【シャーロック】第2話はゲストに菅野美穂さんを迎え、発見された遺体が誰なのか?その謎を解いていきます。ラストに犯人が言う皮肉めいたセリフが面白い回でした。
ドラマ【シャーロック】2話のあらすじ
事務所兼住居が上の階からの水漏れにより宿無しになった誉獅子雄(ディーン・フジオカ)は、ある事件で、重要参考人として知り合い、その後、職無しとなった若宮潤一(岩田剛典)のマンションに勝手に移り住んだ。翌朝、若宮が大きな音で目覚めると、獅子雄が怪しげな実験をしていて、早速同居を始めたことを後悔する若宮。そんなところに、獅子雄のスマートフォンが着信する。相手は、捜査一課の江藤礼二(佐々木蔵之介)だ。新宿駅で列車に轢かれて亡くなった女性の話をし始める江藤に、興味を持てない獅子雄。だが、江藤は、“魅力的なホトケ”だと獅子雄を誘い出す。
公式HPより引用
遺体安置室で女性の遺体と対面する獅子雄。若宮も無理矢理連れてこられている。江藤に獅子雄と一緒にコンビを組むのか問われた若宮は、即座に否定するのだが…。その傍らで、獅子雄は小暮クミコ(山田真歩)にとがめられながらも、勝手に遺体を調べ始める。遺体の手首には“0314”と番号が貼られている。遺体は、所持品から高橋博美という女性とみられると江藤から説明があるも、獅子雄は身元が推測されながらも、身元不明遺体を示す番号が付けられている矛盾点に気づく。そして、それが江藤の言わんとする“魅力的なホトケ”であると指摘。高橋博美として死んだ女性は、全くの別人なのだ。果たして、死んだ女は一体誰なのか?そして、本物の高橋博美とは?
こうして“成り代わり”遺体の謎を追うこととなった獅子雄は若宮を助手扱いして、博美の身辺捜査を始める。婚約者の佐々木守(内村遥)や、過去のある一件で博美の弁護を担当した弁護士・青木藍子(菅野美穂)たちに話を聞きに行く。藍子の事務所で、獅子雄は、アルバイトの河本美沙(岸井ゆきの)の様子を見て彼女をマークし、若宮を絡めた“ある計画”を始動させるが…。
ドラマ【シャーロック】2話のネタバレ
高橋博美殺害犯
青木藍子
動機
博美の不倫和解の代理人を引き受けた藍子だったが、博美は全て嘘の証言をしていた。そんな博美は藍子に軽蔑されていると感じていて、藍子を偽善者の“偽者”だと罵る。
その言葉にカッと来た藍子は、部屋に飾ってあった機関車の部品で頭を殴打して殺害する。
真実への道筋
発見された遺体と本当の高橋博美の血液型が違うことから、身元不明の遺体になる。
博美が不倫の慰謝料を請求され、間に入っていた弁護士が青木藍子だと分かり獅子雄たちは会いに行く。
違和感を覚えた獅子雄は藍子の今まで関わった事件の資料を見る。すると、第一審を担当したにも関わらず、第二審では降りている事件が見つかった。
依頼人に寄り添うのがモットーな弁護士である藍子が、最後まで面倒をみないのはおかしいと感じ、獅子雄はその事件の犯人に面会に行く。
両親を殺害され収監されている山下には妹の佐和子がいた。事件のせいで佐和子はマスコミに追いかけ回され、まともな生活ができない状態になってしまったという。
若宮は藍子の事務所の事務員である美沙から、写真の女性は博美ではないと教えてもらう。
江藤から博美は不倫相手の奥さんと揉めて、階段から落ちて骨折をする怪我を負ったという情報を得る。獅子雄は治療した病院を当たり、怪我の特徴と身元不明の遺体のデータベースを照合してみろという。
その結果、神奈川の山中で発見された遺体が、本物の高橋博美のDNAと一致した。既に博美は殺害されていたことが分かる。その死因は撲殺で凶器は見つかっていないが、輪状のものだという。
獅子雄は今までのことを総合して確信する。藍子が佐和子に殺した博美の戸籍を与えたと。
兄の犯罪のせいでマスコミに追われた佐和子は、博美の戸籍をもらって逃げたと。
そして藍子の事務所に向かって話をする。
高橋博美に最後に会ったのはいつ?と聞いた時、「去年の春くらいだったと思います」と藍子は答えた。弁護士なら依頼人が死んだと聞いたら普通、最後に会った正確な日付を調べる。ずいぶん曖昧な返答に違和感を覚えた。
さらにその時、藍子は機関車の置物を見ていた。人は危機に瀕した時、無意識に一番大切なものを目にする。
以前、グループセラピーで話していた母親の話、本当は藍子が母親を見捨てたんだろう?と獅子雄は言う。なぜなら、机に飾ってある写真は母親が死んだ直後の留学時代のものだった。自分の写真を飾るとき、人は一番輝いていたときの写真を選ぶからだ。
獅子雄の話を聞いた藍子は善人の皮を脱ぎ捨て、本心を語り始める。
「虫けらでも助ければ、少しは私も救われるかと思ったけど…。知らない?虫けらって人に甘い顔をされたら、最後まで蜜を吸い尽くす害虫になるの。母とか…あの女みたいにね」
そんな藍子を見て獅子雄は面白いと言い、人を救いたいとか言っている時よりよっぽど美しいといった。
ドラマ【シャーロック】2話の感想
事件自体は普通のものですが、犯人が印象的な回でした。いったい何人の人が本当に人を救いたいと思っているのか?そんなことを考えさせられます。
他人を救うことで自分を救う、多くの人が無意識にしていることだと思います。これ自体はまったく問題ありませんし、偽善でもする人がいてくれたほうが、社会的に救われる人も多いでしょう。
問題は本人が偽善を自覚していないことで、他人に見返りを求めたりコントロールしたがることです。
偽善をした自分がハッピーになった、そこで完結しなければなりません。なぜなら「偽善じゃん」と指摘された時に、自覚をしている人はキレません。「自分のためにしてるけど何か?」と開き直るだけです。
今回の謎の詳細と青木藍子についてまとめました。
ネタバレの詳細となりますので、未視聴の方はご注意ください。
ドラマ【シャーロック】2話の謎の始まり
発見された遺体は身分証明する運転免許証もあり、身元は分かっています。しかし妙な点があるといって獅子雄が呼ばれ、今回の事件の謎解きが始まります。
発見された遺体
- 偽の高橋博美(314番) 29歳
- ファーストフード店員
- 未婚
- 家族なし
- 血液型O型
- 死亡推定時刻:2019年10月4日(金)の夜7時45分
- 死因:品川方面行きの急行に跳ねられ死亡
- 遺書はなし
- 捜索届も出ていない
- 司法解剖で不審な点なし
- 博美を名乗り始めたのは2018年4月
本物の高橋博美は血液型がAB型ということですが、偽博美はO型ということでこの遺体は314番という番号がつけられ、身元不明の遺体となってしまいます。
その314番が住んでいた家へ獅子雄たちは向かいます。そこにあった手帳を見ると、高橋博美に成り代わるために細かくプロフィールが書かれていました。さらにそれを何度も書いて、練習したノートまで見つかります。
高橋博美という実在する人物に成り代わろうとしていたことが分かります。
そのプロフィールはこんな感じでした。
- 氏名:高橋博美
- 生年月日:1990年8月10日、獅子座
- 血液型:AB型
- 出生地:栃木県宇都宮市出身
- ※両親は高校一年の時に事故で他界。兄弟も親しい親戚もいない
- 小学校:宇都宮市立北小学校
- 中学校:宇都宮市立竜南中学校
- 高校:宇都宮第一商業高校
- 高卒後、上京
- 父:高橋健二(清掃会社員)
- A型、1964年3月15日
- 母:高橋京子(スーパーでパート)
- B型、1968年6月11日
これをひたすら何ページも練習しています。幸い親兄弟がいない人物に成り代わるので、学生時代の同級生さえ出て来なければなんとかなりそうではあります。
博美の家には婚約指輪があり、それは佐々木守という人物の名前で購入されていました。そこで、獅子雄たちはその人物に会いに学校へ向かいます。すると、佐々木の親が博美のことを調べたところ、不倫をしていたことが分かります。
2年前に不倫相手の奥さんから慰謝料を請求されて、弁護士が交渉までしていたといいます。不倫は病気でまたやる、そんな女となんで結婚しなきゃなんないんだと、佐々木は怒っていました。要するに婚約解消したのでしょう。
そこで今度は弁護士に話を聞くことにします。
青木藍子とは?
獅子雄たちが話を聞きに行く弁護士で、ダーリントン法律事務所という弁護士事務所をやっています。依頼人に一生寄り添う覚悟で仕事をしている人物です。どんな経歴なのか、ドラマ内で出て来たものをまとめました。
- 神奈川県横浜市出身
- 神奈川県立笹浜高等学校卒業
- 英国リンガード大学院に留学
- 帰国後、鷹山大学法学部を卒業
- 2008年司法試験合格
- 司法履修を経て、2009年に弁護士登録
母子家庭で育ち、国際英語試験で奨学金で留学したようです。その試験が終わって帰った日、母が自殺していたという過去があります。
英国に留学をしていた関係で、ダーリントン法律事務所という名前をつけたようです。ダーリントンとは世界で最初に鉄道が走った駅だそうで、藍子の昔訪れた思い出の街だと言います。
機関車トルネードに乗った時はどこまでも行けそうな気がしたと言い、事務所に助けを求めてやってきた人が、ここから新しいスタートが切れるよう願いを込めてつけました。
獅子雄は何かを思ったようで、江藤に藍子が担当した事件の資料を集めるよう言います。その中で気になった事件が見つかります。
藍子が過去に担当した事件
- 四谷で薬局の夫婦が息子に殺害
- 藍子が国選弁護人で一審で無期懲役を勝ち取る
- 二審は弁護を降りている
一生依頼人の人生に寄り添う覚悟の藍子が、二審で降りています。この事件に違和感を覚えて獅子雄はこの事件の依頼人に面会に行きます。
- 藍子は突然辞めた
- 妹が消えたことに責任感じて勝手に辞めた
- 妹はマスコミに追っかけられ人生がめちゃくちゃになった
という情報を当人から得ることができました。妹の名前は山下佐和子と言い、今現在どこにいるのか分かりません。
314番は誰だったのか?
身元不明の遺体、314番が誰なのか?なぜ別人に成り代わろうとしていたのか?その謎を解くための情報が江藤からもたらされます。
- 博美は和解後も別れてなかった
- 不倫相手の妻が乗り込んで来て、逃げる時に階段から落ちて骨折
- その後、藍子が間に入って無理矢理別れさせた
博美は階段から落ちて骨折し、病院に行って手当てを受けていました。そこで、獅子雄がその病院を特定し、ケガの特徴と身元不明の遺体のデータベースを照合してみろと江藤に言います。
獅子雄の中では既に答えが出ていました。高橋博美は既に死亡していました。博美の遺体状況は以下の通りです。
- 死亡したとき:平成30年3月25日
- 死亡したところ:神奈川県相模原市相模町鷹見山山中
- 直接死因:頭部の外傷
- 原因:鈍器のような物で頭部を殴られたと推測される
今年の3月に大雨が降ったとき、地中に埋まっていたのが出て来て発見されます。死後1年半経過していました。
凶器は発見されていませんが、頭蓋骨の骨折の形状から特殊な鈍器で殴られ、形は恐らく輪状だと言います。
ここで獅子雄は確信します。314番は山下佐和子だと。
マスコミに追いかけられ人生を台無しにされた佐和子に、藍子が博美の戸籍を与えたに違いないと。
ドラマ【シャーロック】2話のロケ地
今回は新宿設定なので、道などのシーンは新宿が多いです。
池袋大橋
冒頭の博美がいた場所
松原コミュニティ株式会社
藍子の事務所が入っているビルの外観
新宿ユニカビル
藍子と外階段で話していた場所
inSPYre
美沙と若宮がデートで行った施設
AFELIZ
藍子がグループセラピーやった場所
ドラマ【シャーロック】2話のその他気になったこと
- “偽医者”呼ばわりされる若宮
- 小細工するため若宮に紅茶をかける獅子雄
- 若宮の背中でメモを取る獅子雄
- 美沙にデレる若宮
- 「マスト?」と問うレオに「常に」と答える獅子雄
- マスコミのせいと言う山下に「いや、アンタだろ」と突っ込む獅子雄
- グループセラピーで菓子を食べるだけのレオ
- 獅子雄のスタンプは“ライオン”
- 「いや別に悲しいこととかないんで」と参加の意味を全否定するレオ
- クミコと江藤は車で張り込むとまた絡まる
- 外階段とエレベーターは到着が同じ
- 指輪がピッキング道具な獅子雄
- 藍子に引っぱたかれて痛がる獅子雄
- 皮肉を言ってもおだてられていると思う獅子雄
ドラマ【シャーロック】2話のまとめ
偽善というものについて考えさせられる回です。そして藍子役の菅野さんの演技が堪能できる回です。豹変してからの姿は、どこか色気も感じさせる“いい女”です。獅子雄が“美しい”というのも納得です。
佐和子が自殺でないのだとしたら誰が?それは今回は分かりません。美沙がそう思っているだけで、絶望して本当に自殺したのかもしれませんし、裏で何かあるのかもしれません。
藍子は弁護士という職業柄、自ら弁護して証拠不十分で釈放なんて可能性もあります。また登場するのであれば、獅子雄のいいライバル役になると思います。
若宮とのコンビもまだ距離がありますが、最終回までの間にこれが名コンビになる過程も楽しみです。最初キャスティング的にどうなのかと思いましたが、想像できる組み合わせでないことが逆に良い効果を生み出してます。
獅子雄がボイスチェンジャーにハマっているのか、所々声を変えて話すのも面白かったです。それを使った話が出て来る前フリなのかもしれませんが。
次回の放送は10月21日でゲストは伊藤歩さんです。