2020年4月3日に放送された、【山村美紗サスペンス 赤い霊柩車38 結婚ゲーム】のネタバレと感想をまとめました。
2年ぶりに新作が放送された赤い霊柩車シリーズは、今回もいつものメンバーが健在でした。良恵が結婚すると一人盛り上がっていたところ、思わぬ事件が発生します。
【赤い霊柩車38 結婚ゲーム】のキャストとスタッフ
レギュラーキャスト
- 石原明子 … 片平なぎさ
石原葬儀社の社長 - 黒沢春彦 … 神田正輝
明子の婚約者 - 狩矢警部 … 若林豪
捜査一課の刑事 - 橋口警部補…松永博史
捜査一課の刑事 - 野村浩一…山口竜央
鑑識課員 - 秋山隆男 … 大村崑
石原葬儀社の専務 - 内田良恵 … 山村紅葉
石原葬儀社の事務員
ゲスト
- 静川佐和子…矢田亜希子
翻訳家。圭一から金銀扇をもらう - 名木隆一…河相我聞
圭一の共同経営者 - 市川英明…竜雷太
元医師・春彦の恩師 - 沢田圭一…金児憲史
沢田屋旅館の長男 - 沢田常子…福井裕子
圭一の継母 - 沢田玲二…植田恭平
圭一の腹違いの弟 - 北里美也子…渚あき
大学准教授。圭一から金銀扇をもらう - 新山加代…小野真弓
旅行会社のOL。圭一から金銀扇をもらう - 眞鍋剛…榊英雄
老人ホーム建設を計画している
スタッフ
- 原作:山村美紗『結婚ゲーム』より
- 脚本:金井寛
- 監督:大内隆弘
【赤い霊柩車38 結婚ゲーム】のあらすじ
沢田旅館の息子である沢田圭一(金児憲史)が神社の階段から転落して死亡する。何かの金具を手にして亡くなっているところから、殺害されたのではないかと狩矢警部(若林豪)は考える。
石原葬儀社が担当し葬儀をしているところに現れた三人の女性。彼女達はみな沢田の婚約者だという。その証拠に婚約の証である金銀扇をみな持っていた。さらには金を貸して欲しいと言われ、それぞれ銀行口座に金を振り込んでいた。
婚活アプリを使った結婚詐欺なのか?沢田を殺害したのは、彼女達の中の誰かなのか?明子(片平なぎさ)が調べていくうちに、春彦(神田正輝)の恩師である市川(竜雷太)が自宅で自殺しているのが発見される。
市川には娘がいたが、7年前に自殺をして死亡していた。娘の自殺の原因となったのが、殺害された沢田だったことが分かる。市川が沢田を殺害し、罪の意識に耐えられず自殺をしたのか?しかし、市川の遺体には抵抗の後を示す痕跡が残っていた。
誰が市川を殺害したのか、明子たちは事件の裏に秘められた“孤独”に迫る。
【赤い霊柩車38 結婚ゲーム】のネタバレ
沢田圭一殺害犯
市川英明(竜雷太)
動機
娘が死に生きる希望を失っていた市川の唯一の心の支えが、近所に住む同じ孤独を抱える佐和子だった。佐和子が騙されていた男、それは娘を騙していた男と同一人物だと知り驚き怒りを覚えた。
市川が夜に神社の境内で沢田と会って話をする。娘を騙していたことに対して怒りをぶつける市川だったが、沢田は数ある女の一人にしか過ぎず覚えてもいなかった。沢田の態度により怒る市川は、沢田と揉みあいになってしまう。その時、階段から市川が転落し死亡してしまった。
結婚詐欺犯
名木隆一(河相我聞)
動機
仕事でも裏方でプライベートでも沢田がやらかした後始末などをしていた名木は、妬みから分け前が欲しいと思っていた。
そこで沢田を利用して成りすまし、沢田名義の銀行口座を勝手に作る。女たちから巻き上げた金をそこに振り込ませ、責任は沢田に押し付けようとしていた。
市川の自殺幇助
静川佐和子(矢田亜希子)
動機
長らく顔を合わせるだけの隣人だったが、いつしか市川のことが分かるように佐和子はなった。市川の孤独な心が自分の心のように思うようになっていた。
沢田と話し合っていたあの晩、佐和子は市川が沢田を転落死させてしまったのを目撃していた。その後、ロープを購入するのを見て、嫌な予感を覚えた佐和子は部屋の中に向かう。
市川が自殺をしようとドアノブにロープを引っかけているがうまくいかない。市川が「殺してくれ」と訴えているような気がした佐和子は、ロープを押さえて自殺の手伝いをした。
眞鍋剛殺害犯
静川佐和子(矢田亜希子)
動機
市川を殺害しているところを写真に撮られていた佐和子は眞鍋に脅される。佐和子が眞鍋の家に行くと、襲い掛かって来たので抵抗した。かけていた眼鏡が壊れてしまい、突き飛ばすとテーブルの角に頭をぶつけた眞鍋はそのまま死亡してしまう。
割れたレンズをごまかすためシャンパングラスを割り、デジカメを持ち去って佐和子は部屋を出て行った。
【赤い霊柩車38 結婚ゲーム】の感想
久し振りに放送した【赤い霊柩車シリーズ】は今回もお馴染みのメンバーが健在でした。秋山と狩矢警部が毎回そろそろ出てこなくなってしまうのではと心配ですが、どちらも元気に登場します。
良恵と秋山の夫婦漫才のようなやり取りも変わらずの冴え具合で、大村崑さんには元気でいてもらいたいものです。出てくるゲスト陣も安定の人たちで、みんなが犯人役みたいな配役でした。
タイトルからとうとう明子が春彦と結婚するのかと思ったら、まったくそんな話はでてきません。良恵も結婚するつもりではしゃいでましたが、そもそも交際もしていませんでした。
話としては根底に“孤独”というものがあり、一人だと思っていたら意外なところで心が繋がっています。毎日顔は合わせるが声を交わすことがない人でも、何年も顔を合わせているうちに様子が分かるという凄さです。
結局のところ最初に死んだ沢田が一番悪い男で、この男のせいで被害者が増えまくり、犯さなくてもいい罪まで犯してしまいます。沢田は女性から金を奪ってはいなかったのですが、だとしたらなぜ金銀扇をすぐ渡すのか?モテたいだけの男ということなのか、謎です。
原作はかなり前に書かれたものですが、ちゃんと現代風にアレンジされて婚活アプリを絡めて話を進めます。いつの時代も男と女の愛憎や、仇討ちのようなものは色あせないということでしょう。