【殺した夫が帰ってきました】最終回のネタバレと感想|成りすました理由

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WOWOWのオリジナルドラマ【殺した夫が帰ってきました】の5話のネタバレと感想をまとめています。

警察に出頭しに車で向かう茉菜たち。もう一度やり直して、いつか会いたい人に会うのだと夢を語る茉菜。そうして走らせた車は、降り続く雨で発生した土石流に巻き込まれてしまい……。

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【殺した夫が帰ってきました】最終回のあらすじ

和田佑馬(萩原利久)を鈴倉茉菜(田鍋梨々花)のいる場所へ連れて行くと語る上坂愛(山下美月)。4年前に茉菜と一緒に警察へ向かう途中に起きたことを話す。その日は宮城で集中豪雨が発生し、避難勧告が出ていた。茉菜たちはその情報を知らず、海岸沿いの道を走らせて行く。

やがて起きる土石流に車は巻き込まれ、茉菜も愛も車の中に閉じ込められてしまった。何とかして先に脱出する愛は、茉菜を助け出そうと必死だった。そこへさらなる土石流が迫り……。

←5話

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【殺した夫が帰ってきました】最終回のネタバレ

茉菜は車ごと流されていき、今も遺体は発見されていなかった。愛は佑馬を連れて高台から海が眺められる場所へ行き、茉菜は今も海にいると話す。

無戸籍児だった愛はこの世に存在していないのと同じだった。茉菜が流された時、気付いたら自分の手には茉菜のバッグがあった。避難所に行った愛は身分証明書を出すよう言われ、茉菜の運転免許証を出す。それ以来、愛は茉菜として生きていくことにした。

茉菜として生きる愛は、今までとは違いすべてが楽しかった。戸籍を手に入れるために殺したのかと佑馬にきかれ、あの時の記憶が自分にはないのだと明かす。さらに愛は茉菜を助けたい気持ちと同じぐらい、彼女を羨んでもいたと告白した。

佑馬は警察にありのまま話すよう告げ、わかるまで考え続けるよう愛に命じる。なざなら考え続ける限り、茉菜のことを忘れないだろうと。

西垣に電話をしてそっちに連れて行くと告げると、愛はようやく戸籍が持てるんだなと西垣は言う。それは皮肉にも犯罪を確定させるためだった。

愛は佑馬にこの3ヶ月楽しかったと感謝した後、今の自分はもう全てを失ったと絶望していた。佑馬はそんな彼女にあの時幸せだと思ったのは愛だけではないといい、ここから君の人生が始まるんだと諭す。愛は思わず驚いた顔をして佑馬を見た。

茉菜のいる場所

4年前のあの日は2020年6月26日、鈴倉茉菜(田鍋梨々花)と上坂愛(山下美月)は車の中にいた。前日、山から愛のアパートへ向かう途中、茉菜の手は震えが止まらず、いっそ自分も落ちてしまえばとこぼした。愛は悪いのはあいつだ、茉菜がいなくなったら自分はどうすればいいのかと嘆いた。

茉菜は、愛の顔が浮かんだからここまで来られた、愛が待ってくれるから警察に行く、欲しかったのは普通の家族だけだと語った。自分の人生はは最低最悪だった、今度こそやり直したい、諦めなかったときに得られる結果を一緒に見たいはずだとも続けた。

さらにいつか母になりたい、必ずなる、愛も母になっているかもしれない、と願いを口にし、「これからもずっと一緒だ」と告げてハンドルを握った。茉菜には人生をやり直して会いたい人がいた。生きていると笑って報告したい相手、それは恐らく佑馬だろうと愛は思った

車中で2人は互いの夢を語り、愛も自分の夢をかなえてほしいと背中を押した。愛が頑張れば自分も頑張れる、人生が外れではないと証明しよう、と気持ちを確かめ合った。

その矢先、突然の落石。宮城県では集中豪雨が発生しており、土砂崩れが起きて車は土石流に巻き込まれた。気づくと2人は血まみれで、車ごと土砂に流されていた。愛が茉菜の安否を呼びかける中、ラジオから避難情報が流れ、愛は必死にドアをこじ開けて外へ出た。

愛が先に脱出し、茉菜の手をつかもうとした瞬間、さらに大量の土石流が迫り、茉菜は車ごと流されていった茉菜の遺体は今も見つかっていない、今も、この海にと愛は視線を海に向けた。

この世にいない人間

海の見える丘で、災害で亡くなった人を弔う石碑に愛が手を合わせる。和田佑馬(萩原利久)は「もっと早く会いに行っていれば」と悔い、血のつながりはなくとも妹を大切に思っていた、自分にできることはあったはずだと胸の内を明かす。

彼は、茉菜が亡くなり愛だけが生き残ったあの日を境に、愛が鈴倉茉菜として生きてきたのだと指摘する。どうして佑馬が自分のもとに辿り着けたのかと問われ、佑馬はスマホの写真を示す。そこには茉菜と愛が並んで写っていた。

しかし、写真だけでどうやってと詰められると、会社の取材を受けたテレビで見た愛を手がかりに勤め先を突き止め、愛が鈴倉茉菜の名で働いていると知ったと佑馬説明する。茉菜の行方を知るために近づいたのだ、と。

なぜ鈴倉茉菜として生きてきたのかと問われ、愛は自分はこの世にいない人間として扱われてきたと告げる。父の存在すら知らず、母にはいない子として扱われ、出生届も出されていない。自分には戸籍がない、それは茉菜にも打ち明けられなかった。

自分の戸籍を作ろうと役所に相談したが、母が生存しているなら連絡を取り、いつどこで生まれたか確認が必要だと言われた。しかし愛は母に会いたくなく、その時自分の戸籍を諦めた。茉菜はよく「私たちは似ている」と言ったが、愛は同じではないと感じていた。茉菜と違い、世界のどこを探しても自分を証明するものが何ひとつなかったからだ。

電話が鳴る。会社の谷村美穂(上西星来)からで、代わった高城由美子(望海風斗)から何があったのかと心配される。愛は「もう行きません。会社は辞めることになると思います」と答える。デザイナーデビューをしたのになぜかと詰められ、「私は鈴倉茉菜ではないんです。ごめんなさい」と告げ、通話を切った。

楽しかった日々

佑馬は、他人の戸籍を使って生きるのは確かに罪だが、情状酌量の余地は十分にある、犯罪のための成りすましではないと説く。すると愛は運転免許証を取り出し、それが一から取得したものではなく、茉菜の免許を更新したものだと明かし、「どんな方法で手に入れたと思いますか?」と投げかける。

あの晩、車が流された後、愛の手にあったのは茉菜の手ではなく、茉菜の肩に掛かっていたバッグの紐だった。クローゼットに入っていたあのバッグだ。愛はバッグの中に茉菜の免許証があることは知っていた。

避難所で呆然とする愛は、身分を証明できるものはあるかと問われ、財布を開き、免許証を差し出した。その瞬間、これで自分は鈴倉茉菜としてこの世に存在できるのだと実感し、これほど心強いことはなかった。

それから愛はバイトを掛け持ちして専門学校に通う資金を貯めた。すべてが楽しく、これまでとは違った。何にでも挑戦でき、努力が報われる。毎日がたまらなく充実していた。

考え続ける

佑馬は戸籍を手に入れるために茉菜を殺したのかを問うと、愛は覚えていない、わからない、あの時の記憶がないという。何度もバッグを見返して思い出そうとしたが、どうしても思い出せない。教えてほしい、私が殺したのか、と縋る。佑馬は真実は君にしかわからないと静かに返す。

愛は告白する。心のどこかで茉菜を羨ましく、妬ましいと思っていた。どんな状況でも茉菜は希望を持ち、夢を語れた。自分にはどうやっても無理だった。

茉菜を助けたかったが、同じくらい茉菜のように生きたいとも願っていた。だから私は茉菜を、この世でただ一人のかけがえのない友達を殺してしまったのか、と自らを責める。

佑馬は警察にありのままを話すよう言い、わからないことが真実だ、その代わり、わかるまで考え続けるよう促す。いつか答えが見つかったら、自分にに教えてほしいと話す。ずっと考えてもわからなかったら、と問う愛に、佑馬はそれでも考え続けろ、考え続けるかぎり茉菜を忘れない、と告げた。

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【殺した夫が帰ってきました】最終回の結末

佑馬は西垣秀雄(菅原大吉)に電話し、今から彼女を連れていくと告げた。西垣は、これで彼女は戸籍を持てるが、それは犯罪を確定するために彼女が誰なのかを証明する必要があるからで、皮肉な話だとこぼした。

愛は過去を回想する。3ヶ月前、佑馬は夫として戻り、嘘であっても結婚生活という家族の時間を過ごせた。絶対に経験できないと思っていた「普通」がそこにあり、これまでの人生で一番楽しかった。自分は幸せになどなれないと思っていたのに、夢のような時間を味わえたことに深く感謝した

すると佑馬は、これで終わりではない、幸せを望むことは誰にでもできると告げる。しかし愛は、もう何もかも失ったと絶望していた。佑馬は「幸せな時間だと思ったのは、愛だけじゃないから。ここからはじまるんだ、君の人生が。上坂愛の時間が。これから始まる」と諭す。愛はその言葉に驚き、息をのんだ。

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【殺した夫が帰ってきました】最終回のまとめと感想

土石流に巻き込まれて茉菜は亡くなり、愛はそれから彼女に成り代わって生活していたという話でした。

無戸籍な人にもし両親が生きてるなら、確認してきてというのも中々難しいのではと思います。なぜなら、愛のように酷い目に遭ってきたような子が、無戸籍であることが多そうな気がするからです。そもそも戸籍を入れない時点で結構な虐待でしょう。

この物語は愛と茉菜という底辺同士の、みすぼらしい人生の話だといえばそうかもしれません。しかし、底辺であろうがなんであろうが、幸せを望む権利は誰にでもあります。茉菜にこれからはないかもしれませんが、愛には茉菜の分まで幸せになって欲しいものです。ただ、茉菜が好きだった佑馬と一緒になる的な流れだと、なんだか少しもやもやはします。

愛が故意に茉菜を殺していたほうが面白いと思いますが、まさかのその件については記憶がないというオチでした。最後が恋愛ドラマ的オチではなく、そこははっきりさせてもらいたかったなと思います。また、彼女がどれだけの罪になるのかも知りたかったです。

とはいえ、テンポよく話が進みますし、主演の山下さんの怯えているような雰囲気が、毎回どんな秘密が隠されているのかと思わせてくれて、見るのが楽しみなドラマでした。

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