【大追跡~警視庁SSBC強行犯~】Last Episode「逃げ切れると思うなよ」のネタバレと感想をまとめています。
青柳の行方をようやく見つけた伊垣と名波は、彼女の証言から連れ去った男たちを捕える。しかし、肝心の奪われた拳銃は見つからず、そもそもなぜ22年前の事件の情報を知っていたのかという新たな疑問が……。
【大追跡】最終回のあらすじ
/
— 『大追跡 警視庁SSBC強行犯係』【公式】 (@daitsuiseki2507) September 3, 2025
✨今夜9時
『#大追跡 ~警視庁SSBC強行犯係~』
ついに最終回!!✨
\
🔥衝撃の最終回🔥
22年前の事件に隠された真実を
【SSBC強行犯係】が暴き出す!
ついに明かされる
名波がSSBCに来た本当の理由とは…
▶️放送は、本日!!
9月3日(水)よる9時#大森南朋 #相葉雅紀 #松下奈緒 pic.twitter.com/fnkyqkaxql
青柳遥(松下奈緒)が連れ去られた行方を追うため、再び周辺の防犯カメラ映像を洗いなおすと、怪しいトラックを発見する。そこからトラックの行方を追った結果、荷台にあった木箱の中に青柳が閉じ込められているのを発見した。
今度はトラックのあった場所から、出てくる男たちの行方を防犯カメラ映像で追う。そして男たちが落ち合ったバーに行き、青柳を拉致した男たちと首謀の坂崎龍(板橋駿谷)を逮捕した。
しかし、坂崎の自宅からは拳銃は見つからない。戸籍を調べたら坂崎には蘭(渡邊圭祐)という弟がいることが判明する。彼は幼少時から天才的なハッカーとして有名だった。
それを聞いた名波凛太郎(相葉雅紀)が一人納得していた理由は、22年前の事件の情報がどうして漏れたのかに関係していて……。
【大追跡】最終回のネタバレ
弟も逮捕して自宅にあった古いPCを押収する。メールの発信履歴を調べたところ、官公省庁宛にウィルスつきメールを発信していた。警視庁にも送られていて、届いた相手は既に亡くなっていたが、久世の話だと22年前に捜査に参加していた捜査員だと判明した。
つまりこのメールからウィルスに感染した結果、22年前に暴力団が覚せい剤と1億円の受け渡しが、公園で行われるという情報が漏洩した。情報を知った蘭は兄の龍に教え、龍は拳銃を奪い1億円を強奪しに乗り込んだ。しかし、受け渡し現場に子どもがやってきたのを見たホームレスに扮した捜査員は、彼をその場から追いやろうとする。すると龍は持っていた銃を発砲し逃走した。
だが龍の家からも拳銃は発見されなかった。そこで龍のスマホを調べ、事件当日の電車の乗降記録が見つかる。自宅に帰る前に大崎駅に立ち寄っているのが分かり、駅周辺の防犯カメラ映像を捜したところ、コインロッカーに何かを預ける龍が映っていた。さらにロッカーを調べると、中から拳銃が発見された。
青柳を発見
佐倉大(本田大輔)は赤シャツの男・兵藤剛士(七瀬公)を取り調べたが、兵藤にはアリバイが存在した。9月5日の夜、事件直前まで現場近くのスナックにいたことが確認されていた。
一方、伊垣修二(大森南朋)と名波凛太郎(相葉雅紀)は青柳遥(松下奈緒)がさらわれた現場に到着し、伊垣は気になってあるビルの中へ入る。そこは特殊詐欺のアジトであり、年金詐欺が行われていた。床には青柳のカバンにつけられていたお守りが落ちており、2人はビルを出て防犯カメラを探し始めた。
部署に戻り、ビル裏通りの防犯カメラ映像を確認すると、青柳が追っていたアロハシャツの男が現れ、大きな木箱をトラックに積み込んでいる姿が映っていた。伊垣は木箱の中に青柳がいると推測した。
再び防犯カメラを探すため、城慎之介(野村康太)たちも合流する。やがて木沢理(伊藤淳史)から、関越道坂戸西インターチェンジの防犯カメラにトラックが映っていたとの情報が入る。トラックは廃工場のような場所に停められていた。伊垣たちは荷台に侵入し、必死に木箱をこじ開ける。その中には、ぐったりとした青柳がいた。
男を逮捕
青柳は病院で目を覚まし、熱中症により危険な状態にあったことが判明した。彼女は事件の経緯を説明し、車が停まり人の気配と男の声を聞いたことを語った。男は「ササザキさん…?サカザキさん…?に連絡だ」と口にしていたという。
その後、トラックが見つかった付近の防犯カメラ映像を部署で確認すると、2人の男が映っていた。しかし警察のデータには該当がなく、身元は不明だった。タクシー運転手の証言により、一人は新宿、もう一人は池袋で降車していたことが判明し、それぞれの防犯カメラを探すことになった。
青柳は復職し、拉致られたビルの3階の部屋が、年金詐欺グループのアジトであったことを確認した。池袋で降りた男は大門、新宿で降りた男は芝公園で下車していた。いずれも港区であり、別のアジトが存在する可能性が浮上する。
伊垣たちが防犯カメラを追跡したところ、2人は新橋の会員制バー「テラロッサ」に入っていく姿が確認された。一課が踏み込むと、そこには坂崎龍(板橋駿谷)の姿があった。青柳は坂崎を連行し、事件当日の行動を追及したが、彼はしらを切った。さらに他の2人の男も佐倉と中津川一樹(宮地真史)によって取り調べを受けた。仲間が自白したと伝えると、坂崎は黙秘に転じた。
22年前の事件
坂崎の自宅からは拳銃が発見されなかった。戸籍を調べると、坂崎には4歳下の弟・蘭(渡邊圭祐)がいることが判明した。しかし住民票上の住所にはその名はなく、行方は掴めなかった。木沢がSNSを調べると、龍が多数の写真を投稿しており、その中には弟と並んで写っているものもあった。弟がハッカーであると聞き、名波は納得するが、伊垣は疑念を抱き、詳細を聞き出した。
名波は22年前の出来事を語る。殺されたのは捜査員であった。7月8日の深夜、北新宿七丁目公園で九条組による覚醒剤取引の情報を受け、ホームレスに変装させた捜査員15名を配置していた。そこへ高校生風の男が現れ、江野口行雄(時任勇気)が排除のために接近すると、男は「今からここに1億の金が運ばれてくる。それをいただく」と口にした。なぜその情報を知っているのかと迫る江野口に対し、男は発砲して逃走した。その騒ぎを見ていたのか、取引のヤクザは現れず、警察内部を徹底的に調べても情報源は判明しなかったと久世俊介(佐藤浩市)から聞いていた。
名波は、ハッカーであれば警察内部のシステムや、捜査員のPCに侵入し情報を入手することも可能だと推測し、それを知った龍が金を奪おうとしたのかもしれないと考えた。青柳は信じ難いと反応するが、名波は「子供であったからこそ、怖いもの知らずだったのかもしれない」と告げた。
信頼できる仲間
伊垣は蘭を捕らえると宣言し、名波は「何も聞かずにお願いします」と部署の仲間たちに頭を下げた。しかし葛原茂(光石研)は「情報を共有せずに、捜査を進めるのはいかがなものか」と異を唱える。すると伊垣は「ここにいるのは信頼できる仲間だ。やはり隠し事はやめよう」と語り、名波も覚悟を決めて真実を明かした。驚きつつも納得した仲間たちは捜査への協力を約束した。
改めてSNSの写真を確認すると、置かれたコースターに店名が記されていることに伊垣が気づく。画像を鮮明化すると「鮨 上月」と読み取れた。
青柳が店を訪ねて話を聞くと、弟の住所が判明する。青柳たちは自宅を訪問し、弟と対面した。弟は「兄に会ったのは5年前ほど前で、自分は何も関係ない」と主張する。青柳が仕事について尋ねると、弟は「投資をしている」と答えた。室内には歴代使用してきたPCが飾られており、小学5年の頃に使っていたという古いPCまであった。弟は最後に「僕は悪いことはしたことない」と言い切った。
情報漏えいの原因
SSBCに戻った一同は情報を共有した。36歳の蘭が11歳のとき、すなわち25年前に使用していたPCが問題の鍵を握ると判明する。青柳は解析を依頼するが、まずはPCを押収すべきだと指摘され、やむなく八重樫雅夫(遠藤憲一)のもとへ赴いた。青柳は巧みに嘘を交えて令状を取り、蘭の自宅へ押収に向かった。
PCをSSBCに持ち帰り分析すると、22年前のメールの送信履歴が浮かび上がった。複数の宛先にデータが送られており、その中には警視庁も含まれていた。受け取っていたのは石沢()であったが、すでに故人であった。蘭が石沢のPCにウィルスを仕込み、情報を盗んだ可能性が浮上する。その時、一課長が現れて説明を求め、名波は観念して事実を語った。
その後、名波は久世と会い、全貌を語った。22年前の取引情報は、14歳の坂崎蘭が仕込んだウィルスによって漏洩したこと、そして龍がそれを知り1億円を奪おうとしたこと。龍は加茂雄作(螢雪次朗)を襲撃して拳銃を奪い、その拳銃ひとつで暴力団の資金を狙うという幼稚な計画を立てた。現場に捜査員が潜んでいることも想像できず、結果的に発砲して捜査員を殺害した。これがSSBCの考える事件の全貌であると名波は語り、今回加茂を撃ったのも龍である可能性を指摘した。
話を聞いた久世は「よくやった、あのチームに入れた甲斐があった」と言い残し、店を後にした。
取調べ
青柳は屋上で伊垣に、蘭の自宅から拳銃は発見されなかったと報告した。龍が加茂に追われていた際には確かに拳銃を所持していたが、常に携帯していたとは考えにくい。追跡を察知して準備したのかもしれない、と推測する。伊垣は「年金詐欺のアジトに隠していたのではないか。撃った後、再びそこへ戻して隠匿したに違いない」と断じた。
その後、青柳は蘭の取り調べを行った。龍が年金詐欺に関与していたことを知らなかったのかと問い詰めると、蘭は「知らない」と答えた。五反田での事件で兄が取り調べを受けている事実についても、22年前の事件についても「知らない」と言い張る。青柳は「知らないはずがない」と追及し、蘭がハッキングで得た警察情報を龍に伝えたことからすべてが始まったと告げる。
「遊び半分だったかもしれないが、一人は命を落とし、一人は生死の境をさまよっている。とんでもないことをしてしまったとわかっていたんでしょ?ずっと震えて生きてきたんでしょ?このまま死ぬまでそうやって生きていくの?それでいいの?」と迫ると、蘭は「嫌だ、嫌だ…」と泣き崩れた。青柳は「じゃあ、話して何もかもすべて」と詰め寄った。
事件の結末
龍のスマホには電車の乗降記録が残されており、加茂が撃たれた夜に自宅へ帰る前、大崎で下車していたことが判明した。滞在時間はわずか3分。伊垣はコインロッカーの可能性に気づき、一同は現場へ向かった。
その間、青柳は龍の取り調べを進めた。5年前のやり取りには、龍が蘭に金をせびるメッセージが残っており、「ぶっ殺すぞ 俺はまだあのピストル持ってんだ」と記されていた。龍が文句を言うと、青柳は「坂崎蘭は初めて自分自身と向き合った。それだけのことよ」と言い放った。龍は「証拠はあるのか」と凄んだが、そこへ伊垣たちが戻り、証拠映像を提示する。龍がコインロッカーに物を入れる姿が映っており、調べた結果、中から拳銃が発見された。
拳銃を鑑定し結果が出れば、22年前の事件についても追及すると青柳は告げる。逆上した龍が掴みかかると、伊垣が胸ぐらをつかみ「お前には22年の時間があったんだ。まっとうな人間に変わろうと思えばできたはずの時間だ。それをお前は無駄にした。裁判でどんな判決が出ようが、誰もお前に同情しない。それはお前がお前自身に下した罰だからだ!」と叩きつけた。
【大追跡】最終回の結末
伊垣は加茂の病室を訪れ、意識を取り戻した加茂に報告したいことが山ほどあると語り、拳銃が見つかったことを伝えた。加茂は「そうか…そうか…」と感極まった様子で応じた。その後、龍を逮捕したと記者会見が行われ、伊垣は川内恵(梅沢昌代)に年金詐欺グループが摘発されたことも伝えた。しかし恵の損害額はわずか2万3000円に過ぎなかった。
一方、久世と名波は江野口の墓を訪れる。名波は事件へのこだわりに疑問を呈するが、久世は答える。「警察官から奪われた銃で捜査員が命を落とし、組織まで取り逃がした。もし真実が明るみに出れば国民の信用は失墜し、警察内部でも多くの首が飛んだだろう。本当のことが分かって安心した。もう眠れる」と。
そして「ハッキングの時効は3年、これが表に出ることはない」と付け加えた。さらに久世は「権力を持つ人間は、常に裏で何が起こっているかを知らなければならない。知らぬことこそ恐怖だ。常に自信に満ち溢れながらも怯えている。それが権力者の宿命だ。凛太郎、お前もいずれ身をもって知る日が来る」と語った。名波は失望の色を浮かべ「そうですか…失礼します」とだけ告げて立ち去った。
久世は「がっかりさせてしまったかな」とつぶやき、その背後には葛原がいた。葛原は「失望したとしても名波くんは変わりませんよ。彼の正義感と純粋さは決して揺るぎません」と答える。久世は「諸刃の剣だがな…」とつぶやき、名波とSSBCを葛原に託してその場を去った。
その夜、名波は「まえだ」で一人飲んでいた。すると、前田しず(白川和子)が口を開く。「加茂さんが撃たれた日、あんたの伯父さんはそこに座って黙り込んでいたよ。ただ一言、『死ぬなよ、加茂さん』ってつぶやいてね。22年前の真相が知りたいだけなら彼の生死は関係ない。本当のことは言わないよ、あの人。そういうもんさ。将来総理大臣になろうかって人は」と語った。
後日、城の実家から届いたきびだんごを皆で分け合い、そこへやって来た八重樫も一緒に味わった。
【大追跡】最終回のまとめと感想
弟が情報を掴んで兄に教えた結果、22年前の事件が発生したことが分かり、隠していたピストルも無事発見されたという話でした。
何かが起きたらその周囲にある防犯カメラを調べ、そこから対象者の前足と後足を捜すという、地味に見える作業のお陰で犯人逮捕に至りました。一応ベースがリレー捜査であるうちは、“大追跡”と呼べるかもしれません。
最終回に突如出てくる弟の存在、さらに天才ハッカーという設定。なぜか自慢げに飾られている歴代PCに、解析は難なくできるという展開。都合よい部分は沢山ありますが、突っ込みながらテンポよく見れる軽めのドラマとして考えれば、それはそれでいいと思います。同局の『相棒』や『遺留捜査』的なドラマだと思ってみると肩透かしを食らいます。
今後シリーズ化されるかどうか分かりませんが、限りなくシリーズ化を念頭に考えて作られたドラマだと思います。視聴率的にも成功と言える部類だと思いますし、多分来年も放送されそうな気がします。