【刑事7人シーズン5】6話は環がまだ制服警官だった頃の話となります。その時、起きた事故の加害者が今回遺体となって発見されます。以前起きた事件とどういった関係があるのか?その裏側には悲しい真相がありました。
【刑事7人シーズン5】6話のあらすじ
膝を抱えるようにして横たわった男の遺体が発見され、専従捜査班の水田環(倉科カナ)と青山新(塚本高史)が臨場。環は遺体の顔を見た瞬間、衝撃を受ける…。その男は、環が警察人生で初めて関わった、苦い記憶を呼び起こす事故の加害者・和田幸雄(加藤虎ノ介)だったのだ!
公式HPより
10年前――。娘の瞳を乗せた車椅子を押す竹沢茜(とよた真帆)が交差点に差し掛かったところに、走ってきた和田が激しく衝突。二人が転倒した際、茜の手から離れた車椅子が坂道を下って行き、電柱に激突するという痛ましい事故が起こった。当時、所轄署の地域課に配属されたばかりだった環が、初めての現場に足がすくみ、立ち尽くしていたところ、上司の大田黒敬一(菅原大吉)に怒鳴り散らされ、追い払われてしまった…。
――現在の環からは想像もつかない新人時代の話に、天樹悠(東山紀之)ら専従捜査班のメンバーも驚きを隠せない…。
そんな中、和田の司法解剖が終了。東都大学医学部の法医学教授・堂本俊太郎(北大路欣也)によると、死因は鈍器のようなもので後頭部を殴打されたことによる脳挫傷。死斑や死後硬直の様子から、和田は別の場所で殺され、箱に詰め込まれて運ばれてきたということが判明する。
聞き込みの結果、和田は金に汚く、評判の悪いフリーライターである反面、定期的に瞳のお見舞いに通う誠実な顔も持ち合わせていたことがわかる。
一方、和田の部屋を捜索していた天樹らは、USBを発見。その中には、10年前の衝突事故についての取材メモも含まれていた。和田は自分の過失ではなく、交差点の信号機の誤作動が事故の原因だと疑っていたのだ! 和田が金のために信号機の工事会社をゆすっていた可能性が浮上する中、取材相手である工事会社の社長が、環の元上司・大田黒だと判明!
事故当時、環を現場から追い払って和田の衝突事故を処理した大田黒が、なぜ工事会社の社長になっているのか…。疑惑が深まる中、大田黒のもとへ向かった環は、10年前のトラウマを清算し、事件の真相を明らかにすることができるのか…?
【刑事7人シーズン5】6話のネタバレ
和田幸雄殺害犯
竹沢茜(とよた真帆)
動機
娘の瞳が実は意思の疎通ができて、和田に「ママにはいわないで ママがパパをころした」と教える。それを知った和田は茜に自首を促すが、茜はそこにあった花瓶を手に取って和田を殴り、スーツケースに詰めて運んで遺棄した。
逮捕の道筋
10年前に起きた事故が、実は老朽化した信号機の誤作動が原因ではないかと和田は考えて調べる。その時に管理していた会社である新安電業という所に取材へ行く。そこの社長は事件当時、環の上司だった大田黒という元警官だった。さらにその当時、新安電業から200万円大田黒の口座に振り込まれていた。
環たちは大田黒の自宅を調べ、和田の家から盗まれた和田の資料が見つかる。それをつきつけられた大田黒は、金銭の受け取りに関しては認めるが、和田殺害については否認する。自分には関係なかったが捨てたという手帳をゴミ袋から見つける。
そこに書いてあった「瞳ちゃんの言ったことは本当なのか?」という言葉を見て、環たちは茜のところへ向かう。そこで実は夫が自殺したというが、茜が殺したのではと話す。なぜなら、夫は死ぬ前に指を骨折していた理由が、茜に対してのDVの結果だったのではと言う。
茜は幼少時に虐待を受け、瞳の足が事故で動かなくなってしまって以来、夫が茜にDVをするようになった。その日、いつものように茜にDVをしていた夫がベランダに出た際、茜は押して殺してしまう。実は瞳はその時の様子を見ていた。
交差点の事故が起きた日、瞳は母親に「ママはなんでパパを殺しちゃったの?」とたずねる。その言葉を当時誘導員をしていた池松は覚えていた。茜はその後、車椅子を押していた手を離してしまう。和田が来る前に茜は車椅子から手を離していたのだった。
全ての話をし終えた後、天樹は敷かれているカーペットに和田殺害時の血痕が残っているはずと指摘する。観念した茜は瞳の世話を誰がみるのかと、だから見逃して欲しいと言い出す。しかし、瞳自ら口を開き「ママ…もう…いいよ…やめて」と言った。
【刑事7人シーズン5】5話の感想
話としてはよくある話なのですが、事故によって障害を負ってしまい意思の疎通ができない娘が関わることで、単なる刑事ドラマがサスペンスドラマっぽくなります。10年前の事件も実は加害者と言われて人物の過失ではなく、様々な要因が絡んだ結果起きた事故となります。あの場所がまさに人生の“交差点”となります。
こんな風に書くと各個人の話が混ざり合う、群像劇もの映画みたいなのを想像するかもしれません。ですが、刑事7人なのでそんな大げさな話ではありません。あくまで主人公は刑事なので、刑事目線で話が進んでいきます。
加害者、被害者、被害者家族、警官の人生があの交差点で大きく変わります。環もまたその一人でした。制服時代の環は初々しく、今のかっこいい環とはまた違った魅力がありました。今回の見どころの一つかと思います。
10年前に起きた事件と今回の事件の概要と、和田が調べていた信号機の話を掘り下げていきます。
運命の交差点
和田と茜がぶつかったことで、車椅子に乗っていた瞳が事故を起こしてしまいます。どういった事故だったのか?
概要
- 大田区大森坂交差点歩行者事故事案
- 発生日時:平成21年10月13日(月)午後4時55分頃
- 発生場所:大森坂交差点
事故の流れ
- 走ってきた和田が看板倒れる音に気を取られる
- 前方にいた茜に気づかずぶつかる
- 茜が押していた車椅子から手が離れる
- 車椅子に乗っていた瞳が坂道を降りていく
- 途中で倒れて瞳は意識不明になってしまう
- 環は現場に駆けつけるが足がすくんで動けない
- 大田黒が環を叱咤する
- 環は救急車に付き添い大田黒はどこかに電話をする
こんな感じで進みます。これ以来環は大田黒に厳しく当たられるようになったそうです。それが嫌で環は異動願いを出します。この時逃げたことを後悔して環は“黒星”と呼びます。
その後、和田が何者かに殺害されます。それはこんな事件でした。
- 中野区路地裏男性記者殺人事件
- 被害者:和田幸雄(47)
- 職業:フリーライター
- 発生日時:令和元年8月19日(月)午前6時20分頃
- 発生場所:中野区路地裏一角
解剖の結果、鈍器で殴られたことが原因で死亡したことがわかります。爪に被害者自身の血がついたい草が発見されます。そこから別の場所で殺害されて、ここに運ばれて来たのだろうと推測します。
和田を殺したのは誰なのか?そこから今回の捜査が始まりました。
危険な信号機
和田の家を調べると一部資料とノートブックがなくなっていました。記者だった和田がどこかにデータを残しているかもと探し、ペン型のUSBが発見されます。その内容を見ると和田はあの事故を調べていたことがわかります。
記事タイトル「全国に潜む危険な信号機」
信号機の誤作動で相次ぐ事故、通称“危険な信号機”が全国に点在している。信号制御器の老朽化に伴う、信号機障害の発生件数は年々増加。19年毎に交換するという指針があるにもかかわらず、40年以上放置され続けている。
大森坂交差点歩行事故事案について
日時:平成21年10月12日(月曜日)16時50分ごろ
場所:東京都大田区大森坂 大森坂交差点私は急ぎの仕事が入り、工事現場の歩道を走っていた。青信号の交差点を渡ろうとしたとき、工事現場の看板が強風で倒れ、音に振り返った。その瞬間、車椅子を押していた女性に衝突した。女性が押していた車椅子は急勾配の大森坂を下り、転倒。結果、重傷を負い、緊急搬送された。一命を取り留めるも意識不明、私はこの事故で過失を認め、過失傷害罪が判決された。
しかし、事故の原因は私の前方不注意以外にもあったのではないだろうかと、信号機関連から考えるようになった。今後は、大森坂交差点担当区域であった新安電業に取材していく。
2019年7月10日
新安電業1回目の取材
事故が起こった当時の社長はやめていることがわかった。現社長は不在だったため、従業員に取材したが、当時のことを知っている人は誰もいなかった。2019年7月14日
新安電業2回目の取材
実際に新安電業の従業員が信号制御器を取り換える現場を見に行った。
話を聞いてみたところ、30年以上放置されている制御器だったが誤作動を起こしたことはないらしい。2019年7月16日
新安電業3回目の取材
新安電業に行ったところ受付で門前払いにあう。
日を改めて伺うことにした。2019年7月25日
新安電業6回目の取材
新安電業の社長に取材を行った。しかし、更新記録を見せてもらう事は出来なかった。
また、大森坂の交差点での衝突事故のことも関係ないと一蹴されたが、私が更新を怠っていたことを指摘した時、明らかに動揺していた。本当に信号機が事故を引き起こしたのか。
信号機の誤作動による事故は稀なケースだが、起こっていないわけではない。信号制御器の更新記録、或いは目撃している人間を見つける事が出来れば真相に近づく事が出来る。新安電業には、新たな情報が集まってから、再度取材する。
と、自分の起こした事故を調べるつもりは当初無かったようですが、信号機誤作動事故について調べているうちに、自分の件ももしかしたらと思ったようです。
結論から言うと、和田の事故は信号機の誤作動によって起きた事故です。どちらも青信号でした。和田は罪を認めた上で、死ぬ一週間前まで瞳のいる病院に見舞いに来ていました。
我が子のように瞳に接していたといいます。慰謝料も払い終わった後も続けて、入院費の足しになればと金銭を茜に渡していたようです。とても良い人物だったことが調べてわかります。
【刑事7人シーズン5】6話のその他気になったこと
- また休みな海老沢
- “ぴょんとぴゅん”という絵本
- ピッキングする元警官
- その目が苦手という理由で当たられる環
- パンケーキを出す割にナイフもフォークもなし
- ヒグラシ鳴きすぎ
【刑事7人シーズン5】6話のまとめ
海老沢はまたいません。子沢山なので休暇でも取っているのかと思いきや、次回では普通に出て来るようです。できるだけ“7人”でやってもらいたいものです。
悪い人物と思われていた人が実はいい人で、いい人と思われていた人物が実は悪い人といった感じの話なのですが、どうしようもないぐらい救いようのない話です。救いとしては娘は意識が戻ったということと、環は過去の汚点を払拭できたということでしょうか。
そんな話ではありますが、最後はみんなで飲んで笑って終わりにする刑事7人でした。次回は堂本メインの回っぽいです。また楽しみに視聴したいと思います。