WOWOWのオリジナルドラマ【I, KILL(アイキル)】の2話のネタバレと感想をまとめています。
十兵衛に救い出されたお凛と源三郎は、急いで多胡宿に戻る。トキを探して道場へ向かうお凛が目にしたものとは、群凶に変わり果てた人々だった……。
【I, KILL】2話のあらすじ
◢◤『連続ドラマW I, KILL』◢◤
— WOWOWオリジナルドラマ (@drama_wowow) May 24, 2025
📍5/25(日)午後10:00放送・配信
▕ ▌Episode2 氾濫
薬を手に入れたお凛(#木村文乃)たちは、トキ(#田牧そら)が待つ多胡宿へと急ぐ。
士郎(#田中樹)もまた、ある目的をもって多胡宿に向かっていた…
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十兵衛(山本耕史)に助けられたお凛(木村文乃)と源三郎(高橋克実)は、多胡宿へ戻ることにする。しかし、群凶に襲撃された街は人の姿はなく、偶然隠れていた群凶化する前のトシキ(鈴之助)から、トキ(田牧そら)が平兵衛(北山雅康)と一緒に道場へ逃げたと聞かされる。
道場へ向かったお凛が目にしたものは、群凶化した門下生たちと兵藤(高橋光臣)の姿だった……。
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【I, KILL】2話のネタバレ
トキを道場で見つけ出せなかったお凛だが、なんとか群凶の手を逃れた。偶然、群凶に襲われそうになっている青葉を見つけ、お凛は彼女を助け出す。一緒に戻ろうと誘う青葉に、お凛はやることがあるといって断った。
床下から自分だけ逃げ出して来た平兵衛が、群凶に襲われている中、自分のせいでトキはという言葉をお凛は聞き、戦意喪失してしまう。
源三郎に助け出されたお凛は自分が抜け忍であること、そしてトキの親を自分が殺したことを明かす。忍びの頭領である母・氷雨に子どもの頃から、人を殺すことを叩き込まれたお凛は、ある日、密通者であったトキの父親を処刑した。
トキをお凛のような忍に育てるよう、氷雨はトキをお凛に預ける。育てていくうちにお凛は人の心が芽生えてきた。すると氷雨はトキを殺すよう命じる。お凛は命令に背き、トキを連れて抜け忍となった。
一方、十兵衛は源三郎の正体が、群凶を作り出した徳川家の御殿医だと暴く。十兵衛は群凶討伐衆を引き連れ、群凶とそれを見た者たちを皆殺しにするよう、徳川家から命を受けた柳生十兵衛だった。
隠し部屋
凛(木村文乃)と源三郎(高橋克実)は十兵衛(山本耕史)に助けられる。負傷した源三郎は治療ののち、多胡宿へ戻るつもりでいた。十兵衛が小屋の床を開けると階段があり、その先には仁志(金山一彦)とその妻の遺体があった。
十兵衛はその場に残されていた手紙を密かに持ち帰る。ところが、死んでいたはずの仁志の妻・しの()が突如動き出し、再び十兵衛によってお凛たちは助けられる。
源三郎は、仁志は群凶に変わってしまった妻を斬ることができず、その代わりに自らを斬ったのではないかと推測する。凛が「群凶とは何か」と問うも、源三郎は答えなかった。十兵衛もまた、多胡宿へ同行することとなる。
旅立ち
道中で出会った人から、多胡宿がすでに壊滅したと知らされる。これを聞いた凛は、源三郎を残して一人で多胡宿へ向かおうとするが、十兵衛の提案によりその晩は野宿することになった。
焚き火を囲みながら、十兵衛は凛に「なぜ子供を育てているのか」と問いかける。凛はそれには答えず、「十兵衛さんのこと、苦手です」と話す。
やがて十兵衛が席を外すと、源三郎は凛に群凶について語る。群凶とは人を食らい、食われた者もまた群凶となる存在であり、ゆえに殲滅しなければならないのだという。凛が過去を語らないのと同じように、自分にも言えないことがあると源三郎は付け加えた。
その後、十兵衛はヒデロウ(西村拓哉)と会い、小屋で見つけた手紙を「親父殿に渡してくれ」と託した。
士郎の見る夢
士郎はかつての記憶を思い返していた。そこでは仁志と源三郎が話をしていた。仁志は「たまには外に出したらどうだ」と言われ、「出したら人を食った」と答える。
さらに、「どうしてもというなら、お前が養え」と突き放す仁志に対し、源三郎は「お主には妻がいる、だから士郎を託したのだ」と返す。そして、源三郎は座敷牢に入る士郎に、数冊の本を手渡した。
夢から目覚めた士郎のそばには見知らぬ子供がいた。士郎はその子に多胡宿の方角を尋ね、再び旅立った。
群凶に襲われた街
夜が明け、凛たちは多胡宿を目指して出発する。到着した町には人の気配がなかった。
凛はトキ(田牧そら)の姿を探して町を駆け回る。やがて道に落ちていたかんざしを見つけ、それを手がかりに探索を続けた。うめき声を聞きつけて戸を開けると、トシキ(鈴之助)が中に隠れていた。
トシキは腕を噛まれており、体が燃えるように熱いと訴える。彼の話によれば、トキは平兵衛(北山雅康)とともに道場へ逃げたという。そういうとトシキは死んだように動かなくなった。だが、突然動き出し、群凶になった。十兵衛はトシキをためらわず刺殺した。
凛は道場へ向かうことを決意し、源三郎から短刀を手渡される。
群凶化する人々
凛は道場を目指して歩を進める途中、泣いている少女を見つけて声をかける。だが、その少女はすでに群凶と化していた。凛は子供を手にかけることができず、そのまま少女を置いて道場へ向かった。
道場にたどり着くと、中から物音が聞こえる。門を開けると、そこには群凶と化した門下生たちの姿があった。兵藤(高橋光臣)もまた群凶となり、刀を手に襲いかかってくる。
凛は源三郎から渡された短刀を抜き、迎え撃とうと構える。そのとき、道場の床下にはトキと平兵衛が身を潜めていた。
忍びの者
お凛はなんとか群凶の襲撃を逃れ、道場の外に出る。道場の外では青葉(黒崎レイナ)が一人で奮闘しており、お凛はその姿を見て加勢に入る。二人は近くの建物に身を隠し、しばしの間、物音を殺して潜んだ。
青葉はお凛の正体に気づき声をかけるが、お凛は警戒を緩めなかった。青葉によれば、頭領はすでにおらず、お凛が姿を消した直後に徳川家の襲撃を受け、散り散りになったという。
現在、青葉は薬売りとして身を立てており、徳川家が群凶の討伐衆を組織していることを明かす。しかし、討伐の対象は群凶にとどまらず、それを見た者も皆殺しにされた。群凶が出た倉本町も他の村もすべて焼き払われたという。徳川家は群凶の存在そのものを隠蔽しようとしているのだ、と語った。
お凛が急ぎの用があると言って出ようとすると、青葉は「誰も抜け忍のことなんて気にしていない。一緒に逃げよう」と誘う。しかし、お凛は「やることがある」と言い残して立ち去ろうとする。
その直後、物音を聞いた青葉が外に出ると、そこには源三郎の姿があった。
生贄
床下に隠れていたトキと平兵衛だったが、「ここで待っていてもお凛は来ないのではないか」と平兵衛が言い出し、外に出ようとしたその時、群凶と化した兵藤に見つかってしまう。
兵藤は床下を這って迫ってくる。恐怖に駆られた平兵衛は、トキを生贄のように置き去りにして、自分だけ外へと逃げ出した。
その直後、叫び声を聞きつけたお凛が駆けつけると、すでに平兵衛は群凶に襲われていた。「自分のせいでトキは……」という平兵衛の言葉を耳にしたお凛は、衝撃のあまり戦意を喪失する。そこへ源三郎が現れ、お凛を救い出す。
一方その頃、トキは必死に抵抗し、床下から自力で脱出していた。
お凛とトキの出会い
茫然自失のまま佇むお凛は、源三郎に語りかける。
「先生、世界ってこんなふうに終わってしまうんでしょうか。みんな人の心をなくして、最後には共食いをしてしまうんですか」
源三郎は静かに、「まだ終わったわけじゃない」と言ってお凛を励ます。
お凛は、自分がかつて忍びであったことを打ち明ける。
「どうせこの世が終わるなら、自分とトキのことを先生に話しておきたい」
――23年前。
お凛は幼い頃から、頭領であった母・氷雨(富田靖子)に暗殺術を仕込まれ、人を殺すよう育てられてきた。任務を遂げた日、母はお凛を抱きしめながら「さすがお凛、ちゃんと殺せたね」と優しく褒めた。
――15年前。
密通者・秋吉()の処分が命じられた場面では、秋吉が「子供だけは殺さないでほしい」と命乞いする。しかし、彼は歯向かったため、お凛の手によって殺された。その光景を目撃したのは、秋吉の娘・トキだった。
処刑のあと、氷雨はお凛に言った。
「お凛、この子育ててみる?あなたのお人形さんとして。私が教えたこと、全部仕込むんだよ」
こうして、お凛はトキを育てることになった。
「私を頼ってくれるトキを見て、初めて人の命の重さを知ったんです」
お凛は静かに語った。
抜け忍・お凛
ある日、氷雨はお凛に向かってこう告げた。
「あなたのお人形さん、殺して」
驚くお凛に構わず、氷雨は冷酷に続ける。
「あなたを育てたように、あの子を育ててと言ったの。それができないなら――殺せ」
氷雨はさらに続けた。
「仕えてきた宇喜多家は関ヶ原で多くが殺された。徳川家を根絶やしにするまで、私たちに人並みの幸せなんてない。その覚悟を揺るがす者がいるなら――殺せ」
だが、お凛にはトキを殺すことができず、トキを連れて逃げ出した。母の命に背き、忍びの掟を破って、抜け忍となった。
引き裂かれた心
トキは幼すぎたため、当時の記憶は残っていないはずだとお凛は思っていた。それでも、いつかは全てを知ってしまうのではないかと、ずっと心に引っかかっていた。
話を聞いた源三郎は静かに言葉を返す。
「戦の世では皆何かを背負ってしまう。必要以上に自分を責めるな」
それでもお凛は苦悩を吐露する。
「罪は罪です。でも、こんなこと言ったら身勝手だと思われるかもしれませんが……今はトキが、私の生きる理由なんです。だから私はずっと、2つに引き裂かれてるんです」
話を終えたお凛は、トキを探しにその場を後にした。
一方その頃、士郎は群凶に触れながら、静かに呟いた。
「お前と私との間にある違いは何だ……心、なのか」
【I, KILL】2話の結末
十兵衛は源三郎の部屋に忍び込み、何かを探していた。そこへ源三郎が刀を手に現れ、なぜ自分たちにつきまとうのかと問い詰める。「猿の手」という言葉を聞いた源三郎は目に見えて動揺を見せた。
十兵衛は仁志が残した手記を読んでいた。今回の騒動に、あの小屋が関わっていることは分かっていた。そして「こんな時にあの小屋にやって来る奴にも何かある」とも。
「お凛に教えてやりたいぜ。世の中がこうなったのは、みんなあんたのせいだってことを」
群凶を作り出したのは、徳川家の御殿医――東家源三郎だった。そして討伐衆を率いる十兵衛の正体は、柳生十兵衛であった。
そのころ、氷雨のもとには青葉が戻り、お凛が多胡宿に現れたことを報告する。氷雨は嬉しそうに群凶を斬り伏せながら、「忍びの掟は簡単だろう。裏切り者は殺す」と語った。
道場では、兵藤がトキに襲いかかろうとしていた。そこへ、士郎が現れた。
【I, KILL】2話のまとめと感想
トキの父親を殺したのはお凛で、群凶を生み出したのは源三郎だったという話でした。
2話目からどんどんお凛の過去の話や、群凶が実は生み出されたものだという話も明かされます。また、士郎はどうやら仁志夫妻が源三郎から預かっていたらしいと分かります。
徳川家の命で生み出された群凶を、徳川家の命を受けた討伐衆が始末しにいく。なんともちぐはぐな感じですが、隠蔽するために始末しているようです。士郎を捕まえるor殺すことが一番の目的なのか?謎です。
今後、お凛と士郎が共闘して、討伐衆や氷雨たちと戦うという展開になるのか?次週も楽しみに視聴したいと思います。
←1話|3話→
世界ってこんなふうに終わってしまうんでしょうか。みんな人の心をなくして、最後には共食いをして。