【科捜研の女19】の18話は前回の続きとなります。前回終わりで生死が不明だった蒲原刑事はいったいどうなったのか?そして犯人はもう一人いるのでは?という謎が浮かび上がります。目的は何か?協力者は誰なのか?前回の物語の完結編です。
【科捜研の女19】18話のあらすじ
榊マリコ(沢口靖子)の住むマンションに、成分不明の爆発物を所持した銀行強盗3人組が逃げ込んだ。現場の部屋に潜入したマリコの機転によって爆発物の種類は特定され、誘拐された杉原夫妻の息子・卓海(浅海翼)がマンション内のごみ集積場で、もう1人の犯人に囚われていることも分かる。だが、前線責任者の玉城詩津香(浅野ゆう子)が部屋への突入を指示した際、犯人2名は爆発物を持ち出して逃走してしまう。うち1人が、詩津香の夫で警察官の玉城雄一(山崎銀之丞)から奪った銃を使い、ごみ集積場で撃ち合いに発展。詩津香の銃撃を受けた犯人は、信管を起動させ、大爆発が起きてしまう…!
公式HPから引用
撃たれた犯人は死亡したが、残る2人は卓海を連れて逃亡してしまった。風丘早月(若村麻由美)により、犯人の死因は詩津香の銃撃ではなく爆発によるものだと判明。しかし現場のマンションで愛人と密会していた夫とともに、詩津香は厳重注意を受け、責任を感じながら捜査を続行。死亡した犯人の足の爪から採取された砂によって意外な事実が浮かび上がる。
一方、マリコは逃亡した犯人の下足痕を採取して足取りを追い、大きな手がかりをつかむ! また、土門薫(内藤剛志)は強盗犯の3人以外に手引きした者がいたと睨むが…。さらに卓海の父・杉原修(一条俊)に犯人から日本では認可されていない薬品を要求する電話が!マリコは薬を調達し、人質交換の場所に向かうのだが、逆にマリコが人質になってしまい…!? 果たしてマリコは無事に卓海を救出し、生還できるのか?
【科捜研の女19】18話のネタバレ
犯人グループの協力者
杉原修(一條俊)
動機
杉原の勤めている会社と阿部のバイトしている会社はグループ企業だった。杉原が営業成績不振で会社を解雇されることを阿部が知り、次の会社も決まらず杉原は困っていた。
そこで、接触してきた阿部にマンションの理事長をやっていたため知っていた情報を教える。それは、銀行にあの日大量の現金が持ち込まれるということだった。
逮捕までの道筋
子供を連れ去り逃げた犯人2人を追うため、現場で死亡した阿部のことを調べる。すると、足の爪に砂が挟まっていた。その砂を調べると浄水場のろ過砂だったことが判明する。
杉原のもう一個の携帯に入っていた留守電は、犯人からのものだった。薬を要求する犯人にマリコも一緒になって人質である卓海と交換する場へ向かう。しかし、杉原がその場で刺されて子供は再び連れ去られてしまう。マリコは卓海を車から降ろそうとするが、犯人はマリコ共々連れ去ってしまう。
卓海の持っていたゲーム機から、マリコは科捜研へ連絡する。風丘先生がそれに返信し、薬を受け渡す診療所へとマリコを向かわせる。無人の診療所に到着したマリコの元へ、土門と詩津香が踏み込んでくる。
だが、マリコを人質に取る信二に、二人共銃を置いてしまう。マリコが土門に目で合図をし、大きな物音を立てた隙に持っていた注射器で信二の足を突き刺す。マリコと卓海の二人が狙われ銃を再び撃とうとしたところ、兄の浩介が弟の信二の手を掴んで止めて無事だった。
その後、入院している杉原の元に土門が逮捕状を持って向かう。阿部のスマホのデータを復元したところ、杉原とやり取りしているメールが見つかったと証拠を突きつける。さらに、卓海があんな目にあったのは悪事の報いだと言い、泣いて謝る息子の声をどんな気持ちで聞いていたんだと土門は恫喝した。
【科捜研の女19】18話の感想
蒲原は無事でした。爆液がかかっただけでは爆発しなかったということです。
ではあの爆音は何だったのか?中和作業中のもう一個の爆弾ということでした。じゃあ、中和されていないじゃないかと突っ込みたくなりますが、蒲原が無事だったので気にしないでおきます。
初回のコメディっぽさは消えて、今回は至ってシリアスに話が進みます。犯人は誰というのはもう分かっているのですが、今回は犯人に協力者がいるという展開になります。登場人物が多い回なので、誰が協力者なのか分かりづらくて面白かったです。
今回は事件の謎についての詳細と、結局玉城夫婦はどうなったのかについてまとめました。
ネタバレの詳細となります、未見の方はご注意ください。
【科捜研の女19】18話の謎と解明
銀行強盗をした犯人は元々3人ですが、その内1人が爆発現場で死亡します。残る2人は子供を連れ去ってしまい、行方を追う展開となります。
ふと、土門さんが疑問を抱きます。
今更そこ?と突っ込みたくもなりますが、土門さんと一緒に考えてみましょう。
謎その1:なぜ銀行に大金があるのが分かったのか?
犯人グループは銀行関係者でもなければ、出入りの業者でもなく、あの日に大金があるということを知るには誰かが手引きしているのでは?と土門さんは考えます。容疑者として何人か出て来ました。
容疑者その1:銀行員の伊藤敏江
銀行の行員である伊藤敏江は、強盗たちが来た時に他の行員が犯人を取り押さえようとしていたのを、声を上げて妨害します。見るからに仲間なのではないかと思える行動です。これに対して本人の弁解は、危ないと思ったからという理由です。怪しいです。
さらに、マリコが住んでいるあのマンションの住人でもあり、不動産屋に家賃を現金で持って行ってました。本人は越してきたばかりでまだ、口座引き落としの手続きをしていないだけと言います。
- 銀行強盗を取り押さえようとしたのを妨害
- 不動産屋があの日大量の現金を銀行に持ち込むことを知っていた
容疑者その2:不動産屋の古雅ゆかり
雄一の愛人であるゆかりですが、エスマイル不動産というあのマンションの管理をしている不動産屋に勤めています。
敏江が疑われていた時、あのマンションを紹介したのは自分だと言い、銀行に現金が持ち込まれるのはあの日だと自分も知っていると擁護します。
- 敏江を擁護する
- 不動産屋があの日大量の現金を銀行に持ち込むことを知っていた
容疑者その3:警官の玉城雄一
雄一は本来刑事でも何でもない警務課の拳銃指導係です。それにも関わらずなぜか事件後に杉原夫妻の聞き込みをします。
そのことを土門さんに聞かれ、一緒に拘束された仲がから少しは信頼関係があると言います。本当は口止めでもしていたのではないのか?グルなのに狂言的に捕まっただけなのではないのか?そんな疑念も浮かびます。
- 刑事でもないのに事件後に杉原夫妻を聴取
- 初回も今回も妙に事件に首を突っ込みたがる
容疑者その4:杉原修
妻に呼び戻されて来た夫の雄一ですが、初回の放送で所々意味深な行動をします。浄水器のパンフレットをマリコの所へ持って行ったり、マンションの理事長をやっているなんて話をしたりと、何か意味があるのか?と思いたくなる話をちょこちょこ挟んできます。
また、所持している携帯が2つあり、1つは犯人に渡しますがもう1つは保持したままでした。今回、そのもう1つの携帯のほうへ犯人から電話がかかってきて、息子と薬の交換をしにマリコと一緒に向かいます。
その際、妙にマリコがどこかに電話しないかチラチラ見たり、電話しているとタクシーから降ろして1人で行くと言いだしたりします。何か後ろめたいことでもありそうな雰囲気です。
- 意味深な行動を初回にしていた
- 携帯に犯人から電話がかかってくる
- マリコと一緒に向かうことが嫌そう
正直言って全員怪しいです。有名どころの俳優さんを下手に配置していない分、どの人が協力者だとしても納得できます。
謎その2:なぜ杉原家に車があるのが分かったのか?
初回に犯人グループが事故を起こした際、そこに偶然居合わせた卓海が家に連れて行かれます。車を奪うならその辺の人の車を無理矢理止めて奪うなりすればいいのに、なぜかわざわざ家へ向かう不思議な展開でした。
土門さんも不思議に思い、なぜ杉原家に車があると思ったのか?と聴取をした雄一に聞きます。すると「卓海くんに聞いたんだろうと父親が言ってた」と言います。
しかし、卓海は人質と薬の交換をする時に、犯人は「車を借りるだけだった」と言い、マリコは「卓海くんに家に車があるって聞いたから?」と聞きます。ところが卓海は「僕そんな事言っていない」と言います。では誰が?
これらの謎を解く鍵は、犯人グループの1人である阿部の遺体から得ます。
謎の解明
謎を解明するために必要となるのが、今回の銀行強盗犯人グループの詳細です。
犯人グループ
- 阿部健
- 関西工業大学の非正規研究者
- 30歳の時に限界を感じて退職
- その後、関西原料株式会社で浄水場の調査をするバイト
- 今回の事件では爆弾の製造を担当
- 爆発の際に死亡
- 鳴実浩介
- 信二の兄
- 低血糖症
- 認可の下りない高額な薬、ゲルカゴールでないと効かない
- 鳴実信二
- 浩介の弟
- 兄と違い粗暴
- 兄に巻き込まれて銀行強盗に参加
死んだ阿部の足の爪の間に挟まっていた砂が何か、科捜研で調べて分かりました。その砂を見てピンと来たのか宇佐美は浄水場に行ってろ過砂を入手してきます。その成分を比較してみた結果、ある浄水場が浮かび上がって来ました。そこは、阿部がバイトをしていた会社でした。
蒲原が会社に行って話を聞き、社内に貼ってあるポスターに目を留めます。関西原料株式会社にはいくつかグループ系列会社があります。その中に“クリンウォーターズ”という会社がありました。名前から想像できると思いますが浄水器の会社です。
浄水器と言えば杉原修がマリコの部屋にセールスに来ました。杉原と阿部、二人の接点がここで少し出て来ます。
死んだ阿部のスマホは爆発の衝撃で壊れ、データを復元するのに時間がかかりましたが最終的に分かります。その中にあったメールを確認すると、阿部は杉原とメールでやり取りをしていました。
今回の事件の謎を解いた結果、杉原修が4人目の犯人となります。
玉城夫婦はどうなったのか?
マリコとの三角関係のようなやり取りが面白かった玉城夫婦ですが、結局どうなったのか?ある程度ドラマ内で描かれたのでまとめました。
- 玉城詩津香
- 今回の責任を負って特殊犯捜査係から異動
- 離婚届を書くことにする
- 玉城雄一
- 詩津香を刑事に推薦したのは“熱心”だから
- 熱心すぎて家に帰ってこなくなり浮気を始める
- マリコが愛人でないと否定しなかったのは、詩津香が嫉妬するのを見たかったから
- どうやらゆかりは家庭を壊す気はなかった
元の鞘に収まるのかなと思ってみてましたが、どうやら離婚の方向へ行くようです。詩津香はもう気持ちがないようで、雄一は詩津香にまだ未練があるのか、嫉妬するところが見たかったなど言いだします。
今回の最後の詩津香のセリフがカッコイイので引用します。
そんなセリフ絶対許さない。
人の夫に手出すんだったら、ちゃんと家庭を壊しなさい。
ちゃんと悪人になって不幸になる覚悟しなさい。
それでも一緒にいたいと思える男と、そういう事しなさい。
離婚届…書いてあげるわ。
浮気に限らず悪事を働く時に、こういった覚悟がなく“魔が差した”とか“出来心で”とかいう言葉をよく聞きます。悪いことをするにも無自覚な人物は、悪いと思っていないのでまたやりがちです。
詩津香はもうこんな男に未練はないのでしょう。警察の仕事も恋愛もなんでも中途半端な雄一には、興味がないようです。土門さんも“刑事として”惚れるカッコイイ女性でした。
【科捜研の女19】18話のロケ地
南八田診療所
マリコが人質に取られていた病院
松ヶ崎浄水場
卓海と薬を交換する取引が行われた倉庫
河端病院
最初に薬をもらいに行く病院
【科捜研の女19】18話のその他気になったこと
- 自分のことは棚に上げて隊長に噛み付く雄一
- 所長にカバンを押し付けて下足痕取りに向かうマリコ
- 所長はマリコの行動の意味不明さに「なんで?」を連発
- マリコの気持ちが分かると言われる宇佐美
- そんな宇佐美もさすがにマリコが逃げた理由は分からない
- 「最低な男」と言われて「知ってる」と答える雄一
- 「確かに信用されないことばかりやっているけど…」と言う雄一
- 鍵を開けるジェスチャーを一応するマリコ
- 確保した卓海をなぜか安全な場所にはすぐ避難させない
- サッカーは苦手なんだと言って適当なところに蹴る土門さん
- なぜかすぐに刺さずに一旦ナイフを上にあげる犯人
- 土門さんにヤキモチを焼くマリコ
【科捜研の女19】18話のまとめ
蒲原は無事生きていました。そういう意味で今回の話は気になった人が多いと思います。
前半と違って後半の今回はシリアスに話がわりと進み、最後にマリコが土門さんにちょっとヤキモチ焼いたりします。
何気に銀行強盗をした犯人の動機が説明されません。恐らく低血糖症の兄は、認可されていない高額の薬を使用するため金が必要だった。死んだ阿部は仕事がバイトだったので、もっと金が欲しかった。弟は何だか知らないうちに兄に巻き込まれたのか?謎です。
兄は今後どうなるのか?金がないから結局死んでしまうのか?そう思うと何か他に方法なかったのかと思いますし、金を取るならもっと取る必要があったと思います。
次回は一週休みで11月7日20時からとなります。藤倉刑事部長がメインの話のようです。