりも時間が短く、どんどん家族はバージョンアップしていきます。

最初に母親がいなくなる代わりに睦夫の理想の女性5人が現れ、兄と弟は合体させられペットは映像化されます。

そして次のバージョンアップで祖父母は置物になり、睦夫は娘と揉めて亡くなります。

最終的にはイケメンの父と5人の母に囲まれる夏海で終わりました。

効率化を図った結果、不要になる家族たち。もはや元の黒崎家の面影はありません。

理想の家族を手に入れようとしたのに、不要だったのは自分たちだったという皮肉なオチでした。

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【世にも奇妙な物語’20秋の特別編】感想とまとめ

前回よりも面白い話が多い回でした。今回個人的に一番面白かったのは「タテモトマサコ」です。

大竹しのぶさんが出演する時点で結構期待していたこの話は、予想以上に面白い話でした。

まるで海外ドラマにありそうな、ちょっと謎めいた展開と能力設定に引き込まれます。

この番組らしい因果応報なオチの「コインランドリー」や「アップデート家族」、怖い系かと思ったら感動系の話だった「イマジナリーフレンド」など、全体的にどれを見てもわりと面白い回です。

秋は面白い時が多いのか、去年の【世にも奇妙な物語】’19秋の特別編もわりと良作が集まってます。

長年放送されているため似たような話がどうしてもあったり、ハズレな回もあったりしますが、やっぱり放送されると楽しみに見てしまうドラマの1つです。

次回は例年通りなら春に放送される予定だと思います。

タモリさんのまとめ

欲しいものを手に入れれば、それ以上に失うものがあります。

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