【笑うマトリョーシカ】最終回のネタバレと感想|登場人物のその後

2024夏ドラマ
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【笑うマトリョーシカ】最終話のネタバレと感想をまとめています。

清家の後ろにいる人物はいったい誰だったのか?香苗はその真相を探るため、清家と直接対決をする。清家の口から語られた内容は、香苗も驚愕する衝撃の告白だった!

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【笑うマトリョーシカ】最終回のあらすじ

道上香苗(水川あさみ)は清家一郎(櫻井翔)を操っている人物を探るべく、清家のブレーンになることにする。羽生雅文(大鷹明良)総理大臣が怪しいと感じた香苗だったが、清家が推す首相公選制に総理は消極的だった事が分かり、ハヌッセンは彼ではないと香苗は考えた。

自分の言った事が清家を通じて実現していく魅力に惹かれ、香苗も段々取り込まれていきそうになる。しかし山中尊志(丸山智己)の言葉や、息子の勇気(森優理斗)の言葉を聞いて香苗は思い直す。そして、清家にブレーンを降りると告げた。

そうして香苗はとうとう清家浩子(高岡早紀)から託された証拠のテープを公表した。現役総理の不祥事に騒然となる世間、香苗は羽生に呼び出されあることを記事にして欲しいと頼まれる。

それは清家の父親である和田島芳孝(加藤雅也)が、BG株事件をもみ消してくれていたということだった。そして、清家はずっと父親と繋がっていたという。

清家を操る人物はいったい誰なのか……?

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【笑うマトリョーシカ】最終回のネタバレ要約

3行でネタバレ

清家一郎を操っていた人物は誰もいなかったが、彼は自分が何をしたいか分からなかった。

清家は操ろうとした人たちに怒りを覚え、彼らにとって最悪のタイミングで別れてきた。

総理大臣になった今も自分が分からないが、そんな自分を唯一理解しようとする香苗と、今後も向き合っていこうとしていた。

500字ぐらいでネタバレ

浩子から託された羽生総理がBG株事件に関わっている、証拠のテープを香苗は公表する。その結果、総理は辞任し内閣は解散した。

羽生から清家は和田島と以前から繋がっており、全て知っていたはずだと知らされる。香苗はそのことを清家に直接問いただしに行った。そして清家のハヌッセンは、和田島だと指摘する。

しかし清家は自分は誰にも操られていないと否定した。ならなぜ鈴木や亜里沙を切り捨てたのかと問うと、彼らは自分を見くびっていたからだと怒りを滲ませた。そして彼らにとって一番最悪なタイミングで、別れたのだという。鈴木を亜里沙の仕業に見せかけてひき殺そうと計画したのは、清家自身だった。

清家自身は自分が何をしたいのか分からず、指針を欲していた。また、自分を支持する人たちも、自分を知ろうとはせず持ち上げるだけだと嘆く。ただ、権力は蜜の味だと言い、総理を目指す気は満々だった。

香苗は清家の正体を知り愕然とする。だが、自分が清家を知ろうとすることが、清家を救うことになると言い、人々に清家の事を今後も伝えていくと誓った。

香苗は自分が知った清家のことを本に書くが、国民は清家を支持し続け、総理大臣になった。

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【笑うマトリョーシカ】最終回の詳細なネタバレ

証拠を公開

道上香苗(水川あさみ)は会社で山中尊志(丸山智己)と話しながら、ハヌッセン候補が羽生雅文(大鷹明良)総理大臣ではないかと考えていた。彼女はあえて清家一郎(櫻井翔)のブレーンになり、ハヌッセンが誰なのかを探ることに決めた。総理自身では言いづらいことを、清家を利用して実現しようとしているのではないかという疑念もあった。香苗はもし清家浩子(高岡早紀)から渡されたテープを世に出してしまえば、ブレーンの話がなくなるかもしれないと考え、今はそれを出さない決断をした

その後、香苗が提案した案を清家はそのまま採用し、里親制度の改革も実現することになった。ある日香苗は国民の生活が苦しい中で、憲法改正を優先すべきではないと提言した。清家は「やっと信頼できる同志を見つけた気がします。道上さんがいれば、この国のトップになれるかもしれません」と述べ、その言葉に香苗は戸惑いつつも期待を抱いた。

香苗は会社で山中とともに清家のインタビュー動画を視聴し、清家が憲法改正を後回しにするという彼女の意見を受け入れたことを確認した。また首相公選制は清家の発案であり、羽生総理は消極的な立場だったことから、香苗は羽生がハヌッセンではないと考え始めた。山中はテープを公開したほうが良いと提案したが、香苗は清家のブレーンを降りることをためらっていた。すると山中は「お前は政治家のブレーンである前に、いちジャーナリストだろう?」と苦言を呈した。

自宅に戻った香苗は悩んだ末、翌日清家にブレーンを降りると告げた。そしてブレーンとしてではなく、ジャーナリストとして清家と社会に向き合っていくと宣言し、その場を後にした。その後、香苗は羽生総理と諸橋大臣のテープを公開した。現役総理のスキャンダルに世間は騒然となり、警視庁は二人に対して殺人教唆について事情聴取を行うこととなった。

一方、自宅でニュースを見ていた鈴木俊哉(玉山鉄二)は「やっぱり俺とは違うよ」と呟いた。すると妻の由紀(真飛聖)は「あなたはどうするの?」と尋ね、鈴木は隠居生活でもしようかと言った。しかし妻は「それでいいの?ほんとはやりたかったこと、あるんじゃないの?」と彼の背中を後押しした。

事件の黒幕

羽生総理はBG株事件への関与を認めた。山中は「辞任は確実だし、内閣総辞職、さらには羽生派も解体だ」という。さらに「お前のペンが全てを動かしたんだ」と言われた香苗は喜んだ。しかし、その直後に羽生の秘書から電話が入り、地下駐車場に停めてある車の中で香苗は羽生と会うことになった。羽生は記事にしてほしいことがあるという話だった。

実は和田島芳孝(加藤雅也)もBG株事件に関与していたという。そもそも事件の関与をもみ消してくれたのが和田島だったのだ。加えて清家もこのことを知っていたはずだと羽生は語った。なぜなら、清家は代議士になった直後から、和田島の自宅に出入りしていたからだという。

香苗が『悲願』には一切関わっていないとされていたがと尋ねると、清家は和田島の裏の部分を知っていたから、そういうことにしたのだろうという。その後、香苗はネットで和田島が首相公選制について語っていた記事を見つける。和田島こそが清家のハヌッセンではないかと香苗は考え始めた。そしてほどなくして諸橋育夫(矢島健一)大臣が殺人教唆の容疑で逮捕された。

ハヌッセンの正体

香苗は清家に会いに行った。「今日は生身の清家と話をしに来た」と香苗は告げ、和田島との交流や、BG株事件の真相について問いただした。和田島は清家嘉和(梨本謙次郎)を交通事故に見せかけて殺害したと清家に教えたが、清家自身も香苗の父を殺したのが諸橋であり、BG株事件に関する証拠があることを知っていた。それが世に出れば、羽生派は失脚することを理解していた。

清家は自分の身を守るために香苗に近づき、取り込み、証拠を探させたのだ。それだけではなく、自分をブレーンにしたのも、手に入れた証拠を発表させないためだろうと香苗は推測した。

ハヌッセンは和田島芳孝だったと突きつけ、さらに「あなたは今も亡くなった父親に縛られている」と指摘する。しかし清家は笑い出し、語り始めた。「父はこれまで会った他の人とは違った。僕をコントロールしようとはしなかった。父も僕と同じ特性を持った人間だったからだ」と。

清家は父がかつて自分に語った言葉を思い出す。「父は『お前は自分によく似ている。様々な人間が操ろうと群がってくるだろうが、それはそれで利用すればいい。でも、お前には本当の自分を見つけて欲しいんだ』と言っていた」と。清家はハヌッセンが父ではないと否定し、「父は唯一の理解者であり、僕の目を覚ましてくれた同志だ」と強調する。

「じゃあ、ハヌッセンは誰なのか?」という香苗の問いに対し、清家は「いませんよ。僕は誰にも操られていません」と答えた。だが、清家は続けて、自分が誰よりも自分のことを理解しているが、まだ本当の自分が分かっていないと告白する。だからこそ、香苗に近づいたのだ。「あなたなら、曇りのない目で見極めてくれると思ったから」と語った。

清家の復讐

清家は「BG株事件の証拠なんかどうでもいい」と言い、欲望に打ち勝った香苗を選んで正解だったと感じていた。しかし「そんなあなたですら、僕を見誤った」と告げ、ハヌッセンがいると決めつけたことに対して怒りを露わにしていた。

香苗が「ハヌッセンがいないなら、なぜ亜里沙や鈴木を切り捨てたのか?」と問い詰めると、清家は「ヒトラーがハヌッセンを切ったとき、何を思っていたか分かりますか?『見くびるな』ですよ。おそらくね」と答えた。清家が初めて自分が見くびられていると感じたのは大学時代のことだった。初恋を阻止しようと必死になっていた2人の人間が、実は愛欲に溺れていることを知った時だという。

清家は真中亜里沙(田辺桃子)から「2人はきっとできている」と聞かされ、母親による洗脳を解き、「見くびるな」という視点を教えてくれた恋人ですら、結局は自分を軽んじていたと悟った。そして亜里沙は清家が尊敬していた武智和宏(小木茂光)議員と不貞関係を結び、清家を27歳で政治家にするために手をかけたのだ。

「だから、彼らにとって最悪のタイミングで別れを与えたんです」と清家は言う。母親とは議員バッジをつけさせた後、一切顔を合わせることはなかった。また、長く結婚をせがんできた亜里沙には、清家が40歳の時、副大臣に任命されて政治家としての将来が見え始めたタイミングで、武智との件を伝え別れを告げた。

鈴木の事故は、亜里沙に罪を着せる形で清家が命じたものだった。しかし、事故が失敗したため、鈴木が囚われ続けてきた、BG株事件を理由に最も屈辱的な形でクビを切った。「鈴木はBG株事件を揉み消して、父を自殺に追いやった張本人が和田島とは知らずに、その最も憎むべき男の息子に長年仕えていたんです」と、清家は笑いながら語った。

本当の清家

清家は『生者必滅 会者定離』の書を見つめ、「まさに私の人生を表している」と感慨深く語った。そして、ヒトラーに対する肩入れが、振り返れば初めて自我が芽生えた瞬間かもしれないと言った。彼の孤独を理解し、彼の怒りに寄り添うことができたのだという。

「この国をコントロールしようとしているのか?」と香苗が問うと清家は「彼のしたことを容認することは決してできない。ただ、問題なのは彼の行為だけであって、彼が権力を持ったこと自体は問題ではない」と答えた。

さらに、「ヒトラーは国民の上に立ち、眠っている人々を叩き起こそうとした。それって、無関心が蔓延している今のこの国のリーダー像そのものじゃないですか」と続けた。清家は自分が周囲から持ち上げられているにもかかわらず、誰も自分を知ろうとはしていないと感じていた

香苗が「ヒトラーに傾倒しながら、なぜマイノリティーに寄り添おうとしたのか?」と尋ねると、清家は「分からないんですよ。僕自身、何がしたくて、何をすべきなのかが分からない。僕には心からやりたいことなんて、何もないんです」と吐露する。

彼はただ、かつて誰かが教えてくれたことをこなしていただけだった。そして「僕には何か指針が欲しかったんです。もしあなたがブレーンでいてくれたなら、それに従うつもりでした。僕には明確な意思なんて、何もないから…」と告白した。

香苗は鈴木が何度か本当の気持ちを見せたことがあると言っていたと指摘すると、清家は「あの時こそ、僕は極めて冷静だった。冷静だったからこそ、声を荒げることができた」と返す。彼は母親から「普段おとなしいあなたが興奮した姿を見せるのは重要なカードになる。ここぞの時に切りなさい」と教わり、小さい頃からそれを実践してきたのだ。それすらもすべて演技だった。

「あなたが追いかけた清家一郎の正体こそ、僕にしてみればはっきりと演じられた清家一郎なんですよ」と清家が告げると、その真相に打ちのめされた香苗は、その場に崩れ落ちた。

決別

清家はマトリョーシカを一つずつ開けて並べていき、最後に一番小さい人形を手に取る。その人形を見つめ、「みんなはこの人形の顔を不気味だと言うが、僕には怒りに駆られているように見える」と呟いた。そして「僕には僕が分からない。でも、だからといって見くびられたくないんですよ」と言いながら、人形を握りしめた。その手には力が入り、人形を潰しそうなほどだった。

香苗は「そのために、この国のトップに立とうと…」と悔し涙をこぼした。清家は冷静に「最近分かってきたことがある。権力は蜜の味がするってことが」と語り出す。「これだけは断言できます。ニセモノがここまで出世することは絶対ありませんよ」と自信に満ちた声で続けた。そして、今の自分は国民に人気が高く、総理になれば政権は盤石だろうと述べ、「その時は、僕の力をより発揮したものをお見せできると思っています。楽しみにしていてください」と付け加えた。

「怖いですか?僕のことが」と尋ねる清家に対して、香苗は無言のまま、涙を流しながら睨みつけた。清家は「お引取りください」と言うが、香苗は立ち上がらない。そして「私には、あの人形が泣いているように見えます」と静かに語り始めた。香苗は清家の本質を理解することはできないが、「あなたが『僕を見ていてください』と言ったとき、助けを求めているように聞こえた。それは間違っていなかった」と話した。

「あなたも怖いんじゃないんですか?自分のことが。わからないことが」と問いかけた後、「清家さん。私はあなたを知ろうとすることを諦めません。それがあなたを救うことになると信じて」と宣言し、香苗はその場を去った。

残された清家はもう一度人形を見つめ、急いでそれらを一つずつしまい始めた。まるで何かを見透かされたかのような恐怖を感じ、思わず涙がこぼれ落ちる。その時清家は知らないうちに素の自分に戻り、静かに涙を一人流した。

その後、香苗は清家と話した内容を鈴木に伝えた。鈴木はそれを聞き、「これでようやく終われる気がします」と静かに語り、頭を下げて感謝の意を示した。香苗はもう一度清家を見つめ直し、分かったことをこの国の人々に伝えると約束した。「みんなに考えて欲しい、彼がどういう人間なのか、彼を信じていいか」と話す香苗。鈴木は「それをできるのは、あなたしかいない」と語った。

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【笑うマトリョーシカ】最終回の結末

5年後、香苗の息子・勇気(森優理)は中学生になっていた。家族3人でのランチの予定だったが、旗手健太郎(和田正人)からの電話で、勇気が来れないと言っていることを知る。どうやら恋人ができたらしいと旗手は笑いながら話した。

一方、清家はすでに総理大臣の地位にあった。秘書は以前とは別の人物が務めていた。新聞には、憲法改正のための国民投票の結果が報じられていた。緊急事態条項の創設を問うその投票で、賛成が56%、反対が37%であり、憲法改正が決定された。緊急事態条項は、権力が一極集中し、独裁に傾く危険性を孕んでいた。

『清家一郎』という本が香苗によって執筆され、報新社から出版された。多くの人々がこの本を手に取って読んだが、結局人々は清家一郎を支持し続けた。彼の言葉通り、誰も清家の本質を理解しようとはせず、ただただ彼を持ち上げた。

会社では山中だけでなく、数人の社員が働いていた。香苗は静かに決心を固めた。「それでも私は私ができることをする。彼を見つめ知り得た事実を人々に伝え続ける。今はまだ無力でも……」と。

一方、青山直樹(曽田陵介)は新聞の社会部に所属していた。鈴木は「宇野俊哉」という名前で、区議会議員選挙に立候補していた。彼の妻も一緒にビラ配りを手伝っていた。宇野は街頭演説で、BG株事件で逮捕起訴された宇野耕介(河野達郎)の息子であると名乗り、「政治家になる夢を諦めて生きてきましたが、この国を良くしたいという思いは今も変わりません」と力強く訴えた。

清家のモノローグが静かに始まる。

高校の生徒会長選挙の日、僕は初めて緊張を感じた。友達が何なのか、僕にはよくわからなかった。小学校に入る前は絵本すら与えられなかったし、家には当然テレビもなかった。母と祖母は、同世代の子どもたちと接触することも禁じた。僕はただ、とにかく笑っていた。それだけで母や祖母が喜んでくれるからだ

小学校に入る時、母に言われた。「学校で会う先生もクラスメイトも、誰も一郎くんを幸せにはしてくれない。自分のいる場所から追い出される恐怖におびえるくらいなら、そんなもの最初から拒めばいい。あなたのお父さんは政治家なの。総理大臣にだってなれる人なの。あなたの体にはその人の血が流れている。あなたも大人になったら、政治家になりなさい」と。それが、僕の人生を決定づけた瞬間だった。母がそう言うなら、ただ、それを目指すだけだった。

福音学園に入学する直前、母は思いがけないことを言った。「高校では友達を作りなさい。お母さんが認めた子だったら、あなたのお父さんのことを話してもいいわよ」と。母の言いつけを無視し、僕はありのままを二人に話した。彼ら以外には誰にも考えられなかったから。いつものように叩かれるだろうと覚悟していたけれど、母はこう言った。「完璧だと思う。あの俊哉くんという子。きっとあの子は、私達の願いを叶えてくれる」と。

ずっと見くびられてきた。それが許せなくて。みんなを切り捨てた。大抵の願望をかなえてきた今でさえ、思うことがある。戻れるならあの頃に戻りたい。これが本当の僕なんでしょうか?いつかまた、そんな話をあたなとしたい。こんな僕を理解しようと、立ち向かってきてくれるのは、あなたしかいないから。

清家が総理大臣として会見に応じ、香苗もその場にいた。緊張感が漂う中、香苗の名前が呼ばれた。彼女は一瞬の沈黙の後、心の中で「私はこれからもあなたを見続ける」と強く思い、意を決した。

「それでは、質問させていただきます」と言う彼女の声が会場に響き渡った。

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【笑うマトリョーシカ】登場人物のその後

登場人物が最終的にどうなったのか?分かっている人物についてまとめました。

  • 道上香苗:東都新聞の記者→報新社の記者。清家のブレーンを辞めた後、『清家一郎』という本を執筆する。元夫と息子の3人で同居しているかは不明だが、3人で勇気の入学式を祝う写真があったりと家族関係は良好
  • 鈴木俊哉:清家一郎の政務秘書官→解雇。区議会選に「宇野耕介」の名で出馬する
  • 清家一郎:厚生労働大臣→内閣官房長官。羽生内閣解散後、内閣総理大臣に就任
  • 清家浩子:嘉和亡き後、精神科に通っていた際の医師である、小松政重と再婚。小松いわく病になり、先が長くないというが5年後の時点での生死は不明
  • 山中尊志:東都新聞の社会部記者→報新社を立ち上げる。5年後の時点で従業員が香苗以外にも数名増えた
  • 真中亜里沙:清家と別れたふりをするため、失踪を偽装する。清家に別れを告げられた後、浩子を探るため小松のヘルパーに顔を整形して近づいた
  • 青山直樹:東都新聞文芸部→社会部へ異動
  • 羽生雅文:BG株事件関連の音声テープが公表され、内閣総理大臣を辞任した
  • 諸橋育夫:外務大臣をしていたが、香苗の父に対する殺害教唆の疑いがかかり病院に逃げる。テープ公表後に殺人教唆で逮捕された
  • 坂本一紀:清家の政策担当秘書を鈴木から引き継ぐが、5年後の時点で秘書はしていない
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【笑うマトリョーシカ】最終回の感想

清家は誰にも操られていなかったが、自分のことが分からない人間だったという話でした。

このドラマはミステリーといえばミステリーなのですが、寓話のようにも感じます。清家一郎という人物は現代を生きる私たちに当てはまります。コントロールしてくる人たちは、世にはびこる情報や宗教といった、自分を取り巻く信じたいものといった感じです。

自分が分からないという清家ですが、多くの人も突き詰めれば自分がよく分かりません。自分を含め、特に何がしたいというわけでもなく、日々生きている人が多いでしょう。会社に行けば仕事という指針があり、息抜きのゲームなどでもタスクがあります。ダイエットに励みたければ運動や食事制限という目標達成への指針があり、宗教では神が導いてくれます。何も清家に限った話でなく、指針をみな欲しているのです。

誰も自分のことを知ろうとしてくれないし、自分のこともよく分からない。やりたいことも何もない、指針が欲しい。まるで暗闇をさまよっているようですが、それがきっと日々生きるということなのだと思います。

時々何かを頑張ってみようと思った時に頑張ればいいし、そうすることで空っぽな器に少しずつ自分が形成されるのではないか?清家ができればあの頃に戻りたいと思った高校時代、その時確かに“自分”があったから、彼はそう願ったのかもしれません。

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