【ライオンの隠れ家】9話のネタバレと感想|囚われの愛生

2024秋ドラマ
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【ライオンの隠れ家】9話のネタバレと感想をまとめています。

ペンションから連れ去られた愛生は、橘祥吾のところに連れてこられる。離婚を約束する祥吾は、最後に家族で過ごしたいと愛生に頼む。これで全てが終わると思った愛生は、提案を受け入れるが……。

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【ライオンの隠れ家】9話のあらすじ

ペンションから橘祥吾(向井理)の命を受けた樺島(後藤剛範)により連れ去られた橘愛生(尾野真千子)とライオン(佐藤大空)は、祥吾の待つ旅館へ連れて来られる。

実は愛生は樺島から祥吾が離婚をするために、一度戻って来て欲しいと言うので戻って来た。祥吾は愛生に最後に家族で過ごしたいといい、愛生は提案を受け入れることにした。

家族で過ごしているうちに、祥吾に迷いが生じ始める。やがて祥吾は愛生にある条件を提示し……。

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【ライオンの隠れ家】9話のネタバレ要約

息子を置いていけば離婚するという祥吾に、拒否した愛生は暴力を受けて監禁されてしまう。

洸人が合鍵を使って留守中に救出しに行こうとするが、祥吾に見つかってしまう。

姉を返すよう訴える洸人だが、祥吾は断り追い返す。洸人はそれ以上何もすることができなかった。

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【ライオンの隠れ家】9話の詳細なネタバレ

ライオンたちの行方

ペンションに戻った小森洸人(柳楽優弥)が目にしたのは、荒らされた部屋と、消えた橘愛生(尾野真千子)とライオン(佐藤大空)の姿だった。愛生とライオンは樺島(後藤剛範)の車に乗せられ、港に向かっていた。

洸人は柚留木(岡山天音)に電話をし、「直江津港で待ち構えてほしい」と頼んだ。柚留木は即座に動くことを約束したが、どこか声に不安が滲んでいた。

ペンションに戻った洸人は、美路人(坂東龍汰)の肩を優しく叩いた。「大丈夫だよ。きっと二人を連れ戻せる」怯えと混乱で震える弟を宥めながら、自分の不安を隠そうと必死だった。

直江津港に降り立った樺島の車の前に、柚留木は毅然と立ちはだかる

樺島が車から降りると、柚留木の髪を鷲づかむ。柚留木は過去の記憶がフラッシュバックした。幼少期に受けた虐待の記憶が一気に甦り、彼はその場で膝をつき、苦しそうに胸を押さえた。

樺島は冷淡に柚留木を払い除け、そのまま車を進めた。後方に倒れ込む柚留木の姿に、愛生は振り返ったが、車内からどうすることもできなかった。

その後、洸人が柚留木に電話をかけても、応答はなかった。柚留木の安否を案じながらも、洸人たちは行動を止めるわけにはいかなかった。

洸人と美路人はフェリーに乗り、本土を目指していた。

理不尽な運命

工藤楓(桜井ユキ)は天音悠真(尾崎匠海)と共に、橘祥吾(向井理)の家を密かに見張っていた。だが家の中は静まり返り、人の気配はなかった。仕方なく呼び鈴を鳴らす楓。しかし、応答はない。「いないみたいだね」と天音が肩をすくめる。楓はどこか違和感を覚えつつ、次の行動を考えた。

一方、愛生とライオンは祥吾の手引きで旅館へと連れてこられていた。重苦しい空気の中、祥吾は愛生に離婚届を差し出した。「これにサインをしてくれれば、全て終わる」愛生は一瞬ためらいながらも、ペンを手に取った。

「お互いのために、新しく人生をやり直したほうがいいと思ったの」書類に向き合う愛生の言葉には、覚悟と諦めが混じっていた。「偽装死を選んだのは、最後に残った愛だったんだと思う」その言葉に祥吾が反応することはなかった。

愛生は柚留木に電話をかけ、今の状況を伝えた。「離婚を条件に戻ってきた。最後に、家族として過ごす時間が欲しいっていうから、それまでは一緒にいるつもり」愛生の言葉には、どこか淡々とした響きがあった。「柚留木さん、本当にありがとう」感謝の言葉を残して電話を切った。

洸人たちにもこの話はすぐに伝えられた。スナックに集まった楓、洸人、天音、そして須賀野かすみ(入山法子)。楓がふと口を開いた。「そういえば、私、バツ2なのよね。」何気ない告白に、天音が驚いた表情を浮かべる。

「愛生さん、たちばな都市建設と亀ヶ谷のつながりについて何か知ってるんですかね?」とかすみが問いかける。「詳しくは知らないと思います。でも…」洸人が答えかけたところで、天音が割り込む。「調べたところ、たちばな都市建設そのものより、橘祥吾が深く関わってるみたいですね」

「平社員がなぜ?」疑問を口にする楓。かすみがため息をついて答えた。「橘祥吾は小さい頃、児童養護施設で育ったのよ。会社を継ぐために橘家の養子に入ったんだけど…」ママの話を聞き、天音が相槌を打つ。「春一さんは元々病弱で、祥吾はその代わりということだったが、春一さんが回復してどこにも居場所がなくなった

「橘家に人生捧げたのに、理不尽っすね」と天音は哀れんだ。

洸人はその言葉に考え込んだ。「理不尽な運命に翻弄された橘祥吾という人を、どう受け止めたらいいのだろう」

その夜、洸人と美路人は久しぶりに自宅に戻った。静まり返った家の中を見渡しながら、洸人は縁の下を覗き込む。「ここでライオンがいたんだよな…」その記憶がどこか遠いものに感じられた。

「ライオンにまた会いたいです」ポツリと呟く美路人に、洸人は微笑みながら答える。「落ち着いたら会いに行こうか。」

二人で生活していた日々は、なんだかずいぶん昔のことのように感じられた。部屋に漂う静けさが、それを物語っていた。

心変わり

洸人は美路人を迎えに行った。アトリエで俯いている美路人に声をかける。「どうしたの?」美路人はキャンバスの前で、絵筆を握ったまま動けずにいた。

その様子に心配になった洸人は、事情を知る船木真魚(平井まさあき)に呼ばれた。「美路人くん、1000人画廊って堤防に絵を描く依頼があったんだけど、やりたくないって言ってるんだ」船木の言葉に洸人は驚く。美路人が絵を描きたくないと言うのは珍しいことだった。

帰り道、洸人は静かに美路人に尋ねた。「なんで描きたくないの?」しかし、美路人は小さな声で「わからない」とだけ答えた。それ以上追及できず、洸人も黙って歩いた。

その夜、洸人たちは吉見寅吉(でんでん)の家で夕飯を食べた。食卓には賑やかな笑い声が響いていたが、ふと寅吉が洸人に向かって言った。「離婚が成立したら、こっちに来るんだろ?」洸人は答えられず、箸を止めた。

一方で、祥吾は自宅で離婚届を前に葛藤していた。書類を何度も見つめ、ため息をつく夜が続く。そして翌朝、愛生に離婚届を差し出す決意を固めていた。しかし、愛生が受け取ろうとしたその瞬間、祥吾は「待ってくれ」と制止した。

愛生が振り向くと、祥吾は親権を持つ子の欄に書かれた「橘愁人」の名前を消していた。そして深い呼吸をし、静かに言った。「愁人は僕が育てる」

その言葉に、愛生は目を疑った。「離婚しても君には弟たちがいる。家族がいるじゃないか。でも僕には…血のつながった家族は愁人しかいないんだ」祥吾の声はどこか震えていた。「僕はずっと一人だった。お願いだ、僕から全部を奪わないでくれ」

祥吾は膝をつき、頭を深く下げた。涙ながらに土下座をする祥吾に対して、愛生は冷静に言葉を投げた。「無理よ、そんなの」その声は静かだったが、はっきりと拒絶を示していた。

すると、祥吾は顔を上げ、今度は強い口調で言い放った。「親権を僕に譲るなら離婚する。その条件が飲めないなら、離婚はできない」その言葉に愛生は息を詰まらせた。

二人の間に流れる沈黙が、これまでの苦しみと、これからの選択を重く覆っていた。

監禁される愛生

夜のスナックには、楓と高田快児(柿澤勇人)が集まっていた。テーブルの上には、樺島と亀ヶ谷宗史郎(岩谷健司)の秘書だった松脇奈美子の写真が広げられている。「これ、樺島と奈美子が会っていた時の写真です」高田がそう言うと、楓は写真に視線を落とした。

「この後、奈美子さんは笛乃川で遺体で発見されたんですよね」楓が低い声で呟いた。「ええ、明らかに事件性がある。でも…直接話を聞いた方が早いかもしれないですね」楓の言葉に、高田は頷いた。

すると、スナックのママ・かすみが話に割って入った。「『亀ヶ谷を励ます会』っていうイベントがあるわよ。樺島も来るかもね。それに祥吾も参加する予定みたい」その言葉に、楓は目を光らせた。「これ、行くしかないですね。樺島を捕まえるチャンスかも」

その頃、愛生は監禁されていた。柚留木に電話をかけるが、繋がった途端にバッテリーが切れてしまう。

一方で、柚留木も焦りを隠せなかった。愛生からの着信に気付き、すぐにかけ直すが、繋がらない。「くそっ…!」苛立ちと不安が混じる声を漏らし、頭を抱えてしゃがみ込む。柚留木の脳裏には、愛生が危険な状況に陥っている光景が浮かび上がっていた。

救出

洸人は柚留木の運転する車で橘祥吾の家へと向かっていた。車内は緊張感に包まれ、窓の外の景色が次々と流れていく中、柚留木の言葉が洸人の心を刺した。

「向こうで何かが起きているに違いありません。橘祥吾は、自分の支配を愛情だと思い込む人間です。家族に依存しなければ自分を保てない最低の人間だ」
その言葉に洸人は、ふと自分自身を振り返る。「誰にでもそうなる危うさがあるのかなって…。僕も弟のためって言いながら、自由を奪ってきたような気がして。それがある意味、弟への依存なのかなって、そう思うんです」

柚留木はハンドルを握り締め、強い口調で遮った。「あなたとは違います!」
突然の怒声に洸人は驚き、思わず身を引く。柚留木はそのまま合鍵を渡し、「行ってください」とだけ告げた。

同じ頃、天音は亀ヶ谷を励ます会に潜入していた。会場には高田たちもいて、周囲を警戒しながら樺島を探していた。天音がトイレに行くと、すれ違いざまに樺島の姿を見つける。楓はすぐに動き、樺島に直接取材を申し込んだ

インカムを樺島に取られてしまう楓は、駐車場に移動して話を聞こうとする。だが、次の瞬間、樺島が楓の首を絞め、拉致しようとした。楓は抵抗するが力の差は歴然。絶体絶命のところで、高田が駆けつけ、何とか樺島を取り押さえた。

一方、洸人は合鍵を使って橘の家の中に足を踏み入れた。重い沈黙の中、洸人は姉とライオンを探す。しかし、そこで祥吾と鉢合わせする。

「要件はなんだ?」祥吾が低い声で問う。
「姉とライオンを迎えに来ました。これ以上、二人の幸せを奪わないでください」洸人の声は震えていた。

しかし、祥吾は冷たい視線を向けたまま言い放つ。「愛生に息子を任せるわけにはいかない」洸人は何とか反論を試みる。
「あなたがどんな大層な人間かわかりませんが、どんな覚悟で言っているんですか?」と迫る祥吾の問いに、洸人は言葉を失った。

何も言えないまま家を後にした洸人が柚留木の車に戻ると、柚留木は苛立ちを隠しきれず、クラクションを力強く叩いた。車内に響く音だけが、二人の胸中を代弁しているようだった。

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【ライオンの隠れ家】9話の結末

洸人が自宅に戻ると、美路人の姿が見当たらなかった。不安が募り、急いで施設へ電話をかける。だが、受け答えは「時間通りに帰った」というものだった。

「堤防かもしれない…」胸騒ぎを覚えた洸人はすぐさま駆け出した。

堤防にたどり着くと、そこに美路人がぽつんと佇んでいた。洸人の姿を見るなり、美路人は一瞬驚いたような表情を浮かべたが、すぐに目を伏せた。洸人はゆっくりと歩み寄り、言葉を絞り出した。

「ごめん、ライオンと一緒に帰ってこれなかった」

その一言に美路人の顔が曇る。「ライオンは…いつ帰ってこれますか?」と静かに尋ねた。

洸人は答えられなかった。涙が頬を伝い、声が震えた。「…もう会えないかもしれない」

その場に崩れ落ちるように座り込む洸人。「みっくん、ごめん。ダメなお兄ちゃんで、本当にごめん…」

泣き崩れる洸人を前に、美路人は戸惑いながらも、そっと洸人の背中に手を置き、慰めるようにさすった。

「お兄ちゃんは何も悪くありません。深呼吸してください」

呼吸を何度か繰り返して洸人が顔を上げたとき、美路人の視線は堤防の白い壁に向けられていた。そして、まるで何かに突き動かされるように、指を壁に伸ばした。

「描きます…」

美路人は指で壁をなぞり、静かに絵を描き始めた。その姿には、これまでの迷いや戸惑いが消え、何かを吹っ切ったような力強さがあった。

洸人は涙をぬぐいながら、その背中を見守る。彼の胸の中に小さな灯火が灯ったように感じられた。

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【ライオンの隠れ家】9話のまとめと感想

愛生とライオンは祥吾に監禁され、洸人は何も出来ずに帰ってきたという話でした。

祥吾はどうしようもない人間ですが、彼の生い立ちの悲しみも明かされます。“家族”というものに依存していると柚留木は彼を評します。

そんな柚留木もまた、虐待を受けて育った人物だったことが明かされます。そして洸人は広い範囲で自分も、弟の自由を奪っていたのかもしれないと反省します。

洸人は祥吾にどんな覚悟で物言ってんだ?と詰められ、思わず黙ってしまいます。そして何もできず帰ってきたところ、美路人に逆に慰められます。

美路人が筆を取ったように、洸人は覚悟を決めてライオンたちを救いに向かうのか?最終回まで残り数話、楽しみにしたいです。

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