【笑うマトリョーシカ】5話のネタバレと感想をまとめています。
清家の背後にいるのは母親の浩子で、父親の事故死や清家の元恋人の失踪にも関与している可能性が濃厚だった。そこで香苗は鈴木に協力を要請するが、鈴木と浩子の間には禁断の関係があって……。
【笑うマトリョーシカ】5話のあらすじ
道上香苗(水川あさみ)は父親の事故にも、清家浩子(高岡早紀)が関わっていると思っていた。また、真中亜里沙(田辺桃子)の失踪にも、浩子が関与していると感じていた。
そこで香苗は鈴木俊哉(玉山鉄二)に張り付き、浩子と接触するタイミングを待っていた。すると鈴木の家から現れたのは、以前病院で見かけた女性だった。彼女が何者なのか、尾行をして突き止めたところ、鈴木の妻・由紀(真飛聖)であることが判明する。
由紀は香苗の記者としての腕を信頼し、清家一郎(櫻井翔)が書いた論文を匿名で送った人物だった。清家の背後に浩子がいることを知り、清家にこれ以上の権力を持たせないよう、鈴木に協力を要請する香苗だが……。
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【笑うマトリョーシカ】5話のネタバレ要約
3行でネタバレ
鈴木は清家を通じて自身の夢を叶えようと秘書になったが、浩子にコントロールされていた。
亜里沙の失踪にも浩子が関わっている可能性があり、鈴木も利用されていた。
鈴木は浩子と縁を切ったと主張するが、清家をトップに立たせることに執着している。
500字ぐらいでネタバレ
道上香苗は、父親の事故に清家浩子が関与していると疑っていた。また、真中亜里沙の失踪にも浩子が絡んでいると考えていた。
清家一郎の秘書である鈴木俊哉は、清家を通じて自身の政治家としての夢を叶えようとしていたが、浩子に操られていた。浩子は鈴木を骨抜きにし、亜里沙と清家を引き離すよう頼んでいた。
香苗は鈴木に協力を求め、浩子を排除しようと提案するが、鈴木は清家をここまで引き上げたのは自分であり、浩子の影響は取るに足らないと主張する。
しかし、鈴木は浩子が清家をコントロールしていたことを認め、亜里沙の失踪にも関与していた可能性を示唆する。清家の背後に浩子の影響があることを確信した香苗は、鈴木と手を組んで真相を暴こうとするが、鈴木は清家をトップに立たせることに執着し続ける。
一方、黒瀬の死が自殺として扱われているが、香苗たちは消された可能性が高いと感じている。
【笑うマトリョーシカ】5話の詳細なネタバレ
浩子と鈴木の関係
道上香苗(水川あさみ)は父親の事故にも、清家浩子(高岡早紀)が関わっていると思っていた。BG株事件に関わっている総理たちが退陣すると、息子の清家一郎(櫻井翔)が失脚することになるため、それを阻止しようとしたのではないかと考えていた。また、真中亜里沙(田辺桃子)の失踪にも、浩子が何らかの関与があったはずだと感じていた。
香苗は一色清彦(東根作寿英)に会うため愛媛へ行き、そこで清家が東京でも母親と同居していたことを知る。一色は清家が政治家を目指したのは、祖母がきっかけだと話していたと語る。清家の著書には祖母のことは一切書かれていないが、一色は彼が“おばあさん子”だったと記憶していた。
祖母が亡くなった時、鈴木俊哉(玉山鉄二)も実家に行っていたので、鈴木と浩子は当時から面識があったはずだった。さらに鈴木は頻繁に、東京の清家のマンションにも行っていたという。なぜ鈴木が母親について知らないと嘘をついたのか、香苗は鈴木と浩子の間に何かあると感じていた。
山中尊志(丸山智己)は居酒屋で香苗の父親の車にぶつかった男、黒瀬(林和義)と酒を飲みながら聞き込みを行う。香苗は離れた席で話を聞いていたが、イライラしていた。浩子の写真を見せても、黒瀬は何もわからない様子で、鈴木の写真を見てもよく知らない様子だった。
その後、香苗は鈴木に直接会い、浩子について調べたことを話す。浩子の夫が事故で亡くなっているという話もした。亜里沙と浩子が面識があったかを尋ねると、鈴木はとぼけて何も知らないふりを続けた。
1996年、愛南町で高校2年の時。清家の祖母が亡くなったと聞いて、実家に鈴木がやってくる。浩子は祖母の亡骸の前で泣いていたが、夜の9時になるともう遅いから寝ろと言って清家を追いやった。浩子と二人きりになった鈴木は困惑するが、浩子は「母はとても苦労してきた人だったの。でも最期は安らかに逝ってくれて、一郎くんと私にとってそれが救いなの」と話しながら鈴木の手を握り、息子のことをよろしく頼むと語った。
清家の里親制度の法案には、なぜか外国籍の子供たちのケアも含まれており、記者からは「外国籍の子どもよりも優先すべき事項が他にも多数あるだろう」と指摘されていた。
その頃、鈴木は週刊誌の記者と車の中で密会し、官房長官のスキャンダル写真について話していた。
謎の女性の正体
独立した山中は新報社という会社を興し、新しい事務所に香苗も連れてやってきた。清家の記者会見を見ながら山中は、清家が影響されやすい上に、実行力もあることに危機感を抱いた。里親制度の案は香苗のものであるが、外国籍の子どもについては他の誰かの影響と思われる。
その時、青山がやってきて、官房長官の高村幸平(田野良樹)のスキャンダルが、明後日発売の週刊誌に載るという。内容は泥酔して女性を乱暴したというものだった。
その後任に清家の名前が挙がっていた。香苗たちは危険思想を持つ人物に操られている可能性がある清家が、権力を握るのは非常に危険だと感じて対応を急いだ。
そこで、浩子と接触する可能性があるため、鈴木に張り付くことにした。また、青山直樹(曽田陵介)には清家の過去記事を、新聞社のデータベースから抜き出すよう依頼した。
その頃浩子は愛媛で、清家が後任に有力視されているというニュースを見て微笑んでいた。
鈴木の家から出てきた女性を見て、香苗は病院で見かけた女性だと思い出し、尾行して勤め先を探る。その女性が勤めていたのは、新日本メディアプロダクションという会社だった。香苗は5年前に記者懇談会でその女性に会っていたことを思い出し、待ち伏せて直接話があると声をかけた。
鈴木が自宅に帰ると香苗が待っており、妻に「どういうことだ?」と尋ねるが、香苗は構わず清家が大学時代に書いた論文を見せた。その論文を送ったのは鈴木の妻の由紀(真飛聖)だった。
香苗は事務所で由紀から話を聞き、清家の背後にある人物がいて、その人は少なくとも3人殺している可能性があると伝えた。それが恐らく浩子だと話すと、由紀は夫が「殺される…浩子に殺される」とうなされていたことを明かした。
論文はもともと鈴木宛に届いたもので、差出人の名前はなかった。悪い胸騒ぎがした由紀は封筒を開けて論文を読んでしまい、清家の背後にはハヌッセンのような存在がいると確信した。
清家には何度か会ったことがあるが、彼にはどこか主体性がないと由紀は感じていた。清家にとってのハヌッセンが、鈴木に存在を知らしめるために、論文を送ったのではないかと由紀は思っていた。「狂っていますよ。誰かの言いなりになっているような人が、政治家になって国を動かすなんて」と由紀は言った。
政権寄りの新日本新聞では自由に動けないため、香苗を思い出し、論文を託すことにしたのだ。香苗は長いものに巻かれない、気概のある記者だと思っていたからだった。
鈴木の家に届いた封筒には愛媛県愛南町の消印があり、由紀はそれを送ってきたのが浩子に違いないと考えていた。由紀が匿名で香苗に送ったのは、夫の立場を考慮してのことだった。
母の影響
1995年、高校1年生の頃の松山市で、清家は映画『砂の器』を見て涙を流した。映画を見終わると、唐突に鈴木と佐々木光一(渡辺大)に将来の夢はあるかと尋ね、「僕、いつか政治家になりたいんだ」と語る。彼の父親は和田島芳孝(加藤雅也)だというが一度も会ったことがなく、向こうも自分のことを知らない。それでも誇らしいと思っているという。
鈴木もまた幼い頃から政治家になって、この国を良くしたいという夢があったが、父が逮捕されて夢が断たれた。香苗は鈴木が清家を通して、自身の夢を叶えようとしたのが、秘書になった動機だろうと言う。
清家が寝ている横で、鈴木は佐々木に父親がBG株事件で逮捕された人物だと明かし、自分は政治家になりたくてもなれないと告げる。すると佐々木は「お前が清家のブレーンになればいいやん。お前が清家を使って敵を取れや。清家もお前がおったら心強いやろ」と勧め、それを聞いて鈴木は決意する。清家を利用して父の敵を取ると。
「本当のハヌッセンはあなたじゃない。清家浩子ですよね?」と香苗がきいても、鈴木は何を根拠にととぼける。そこで香苗は清家が代議士になってからの発言を全て洗い、一貫した思いがあることを発見したと話す。
ある記事では『砂の器』を読んで差別に苦しむ人を救いたいと発言し、副法相の時には外国人労働者の受け入れ拡大を訴え、副外相の時には東アジア諸国との関係修復を訴えていた。また法相時代には外国人参政権に賛成し、永住促進をしていた。
代議士になった直後から、弱者やマイノリティーに寄り添うような発言をしていた。中でも自国より他国を優先するような発言をしていて、保守層から反発を受けていた。
2019年、鈴木は一連の清家の発言に対し、マイノリティーに寄りすぎた発言は敵を増やすだけだと忠告し、世論を見誤らないようにしてくれと頼む。しかし清家は「俺はこのために政治家になったんだ」と反発する。
「日の当たらない人に光を当てないで、何が政治家だ」と言い、みんなで『砂の器』を見た時を持ち出して語る清家。「俺達は絶対正しいことをしている。いつか歴史がそれを証明する」と言って引かなかった。
香苗は鈴木に清家の小学校の卒業文集を見せる。そこには既に「差別をなくしたい」「立場の弱い人の権利を守る」と書かれていた。『砂の器』を見る以前から、彼はそういう思想を持っていた。つまり、彼は母親の影響下にあったのだ。
鈴木は清家の実家に行ったことがないというが、浩子との間に何かあると香苗は感じていた。今も繋がりがあるかと思ったが、どうやら違うようだ。「あなたは、浩子に利用されていたんじゃないですか?」と香苗は問いかけた。
【笑うマトリョーシカ】5話の結末
鈴木は数々のことを思い出す。ある日、亜里沙は浩子がなぜ鈴木が清家に関わることを許しているのか、自分を嫌うように、息子をコントロールする人間を許さないはずなのにと不思議に思っていた。そして「あの母親、鈴木さんのこともコントロールできてるんだろうな、ってことですよ」と亜里沙は見抜いていた。
浩子が返ってくると亜里沙は出ていくが、浩子は鈴木を呼び止めた。誘う浩子に鈴木は抗えず、2人は体の関係を持ってしまう。浩子は事後に「あの女と一郎を引き離して。頼りにしてるわ、俊哉」と名を呼んで頼み、鈴木はすっかり骨抜きになった。必死に別れて欲しいと頼む鈴木に対して、亜里沙は「別れませんよ、私と一郎君は」と笑った。
香苗は亜里沙の失踪にも、浩子が関係しているのではないかと問いかける。亜里沙は浩子から清家を奪い、操ろうとしたから排除されたのではないか、浩子あるいは浩子にけしかけられた鈴木によってだろうと香苗は予想する。
鈴木は亜里沙の跡をつけて彼女の家を突き止める。その後、清家が鈴木に彼女と連絡が取れないと怒ってやってきた。自宅にいないのかと聞くが、行ったことがないと答える清家は「僕はもう君の言うことを何も信用できない」と言い、自分の人生に干渉するなと怒る。
鈴木は「三好」と書かれた表札のある部屋の戸を叩く。鍵が開いていて中に入ると、部屋は書きかけのシナリオや食べかけの弁当で散らかり、異臭がしていた。大学に確認したところ、そもそも三好美和子なんて学生はいなかったと浩子に報告する鈴木。「本当に変な子だったわよね。でも良かった。いなくなってくれて」と浩子は笑った。
鈴木は亜里沙の失踪には、自分は関わっていないと香苗に言う。そこで香苗は鈴木に、手を組まないかと持ちかける。浩子にコントロールされている清家に、これ以上の権力を与えてはいけないと訴える。鈴木の協力があれば浩子を排除できると頼む。
鈴木は浩子が清家をコントロールしていたことを認め、亜里沙の失踪にも関わっているし、自分も利用されていたのだろうと認める。しかし、清家が出馬を決めた時には既に浩子とは縁を切っており、「清家をここまで引き上げたのは私です。彼女の影響など取るに足らない」と反論する。
鈴木は「ずっと一緒にやってきたんです!清家だって私を必要としている。彼女が入り込む隙なんてありません」とキレ気味に言い、妻にも異常だと言われるが、「この国のトップに立つ友達の姿を、清家を見てみたいんだよ!」と逆ギレする。「私がそれを演出する。私がいれば、あいつは必ずトップに立てる」と告げると、香苗を追い返した。
鈴木は自分の部屋で一人考える。あの日喧嘩した清家が、母親から「俊哉くんを悲しませるな」と言われたと謝罪する。同時に27歳までに政治家にして欲しいと、鈴木に頼んできた。当時を思い返して「清家は私のものだ」と部屋で一人つぶやく鈴木。香苗は香苗で清家の言葉の意味を考えていた。
山中から香苗に電話があり、黒瀬が死んだという。自殺という話だがそうは思えず、自分たちが近づいたから消されたのだろうと感じていた。
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【笑うマトリョーシカ】5話の感想
謎の女は鈴木の妻で、鈴木は浩子と関係を持っていたという話でした。
浩子という女性がどこまで関わっているのか?香苗の見立てでは、一連の事故死は全て浩子の指示で、亜里沙の失踪も浩子が一枚噛んでいるのではないかと思っています。そもそも浩子は祖母も殺害したのではないか?そんな気がしてなりません。
亜里沙は確かに邪魔者ではありますが、実母の話だと生きているような気がするとのことです。どこかで生きているのか、誰かに成り代わっているのか?こちらの行方も気になるところです。
そして鈴木と浩子の関係は、何とも薄気味悪い関係でした。今はもう関係がないという鈴木ですが、いざ浩子を前にしたらまた動揺しそうで怪しいものです。というか、実は鈴木には妻がいて、しかも新聞記者の奥さんでした。
今回は香苗の父を事故死させた運転手が亡くなりました。また車にひかれて死んだのかと思ったら、自殺という扱いになっているのでそうではないようです。香苗にも死が迫ってきそうなものですが、果たして?
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