【ソロモンの偽証】6話のネタバレと感想|それぞれの証言と警察の真の狙い

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WOWOWドラマ版【ソロモンの偽証】の6話のネタバレと感想です。

大出の父親が逮捕されたことにより一度は中断した裁判ですが、再び始まりました。今回は樹理が証言台に立ち、告発状についてと松子の死について語ります。何が真実なのか?裁判は混迷を極めます。

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【ソロモンの偽証】6話のあらすじ

大出俊次(坂東龍汰)の父・勝(田中哲司)の逮捕を受けて中断した裁判が再び始まる。まずは大出の母・佐知子(篠原ゆき子)が証言台に立った。彼女は自分の息子は殺していないと語る。

その次に勝木恵子(モトーラ世理奈)が証言台に立った。恵子は大出と被害者の柏木卓也(野村裕基)が食堂で揉めていた話をする。そして、柏木が死んだと知ったときに大出ならやりかねないと思ったと証言した。しかし、弁護側の神原和彦(宮沢氷魚)は、恵子の証言が腹いせのものではないかと反論した。

検察側の藤野涼子(上白石萌歌)は神原になぜあんなことを言ったのかと文句を言う。しかし、神原は何も答えなかった。

涼子の父・剛(髙嶋政宏)が校長の津崎正男(小林薫)に話を聞きに学校にやってくる。父が本当は何を追っているのか?涼子は分からずにいたが、神原は大出のアリバイを証明するために接触して……。

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【ソロモンの偽証】6話のネタバレ

今回は裁判2日目から4日目の始まりの部分までです。注目どころは樹理の証言で、それによって大出がキレて暴れ出します。真実はまだまだ闇の中です。

裁判2日目

父親が逮捕されたことにより、裁判は中断はしたものの、大出はむしろ裁判で本当のことを話してやると乗り気でした。

証言台には大出の母・佐知子が立ちます。息子が騒がせていることをみなに謝ってから、弁護側の質問に答えました。

神原 彼が殺したと思うか?
佐知子 思いません

神原 なぜ彼は殺害を否定しなかったのか?
佐知子 父親を苦しめたかったんだと思う

神原 なぜ苦しめたかったのか?
佐知子 息子は子供の頃から父親に暴力をふるわれていた

神原 父親を苦しめるために否定しなかったということか?
佐知子 そうです。本当はとっても優しい子、自分を父親の暴力からかばったりしてくれる。私は息子の無実を信じています

佐知子は息子の無実を信じているとはっきりと言いきりました。次は検察側の証人である恵子が証言台に立ちました。

涼子 大出が人を殺すような人物ではないというが、それについてどう思うか?
恵子 ずいぶん無責任すぎる

涼子 どういう意味?
恵子 父親のことは同情するが、それを言い訳に放っておいたからこんなことになった

涼子 去年の11月に被害者と被告人が食堂で揉めているのを見たか?
恵子 見た

涼子 この時の揉め事が原因で被告人は被害者を殺したと思うか?
恵子 柏木が死んで「ああやっぱりな」と思った

涼子 あなたはどうして証人になった?
恵子 このままじゃこの人がホントに駄目になるから。柏木を殺したならちゃんと罪は償いなよ

食堂での揉め事の発端は、井口と橋本がある生徒の口に無理矢理パンを突っ込んでいたことから始まります。柏木はそれを見て「面白い?そんなことをして」と言いました。すると食事を床に捨てられてしまいました。

そんな彼らを見て「動物だよね、君たち。脊髄反射でした動く事ができない。そんなふうに生きていてむなしくならない?」と言います。井口と橋田と揉み合いになったところ、大出がやってきてからかい、前回の話へと繋がりました。

次は検察側が恵子に質問をします。

神原 食堂で揉めた後、柏木を殺すと言っていたか?
恵子 そうは言ってない

神原 じゃああなたの想像にすぎないんですね?
恵子 ……。

神原 大出とあなたの関係を他の人に聞いた。大出に好意を持っていたが、冷たくされて恨んだ。その腹いせに被告人に不利になるような証言をしたのでは?
恵子 ふざけんなよ

神原は大出の弁護をするために、恵子と大出の関係を周囲に聞いていたのです。実際以前大出は恵子に「一度ヤったぐらいで勘違いするな」と言っています。

しかし、恵子への揚げ足を取るような神原の質問に涼子は怒りました。そのことに文句を言いますが、神原は何も言わずに立ち去ってしまいます。涼子は茂木にうかうかしていると負けちゃうよと忠告されました。

警察の目的は?

涼子の父・剛が学校にやってきて、校長に話を聞きました。大出の父親が逮捕された時、一緒にいたのはどんな用事だったのか?と問われ、裁判のことだったと答えます。それだけか?と聞かれた校長は不安になり、彼が他に何か罪を犯しているのかと逆に問います。

しかし剛はそれなら結構ですといって話を終えます。学校から帰ろうとしたところ、神原が話をしにやってきました。柏木が死んだ日に勝は来客があったのにそれを隠していると、会っていたことがバレたら困る人物なのではないかと。

大出のアリバイを証明したい神原としては、その時会っていた人と話がしたいのです。客が誰だったか分かるかと聞かれ、帝東興産の人だと答えました。すると剛は思いもよらないとこからの情報に驚き、一緒に来ていた刑事に至っては喜びの表情を浮かべてしまいます。

情報を教えてくれてありがとうと礼を言い、今は約束はできないが何かあったら連絡すると告げます。警察の狙いは大出の父親ではなく、もっと別の何かなのではないか?そんな雰囲気が匂ってきました。

樹理の証言

涼子は何としても樹理に証言して欲しいため、煙たがれても樹理の家へ押しかけます。やがて樹理が現れて部屋に招き入れ、タブレットを差し出しました。そこにはクラスメイトが樹理への誹謗中傷のメッセージが並んでいました。

声が出るようになった樹理は、告発状を出す前から書かれていたと言います。ニキビが原因での容姿の誹謗中傷、さらには死んじゃえばいいのにといったものまであったそうです。彼女は以前からずっと虐げられていたのです。

告発状は嘘じゃない、自分が見たと樹理は言います。松子ではなく自分が見た、でも裁判が始まると聞いて怖くなって嘘をついたと。それでも私を信じる?と樹理は聞きます。涼子は松子がなぜ死んだのかを教えて欲しいと言い、裁判へ挑みます。

樹理 去年の12月24日の夜、柏木を殺すのを見た。大出たちが柏木を連れ込んだ。後をつけていったら、柏木を柵の外に追いやっていた。柵にしがみつく柏木の指を1本ずつ剥がし、柏木を落とした

涼子 他に何か言いたいことは?
樹理 事件を見た後、友達に話して告発状を出す事にした

涼子 友達とは?
樹理 松子です。告発状がテレビに取り上げられて、名乗り出ようと松子は言った。私は嫌だと言った。それで言い合いになった。

その後、松子は自分が見たことにするからと言って、茂木に会いに行こうとします。樹理は松子を追いかけていき声を掛けたところ、道路で立ち止まった松子がトラックに気付かずはねられてしまいました。松子は樹理の目の前で亡くなったのです。

樹理 事情を聞かれたら告発状のことがバレると思って逃げた。後悔している。告発状なんて出したから松子は死んだ。こんな事件を見たから松子は死んだ

と、樹理が後悔を口にしていると、大出はキレて襲い掛かってきました。そんな大出に樹理は「本当のことでしょ!人殺し!」と叫びました。大騒ぎになって裁判は中断します。

控え室で神原は向こう嘘に乗るなと言っただろうと大出に注意します。それを聞いた涼子は嘘って決め付けるんだねと神原に言いました。神原は表情変えずに裁判が始まるよと声を掛けました。

再開後、今度は弁護人が樹理に質問をします。

神原 告発状はどこへ送った?
樹理 校長・テレビ局・藤野さんの家です

神原 なぜ直接警察に送らなかった?
樹理 信じてもらえないと思ったから

神原 警察では嘘がバレる。テレビ局なら被告人を晒し者にできると思ったのでは?
樹理 違う

神原 告発状には被告人の他に2人の名前があった。誰と誰?
樹理 井口と橋田。2人とも大出が殺すのを笑って見ていた

そこで今度は橋田に弁護側が質問をします。

橋田 学校の屋上に行っていない

神原 事件の夜、被告人と会っていたか?
橋田 会っていない。俺も井口も

神原 どこで何をしていた?
橋田 家で寝ていた

橋田はまったく身に覚えがないのか、完全否定します。次は検察側の質問です。

涼子 家のどこで寝ていたのか?
橋田 自分の部屋

涼子 近所の人の証言で、頻繁に夜中に部屋を抜け出していると言うが?
橋田 あの夜は抜け出していない

涼子 それを誰か証明できる?
橋田 知らねえって言ってんだろ!適当なことばっか言ってんじゃねえよ!

橋田は質問にキレて証言台を蹴っ飛ばします。本当に知らないのか?それとも焦りなのか?現時点では不明です。

警察の真の狙い

その頃警察では大出の父・勝の取り調べが行われていました。捕まえた花火師が全部吐いたといい、勝に依頼されてやったと証言します。

そこで剛は真相に迫ります。会社の資金繰りが大変で保険金詐欺をしたのではなく、民自党代議士・進藤道隆が実権を握る大規模工事を受注したかったのではないか。進藤側から要求された多額の賄賂が必要だったのではと追及します。

保険金詐欺は追加の賄賂を捻出するためのもので、現金が今すぐ必要だったのではないか。警察はそう考えていました。しかし勝は現時点では何の証拠もないのを分かっているのか、自ら認めるような発言はしません。

弁護士との接見の時、勝は証拠があると言います。いざという時のために、進藤との会話を録音しておいたのです。そしてその音声データは校長に預けてありました。

勝は逮捕される直前、一緒にいた校長に「これを預かって欲しい。あなたのためでもある」と言ってデータを渡していたのです。賄賂要求の決定的会話なのか、今のところ内容は不明です。

警察の真の狙い、それは代議士の進藤だったのです。

丹野の証言

柏木と親しくしていた美術教師の丹野との連絡はどうなっているのか、涼子は北尾先生に聞きにいきます。すると、神原に伝言したが聞いていないのか?と言われます。神原は丹野先生と連絡がついたことを涼子に教えていなかったのです。

そしてその丹野を弁護側の証人として呼びます。丹野はまず柏木と過去に話していたことを話します。

柏木はよく画集を見に来ていたと言います。よく好きで見ていた『絞首台のカササギ』の絵を見ながら柏木はこう言いました。

「変わらないですね。人間のやることは。勝手に体制を作ってしまって、その中で迫害したりされたりする。自分だけはやられまいと画策する。うちの学校もそうですよ。誰かがいじめられても巻き添えになりたくないから、見て見ぬフリをする」

丹野先生が「まあ人間は無自覚に自分を守ろうとするから…」と言うと、「無自覚な悪がはびこるこの世界で、人間はどう存在すればいいんでしょうね」と言いました。

高校生にしては早熟で人が生きる意味について深く考察するような子だったと先生は語ります。恐らく学校という体制や大人に失望していて、若者が持つ潔癖さで愚かな人間が許せなかったんだと思う。と、柏木の胸の内を察します。

丹野 食堂での一件を聞いた時、「ああ、柏木君は見切りをつけたんだな」と思った。揉め事が原因で学校に来なくなったのではなく、見切りをつけたから最後に言いたいことを言った

神原 見切りというのは学校に?
丹野 学校にもこの世界にも。バカばかりの世の中で生きる意味を見失い、存在する意義を見出せないなら死んでしまおう。そう思ったんじゃないでしょうか?

神原 つまり柏木は自殺だと?
丹野 そう思います。柏木君みたいな子には生き辛い世界だったでしょうから。

涼子 それは先生の想像ですよね?
丹野 柏木君はよく言っていた。もし自分が死んだという知らせを受けたら、自殺したと思って欲しい、と。

丹野先生は柏木が自殺だと思うと証言しました。

ドラマの結末

神原が涼子になぜ丹野先生のことを隠していたのか?それは、もしこういう証言内容を知ったら、涼子は丹野先生を証人に呼ばなかっただろうと思ったからです。そして、涼子に伝えないことで反論の準備をさせなかったのです。

樹理は涼子がまるで反論しないことに苛立ちを覚えていました。涼子は神原に不意をつかれたため、事前に準備してこれなかったのです。樹理は結局自分のことを信じていない、大出がどんな人物か分かっていないと責め立てます。そして、「もし負けたら、あんたを一生許さない」と宣言しました。

涼子が一人で図書室にいると、突然井口がやってきます。翌日、検察側の証人として証言台に井口が立ちました。井口は事件について知っていることを話してと言われ、柏木の葬式の後、大出が「柏木を殺した」と言っていたと証言しました。

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【ソロモンの偽証】6話のまとめと感想

樹理が大出犯人説を証言をしますが、丹野先生の証言により柏木自殺説が強まります。

証言が食い違うということは、誰かが偽証していることになります。誰が何のために偽証しているのか?回想シーンが出てくる度に、樹理が怪しいと思わせますが果たしてどうなるのか。

柏木の純粋さが何とも気の毒で、同級生たちとは明らかに異質な人物でした。日本では飛び級の制度がないため、こういう早熟な人は生き辛いと思います。他の生徒が部活や勉強、恋やおしゃれ、バカ騒ぎにうつつを抜かしているのに、柏木の頭にあることは“人の生きる意味”です。

きっと、周りがバカに見えてしょうがなかったでしょうし、自分を受け入れてもらえないもどかしさがあったでしょう。こういうときに色んな人種・職業・年齢・性別の人が集まるような、趣味などのコミュニティに属していると少しは救われます。世界は学校だけではないと知れるからです。

大出にしろ樹理にしろ、柏木から見ればバカな人たちかもしれませんが、彼らもまたこの世界は生き辛いと思っていた人たちでした。誰かが誰かを傷つけ非難する、誰も助けてくれない、そんな世界に生きていたのです。生き辛いのは何も柏木に限ったことではなかったのだと、ドラマを見ていると思います。

学生時代とはかくもほろ苦く、そして辛い時代なのだなと、今を生きる生徒たちの苦しさが伝わってくる話でした。

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