【相棒シーズン23】17話「盗まれた死体」のネタバレと感想をまとめています。
死体の入ったスーツケースの行方が分からなくなり、やがて組対の刑事とその娘も消えてしまう。背後に犯罪組織の存在があるのは確かだが、トップの正体が分からないままだった。右京は必ず捕らえるというが……。
【相棒23】17話のあらすじ
杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)は、何かを探している様子の女性・園宮芽瑠(荒川ひなた)に声をかける。運んでいたスーツケースが見当たらなくなり、中には死体が入っていたという。彼女は弱みを握られて運びの闇バイトをしていた。
やがてスーツケースを発見するが、中は空だった。鑑識の調べで傷害の前科がある男・住田龍介(松岡広大)の指紋が発見される。
一方、組織対策部の刑事・羽藤真一(冨家ノリマサ)が何者かに拉致されてしまう。その後、羽藤からメールが届き、娘の美香(内海誠子)を探して欲しいと頼んできた。
全ての事件を解決し、犯罪組織のトップを捕らえると右京は宣言するが……。
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【相棒23】17話の見逃し配信
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【相棒23】17話のネタバレ要約
住田と美香は以前交際していたが、美香の父が警察官だと知った住田は、一方的に別れを告げた。
犯罪組織スカルのトップであるユキチは、自分たちと敵対する羽藤を排除すべく、美香と住田が交際していたことを知り、美香を犯罪に手を染めさせようとする。
それに気付いた住田は、美香を何とか守ろうとするが、ユキチの怒りを買って粛清される。しかし辛うじて一命を取り留めた住田は、スーツケースから逃げ出した。その時、運んでいた男を襲い、服を強奪してから羽藤の家に行った。
羽藤を拉致することで警察の手を借りて、美香を何とか探し出そうとする住田。右京が監禁場所を特定して羽藤を解放し、住田を捕らえた。
右京は金庫泥棒をしにいく場所にあたりをつけ、一課に待ち伏せてもらい逮捕する。そして見張りをさせられていた美香を無事保護した。
ユキチが撮ったという、美香の動画を見た右京は、住田が服を奪った男がユキチだと確信する。なぜなら、職人が手作りした2つとないスマホのストラップが、窓ガラスに反射して映っていたからだった。
【相棒23】17話の詳細なネタバレ
闇バイトの魔の手
亀山薫(寺脇康文)と杉下右京(水谷豊)は逃げた男を追いかけて逮捕する。2人は角田六郎(山西惇)の手伝いをしていた。その際、羽藤真一(冨家ノリマサ)を紹介してもらうことになった。羽藤は「スカル」という闇バイトを使って、金庫強盗を繰り返す新興勢力を追っていた。そのトップにはユキチという人物がいるが、素性は未だに不明である。また、羽藤の家に石が投げ込まれたという出来事もあった。
その後、右京らが歩いていると、スーツケースを盗まれた園宮芽瑠(荒川ひなた)という人物が困っていた。芽瑠はスーツケースの中に死体が入っていると主張し、交番で話を聞くことにした。
芽瑠は闇バイトの「運び」の仕事をしており、以前にも何度か同じ仕事をしていたが、今回のスーツケースは非常に重かった。誤って階段からケースを落として鍵が壊れ、中を開けてみると血まみれの男が入っていた。怖くなって逃げた後、電話が鳴り、慌てて戻るとスーツケースはなくなっていた。
闇バイトをする発端は、道で男にぶつかって皿を割ってしまい、弁償を要求されて免許証の写真を撮られた。そこから脅されて闇バイトを始め、ユキチから連絡が来るようになった。スーツケースを運ぶ指示もユキチからのもので、顔は知らないがメッセージでやり取りをしていた。その間、服を盗まれた茂手木(沖原一生)という人物が交番に連れて来られていた。
一方、羽藤が自宅に戻ると、いきなり男に襲われてしまう。それとは別に娘の美香(内海誠子)はアパートに連れて行かれ、スマホを取り上げられてしまう。羽藤はそのまま拘束され、男は美香に電話をかけるが出ることはなかった。
スーツケースの謎
右京は70キロのスーツケースを用意し、その重さを亀山に確かめさせた。これにより、見張り役がいて運びを引き継いだ可能性が示唆された。右京たちは出口を想定し、スーツケースを押しながら歩き、血痕を発見。右京がその血痕をたどっていくと、スーツケースが置いてあったが、中身は空だった。
亀山は一課のメンバーを呼び、鑑識に来てもらうことにした。スーツケースの内側から検出された指紋は住田龍介(松岡広大)のものだった。住田は5年前に傷害事件を起こしていた。今回の死体が住田である可能性が浮上した。角田課長は、住田がスカルのメンバーである可能性を示唆し、見せしめで殺された可能性があると考えた。
転落の始まり
右京たちが住田の家を訪れると、中から誰かが出てきた。それは住田の大学の友人である廣岡浩(山本直寛)だった。廣岡は住田に連絡が取れなかったため、心配になって来たという。廣岡は住田の家の鍵の隠し場所を知っており、住田が留守のときは上がって待っていたこともあった。
右京は、住田が起こした傷害事件に廣岡の名前が関連していたことを指摘する。廣岡は「住田の人生を狂わせたのは俺なんです」と話し、過去の出来事を語った。5年前、大学卒業間際、街で不良にいちゃもんをつけられた廣岡を、守ろうとした住田が傷害事件を起こしてしまった。その結果、不起訴となったが、住田の内定は取り消され、彼は小さな町工場に就職することになった。
さらに、右京はスマホを発見し、それが闇バイトの連絡用のものだったことが分かる。右京は住田が自宅で襲われた可能性があると考えた。
不審なメール
右京たちは住田の勤め先だった米本製作所に行き、米本(竹本純平)に事件に巻き込まれたかどうか尋ねると、米本は先週、住田の様子が変だったと言う。「もし自分に何かあったら、殺されたと思ってくれ」と言われたことを話した。そして、住田は色々と世話になった感謝の気持ちとして金を渡してきたという。住田は去年の春まで米本製作所で働いていたが、辞めた後も週に一度顔を出し、経理事務の手伝いをしていた。
その後、部署に戻った亀山たちは羽藤に話を聞きたいが、連絡が取れないことに困っていた。
右京たちは羽藤の家を訪れると、鍵が開いていたため中に入るが、誰もいなかった。部屋には割れた花瓶が落ちており、右京は事件に巻き込まれた可能性があると考えた。その後、角田課長から連絡が入り、羽藤から「娘と連絡が取れなくなり、必死に探している」というメールが届いたと伝えられる。メールには「娘を見つけるのに力を貸してほしい」と書かれていたが、メール後も羽藤の携帯は繋がらないままだった。右京はそのメールを転送してもらうよう頼んだが、羽藤の普段のメールと内容が違っていることに気付く。
右京は亀山に美香の交友関係を調べてもらい、自分は茂手木の入院している病院へ向かうことにした。
蘇った死体
茂手木は被害届を出していなかったが、右京は茂手木が血まみれの男に襲われたのではないかと問いかけた。その結果、右京は見張り役の男が茂手木であり、スーツケースを盗んだのも茂手木だったことが分かる。茂手木は芽瑠が逃げた後、運びを引き継いだ。
血が垂れているのに気づいた茂手木は、路地に駆け込んで人目のつかない建物の裏でスーツケースを開けると、生きていた男に襲われて洋服を奪われたという。男が誰かは知らず、ユキチからの指示を受けていただけだった。右京は茂手木が持っていたライターに、「雀荘七対子」と刻まれていたことに目を留める。それは廣田が持っていたものと同じだった。
右京は雀荘に行き、廣田に話を聞く。最近羽振りが良い廣田は、住田も誘って一緒に闇バイトをしていたことが分かる。また、住田の部屋にいたのは、スマホを回収するよう指示されていたからだという。右京は住田がなぜ粛清されたのかを尋ねると、住田がユキチの計画を妨害しようとしていたためだと説明される。
突然の別れ
羽藤から角田課長に電話が入り、娘とは連絡が取れず、犯罪に巻き込まれている可能性があることを伝え、早急に美香を助けてほしいと頼んだ。電話は急いで切られ、右京は誰かに読まされているようだと考える。
その後、部署で事件の整理をする右京たち。美香がシステムエンジニアの彼氏と付き合っており、交際半年を迎えたところで父親に合わせようとしたら、突然ふられたことが分かる。また、美香は闇バイト絡みの金銭トラブルに巻き込まれた可能性があるが、その詳細は確認できていないという。
亀山が歩いていると、突然、男とぶつかる。そこに右京が現れ、同様の手口で被害が多発していたため張っていたことを伝える。そして、右京は桑村(乙黒史誠)を取り調べることになる。桑村は元々は詐欺師だったがユキチからメールでスカウトされ、闇バイトのリクルーターになった。
美香の写真を見せて話を聞くと、スカルの天敵の娘をはめて脅しに使おうとしていたことが明らかになる。また、自分の手口をばらそうとした人物がいて、ユキチにどうにかしろと伝えたところ、ユキチは裏切りだと激怒し、粛清すると言っていたことも判明する。
禁断の恋
右京たちは羽藤が監禁されている場所に到着する。そこで、住田が羽藤を拉致していたことが明らかになる。右京は羽藤との電話中に貨物列車の音を聞き、あの時間に走る路線が3つあることを突き止め、そのうちの1つである東蒲田線沿線上に米本製作所の倉庫があることを発見する。羽藤が拉致される場所として、その倉庫が疑わしいと考えたのだ。
さらに、住田と美香は恋人同士であり、住田の部屋に美香の指輪とお揃いのものがあったことで分かった。住田は職業を偽っていて、スカルのメンバーであることを隠していた。住田は組織犯罪対策部と反社会的組織との間で、叶わぬ恋だと悟って美香に別れを告げた。しかし、美香と付き合っていたことがユキチにバレ、住田は逃げるよう伝えたが、ユキチは裏切りだと激怒し、住田を刺した。幸い住田は一命を取り留めた。
住田はユキチが美香に金庫泥棒をさせるつもりだと言い、彼女を助けたくても連絡が取れないため、警察の力で美香を探してもらうしかないと考えた。住田は反社会的な組織が、娘を守りたいということは絶対に信じてもらえないと懸念し、5年前の事件の際にも、警察に何一つ信じてもらえなかったことを思い出していた。住田は美香を守りたいと懇願し、「あの子を守ってください、美香を助けてください」と頼む。右京は「可能性にかけましょう」と答える。
その後、美香は金庫泥棒をしに、見張り役として米本製作所に向かっていた。伊丹たちが待ち伏せており、実行犯たちは逮捕される。右京は美香を保護した後、自分の考えが正しかったことを確信し、「必ず頭は取って見せます」と決意する。
最後に右京は住田を取り調べ、ユキチが撮影した美香の動画を見せてもらう。その動画を見た右京は、ユキチの正体が分かったことを告げる。
【相棒23】17話の結末
茂手木がアジトに到着し、金の入ったスーツケースを引いて出ようとした。そこに右京たちがやってくる。美香を撮影した動画をよく見ると、窓ガラスにスマホのストラップが映り込んでおり、そのれは住田が奪った服の中にあったスマホに付いていたものと一致していた。つまり、茂手木はユキチだったことが判明する。シラを切る茂木に右京は「それは職人の手作りで、同じものは二つとない」と説明した。すると茂手木は「仕事をしたいやつに仕事を与えてやっただけだ、なんにも悪いことしてねえし、ほいほいついてくる金のねえ奴らが悪いんだろうが!」と開き直る。
右京は「いい加減にしなさい!あなたの、私利私欲を満たすために、使い捨てにされていい人間などいませんよ!逃げられると思ったら大間違いですよ、余罪を含め、あなたの全ての罪を明らかにしてみせます」と強く言い放った。
その後、右京は美香を連れて警察に行く。向こう側からは羽藤が住田を連れてやってきた。頭を下げて通り過ぎていこうとする住田、羽藤は立ち止まり「警察官として、犯罪者を許すことはできない。だが、父親として命がけで娘を守ろうとしてくれた君には感謝する」と告げる。そして、右京は住田に近づき「闇の中に希望を求めてもそこにはありませんよ。光あるところで、もう一度幸せを見つけてください」と語りかける。亀山も「必ずやり直せる」とエールを贈り、住田は頭を下げてから去った。右京と亀山も美香と一緒に反対方向へ歩き出した。
こてまりで話をする亀山は「2人は出会わなかったほうがよかったのかね」と尋ね、小出茉梨(森口瑤子)は「かなわなかった恋にもそれぞれ意味があるんですよ」と答える。「人生色々ありますから、ねえ杉下さん」と言う女将に、「そうですね」と右京は答えた。
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【相棒23】17話のまとめと感想
反社組織の男が元恋人を守ろうとして、その父親を拉致して警察の力で探させようとしたという話でした。
友人を助けようとして前科がついた住田は、そこから人生が転落します。そして悪い仲間に誘われ組織に入りました。しかし、いざ自分の元恋人が、犯罪に手を染めそうになると何とか阻止しようとします。
警察官の父を持つ相手と反社組織の自分。かなわぬ恋だと諦めたはずなのに、命がけで阻止しようとしました。亀山が言うように確かに2人が出会わなければ、美香は狙われなかったかもしれません。ですが、住田だったから助けてくれた可能性もあります。結局女将の言うように、人生色々です。
日本国内だけでなく、海外を拠点にする闇バイトも増えています。ネット上の見知らぬ人の誘いはもちろんのこと、怪しいなと思ったら断る勇気を持ちたいものです。
闇の中に希望を求めても、そこにはありませんよ。光あるところで、もう一度幸せを見つけてください。
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