2023年1月14日に放送されたドラマ【イチケイのカラス】スペシャルのキャストとネタバレ感想をまとめています。
最後に映画に繋がるシーンも出てきますが、話は完結するので安心して見れます。また、以前のテレビシリーズを見ていない人も楽しめる作りとなっています。
熊本で起きた事件と東京で起きた事件。全く無関係に思えた事件を調べていくうちに共通点が見つかる。そこで、熊本地裁に異動になったみちおと東京にいる駒沢の2人が共同審理をすることに。事件関係者の誰もが口を閉ざして語らないのはなぜか?真実をみちおと駒沢の2人で導き出す。
キャスト
【 本日1/14(土)21時から!】
— 映画『イチケイのカラス』【公式】大ヒット上映中! (@ichikei_cx) January 14, 2023
??スペシャルドラマ
『#イチケイのカラス スペシャル』
みちおが担当する
“熊本・ヤンキーの決闘”と
駒沢が担当する
“東京・大企業の代理お家騒動”。
全くスケールの違う
2つのケンカ事件の接点とはーhttps://t.co/2cLP3no0b9
? 東京のメンバーで?? ? pic.twitter.com/g1RZL3fj06
レギュラー
- 入間みちお…竹野内豊
熊本地裁第2支部の判事 - 坂間千鶴…黒木華
イチケイの特例判事 - 駒沢義男…小日向文世
東京地裁第3支部第1刑事部(通称イチケイ)部長 - 川添博司…中村梅雀
熊本地裁書記官。岡林とトレードで異動 - 浜谷澪…桜井ユキ
イチケイの書記官。産休中 - 石倉文太…新田真剣佑
イチケイの書記官。海外留学中 - 一ノ瀬糸子…水谷果穂
イチケイの事務官から書記官に - 岡林保…戸塚純貴
イチケイの書記官。川添とトレードで東京へ - 城島怜治…升毅
東京地方検察庁の検事 - 井出伊織…山崎育三郎
東京地方検察庁の検事 - 青山瑞希…板谷由夏
みちおの元同僚で弁護士 - 日高亜紀…草刈民代
元最高裁判所判事。現在はカレー屋「日高咖喱」の店主
ゲスト
東京の事件関係者
- 大藪重之…北村一輝
星積ホールディングス都市開発部門統括。次期社長候補 - 嶋津奈都子…中村アン
星積ホールディングス教育・社会福祉部門統括。「プロボノの女神」の異名を持つ弁護士 - 丹羽昭久…吉沢悠
星積ホールディングス社員。奈都子の右腕 - 鮎川大介…松田航輝
星積ホールディングス社員。大藪の右腕 - 佐倉朝子…堀田真由
瑞希の部下。丹羽の担当弁護士 - 正木浩介…中脇樹人
元・明進大学の教授
熊本の事件関係者
- 諏訪遙人…高橋優斗(HiHi Jets / ジャニーズJr.)
熊本のヤンキーグループ「くまヤン」の元リーダー - 内田亘…嘉島陸
「くまヤン」現リーダー - 四宮陽一…宮世琉弥
「くまヤン」のナンバー2。みどりの彼氏 - 本多みどり…渡邉美穂
川添の娘。四宮と交際中 - 鳥山勝…吉田健悟
「くまヤン」のメンバー - 吉塚悟…小柳友
内田の担当弁護士 - 木内真菜…向里祐香
検事 - 立石政子…ふせえり
熊本地裁第2支部支部長
劇場版登場人物
- 月本信吾…斎藤工
人権派弁護士 - 赤城公子…西野七瀬
岡山地裁秋名支部判事 - 鵜城英二…向井理
史上最年少の新防衛大臣
その他
- 柊木雫…北川景子
みちおの元同僚で判事。派遣教員。
月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』から特別出演 - 傍聴マニア…稲田直樹、河井ゆずる(アインシュタイン)
「みちおを見守る会」のメンバー
スタッフ
あらすじ
入間みちお(竹野内豊)が熊本に異動して1年。ヤンキーグループの決闘の仲裁に入った諏訪遥人(高橋優斗)が、意識不明の重体となった傷害事件が起訴される。被告人は内田亘(嘉島陸)で罪状を認めていた。当初、内田は諏訪が勝手に倒れたと否認していたにも関わらず証言を変えた。疑問に思ったみちおは職権を発動し、捜査を開始する。
一方、東京ではイチケイの部長裁判官である駒沢義男(小日向文世)が、「星積ホールディングス」の社員同士の傷害事件を審議する。“代理お家騒動”と言われ争っていた次期社長候補の大藪重之(北村一輝)と、嶋津奈都子(中村アン)のそれぞれの部下が起こした事件だった。奈都子の部下である丹羽昭久(吉沢悠)は、弁護士の佐倉朝子(堀田真由)に早く裁判を終わらせるよう命じる。駒沢は違和感を覚え、職権発動して現場検証にあたった。
捜査を進めていくうちに、みちおと駒沢は星積ホールディングスで鉢合わせる。2つの場所で起きた事件、それぞ無関係と思われていたものが、やがて繋がっていく。そこで、みちおと駒沢は前代未聞の共同審理をすることに。だが、事件の当事者たちは口を閉ざし、真実を話そうとはしない。
彼らが何を隠しているのか?みちおと駒沢の師弟コンビが真実を突き止める。
事件の時系列
別々に起きた事件が、徐々に繋がっていきます。ドラマ内の事件の内容を表でまとめました。
日時 | 場所 | 出来事 | |
---|---|---|---|
1 | 2月12日16時頃 | 三鷹緑地付近 | 諏訪遙人は正木浩介を訪ねた |
2 | 4月2日17時49分 | アリシアンホテル熊本 | 熊本に来た嶋津奈都子を諏訪が訪ねた |
3 | 4月2日17時54分 | アリシアンホテル熊本 | 熊本の県警本部に110番通報→ 転落したのは諏訪? |
4 | 4月2日18時頃 | アリシアンホテル熊本 | 転落した人物を探す丹羽昭久 |
5 | 4月2日18時10分 | 河川敷 | ヤンキー同士の決闘中、 内田亘を止めようとして諏訪が倒れる |
6 | 1月中旬? | 星積ホールディングス | 嶋津奈都子と大藪重之の権力争いが始まる |
7 | 6月7日10時49分 | 熊本中央拘置支所 | 丹羽昭久が内田亘に面会 |
8 | 6月18日16時頃 | 三鷹緑地 | 嶋津の部下・丹羽と大藪の部下・鮎川大介が喧嘩 |
9 | 6月18日16時10分 | 三鷹緑地付近 | 現場に居合わせた正木は海外へ逃亡 |
熊本の事件の真相
意識不明だった諏訪が奇跡的に意識を取り戻すが、事件については何も語らない。そこでみちおはそのことを内田に教えたらいいと非公開で第2回公判を行う。
内田が証言を変えたのは、丹羽が面会に来た後だとグループの仲間たちは言っていた。理由は恐らく内田の弟のためだろうと。内田の弟は頭も良く優秀で、何とか大学に行かせてやりたいと内田は考えていた。そのためにバイトに励んでいたが金が足りなかった。だから丹羽の買収に応じて証言を変えた。
そのことを諏訪も分かっていたから、何も語らずにいた。そして諏訪が守りたい人がもう1人いたため、内田も何も語らずにいた。みちおは諏訪のこれからのためにも、真実を話して欲しいと諭す。すると内田は「諏訪さん…泣いていました」と言い真実を語り始めた。
東京の事件の真相
諏訪は奈都子が自分の母親だと知っていたが、自ら名乗り出るつもりはなかった。そこに鮎川がやってきて、母親を告発しないかと持ちかけてきた。正木が教えていた大学生たちが、法律家になる前に罪を犯しているという。
正木は借金があったため、裕福な家庭の子供に司法試験の問題を買わないか持ちかけた。その時、内容を知った1人の男が奈都子に好意を寄せていた。教えてあげてもいいと言われた奈都子は迷った挙句、教えてもらって試験に挑んだ。
諏訪は真相を確かめるため、正木の元を訪ねる。だが、正木は真相を語らなかった。奈都子が熊本に講演に来た際、諏訪は話を聞きに行く。その時、階段で揉み合いになり、奈都子が諏訪を振り払うと階段から諏訪が転落してしまう。人の声が聞こえ慌てて奈都子は逃げてしまった。奈都子から話を聞いた丹羽は現場に向かうが、既に諏訪の姿はなかった。
その後、内田が犯人にされていることを知った丹羽は、内田を買収し供述を変えさせる。さらに正木の所へ何度も来ていた鮎川を追い払おうと、三鷹緑地で口論から傷害事件が起きた。
そこまで工作をしたにも関わらず、結局奈都子は退職することになった。なぜなら、諏訪を突き落とした瞬間の写真を大藪に見せられたからだった。奈都子は脅されて会社を辞めた。
全ての真相
諏訪がなぜ今も何も語らないのか、その理由を駒沢が奈都子に教える。諏訪が階段から転落した後、あの場から去って歩く様子を付近の防犯カメラが捉えていた。顔を隠し見つからないようにしながら、医師の話ではとても歩けるような状態でもないのに諏訪は決闘を止めるため歩いていた。内田と会った時、諏訪は涙を流しながら「あの人に言いたかったこと、言えなかったな…」と言って倒れた。
諏訪が奈都子に言いたかったこと、それは奈都子の過去を探っている人がいると、彼女の身を案じて伝えたかったのではないか。そしてもう1つ言いたかったことは、以前内田に語っていたことだった。それは「産んでくれてありがとう」ということだった。諏訪は母を守るため、必死に現場から離れたのだ。
駒沢は改めて奈都子に諏訪と内田の未来のためにも、真実を語る必要があると諭した。心配した丹羽は裁判の中断を求めるが、朝子は「守る事は、嘘をつき続けることだけじゃない」と言い、ある事を耳打ちした。すると丹羽は奈都子に真実を話すよう頷いた。
大藪に脅迫されていたと話す奈都子だが、大藪が傍聴席から話を遮る。駒沢はその場で言って構わないと特例を認めた。発言を許された大藪は自分は法を犯すようなことはしていないと弁解する。それを聞いた駒沢は部下の鮎川に指示をしたことを問題視した。すると大藪は鮎川が勝手にやったことだと切り捨てる。
だが「脅迫の事実、追及しますよ」と駒沢が告げると、大藪は強引に鮎川に謝らせようとした。「なめてはいけない!司法の場を」と駒沢が一喝し、さらに「人が人を思う気持ち、心は操れないですよ」と畳み掛けた。大藪と鮎川はばつが悪そうにしながら退廷した。
ドラマの結末
公判を終えた後、瑞希は朝子にあの時、丹羽に何を耳打ちしたのかを問う。それは転落事故の時に名乗り出なかった通報者のことだった。みちおが調べたところによると、通報者は奈都子だったという。「助けてください。お願いします」と奈都子は必死に訴えていた。これが真の彼女の姿だと、丹羽も知るべきだと思ったからだった。
東京の事件の判決は、懲役6ヶ月、執行猶予3年だった。熊本の事件の判決は、懲役3ヶ月、執行猶予2年で傷害については無罪判決が下った。そして司法試験漏洩は真実だと奈都子は認めた。
諏訪は病室で奈都子の手紙を読む。謝罪と同時に罪を償ったら会いに行ってもいいかと記されていた。諏訪はどこか嬉しげにした。
大藪は社内告発により、週刊誌に職権濫用だとリークされる。その騒ぎに乗じて誰かが不正献金疑惑を新聞にリークした結果逮捕される。元々防衛大臣になる予定だった人物がその問題で退き、代わりに大臣になったのは安斎高臣の推薦を受けたと言われる鵜城英二だった。
千鶴は他職経験で弁護士を選び、岡山県日尾美町でやることになった。貨物船と自衛隊のイージス艦の事故をテレビで見ていたみちおは、川添にどこへ異動になったのか聞かれる。事故の起きた岡山県秋名市に異動だと答えた。
登場人物のその後
最終的にどうなったのか、変更があった人を分かった範囲で記載しています。
レギュラー
- 入間みちお…竹野内豊
岡山県秋名市へ異動の内示 - 坂間千鶴…黒木華
他職経験で弁護士を選び、岡山県日尾美町へ - 川添博司…中村梅雀
娘の後を追って東京への異動を願う - 浜谷澪…桜井ユキ
双子を出産後、すぐに職場復帰予定
ゲスト
東京の事件関係者
- 大藪重之…北村一輝
内部告発記事が週刊誌に掲載された後、不正献金疑惑で逮捕 - 嶋津奈都子…中村アン
退職後、司法試験漏洩の事実を認める - 丹羽昭久…吉沢悠
懲役6ヶ月、執行猶予3年の判決が下る - 佐倉朝子…堀田真由
引き続き刑事事件を担当
熊本の事件関係者
- 諏訪遙人…高橋優斗(HiHi Jets / ジャニーズJr.)
意識が戻り、母と和解 - 内田亘…嘉島陸
傷害は無罪。懲役3ヶ月、執行猶予2年の判決が下る - 本多みどり…渡邉美穂
料理人になるため東京へ引っ越す
まとめと感想
権力争いには負けるが、捨てた子供と和解できたという話でした。
今回のテーマは“親子”だったのかなという気がします。川添の親子と奈都子の親子、2つの親子が真実に向き合うことで最終的に和解しました。
奈都子は経済的理由から子供を捨ててしまいます。弁護士になったら会いに行くんだと思って必死に頑張りますが、結局不正を働いて弁護士になります。贖罪なのか他の子供たちの未来のための事業を行いますが、最後に駒沢からまずは自分の子の未来を考えてあげて欲しいと諭されました。
奈都子はあまりにも場当たり的な生き方をしがちです。高校生の頃に子供を妊娠したり、弁護士になるために不正を働いたり、階段から転落した息子を見捨てたりと、正直どうなんだ?と思ってしまう女性です。しかし、息子は人は間違えることもあるだろうと、非常に寛大な心で許します。
一方、川添のところは離婚後、妻が娘を引き取り実家の熊本に帰ってしまいます。久し振りに元妻から連絡があり、娘が何度も補導されているから助けて欲しいと言われ、今回熊本にトレードでやってきました。当初、娘は父親面する川添に反発していましたが、仕事ぶりを見ているうちに懐柔します。
仲直りをする時に川添はみちおと駒沢はすごいことをしているんだと興奮して語ります。すると娘がお母さんともそういう話をちゃんとすれば、離婚しないで済んだのではないかと言われます。それを聞いて川添は素直に離婚してごめんと謝りました。
仕事と家庭の両立は非常に難しいことだと思いますが、どちらにも責任が生じます。片方にだけ入れ込むことは、結局のところ甘えなのかもしれないと考えさせられる話でした。