今回で最終回となるドラマ【ダイイング・アイ】のネタバレと感想、その後の登場人物についてまとめました。
謎の解明がされていく回となります。行方がわからない榎木はどこに?江島に罰は下るのか?そして雨村は一体どうなるのか?その全てを解き明かしていきます。
ドラマ【ダイイング・アイ】最終回のあらすじ
ミドリがなぜ瑠璃子(高橋メアリージュン)になってしまったのか?
ミドリは事故後に美菜絵(高橋メアリージュン)の姿を度々見えるようになってしまい、精神が不安定になってしまう。そして美菜絵に会って直接謝罪したいというミドリは、被害者の岸中(柿澤勇人)の家へ行って以来変わり始める。度々岸中と会うようになり、自宅に岸中のアトリエを作り資金面でも援助するようになった。
その頃部下の行方を探していた小塚(木村祐一)は事件の説明をし、マンションの捜索令状が出たのをきっかけに他の刑事たちが探しに向かう。
一方、雨村(三浦春馬)は江島(生瀬勝久)から約束の5千万の用意ができたという連絡を受けて喫茶店に向かうのだったが…。
ドラマ【ダイイング・アイ】最終回のネタバレ
ネタバレまとめ
ミドリが変化した理由
2014年の秋に結婚した岸中と美菜絵の出会いは2年前だった。結婚3年目のある日、美菜絵は子供を授かる。それは結婚以来、二人の望みでもあった。
しかし、彼女は二度と岸中と住む部屋に戻ってくることはなかった。岸中はどんなことをしても彼女を蘇らせたかった。だが、絶望した岸中は自ら命を絶ってしまった。
ミドリは事故後に精神不安定になり、あらゆる手段で治療しようとしたが、以前のミドリに戻ることはなかった。そのためミドリはあのマンションに軟禁されてしまう。木内は婚約は解消したが、彼女の世話係をすることになる。
ミドリがある日美菜絵に会って直接謝罪がしたいという。一度だけならと言われ岸中のアパートへ会いに行き、ミドリは美菜絵の遺影に向かい手を合わせるのだった。
ミドリは自分のマンションの部屋に岸中の荷物を運び入れ、そこで岸中の手助けを金銭面も含めてしていた。だが、岸中は作業に挫折してしまう。
その頃からミドリは変化し、顔を美菜絵の顔に整形してしまう。美菜絵に取り付かれたから顔を変えたのかもしれないが、それ以来ミドリは心も変わってしまう。
MINA-1は美菜絵そっくりに顔を変えたミドリのことだった
だが、岸中が先に目が覚めてしまう。目の前にいるのが妻ではなく、妻を殺した他人だということに気づいた。そして岸中は死ぬ前に妻を殺した人間の顔を見届けておきたいと思い、雨村のバーへ行ったのだった。
その後、自殺した岸中をミドリは見てしまう。行き場のなくなったミドリは、瑠璃子として雨村の前に現れるようになった。
雨村はなぜ彼女が子供を欲しがるのか不思議に思っていた。木内から言われてようやく気づく、あの時自分達は岸中から愛する者全てを奪ってしまったと。運が悪かったで片付けてしまうには、重過ぎる罪だと木内は悔やむのだった。
岸中が死んだことでミドリは瑠璃子になる
江島との取引
その頃警察では、ようやく瑠璃子のマンションに捜査を許可する令状が下りてがさ入れをしに行く。瑠璃子の部屋にはやはり何もないので、フロアの別の部屋も調べることにした。すると、別の部屋で荷物が見つかるが榎木の姿はなかった。
小塚はその頃、ミドリが整形手術を受けた病院をたずねていた。そこに荷物発見の連絡が入り、これで木内を引っ張ってこれると急いで身柄確保に向かう。
フロア内にある別室で荷物が発見される
あの事故、あの一瞬でそれぞれの人生が変わってしまった。一番の犠牲者はあの日夫の元に帰っていた美菜絵である。そんなことを考えていた雨村に江島からの電話が入る。
喫茶店で会う約束をした雨村は、約束の時間にそこへ行く。江島はコインロッカーの鍵を差し出し、その中に5千万あると言って雨村に渡した。
江島は罪の意識はまったくなく、運が悪かったとしか思っていなかった。そのことを雨村が責めると逆に、金を欲しがるお前も同罪だと指摘されてしまう。
自分の憧れていた江島はもうそこにはいなかった。そして、江島の言うとおり自分も同罪だと思いながら喫茶店を後にした。
雨村は5千万円が入っているロッカーの鍵をもらう
榎木は殺害されていた
木内を引っ張ってきた小塚は取調室で話を聞いていた。榎木は自分が部屋に行った時には既に死んでいて、ミドリが殺したと供述する。遺体の遺棄は自分の独断で遺体を運んだと遺棄した場所を教える。
ミドリは今どこにいるかはわからないが、これ以上彼女に罪を犯させたくないと木内は小塚に頼む。このままだと雨村が危ないと伝え、小塚は急いで雨村のマンションへ向かった。
榎木を殺害したのはミドリで、遺棄したのは木内
瑠璃子の最期
雨村は教えられたロッカーに金を取りに向かう。約束通りの5千万がちゃんと入っていたのを確認し、必要なものを取って逃げようと自宅に向かう。
部屋に戻ると既に明かりがついていた。雨村は部屋で待ち構えていた江島に頭を殴打されてしまう。約束が違うという雨村を、おまえも成美のとこに行くんだなと殺害しようとする。
そこに姿を現した瑠璃子が「あなたが私を殺したの?許さない」といって江島に近付いていく。瑠璃子は突き飛ばされて倒れるが、起き上がりベランダへ向かう。江島もベランダに出て瑠璃子の首を絞めて殺害しようとする。
彼女のあの目を見ながら首を絞め続ける江島、雨村は止めようとしても力が入らず立ち上がれない。そこへ小塚が駆けつけるが間に合わず、瑠璃子はそのままベランダから落下してしまう。江島はその場で現行犯逮捕された。
ベランダから落ちた瑠璃子の遺体のそばへ向かう雨村、彼女の死を悔やむようにその姿を見つめていた。
木内の自供通りの場所に警察が向かい、榎木の遺体が発見された。殺したのはミドリで、自分の聖域を荒らした刑事が許せなかったと木内に言っていた。榎木にはすまないことをしたと、小塚もまた後悔するのだった。
江島が瑠璃子を殺して逮捕され、榎木の遺体も発見される
物語の結末
雨村は取調室で小塚と話していた。逮捕された江島は留置所で錯乱状態になり、瑠璃子の姿が見え続けるため自分の両目を潰してしまう。その後病院で成美の殺害を自白した。唯一見つかったスマホを雨村に渡し、成美の遺体は何としても見つけ出すと小塚は誓う。
渡されたスマホの中を見ると、未送信のメッセージがあった。そこには雨村のことが好きだった、だけどもう会えない。雨村の大事なお金を持っていってしまったから、というような内容が書いてあった。小塚に罪を償わないとなと言われ手錠をかけられるのだった。
留置所に行く間、雨村は小塚に話す。事故の判決が下りた時、禁固2年執行猶予3年は軽いものだと思った。身代わりを引き受けたといっても、自分は人一人の命を奪ったのに。内心ほっとしたし、この期間さえやりすごせばいいと思ったが、人を殺した罪はそんなことでは――そして、留置所で雨村は涙を流すのだった。
その後、雨村は千都子に店を辞める話をする。千都子は残念がるが了承し、雨村は正直過ぎるから元々水商売に向いてないという。そして今回あったことは全部忘れて、また一からやり直せばいいと告げる。しかし雨村は「いいえ、忘れません今度は。亡くなった人たちのことも、自分のしでかしたことも。それが自分にできる彼らへの唯一の償いだ」と答えるのだった。
雨村は逮捕された
ドラマ【ダイイング・アイ】最終回の感想
最終回どういった感じで話が終わるのか、楽しみにしていました。思っていた以上にちゃんとした終わり方でした。
もっとロボットが襲って来るとか、あの世の扉が開いて雨村が連れ去られてしまうとか、とんでもない終わり方も覚悟していましたが、ちゃんと物語として終わっていたので良かったです。
謎の解明
残った謎もちゃんと解決していました。
- MINA-1は岸中がそう名付けただけで、実際は整形したミドリ
- 榎木はミドリに殺害されて、木内に遺棄されてた
- 雨村はそのままは逃げれず逮捕される
MINA-1は岸中の日記だけ見ると、まるで新しい人形が完成されたようでしたが、実際はミドリが美菜絵の顔に整形しただけでした。よって、人形ではなく人間でした。
榎木はあの時小塚に言われて一人で瑠璃子のマンションに残ります。そこで岸中のアトリエを調べていたところ、瑠璃子が帰宅するシーンまでは放送でありました。その後、聖域を荒らされたと思った瑠璃子が、怒って榎木を殺害してしまったようです。
雨村は5千万受け取った後、自宅に戻ったところを江島に襲われます。殺されそうになりますが、瑠璃子が来たお陰で助かり、その後に来た小塚によって江島は逮捕されます。
雨村もその時逮捕されたのか任意なのか、次のシーンでは取り調べを受けています。何の罪に問われたのかはわかりませんが、その後に小塚に手錠をかけられます。また、罪状も刑期もわからないのですが、出て来た後、千都子に仕事を辞める話をしていました。
罪とは?
瑠璃子という登場人物のお陰で、心霊ホラーのように思われがちですが、根底にあるのは「罪に対しての無責任さ」でした。
江島がいうように、賠償金も払い謝罪もしている、誠意は確かに尽くしています。しかし「なかったこと」にはできません。そこを江島は理解できていないのだと思いました。同時に自分の人生が事故のせいで、滅茶苦茶になったと思っていた雨村もわかっていませんでした。
人がそこにいる時は「あって」、人がいなくなったら「なかった」とはいきません。人はいなくても「あった」のです。それは岸中が美菜絵を蘇らせたいという気持ちを、持ち続けたことでも証明されます。美菜絵はいませんが岸中の心にはずっと「あった」のです。
雨村や木内はもう事故が起きる前の、あの幸せな日々は取り戻せないのか?そう悔やむのはわかります。ですが、それは岸中も同じです。もう美菜絵がいた、あの幸せな日々は取り戻せないのですから。それを奪った側が忘れるなんてことはありえない、と憤る岸中や瑠璃子の心中も同時に察せれます。
一度犯した罪は決して消えません。人を殺した場合は、きっと遺族に許しを得られることもないでしょう。だからといってなかったことにはできないのです。なぜならその人は確かに存在したのだから。遺族の悲しみと共に罪を一生背負って生きていくのが、償いなのだとこのドラマを見て思いました。
ドラマ【ダイイング・アイ】その後の登場人物
それぞれどうなってしまったのか、今までに出て来た登場人物のその後を、分かった範囲でまとめました。
- 雨村:恐喝の罪か何かで逮捕
- 瑠璃子:江島によって殺害
- 江島:瑠璃子殺人の罪で逮捕。成美殺害も自白
- 小塚:江島を現行犯で逮捕。雨村も逮捕した
- 成美:江島によって殺害。遺体はまだ発見されず
- 榎木:瑠璃子によって殺害。木内が遺棄した
- 木内:榎木死体遺棄で逮捕
- 千都子:雨村が辞めた後もバーを続けている
勧善懲悪っぽく一応終わります。千都子と由佳は特に酷い目にはあいません。この2人もなかなかズル賢い人物なので、瑠璃子にぜひ襲ってもらいたかったです。
ドラマ【ダイイング・アイ】最終回のまとめ
最初始まった時はどんな終わり方をするのか、わくわくして見ていました。しかし、話が進むに連れて、段々おかしな方向になってきて不安になります。
話としてはホラーっぽい話で、幽霊が襲ってくるのかと思ったら、とりつかれた人間が襲ってくるという話です。タイトルのダイイング・アイは、美菜絵が死の間際にミドリを見た目ということが分かります。
最終的には非現実さはあるものの、とんでもない終わり方はせずに、ちゃんと「罪」というものを考える話となっていました。
見終わった後にスッキリするかと言えば、モヤモヤした気分にはなりますが、罪を犯した時の向き合い方が大切だと教えてくれる良い話でした。