科捜研の“茶の達人”こと宇佐美が茶について語ったり凹んだりと、茶と宇佐美がメインの回となりました。茶をめぐる事件の裏側にあったそれぞれの思惑とは?
【科捜研の女19】13話のあらすじ
宇治川のほとりで、宇治茶の老舗“久住茶寮”の職人・橋本俊介(川野直輝)の遺体が発見された。榊マリコ(沢口靖子)らが検視した結果、死因は鈍器で頭部を殴打されたことによる“急性硬膜下血腫”と判明。しかし、殴打されてから死亡するまで1時間ほど空いており、どこか別の場所で襲われた後、自身の足で移動し、遺体発見現場で息絶えたものと思われた。また、遺体のズボンのすそ部分に数種類の細かい茶葉が付着していたが、職場である“久住茶寮”が扱っている茶葉とは一致しなかった。
公式HPから引用
“久住茶寮”主人・久住博之(藤田宗久)とその妻・花枝(萩尾みどり)に事情を聴いたところ、元職人・角倉長治(松澤一之)が捜査線上に浮上。ギャンブル好きの角倉は、足を洗うと久住らに約束したにもかかわらず、こっそり賭けマージャンに興じているところを橋本に見つかり、5年前に解雇されたという。
その角倉が、1年ほど前から京都で緑茶カフェを開いていたことが判明! カフェで使われている茶葉を調べるため、マリコはお茶に詳しい宇佐見とともに店を訪ねるが、宇佐見は角倉から「茶の道をなめている」とたしなめられてしまい、すっかり消沈してしまう…。
そんな中、“宇治茶グランプリ”が開催され、久住は自身が合組(ごうぐみ=ブレンド)した茶を出品する。ところがその会場に角倉が現れて…!?
【科捜研の女19】13話のネタバレ
【科捜研の女19】13話の感想
もともと茶にこだわりがある宇佐美があれこれ語ってくれます。しかし、茶の職人の角倉に「茶の道ナメてんじゃないの」と言われて凹みます。その凹み具合はなかなかなもので、風岡先生が差し入れしてもペットボトルを出すだけで茶を淹れずにこじらせたままです。また署長に茶葉のことを“ちゃよう”とお茶の専門家は言うという話をしたそばから、悪いけど“ちゃば”でお願いと即効拒否られたりもしていました。
話としては超一流の腕を持っているけど素行が悪いという、昭和の時代なら許されたであろう人物が、橋本から文句言われて師匠も仕方なくクビにしてしまいます。その橋本が結局お願いしに来るという、なんともバツの悪い話となっています。
寿司回のようなやたらお茶が飲みたくなる回でもなく、宇佐美がメインで活躍するかと思いきや、前述のように途中で凹むのであまり前に自ら出てきませんでした。
宇佐美のお茶の豆知識
お茶好き宇佐美が色々語ってくれたのが面白かったので、まとめてみました。
- お湯は空の急須で10度冷まし湯のみで10度冷ます
- お茶の専門家は茶葉と書いて“ちゃよう”と読む
- 色んな茶葉をブレンドすることを合組という
- 茶畑を見て摘芯していることがわかる
- 緑茶に淹れる水は含有量30~80mgの軟水が適している
- 硬水で淹れると苦味や渋みが際立つ
- 合組は自分で研究する
- 角倉に認められるまで頑張る
科捜研の茶の達人、茶博士とメンバーから言われている宇佐美は、今回の件で茶の道を極めようと考えたのでしょうか。合組を自分で研究しようとします。確かに科捜研には様々な設備があるので、科学的に美味い茶を作り出すことができるかもしれません。
宇佐美の茶へのこだわりようは、そのうち茶畑でも借りて宇治茶グランプリに出場しそうな勢いでした。
お茶の専門用語
“合組”と“摘芯”といった専門用語がやたら出てきたので、個人的に調べてみました。
合組とは?
そもそも合組とは、産地や品種、蒸し具合などが異なる荒茶の特長を見極め、ブレンドすること。
深蒸し茶製法のぐり茶専門店 ぐり茶の杉山公式ブログ
荒茶は香りの高いもの、味にコクのあるもの、水色が鮮やかなものなど実にさまざまな特長を持っています。
単一の茶園から収穫された原料でも最低14種類ほど製造ロット(製造日)が出来ます。
単一の茶園の茶葉は実は製造ロットごと味が違います。
私たち製茶職人は、目、鼻、舌、手触りなど感覚と経験を活かして荒茶の特性をひとつひとつ敏感に感じ取っていきます(鑑別)。
そして、それぞれの要素を引き立たせより価値ある煎茶になるようブレンドするのです。
また合組は、均一な品質のお茶をより多くの消費者にいつも安定して提供するためにも欠かせない作業です。
味・香り・水色・形状においてさまざまな特長を持つ「荒茶」をバランス良く調和させながら良質の美しいお茶に仕上げる配合方法です。
茶は屋外で育っているので、その時々の天候により味や風味が同じ木から摘んでも違うのでしょう。それをうまく合わせることで、ちゃんと飲めるお茶を提供するという一手間が合組のようです。
角倉もドラマ内で言ってましたが、合組をすることで1+1が5にも10にもなるそうです。特別な茶葉でなく普通に売っている茶葉を、合組することで美味しくして提供していました。
摘芯とは?
番組内でもいっていた通り、茶の木の丈を均一に揃えることで翌年の新芽の大きさを揃えることです。そうすると質の高いお茶ができるそうですが、一本一本手作業でやっていかなければならないので、非常に手間のかかる作業です。
手摘みや手揉みのお茶が高い理由も同じで、一つ一つ丁寧にやっていくからです。合組して美味しいお茶にすればいいかといえばそうでもなく、質の高いお茶同士を合組することでもっと美味しいのができるようです。
お茶って結構手間暇かかっているんだなぁと、よくわかるサイトがありました。『お~いお茶』でおなじみの伊藤園がやっているサイトです。色々書いてあって面白かったです。
【科捜研の女19】13話のその他気になったこと
- 10円玉から平等院に変わる演出
- レポーターのなんか適当な感じ
- 橋本が死んだと聞いた時の久住の適当な返答
- お茶でぼったくられて怒る蒲原
- さらに菓子も高くて怒る蒲原
- 話を聞いた土門さんも「とんだぼったくりだな」と同意
- ペットボトルのお茶の名は「そなたのお茶」
- 「こんな苦い茶が飲めるか!」と怒る審査員
- 雀荘煙たすぎ
- 約束忘れて飲みに行ってしまう角倉
- 麻雀でもらったトロフィーは準優勝のもの
【科捜研の女19】13話のまとめ
今回は宇佐美が茶について語ったり凹んだりする回でした。何気にうまいことまとまった感じで終わりますが、最終的に捕まった犯人は角倉が好きでやったことであり、それについては誰も角倉に言っていないのか全く触れません。
そもそも、なぜぼったくりカフェだったのか謎です。賭け麻雀をするのに金が必要だったからなのか?なんだかわかりませんが、ぼったくりな値段で茶も菓子も出します。
何気に茶農家役で斬られ役でおなじみの福本清三さんが出演していました。太秦にいたついでに呼ばれたとか、そんな理由ではないと思いますが、出演されていました。
次回は声優の三石琴乃さんがドラマ初出演するそうです。声での演技をやっている方なので、普通に演技もできそうな気がしますがどうなるのか?次回も楽しみに視聴したいと思います。