先週に引き続き曜日連続殺人事件の話の続きとなります。残る曜日はあと2つですが、あと2人殺されてしまうのか?そして犯人は誰なのか?その全てに対して今回答えが出ます。
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前回の【刑事7人シーズン5】
【刑事7人シーズン5】2話のあらすじ
曜日になぞらえた連続殺人事件の捜査中の天樹悠(東山紀之)ら専従捜査班。日曜日の殺人を事前に阻止しようと奔走するもむなしく、遺体が発見された…。被害者は検事の渡辺郁夫(小松和重)。さらに犯行現場である倉庫の壁には、これまで同様、挑発的な『オマエタチニハ ムリ』というメッセージが残されていた。
解剖した東都大の教授・堂本俊太郎(北大路欣也)によると、死因は倉庫にビニールを張り巡らせ、ソーラーパネルで光を取り込んだうえに、電気ストーブをフル稼働させたことによる熱中症。さらに堂本は、「日曜日は太陽を表わすという説もある」と告げる。
水・木・金・土・日…被害者5人は、すべて3年前に殺人の濡れ衣を着せられた加賀皐月(田中美晴)が、冤罪を訴え、獄中自殺した事件の関係者ばかり。となると、次にねらわれるのは、当時皐月の担当をしていた元弁護士で、現在国会議員の本郷健一(賀集利樹)。これ以上、被害者を出さないために、専従捜査班は、本郷の身辺警護をすることに。
一方、海老沢芳樹(田辺誠一)が、皐月の人間関係を調べていくうちに、3年前の事件以降、バラバラになってしまった家族の現在が明らかになる。さらに意外な人物の存在が浮かび上がり…。
天樹らは、3年前の事件の真相を明らかにし、連続殺人に終止符を打つことができるのか!?
公式HPより
【刑事7人シーズン5】2話のネタバレ
川北真琴、三島保、大貫敦、間宮静香、渡辺郁夫、本郷健一殺害犯
笠松望(三浦誠己)
動機
婚約者の加賀皐月に罪を着させたやつらに復讐するため、自社のゲームに登場する曜日ごとの神に見立て、一人ずつ殺害していった。
笠松望殺害犯
高岡 学(矢島健一)
動機
自分が狙われていると知った高岡は月曜のターゲットである本郷を見張っていて、笠松が本郷を殺害した後、隙を見て笠松のことを殺害した。
佐藤穂乃花殺害犯
高岡 学(矢島健一)
動機
穂乃花から誘ってきたが、金を要求してきた。それに怒りを覚えた高岡は穂乃花の首を絞めて殺害する。
逮捕の道筋
笠松の作っているゲームの仕様書を見て笠松が曜日連続殺人事件の犯人だと推理する。月曜日に殺される可能性がある本郷の行方を追っていくと、上から本郷が落ちてきて死ぬ。上を見ると笠松がいて追いかけるが見失ってしまう。
日付が代わり笠松の遺体が発見される。自殺したように見える遺体だが、検死をすると死亡推定時刻は月曜日中だった。事件はまだ終わっていないと気づいた天樹は、高岡の保護を求めるが行方がわからなくなっていた。
その頃、皐月の父である加賀昭一が高岡を磔にしてたいまつに火をつけていた。真実を話すように迫っていると、天樹たちが駆けつけてくる。3年前のホテルの防犯カメラを確認したところ、皐月は証言したとおりにアリバイはあるし、高岡の姿が映っていたことがわかる。シラを切る高岡に隠蔽を頼んだ内容と証拠を突きつけて逮捕する。
【刑事7人シーズン5】2話の感想
前後編合わせて合計7人死ぬという、ちょっとした2時間ドラマや映画より人が死ぬ話でした。曜日に見立てた殺人という犯罪者側にこだわりがある殺害方法でしたが、志半ばで息絶えてしまった犯人の意思を継ぐのは、かつて娘と絶縁状態となった父でした。文章で書くとまるで壮大な悲劇のようですが、そんな大げさなものではありません。
そして案の定、復讐は完遂せず「一番殺したいやつは最初に殺せ」状態です。セリフもお決まりの「皐月さんのためにも罪を犯すべきじゃありません!」や「殺せばあなたもこの男と同じ殺人者になります!」です。今回の話に限っていえばせっかく皐月が冤罪という状態なので、「皐月さんの冤罪を晴らすためにも、こいつの証言が必要だ!」や「真実を知りたいと思わないのか!」などを言ってくれたほうがスッキリしました。
【刑事7人シリーズ】はどうしていつも、“ハリウッド映画が考えたアジアの風景”のような映像を入れたがるのか?日本で通りをまたいで洗濯物を干している風景をあまり見ることがないのですが、なぜか今はなき九龍城やフィリピンやタイのスラム街のような風景が入りがちです。今回もさっそく入っていたので、よっぽど好きなんだなと思いました。
しかし、話としてはやっぱり安定してます。多少の強引さもお決まりの流れも含めて、シリーズものはそれが強みとなります。
曜日殺人事件の元ネタは北欧神話だった
単純に曜日の漢字から見立てた殺人ではなく、実は北欧の神々に見立てた殺人だったことがわかります。
ということがわかります。その神のバックグラウンドに合わせて、殺す人を当てはめていたことになります。
冤罪はこうして作られた
皐月が濡れ衣を着せられて自殺してしまいます。警察、検察、弁護士とその全てがハメるために動いていたので、この冤罪から逃れることは非常に困難でした。
- 3年前事件発生
佐藤穂乃花が殺害される
- 渡辺検事に隠蔽依頼
渡辺検事に何とかするよう頼む
- 大貫に依頼
渡辺検事が七蔵署の大貫刑事を使い、違う事件に仕立てる
- 大貫隠蔽工作
- カメラをチェックした大貫は、昔補導した川北真琴を見つけて利用する
- 真琴に会い結婚相手に高校時代に援交していたことをバラすぞと脅す
- 皐月の自宅から押収したスカーフに穂乃花のDNAを付着させる
- 愛人関係にあった間宮静香は皐月をホテルで見かけたと虚偽の目撃者になる
- 東京で愛人と会っていたタクシー運転手も皐月を乗せていないと証言
- 皐月逮捕
世間もだまされ皐月は殺人者になる
- 皐月自殺
無実を訴えながら獄中で自殺
上から下にどんどん流れて後ろめたい人は脅され、欲に駆られた人は虚偽を言ったり従うという皐月包囲網が発動します。警察や司法がタッグを組んでしまったら、証拠や証言なんていくらでも捏造できるという恐ろしい状態です。
その後、父親も娘が無実を訴えても、保身に走って無視し妻とは離婚します。母は無実を信じてビラ配りをしていましたが、皐月が自殺したショックで今は意識不明の状態で入院中です。皐月は本来なら一週間後に笠松と結婚式を挙げる予定だったそうです。何とも気の毒な状態です。そもそも皐月はホステスはしていなかったというのだから、さすがにこの冤罪はどうにかならなかったのかと思います。
【刑事7人シーズン5】2話のまとめ
前後編に分かれていた話でしたが終わってみると、なんともくだらない理由で始まった殺人が、より多くの人を殺すことになってしまうという事件でした。こういう見立て系の殺人事件は、次は誰か?殺し方は何を意味しているのか?など推理したり考察したりする余地があるので、わりと人気があるタイプの話なのではないかなと思います。
ただ、終わりよければ全てよしといった感じになってますが、 皐月の父親は結構酷い父親です。
次回からは恐らくいつもの刑事7人に戻って、1話完結の話だと思います。